こんにちは。塾長です。
各中学校からの期末テストの範囲が出そろいました。
それで昨日は朝から対策プリントの準備で忙しかったです。夕方から来る生徒に渡せるように「うおーー」って授業の直前まで作業していました。
さて。これからテスト週間を迎えるわけです。ここでもう一度、正しい勉強方法を押さえておきたいです。
最初に「やってはいけない勉強」から書き出します。みんなはやってないよね!?
やってはいけないテスト勉強
- 問題集を区切りの良いところまで解く
- 〇付けをし、間違えは正答を赤ペンで書き写す
- これを2、3回繰り返す
はい、これは絶対にやってはいけない勉強法ですね。ここで「絶対に」と強調するのは、誰でもやってしまいそうなミスだからです。気を付けていないと、ついついこうなってしまいます。何が悪いのかというと「勉強を全くやっていない」という点です。こんなことをやっていても、伸びるわけがありません。
しかし、ひょっとしたら「え、これのどこがダメなんですか?」という人もあるかもしれません。
最悪のやり方
- 問題集を何ページも解き進め、分からないところは飛ばす
- 最後に一気に〇付けをし、間違えは正答を赤ペンで書き写す
- 終わったら次の問題集に移る
これがダメなのは、わかり易いでしょう。他人の行動は客観的に分析しやすいですからね。しかし、やっている本人にしてみれば、「やっているのに伸びない」と悩むものです。実際、初めて塾に来る生徒の何割かは、こんなやり方をしてきた生徒たちです。しかも、こうした悪い習慣を直してもらうのって、意外と苦労するものなんですよ。習慣になってしまっていますから。
〇付けが終わってからが勉強!
上で挙げた2例は、どちらも「勉強していない」という点がダメな点です。〇付けで終わるのは、準備作業だけで終わる、ということです。準備作業を勉強だと勘違いしているのが根本原因です。誰かが教えてあげるまで同じ行動を繰り返してしまいます。
「問題を解いて〇付けをする。」
これは今の実力で解ける範囲を確認しただけです。この段階では、できなかったことが、まだそのままです。何ができないかが判明したにすぎません。
しかし勉強とは「できない」を「できる」に変えることです。
つまり、できなかった問題について、教科書や説明ページに戻るか先生に聞くなどして、理解や暗記をやりなおし、再びチャレンジして「できる」ようになったことを確認して、そこで初めて「勉強した」と言えるのです。
できることを繰り返すのは、ただの作業です。
実力を伸ばしたいなら、点数を上げたいなら、「できなかったこと」を「できる」ように変えるための「勉強」をしなければ何も始まりません。
しかし伸び悩んでいる人の多くが、勉強をする前に止めてしまいます。
「勉強」していますか?
「作業」で終わっていません?
できる子は「〇付け」ではなく「×付け」をしている!?
逆に言えば、〇付けというのは本当は正しくありません。〇になった部分は作業なのですから大切ではないんです。大切なのはむしろ×の方。×に着目して、そこを早く「できる」に変えていくことが大切です。
実は、勉強ができる子がやっているのは〇付けではなかったのです。本当は「×付け」をしていたんですよね。
同じように机に向かい、同じページを解き、同じように赤ペンで〇付けをしているようで、実は考えていることが全く逆だったんです。
勉強ができる子は「×付け」をしていて、伸び悩む子は「〇付け」をしていたんです。
勉強は人と競争しても仕方がありません。それでやる気が出るなら手段として競争するのは勝手です。しかし勉強ができるか否かは、やり方や意識の持ち様が大きいのです。人の優劣とは関係ないです。誰にでもできますし、今の自分を超えることができます。
ですから、今日からぜひ「×付け」をするようにしてください。×を前向きにとらえる良い習慣に変えてください。分からない問題が多いなら、×付けを5問ごととか10問ごととか、細かく区切って行えばよいのです。
そして×の問題について、ちゃんと教科書やノートに戻って納得がいくまで見直しましょう。それを加速するには学校の先生や塾の先生に聞くのが一番でしょう。もちろんGoogle先生でも良いです。手段はどうであれ、そうやって「できる」問題が増えていく時間が、あなたの本当の「勉強」です。
「×付け」ではなく「〇付け」をさせたがる大人のエゴ
勉強とは「できない」を「できる」に変えることです。ですから「できない」を発見したら、それを周囲の大人たちと共有できることが出発点になります。しかし現実には、
と子供に思わせてしまっています。反射的にそう思ってしまうのは可哀そうです。しかしそういう子供たちが日本にはとても多いです。もちろん、それは周囲の大人たちが子供たちにそう教え込んでいるからです。
お父さん、お母さん、子供が間違えたり悪い点数をとっても、決して怒らないでください。「難しいね」と言って一緒に考えてあげてください。それが「できる」に変わることを一緒に喜んでください。大人として子供を叱らなければ、躾なければ、という呪縛から、ぜひご自身を解放してあげてください。
まとめ
- 〇付けではなく「×付け」をする
- できない問題はどんどん先生や講師たちと共有する
- できなかった問題を「できる」ようにすることに全力を注ぐ
- 「できる」ようになるまで机に向かい続ける
- 大人は子供ができない事に対して怒ったり見下したりしない
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