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人工知能

塾の先生も勉強です「塾フェス2024」に参加したよ

塾フェス2024_タイトル用画像

塾長です。

日曜日に、塾の先生が集まる勉強会に参加してきました。
塾長も生徒に負けず、勉強してきましたよ!

塾フェス2024

年に1回の全国イベント「塾フェス」。
國立先生(岩倉市の「さくら個別指導塾」代表)が主宰されていて、毎年恒例です。

今年も参加してきました。
年を経るごとに総合イベントへ発展しています。もちろん大盛況でした。

色々な公演がありました。
個人的には人工知能の活用がとても勉強になりました。
AIと人との共同作業が、もう実現されてました!

塾長はどうしても仕組みやプログラミングに興味が向きがちですが、「使い方」の方のお話が聞けました。
「ははーん、よくこんな使い方を思いつくなぁ。天才!」
なんて感動してました。

とても面白かったです。

交流を深めてきたよ

長い勉強会が終わった後は、これまた恒例の交流会。
こちらも参加してきました。

毎年お馴染みの先生と再会できました。

そして今年はさらに、AIに詳しい先生や数学専門の先生とも人脈が広がりました。

数学では、竹内先生とお話しできました。
竹内先生と言えば、有名な数学の参考書「Focus Gold 啓林館」の編集者ですね!
数学の話はもちろんですが、いただいた名刺が面白くて、つくり方も教えていただきました。
ちょうど塾長の名刺がなくなったところ。
ちょっと作ってみようと思います。

プログラミングでは、「コードアドベンチャー」の宮城嶋先生とお話しできました。
私のやっている「マイクラミング」の取り組みについて紹介し、情報交換もいたしました。
「ここ2、3年で、プログラミング教室が世の中でちゃんと認められるか否かが勝負!」
というお話は、本当にそうだなと思いました。
毎年ちょこちょこお会いして、お名前と顔はよーく知っていたのですが、なにせ毎回この人数。
もしかしたら、ちゃんと話す時間がとれたのは、今回が初めてかもしれません。
お話しできて良かったです。

人工知能は、今回くわしい先生が何人かお見えでした(※)。
「みんがく」代表の佐藤先生、「カラフル学舎(宮城県)」の加藤先生とお会いできました。
講演会で消化不良だったところを「個別指導クラーク(長崎市)」の山本先生にフォローしていただきました。
そしてなんと「セルモ日進西小学校前教室」の西尾先生は、すでに活用されてました。
実際の画面を見せていただき、驚きましたよ。
西尾先生は何に対してもアーリーアダプター。最先端ですね!

※「お見えになる」=「いらっしゃる」。名古屋弁の敬語。

最後は集合写真。
さぁ、松下を探せw

塾フェスの集合写真

(写真は國立先生のブログより。転載了承済)

あとがき

勉強会(講演会)では他に、組織的なお話も聞けました。

今後は行政と塾や習い事教室との間にも、組織的なやりとりの仕組みが整っていくようです。
これはコロナ渦のときに行政からの要請を受けて学習塾が一斉に休校したことがありましたが、それをちゃんと仕組み化しようという流れです。

最近では、犯罪歴のある人が先生にならないような仕組みの議論がありますね。
学校の先生については一足先に法整備やシステム化の議論が進んでいますが、それに学習塾も参加させてほしい、という流れです。

子供たちの放課後の活動の場が、部活動だけでなく民間の習い事や学習塾にも広がっています。
それにともなって、行政の仕組みが学校だけでなく民間も巻き込んだ形で準備されていくようです。

よいことですね。
子供たちの成長は社会全体で支えるべきですから。

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、愛知工業大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、愛知教育大学附属高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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TEL:052-893-9759
教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

新年のご挨拶 2024

塾長です。

新しい年を皆さんと迎えられることを、とてもうれしく思います。
今年もよろしくお願いします。

 

2023年を振り返って

塾長の中で、2023年はコロナ渦が本格的に明け、リアル世界が再びにぎわってくる年に見えました。
同時にサイバー空間がリアル世界に侵入してきた年にも見えました。

この1年でChatGPTのような生成AI が多くの人に手軽に利用されるようになったです。
パソコンやタブレット、スマートフォンやそれらのアプリなど、多くのサービスが、あっという間にAIに対応しました。

12月1日に「生成AI」が流行語大賞の1つになりました。受賞したのは落合陽一氏です。
生成AIを実演している動画やTwitter(現在のX)の中で、落合氏は

「バカをバカにする社会は2000年まで」(※)

などと言われています。

この生成AIの実用性が日本で広く話題になったのは 2022年の秋ころからです。
むしろ2022年は多くのサービスが試作段階で無料であったため、作文、作画、作曲など色々な生成AIを遊び感覚で使えました。

そして2023年に入ると、たとえば、生成AIに書かせた小説が出版されることが増えました。
Amazonで販売されているのをよく目にします。
今では、このような手法で大量生産された小説にあふれています。

もはや読書感想文のノリで、ライトノベルを書けます。

つまり、一生懸命勉強して生成AIと同等の能力を身に着けたとしても、それができない人に対する優位性は、もうありません。
勉強するよりAIの使い方を覚えた方が、手っ取り早く結果が出せるようになってしまいました。
それは小説の例を1つ取ってみても明らかでしょう。

勉強できるからスゴイとか、できないからダメだとか、そういう基準で考える時代は、もう終わりました。

もちろん、残念ながら、AIが登場しても人間が勉強しなくても良い、とまではならないでしょう。
AIを使いこなすための、最低限の知識や言語能力は必要になるからです。

ただ少なくとも、これまでの

「受験だけを目的にした勉強」

は、まちがいなく不要になるでしょう。
今度こそ、不毛な勉強を葬り去るチャンスかもしれませんよ。
少なくとも、

「偏差値を自慢できなくなった」

とは言い切れるでしょう。

「バカをバカにする社会は2000年まで」
「偏差値を自慢できなくなった」

2023年は、このようなことが多くに人にとっても現実に身近になった年だったのではないでしょうか。

2024年の方向性

生成AIが世界の価値観を変えるのに要した時間は、2年もかかりませんでした。
日本では1年くらいでした。

私たちは「学ぶ」という意味を、失い、そして再定義する必要に迫られています。

ただ、これは遅かれ早かれ、そうなる運命でした。

日本は平均寿命が延びて人生100年を生きることが前提になりました。
たとえ70才だろうが80才だろうが、健康である限り、生きがいを持って活動したり働いたりする。
そのためには、何度も学びなおす「リラーン」が重要と言われてきました。

定年退職から逆算して50歳から第2のキャリアを考えてリラーンする(学び直す)。
5年前までそのように思われていたのですよ。

実際、塾長の世代(50代)より下の人は、もう定年退職もないし、下手をすれば年金すらもらえないと思っています。
退職できないことを前提に、死ぬまで生きがいを持って働くことを前提に行動を始めています。

それが加速しただけです。

「もっと短期間でリラーンする必要がある」

ように加速しただけのことです。

良い大学に入るのがゴールではないし、難しい国家試験に合格するのもゴールではありません。
リラーンにしろ大学進学にしろ、そのようなものは人生に何度も訪れる通過点に過ぎないです。

それならば、就職のために大学に行くのは効率が悪いでしょう。
良い大学を出ても無能であれば就職できません。
無理に進学してもローンが残るだけです。

それならばいっそ、短期間で実用的な知識や技術を学べる専門学校や訓練所の方がよい、となるでしょう。
そして、そういう所に通うことを、人生の中で何度も経験するようになります。

そのような近未来の様子を、多くの人が現実の問題として、自分の問題として考えるようになる・・・

2024年は、そんな年になるような気がします。
2023年に起こった価値観の変革。それがキャリア感の変革につながる年になるでしょう。

塾の方向性

さて、こうした変化に対応していくために、これからどうしようか、ということになります。
実は私、もう決めています。

学力は基礎力を重視

特に義務教育において、今後も反復学習が重要であることには変わりないと塾長は思っています。

上にも書いた通り、AIやコンピューターを使いこなせるだけの、最低限の基礎力が必要がです。
また将来リラーンを行うにしても、新しい教材を理解できるだけの基礎力が必要です。

そうした基礎力が、義務教育で習うことだと思います。

そして義務教育で習うことの多くは、知識の詰め込みで身につきます。
知識の詰め込みは最も簡単な学習方法で、なおかつお金もあまりかかりません。

なぜなら知識の詰め込みは、反復学習すれば良いからです。
繰り返すだけなら新しい教材は不要です。

また教科書レベルの知識は、解説動画があふれています。
塾でも標準教材の解説動画を見れますし、講師がその場で解説することもできますし、類似のプリントを出すこともできます。
2重3重に対策が取れますから、生まれつきの能力差を穴埋めしやすいと言えます。

基礎力を軽視した人の末路

基礎力ばかりでは、応用力が身に着かないと不安になる方もいるでしょう。
それはよくわかります。
不安の正体はもちろん、

「テストで点数が取れるか?」
「内申点をもらえるか?」
「入試の問題を解けるのか?」

と言うことに尽きるでしょう。

ただ、応用力は誰にでも同様に身につくものではなく、得手不得手が出やすいです。
また応用になるほど実用性が薄れ、学ぶ意味も薄れます。

加速する少子化で、すでに生徒の7割が受験不要になっています。
落とすための受験から、入学してもらうための受験に変わってきています。
高校まで授業料は無償化されています。

7割の生徒は推薦入試を選び、そこでは基礎力が重視されます。

それが現実です。

残りの3割の中の、さらに上位半分、つまり上位15%を目指すなら、5教科の中で応用力を伸ばしましょう。

ただし偏差値60くらいですら、5教科全てにおいて応用力までは必要ではありませんよ。
難問は捨てて基礎問題だけを取りに行き、5教科の点数をまんべんなく取りに行った方が、内申も入試も点数が安定します。

この近辺であれば、天白高校、昭和高校、名東高校くらいまでなら、応用力はほとんど不要と言えるでしょう。

信じられませんか?
信じられないという人は、まだまだ基礎が身についていないのでしょう。

なお、一般受験比率の高い公立高校は、愛知県だけでも定員割れが2000人を超えています。
大学は日本に800校近くもあり、生徒数よりも定員数の方が多く、約半数の大学は経営がやっとで「ぜひ入学してください」状態です。

そして大学によっては中学生レベルの勉強をしている所さえあります。
それなら、中学で下手に応用まで手を出して挫折するより、基礎だけを反復してた方がよかったじゃないか、となります。

結局のところ、最後の最後まで基礎力が大切なのです。

基礎力があれば時代に合わせてリラーンができます。

人生は長く、高校や大学を卒業してからの方が、むしろ勉強のはじまりなのです。

応用力は個別最適で

応用力というのは、興味関心を持った生徒が、探求して得るような能力です。
「探求しろ!」「応用しろ!」とか言われて身につくようなものじゃありません。

時には、先生や講師が生徒たちの興味関心を促すために、自ら探求を実演して見せる授業もするでしょう。
ところがその種の授業は、ほとんどの生徒たちは着いていけず、置いてけぼりになっている、そういう学びです。

(注意)
「興味のきっかけ」を生徒に与えるのも大切な仕事ですから、このような授業も大切です!
全ての生徒が応用までできるようになる必要はない、と言うことです。

応用力は「とがった能力」ですから、合う合わないがありますし、開花するまでの時間も、ほとんど予測不可能です。
そして多くの場合、「そんなの役に立たない」と言われてしまうような能力です。

他人からの評価とは別に、自由な学びの中で芽生え、発展していくものです。

もしもお子さんの応用力を伸ばしたいのであれば、「子供の探求を邪魔しない」ことが大切です。

ところが、探求が過熱するに従い、子供の取り組みが、教科書や過去問の傾向から外れてしまったり、5科目の分野からそれてしまうと、多くの大人は子供たちの探求を、遮ったり邪魔したりしてしまいます。

もしも本当に応用力を身に着けさせたいなら、そうした子供たちの興味関心に寄り添い、よき理解者としてバックアップし、とにかく「邪魔をしない」ことを確約したり、「環境を整える」ことをしてあげることでしょう。

難関校や旧帝大に合格するような生徒の保護者様の多くは、「勉強しろ」とは言いません。
子供が探求したのが、たまたま勉強の分野だったのでしょう。

多くの人は「そういう子供は特別だから」とか、「生まれつき良い子だから」などと勘違いしていますが、そうではありません。
「子供の探求を邪魔しない」という姿勢が、他人から見ると「勉強しろ、と言わなくても勉強してくれていいなぁ」という風に見えているだけです。

もちろん親の影響は大きいでしょう。
いつも新聞を読んで世の中の流れを解説する親と、いつもドラマやバラエティばかり見ている親とでは、どうでしょう。
どちらの姿を見ている子供の方が、5教科に近い分野で興味関心を持つ可能性が高いでしょうか。

そういう問題はあるでしょう。
ただ、それも可能性の問題であって、全く違うことに興味関心を持つことだってあるでしょう。

プログラミング教室という探求の場をさらに発展させます!

ヒーローズ植田一本松校でご提供できる探求の場は何でしょか?

もちろん学習塾ですから、5教科のどれかを探求する場(偏差値70以上まで伸ばす場)としてご利用いただくのもありでしょう。
ただ、それだけでは従来と同じです。

塾長の取り組み

塾長は何年も前から、我が国のプログラミングスキルを底上げしようと、プログラミング教室を始めています。

うちの教室だけではなく「マイクラミング」という教材にパッケージングして全国に展開しております。
北海道から沖縄まで全国約60教室で導入していただいております。

このプログラミング教室を「探求の場」として提供していますが、これからますます強化していこうと考えております。

もちろん「探求」ですから、すべての子供たちが興味を持つ必要はありません。
しかし逆に、せっかくプログラミングに興味を持ったのに、探求できるレベルの場が無いのはかわいそうです。

プログラミングに興味関心を持った子供たちに、この場を提供し、どこまでも伸ばしたいと考えております。

ハイレベルな教室

マイクラミングの特長はいろいろありますが、探求と言う意味では、次のものが目立つでしょう。

  • 失敗するように作られている
  • プロコースがある

多くのプログラミング教室は、簡単に誰でもできるように教材が作られています。
私はそれが不満でした。

そんなものは探求のたの字もありません。

失敗できる環境

多くのプログラミング教室は、失敗しないように、楽しさ重視で作られています。

失敗しないように訓練するのであれば、従来どおり5教科を勉強してテストで「点を落とさない」訓練を積めばよろしい。
もちろん、その種の訓練は探求ではありません。

せっかくプログラミングをするなら、失敗をしてください。
失敗から多くの予測不可能なことを学べます。

コンピューターが動かなくなったり暴走したりします。
なかなか原因が分かりません。
時には講師でさえも原因が分からなくなり、子供たちの方が早く手探りで原因を発見したりします。

失敗を隠すのは「探求を邪魔する」行為でしょう。
講師が失敗を恐れるあまり「誰でもできるプログラミング教室」にしてしまうのは、まさに邪魔でしかありません。
失敗で困りたくない、授業が進まなくなったら困る・・・そういう従来型のお勉強としてプログラミング教室をやっているところは、探求ができません。

マイクラミングは失敗できるし、失敗から多くを学べるようにしてあります。
プログラミング教室は増えていますが、なかなか、こういう教室は無いのではないでしょうか。
講師も大いに失敗し、子供たちと一緒に悩んで、問題に立ち向かいます。

根本から違います。

プロコースがある

マインクラフトを利用したプログラミング教室が増えて来ました。
もちろん、マイクラミングでもマインクラフトを利用しています。

ジュニアコースからハイコースまでは、優れた3Dプリンターとしてマインクラフトを使います。

プロコースでも最初は少し使いますが、後半では逆です。

なんと、マインクラフトそのものを開発してしまいます!

夏のプログラミング大会では、人工知能でチャットボットを作った生徒もいました。
既存のサービスを利用したのではなく、ゼロから自分で作った人工知能です。

そして現在、プロコースの先端を行く生徒たちは、OSを作っています。
OSとは、WindowsやMacOS、Androidといった、コンピューターそのものを動かすソフトのことです。

本当はマインクラフトを自作できるレベルになった時点で卒業だったのですが、
生徒たちが「もっと極めたい!」といって卒業してくれませんでした(笑)

そこで急遽、OS自作コースを追加しました。

文字通りのプロレベルです。

探求ですから、どこまでもお供いたしましょう!

ということで、2024年度は、このようにプロレベルに目覚める子供たちをもっともっと発掘したいと思います。

そのような環境が、まだまだ日本には少ないです。

もっと広がるように頑張っていきたいと思います。

 

文献

バカバカする社会は2000年まで」・・・たとえば以下など。
「AI時代では知性を追い求める時代でなくなる?!」 MCA達成&成功コーチング
https://www.mca-coach.com/ageofainochasingintelligence/

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、愛知工業大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、愛知教育大学附属高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


名古屋市天白区の植田で塾を探すなら個別指導のヒーローズ!!

★ 直接のお問い合わせ ★
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個別指導ヒーローズ 植田一本松校
〒468-0009
名古屋市天白区元植田1-202 金光ビル2F
TEL:052-893-9759
教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

偏差値でも学歴でもなく、どこでも楽しめる力

塾長です。

気が付いたら何か月もブログを書いていませんでした。

ちょっと遅れましたが・・・

いやー忙しかった~

受験も、学年末テストも、新学期の準備も、全てひと段落しました。

今週から新しい指導システムを導入しましたが、その準備もひと段落しました。
合わせて、教室では一足早く新学年をスタートいたしました。

ご協力いただきました保護者様、生徒の皆様、講師の皆さん、ありがとうございます!

そんなわけで、ずっと内部の充実を優先して作業をしてきました。
おかげで新しい生徒の募集は全くしてませんでした。

やっと少し余裕が出て来ましたので、もしもお問い合わせはがあれば、ヒーローズ本部経由でお知らせくださいませ。

さて、少し遅れてましたが、卒業生の皆さんに言葉を贈りたいと思います。

卒業生へ贈る言葉 2023

ご卒業おめでとうございます。

あまり偉そうなことは言えませんが、塾長の少ない経験と知識から分かる限りの言葉を贈りたいと思います。
そこで今日のブログのタイトルの通り、

「偏差値でも学歴でもなく、どこでも楽しめる力」

ということを書きたいと思います。

人工知能は敵か味方か?

少し前、みなさんが志望校の校舎で、希望と緊張感をもって試験問題に挑んでいたころ、
世間ではChatGPTと呼ばれる人工知能が話題になっていました。

↓↓↓ これです ↓↓↓
Introducing ChatGPT

一言でいえば「何でも博士」です。質問すると何でも答えてくれます。
そんな人工知能の無料サービスです。

きっとご存じの方も多いでしょう。
色々なYouTuberたちが、ChatGPTの解説動画を上げていますので、細かい説明はそちらに譲ります。

ChatGPTが、なぜ大きな話題になったのでしょうか?

それは、人工知能の能力が、多くの人の予想をはるかに超えて優秀だったからです。

ある人はチャンスを感じましたし、またある人は不安を感じました。

みなさんも、ぜひ使ってみてください。
多かれ少なかれ、きっと価値観が変わることでしょう。

どんなものなのか、ちょっとお見せしますね。

ChatGPTの利用例

まず手始めに中学2年生の理科の単元「植物の体のつくりとはたらき」について質問してみました。
今年の愛知県校公立高校入試でも、大問2で出題されましたね。

上のように、すぐに答えが返ってきました。とても便利です。
(人工知能の答えが正しいとは限りません。そのつど確認が必要です。)

せっかくですから、新学期に関係することも聞いてみましょう。

例えば、文化祭の企画について相談してみたらどうでしょうか。
今週からマスク規制が緩んだことだし、こんな質問をしてみましょう。

体育祭の企画も混じっちゃいましたが、参考になりますね。

さて、これをヒントにクラスで話し合いを進めた結果、上の1や4から着想を得て、演劇をすることになったとしましょう。
他のクラスと被らないよう、できればストーリー展開は完全オリジナルにしたいところです。
すると誰かが物語を作る必要があります。

「だれか物語を作れませんか?」

しかし誰も手を挙げません。どうしましょう?

まぁ、それも人工知能に考えてもらったらどうでしょう。

おお!
10秒も経たないうちに、演劇用の物語が作られてしまいました。

こちらからの質問の内容が、物語のメタ情報として混ざってしまったのは予想外。
でも、オチが無難だし、これはこれで良い演劇ができそうですね。

ということで、ChatGPT、すごくないですか?

ちなみに、数学の質問も答えてくれるし、簡単なプログラムなら作ってくれますよ。

ネット検索の上位互換なんてもんじゃありません。
まったく新しいコンピューターの使い方が登場してしまった、というのがお分かりいただけるでしょう。

みなさんなら、どんな使い方をしますか?

なぜ勉強するのか?

このような便利な人工知能が、これからどんどん出てきます。
しかも多くは無料で使えます。
すでに検索やLINEなど、いくつかのアプリの裏で人工知能が動いています。

きっと、みなさんが大人になる頃には、人工知能を抜きにして生活する方が難しいでしょう。

さて、人工知能が何でも答えてくれるなら、もう私たちは勉強しなくても良いのでしょうか?

作文の宿題は人工知能に作らせればよいのでしょうか?
そもそも宿題を出すことに意味があるのでしょうか?

みなさん、ここは真剣に考えてみるところだと思います。
ぜひ考えてみてください。

皆さんが学ぶ意味とは何でしょうか?

わざわざ努力して能力を身に着けるのは、何のためでしょうか?

高校や大学に進学してから、そこで何をどう学びますか?

こういうことを考えざるを得ない時代になってしまいました。

人工知能に負けない能力?

昔からコンピューターは大量の「データ」を処理するのが得意でした。
しかし一方で、「情報」は処理できないだろうと思われてきました。

数字の1つ1つが「データ」だとすれば、それらの意味もセットにした文脈が「情報」と言えるでしょう。
コンピューターは基本的に計算器ですから、数値を処理できても、それらの意味は理解できません。

つまり、コンピューターが処理できるのは「データ」までで、それを「情報」として処理するのは人間にしかできないだろう、ということです。
だから、

人間は情報の扱い方を鍛えればコンピューターに負けないはずだ!

ほんの10年くらい前までは、そんな風に言われてきました。

ところがここ数年で、どうやら「情報」も処理できるようになってしまったようです。

正確に言えば、今でも相変わらずコンピューターが何かの意味を理解することはないのでしょう。
けれども、あたかも理解して答えたかのような結果を生み出せるようになってしまいました。

少なくともコンピューターが意味の通る文章をすばやく作り出せる事実を、ChatGPTによって誰もが体験できます。
しかもその作文力は、その辺の大学1年生よりも優れたレベルと言えます。

だから人間がコンピューターよりも優秀だと言えることが、それだけ失われてしまったと言えます。

人工知能に職を奪われる・・・

という危機感をあおる人たちが増えて来ましたが、そう考えるのも自然でしょう。
人工知能が「情報を処理できない」という壁を突破してきました。
コンピューターができるのであれば、人間にとって、

知識の詰め込み教育なんて意味がない!

という流れになってきました。

教科書の裏側

実は、皆さんが学校で学んできた教科書にも「人工知能に負けない」という方針が反映されています。
学校の先生は、それらを意識して皆さんに授業を提供しています。

例えば、

  • 人工知能は想像力がないから、人間は想像力を鍛えるべきだ。
  • 人工知能は自発的に行動できないから、人間は主体性を強化すべきだ。
  • 人工知能は図や表などの理解が苦手だから、人間は資料を読み解く能力を鍛えるべきだ。

といったような教育方針です。
これは分かりやすいし、納得しやすいでしょう。

皆さんが経験した高校受験や大学受験の出題傾向が、どんどん変わっているのはそのためです。

  • 問題文の文章が長くなってきた
  • 問題文の中でやたらと図表が増えてきた

という出題傾向の変化は、

「人工知能に負けない」

という方針が色濃く反映されているからです。

長文や図表の中から必要な情報を持ってきて編集し、回答としてまとめる・・・
そのような情報処理はコンピューターが苦手であるからこそ、人間の能力として伸ばすべきだ。
そして入試としてそのような出題をすれば、学校の教育も変わるはずだ。

そういう方針が色濃く出ています。

しかし、ChatGPTの能力が予想以上に高かったのがショックでした。

人工知能が苦手なものなんて、そのうちに無くなってしまうのではないか?

そのようなショックです。

無謀な挑戦

追い打ちをかけるようですが、ChatGPT はほんの1例にすぎません。
文章だけにとどまらず、音楽、映像、動画など、色々な分野で人工知能が瞬時にコンテンツをつくってくれるサービスがどんどん出てきています。

さらに泣きっ面にハチですが、3月にChatGPTがバージョンアップしました。
文章だけでなく、画像も扱えるようになりました。
最初のリリースからたったの3か月、日本でニュースになってから、たったの2か月で、もう次のリリースです。
進化のスピードに人間が(報道が)ついていけません。

一方、教科書の改訂は4年ごとです。
教育方針を大きく変えるような教育改革は10年くらいの歳月を費やしています。

そして残念ながら、その10年前に国が想定した「人工知能に負けない」という教育方針は、いきなり音を立てて崩れつつあります。

どんな教科書を使って能力を鍛えたところで、いつかは必ず人工知能に追い超されるからです。
そういう事実を突きつけられてしまったのです。

ここから次のようなことを学ぶ必要があります。

次の教育改革や教科書の改訂を待っても無意味。
誰かが方針を決めてくれるのを待っているのも無意味。
私たちは自らの頭で考えて、刻一刻と変化に対応しなければならない。

断っておきますが、この話は、あくまでも「プロダクトやコンテンツを生み出す能力」つまり「既存の産業において生産性を高める能力」の話です。
人工知能に職を奪われないために、どんな能力を身に着けるべきか、コンピューターが苦手なことを身に着けるべきだ、という文脈での話です。

もちろん、人工知能が感情や感性を獲得することに関しては、あいかわらず不可能だろうと、多くの人が考えています。
塾長もそう思います。
人間の成長を促し、暖かく見守るという学校教育が無くなることは今後もないでしょう。

話を戻しますが、

「プロダクトを生み出す能力」という意味では、もはや人間が人工知能に1つも勝てなくなる日が来るのは時間の問題と言えます。

そういう意味で「人工知能に負けない」という目的で勉強しても、それは理由にはならないでしょう。

人工知能に挑戦するために勉強するのはやめた方が良いと思います。

シンギュラリティ

このまま人工知能が賢くなっていって、ある日、とうとう人間の脳と同等の能力を手に入れてしまう日が来たとしましょう。

そのような日のことを「シンギュラリティ」と呼ぶそうです。
「技術的臨界点」とも呼ぶそうです。

要するに、シンギュラリティが人工知能の本当の誕生日というわけです。

ちなみに、人工知能が「感性」をも手に入れてしまうのは、さすがに無理だろうと思います。
というわけで、最初から感性を抜きにしてシンギュラリティの話をしています。

はた織り機の登場で、はた織り職人が仕事を失いました。
エクセルの登場で、暗算名人やそろばん名人を雇う必要がなくなりました。
こうして、職場から職人や事務員の仕事を、人工知能が次々に奪っていきました。
そしてある日、ついに人間は何1つコンピューターに勝てなくなりました。

あくまでもこのような文脈で「シンギュラリティ」が来るのは何年後でしょうか?

1年ほど前までは、2045年ころに訪れるだろうと予想されていました。

ところがここ半年の間に、その予想が更新されてしまったわけです。

今ではシンギュラリティの到来は2025年頃だろうと予想されています。

つまり、たったのあと数年です。
一気に20年も早まってしまいました。

競争以外で目的を見つけよう

ということで、何が言いたいかと言えば、

人工知能と競争しても、そんなの不毛なので止めましょう!

ということです。

コンピューターが便利になることは良いことです。
コンピューターに負けないとか、人工知能に負けないとか、そういう視野の狭いことを言っていても仕方がありません。

世の中をもっと便利にするために
世の中もっと良くするために

そういう前向きな目的を考えて、
そのために人工知能をどうやって活用するかを考えるべきでしょう。

やれ有休が欲しいだの、やれ残業が多いだの言っておきながら、
人工知能が仕事を代わりにやってくれるのを嘆くのはおかしなことです。

ちょっと冷静になった方が良いかなぁと塾長は思います。

世の中、いろいろなものが加速的に変化していますが、人工知能の話は、あくまでも1例にすぎません。
その1例に過ぎないものに、勝負を挑んで消耗してしまうのは時間の無駄です。

コンピューターは使うもの

人工知能も含めて、コンピューターは道具です。

正しい使い方を学ぶ。

それでよいのではないでしょうか。
大切なのは、コンピューターに追われたり、コンピューターに使われたりしないようにすることです。

これはお金に似ています。

お金の正しい使い方を学ぶことが大切です。
お金に追われたり、お金に使われたりしないことが大切です。

勉強も競争以外を目的にしましょう

人工知能との競争を止めるついでに、勉強で人と競争することも、止めてみたらよいと思います。

自分の点数を、友達と比較したり、親や兄弟と比較したりして、
優越感を覚えたり、劣等感を覚えたりすることがあります。

そういう気持ちの浮き沈みは、はっきり言ってしまうと、時間の無駄です。

気持ちが浮き沈みして落ち着いて勉強できなくなるくらいなら、
嫌な気持になったり、優越感で人の悪口を言うような性格になってしまうくらいなら、
最初から他人と比較しなければよいです。

そもそも偏差値は、他人との比較を抽象化するための数字です。
周りの人間と比較しなくても済むように、偏差値だけ見れば自分の実力の程度が客観的に理解できる、それでよいのです。

それを、わざわざ再びランキングに使ったり、他人と比較してしまったりしたら、話が循環するだけで前に進みません。
それで気持ちが浮き沈みするなんて、本当に意味がなくて、不毛な行為ですね。

しかも少子化で、間もなく高校も大学も、受験競争というものが無くなりますよ。

今年の愛知県の現状として、公立高校で4割、私立高校で6~7割が推薦で入学するようになっています。
おそらく今後も増えるでしょう。

もっといえば、公立高校の定員割れが止まりません。
愛知県の公立高校の定員割れは合計2000人以上で、もう毎年恒例です。

つまり、選ばなければ、もう名前を書くだけで合格します。
大学も同じ状況です。

さらに、勉強が苦手だとしても、コンピューターや人工知能を使えれば、何の問題もありません。
自分の弱点を克服できる手段や方法もまた、たくさんあるのです。

競争とは、数字を計算するルールを作り、その数字で優劣を決めるということです。
そして、数字を計算するルールを決めるときに、数字にならない多くのことを切り捨てます。

要するに、ルールを決められる程度に単純なものほど競争になる、ということです。
そして、そういった数字になりやすい競争ほど、だいたい人工知能に負ける運命にあるのです。

人間同士で競っていても、そんなのは視野が狭いというもの。
もっと大きな変化に飲み込まれる運命にあるのだということを、ちゃんと知っておくことが大切です。

逆に、受験で高揚しても後悔しても、それはごくごく狭い範囲での勝敗にすぎません。
すこし視野を広げれば、勝者もまた、人工知能に負ける運命にあります。

1回や2回の受験で幸先が明るくなるほど、世の中は甘くはないですし、また絶望なんてことも無いですよ。

幸せになったもん勝ち

このように、これから世の中がどんどん変化します。
それは個人の努力で止めることはできません。

ですから、変化を受け入れて、変化にうまく対応していくことが大切です。
その刻、一刻の対応の方が、実は受験よりもはるかに大切です。

競争の時代が終わり、人間が理解できない速さで環境が変化する世界になろうとしています。
競争するルールを決めても、もう次の瞬間には、そのルールが通用しなくなっている、そういう世界になります。

そんな世界の中で生きていくとき、いったい、何を目的にするのでしょうか?

他人と比較するのが無意味なのであれば、結局のところ、

自分にとっての幸せとは何か?

に行きつくのでしょう。
競争をした後で何とかするのではなく、競争の先にある目的を、最初から取りに行った方が早いです。

それは人それぞれに違います。

都会で精神を擦り減らせながら働いている人が、田舎の暮らしに憧れれたり、キャンプ場で不便な生活を楽しむことがあるように、
他人から見て、そんな生活は嫌だと思うような状態でも、また別の人から見たら、羨むような生活だと思われるのです。

親の世代が都会に移り住んできた時代には、田舎暮らしなんて嫌だと言って、みな都会に出て来たのでした。

何を良いと思うのかを判断する基準も価値観も、人それぞれに違います。

ちょっと昔までは、

「合格してから好きなことをやれ。それまでは我慢して勉強だけをやれ。」
「出世してから会社を変えろ。それまでは我慢して言うことを聞け。」
「定年退職後に好きなことをやるから、それまでは我慢して社畜で頑張れ。」

という人が多かったのですが、もうそんな前提はいっさい通用しません。

競争の結果を待つ必要なんてありません。
最初から幸せになるための目的を直接取りに行ってください。

母校を愛しなさい!

めでたく第一志望に合格した人
惜しくも第二志望へ進学した人
志望校を決める過程で、周りから妥協だの、背伸びだの言われた人
ものすごく勉強を頑張って満足した人
あまり努力しなくて、ちょっと後悔している人

人それぞれ、受験には色々な思いや事情や物語があっただろうと思います。

とにかく、そういう色々な過程を乗り越えて、みなさんは4月から進学します。
つまり、進学していく学校には、それだけ皆さんにご縁があったということです。

あとは、入学してから、みなさんが何をするかです。

どこへ進学したかではなく、進学先で何を成したのか。
第何志望に進学したかではなく、これからの生活をどれだけ楽しめるか。

みなさんの新生活の価値は、それで決まります。

良い成績を収めるかもしれませんし、そうでないかもしれません。
しかし、学校の成績は人生において、それほど価値はありません。
仕事をするようになってから学校の成績が問題になる確率は0%です。

ルールの範囲で学生の役割を果たすことは大切ですが、
それさえ守れば、あとは楽しんだもん勝ちだと思います。

人生と同じで、学校生活も、幸せを感じたもん勝ちです。

3年、4年も経てば、進学先の高校や大学を、また卒業することになります。
その時、自分の母校を誇れるかどうかは、みなさんが何をしたかで決まるのです。

だから、これから進学する学校のことを大好きになってください。
すてきな学生生活を、ぜひエンジョイして欲しいと思います。

卒業おめでとう。
みなさんの未来が幸せであることを切に願っております。

サムネイルの画像もAIが作成

今日のブログのサムネイル画像は、人工知能サービスの Stable Diffusion 2 で作成しました。
作成に使ったキーワードは下の7語で、作成時間は20秒ほどでした。

graduation high school happiness hope Japan anime

このブログだけのテーマソングも作ろうとしたのですが、私の知っていた作曲AIが有料化されてしまいました。
また無料の作曲AIが登場したら、作ってみようと思います。

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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ICTでどうなる?とある塾長が教育の未来を予想してみた

未来の教育

宇宙とコンピューターが大好きな塾長です。

「これから日本の教育はどうなると思いますか?」

こんな質問を昨日、とある教育関係に就職を希望している講師から質問されました。そこで私のした回答をブログにも書いておこうと思います。

プログラミングで「すでに起こっている未来」とは!?

最初に「すでに起こっている未来」について紹介します。面白い事例です。

そして実はこの話は今日のブログの最後の話に繋がります。

その「すでに起こっている未来」とは「マイクラミング」の「プロコース」に通う生徒たちの姿です。

なんと、学年がバラバラすぎるのです。

小学生から大学生まで、本当に色々な学年の生徒たちが、同じコースを受講しています。

飛び級とか、そういうレベルではありません。

もっと言えば、ぜひ大人たちにも受講して欲しいとすら思っています。大人たちが子供を引っ張っていくのですから、大人にもプログラミングを学んでほしいです。

小学生は、かなり背伸びをして学んでいます。それでも付いてきています。「ハイコース」を卒業して来ただけのことはあります。
中学生は、すこし背伸びをして学んでいます。ちゃんと付いてきています。もちろんハイコースの卒業生です。
高校生以上は、理解が速いです。でもプログラムのミスは小中学生と同じように発生します。

人間はランダムにミスを起こしやすい生き物です。知識の差がない内は、学年によらず、みんな同じようなミスをします。みんなでミスを共有してノウハウを高めていきます。

またプログラミングはコンピューターのサポートを受けながら学ぶのが前提です。人間の得手不得手がコンピューターのサポートで穴埋めされてしまうので、それだけ学年の差が目立たなくなります。

さらにプログラミングでは「答えのない問題」にチャレンジします。これまでの勉強とは逆に、むしろ「間違えること」が大切なのです。そのため知識のある人が素早く解いて暇を持て余すような状態が起こりにくいです。

「コンピューター」とか「ITS」などと言われると、みなさんは何を思い浮かべますか?

「作業効率」や「便利さ」などが注目されがちです。もちろん、それもありますが、上で書いたように人間の経験がフラット化して、

「先輩も後輩もなくなってしまう」

という現象も起こるのです。

今まで日本の学校ではプログラミングをほとんど教えて来ませんでした。ですから何年生であろうとプログラミングを学ぶのに知識や経験の差はほとんどありません。

学年は大きな意味を持たないのです。

そのため結果として、同じプロコースを小学生から大学生までが同時に受講しているという現象が起こります。

さて、こうした事実をヒントに、みなさんも

これからの教育がどうなっていくのか?

ぜひ予想してみてください。

テストや入試が無くなる!?

最もインパクトの強そうものから、あえて大胆に行こうと思います。

将来的には学校のテストが無くなると思います。考えれば考えるほど「成績をつける」という行為がそもそも無駄な作業だと思えてきます。何年後になるか分かりませんが、そうなると予想します。

これは「教育の理想」から逆算した予想です。わたしはそれを次のように設定してみました。

  • 誰でも、希望のスキルを習得するまで必要十分な教育を受ける権利がある
  • 誰でも、教育の内容や方法は自分に合った個別最適で受ける権利がある

もしもコンピューターがこの理想に向かって活用され、進化していったらどうなるでしょうか?

きっと、生徒が学習して来た全ての過程がコンピューターに記録されるようになるでしょう。するとそこから、その生徒に必要な次の学習が素早く適切に示されるようになります。このような仕組みの下では、そもそも学年が不要です。できるところはどんどん進んでしまい、できないところはじっくりマイペースにやればよくなります。
そして学校の先生はコンピューターの記録を見れば生徒の状況をすぐに把握できます。いつでもすぐに把握できるなら、わざわざテストを実施する必要がありません。

このような仕組みの下では、そもそも優劣の定義ができません。みんなが違うことを違いペースで行うため、横並びの比較ができないからです。あるのは一人一人の緻密な記録です。

人間には指紋があって、それは一人一人違います。しかし誰も「こっちの指紋の方が優れている」なんて比較しませんよね。そのような状態になるでしょう。

進学に関しては、学習内容のマッチングが重要になります。高校や大学でやっていることと、生徒がやってきたこととの相性が何らかの指標で示されるでしょう。学習を進めればその相性はリアルタイムで更新されていくので、自分に合う進路をどの時点においてもじっくり考えることができます。入試は不要です。

第一、少子化がどんどん進むのですから定員は満たされません。競争が無いのですからマッチングの質を高めるしかないでしょう。入試は自然消滅していくと思います。

学校の先生は、今よりももっと生徒指導にやりがいを感じやすくなると思います。テストをしたり成績を付けたりする手間がなくなるのですから、それだけ生徒のよき相談相手として役割に集中できるでしょう。しかも今までよりも実践的な相談ができます。勉強で何を伸ばしたいのか。逆に苦手をどうしたいのか。回避したいのか、克服したいのか、そこそこに乗り切りたいのか。そのような相談をして、一人一人の教育方針をきめ細かく設定し、コンピューターに指示していくことができるでしょう。

ビッグデータの学習ログさえ実現できてしまえば、テストも入試も不要になると思いませんか?

学年もクラスも無くなる!?

生徒の教育を最後までやり切る。

そこに集中していけば、上のようにテストも成績管理も不要になると考えました。

私はさらに「学年」や「クラス」も消えてしまうと予想します。それらの代わりになる別のグループ単位が構築されるだろうと思います。

今度は逆に「今までの方がおかしい」という所から考えてみましょう。

今の僕たちは、テストが終わればそのテスト範囲の勉強は終わりです。よい成績を取るのが目的であり、その先が無いからです。もうそれ以上は授業を受けることができません。

これって変ですよね?

なぜなら勉強とは「できない」を「できる」に変えることだからです。テストで間違えたところを「できる」ようにすべきで、本当はテストを終えた後こそ、もっと勉強すべきです。先に進んではダメでしょう。

ところが今はそうなっていません。なぜなら「学年」や「クラス」という制限があるからです。

昔はコンピューターが無かったので、生徒一人一人の学習過程を細かく記録することができませんでした。そこで記録を細かくつけるのは諦めて、1人の先生が覚えきれるくらいの人数で指導する「クラス」という単位ができました。記録ばかりしていたら指導ができません。コンピューターが無かったので大雑把に記録するしかありませんでした。

また昔は教材も電子化されていなかったので、1冊の本に合わせて勉強する方が分かりやすかったのです。指導もその方が楽です。そこで「学年」を設けて学年ごとに1冊の教科書が対応するようになりました。1年の学習計画も教科書に合わせて立てられました。

このように学校の学年もクラスも定期テストも、全てコンピューターが無かった時代の仕組みです。

コンピューターの発達でその前提が崩れました。「作業が大変だから無理」という理由が無くなり、もうすぐ生徒1人1人の細かい学習の記録が可能となり、教科書も電子化されてランダムに参照できるようになります。いよいよ個別最適の教育ができるようになります。

個別最適の教育

その行きつく先では、学年もクラスも無くなっていると思いませんか?

本当の意味で表現が自由になる

教育改革では、

  1. 知識・技能
  2. 思考力・判断力・表現力
  3. 主体性

の3つの内の2番目と3番目の強化がうたわれています。
その中でも特に気になるというか、疑問に思っているのが「表現力」です。

主体性は表現した結果を見て判断するしかありません。そのため主体性も表現力次第になってしまいます。「実力はないけれど、表現がうまいから主体性があると見なされる」では、教育に中身がありませんし、不公平です。

そう考えると「表現力」とは何なのかが気になります。というよりも「何を表現と認めるのか」が気になります。そこで先に理想を設定してみようと思います。

  • 多様な表現手段や表現形式が認められるべき
  • 誰でも、自分の望む表現ができるようにサポートを受ける権利がある

コンピューターの発達で、それが可能になっていくだろうと塾長は思うわけです。

代表的な例が、漢字の自動変換です。キーボードで漢字入力が正しくできるのであれば、書き取りの能力としては十分だと認められるべきでしょう。

それだけではありません。塾長はもっともっと多様な表現形にも対応していくべきだと思うワケです。

仮に入試そのものが無くなるとしても、現実問題として、学習過程の練習や演習では「認められた表現形式」でしか回答が許されないでしょう。これはつまり、「学習の記録」の残る「できた」「できない」の評価がその形式に依存してしまうことになります。社会科なのに漢字で書かないから「できない」と見なされたのでは社会科の学習過程を正しく記録できません。

自分の表現が形式上の制約を受けてしまい、思うような表現ができないのであるなら、それは問題です。例えば進路のマッチングについて正確に分析ができなくなるかもしれません。

教育改革後の入試問題を見る限り、相変わらず表現手段として「文字列」しか認めていないのが現状です。問題文には図表が出て来ますが、図表で回答することができません。許されている回答の表現形式が、あまりにも限定されすぎています。

言葉で答えたら〇なのに絵では×

塾長が中1のときの話です。理科のテストでした。動物の分類が問われました。

ハチュウ類のワニは大きく2種類に分類されます。アフリカやアジアに住む「クロコダイル」と、アメリカに住む「アリゲーター」です。確か生息地をヒントに名前を回答する知識問題でした。

私は肝心の「クロコダイル」「アリゲーター」という名前を忘れていしまいました。なんとか必死に思い出そうしていると、授業中に先生が「アフリカの(クロコダイル)は下の歯が見えるが、アメリカの(アリゲーター)は見えない。」と説明していたのを思い出しました。そこで「クロコダイル」と書くべき解答欄に、代わりに「下の歯が見えているワニの横顔の絵」を描きました。そして「アリゲーター」と書くべき回答欄には、「下の歯が見えないワニの横顔の絵」を描きました。

もちろん×でした。

まぁ期待はしていませんでしたが、あわよくば部分点をという期待が打ち砕かれて、何とも寂しい気持ちになったのを今でも覚えています。とにかく中1の時の塾長は、テストに慣れていなかったので、このように回答形式で空気が読めずに苦労しました。

表現力や主体性を評価したければ表現の自由度を拡大させる必要がある

それはそうと、今あらためて教育者の立場として振り返ってみますと、今だからこそ「別に〇でも良いじゃん。」などと思えてくるのです。

もちろん昭和の時代は×でよかったです。コンピューターが未発達でしたから「紙に文字をしっかりと書く」という表現形式が前提になっていたのは仕方がなかったと思います。社会に出れば何かと「紙に文字を書く」ことが要求される世の中でしたからね。

でも今は違います。コンピューターが当たり前の時代で、しかも日々ものすごいスピードで進化しています。ペーパーレス化が進み、ほとんど直筆の文字も書かなくなり、人工知能が落書きも認識してくれるような時代です。もっと広く表現手段を認めても良いだろうと思うワケです。

実際問題として、学年が低くなるほど、表現力も主体性も乏しくなります。まだ知識が少ないし、表現手段や表現のテンプレも多くは知りません。特に文字の読み書きに関しては、学習障害で生まれつきの格差が起こり易いです。

ですから今のまま義務教育の段階の子供たちや習熟度の低い高校生たちに、表現力だ、主体性だ、などと言っても、生徒たちは何もできずに困ってしまうだけではないでしょうか?

一方で、確かに表現力や主体性の強化は大切です。

それではどうするか?

もう、その「表現力」として認める表現形態を多様に認めるより他にないでしょう。子供たちが使える数少ない表現手段で、一生懸命に表現してくれたものを前向きに認めていく必要があると思うのです。

つまり、表現力や主体性を評価したいのであれば、評価する側には、多様な表現形式を受け入れられるだけの懐の広さが求められるというものです。

そのように、教育のあるべき姿を考えれば、表現する側も、それを評価する側も、コンピューターのサポートを受ける必要がどんどん出てくるでしょう。

コンピューターによる表現サポートが発達すれば、その先には、表現の自由が拡大した世界が待っている思いませんか?

一生ちょこちょこ勉強し続けるスタイルになる

コンピューターで人々がつながるようになり、率直な意見の出し合いも盛んになりました。TwitterなどのSNSを見ればわかるように「意見」になる手前の「心のつぶやき」レベルの言葉がたくさん共有されるようになりました。

これが教育に与える影響は大きいと思います。つまり今まで何となく心の中だけで「これ勉強しなくても良いんじゃね?」と疑問に思っていたようなことが、見えるようになってしまったからです。

例えば、誰かが

「ぶっちゃけ漢文って勉強する意味ないよね。みんなが勉強することじゃないよね?」

みたいにつぶやいたとします。それをみんながリツイートしたり賛同のコメントを書いたりしていくと、それが一種の社会現象になります。その中から世論にまで拡大するものが出てくるでしょう。

「みんなもそう思ってたんだ。だったら勉強したい人だけすれば良いじゃん!」

このような意見が世論の圧力にまで高まってしまえば、国も指導要領を変えるしかありません。教育改革していたら対応が間に合いませんから、文部科学省から教育委員会へ通達を出すような形で小改訂が繰り返されるようになると思います。

もちろん今の段階では「入試で出すから勉強しろ!」と脅して学生諸君を黙らせることができています。しかし、少子化や学校の経営難などが加速すれば、その脅しも効かなくなるでしょう。不合理な出題をするような大学には学生が集まらなくなるかです。そうやって不合理な入試そのものが無くなっていきます。ですから、そのころになると、いよいよ文部科学省から教育委員会へ通達する改善案件の数も増えていくでしょう。ちゃんとICT化を進めていれば、この対応もそれほど難しくはありません。もしもICT化ができていなければ、その対応作業に追われてブラック職場になり、果ては閉鎖に追い込まれると思います。

このような合理化の流れによって、学生の学ぶものがミニマム化したり、アラカルト形式に変わったりしていくことでしょう。

漢文を勉強したい人はするし、したくない人はしない。必要性があれば勉強するし、なければしない。そのような合理化によって、みんなが画一的に勉強するというシステムが、どんどん壊れていくと思います。

こうした変化は義務教育では起こりにくいかもしれませんが、高等教育ほど起こり易くなると思います。学年が高いほどオンデマンド的な教育が進みやすいでしょう。

今のシステムに代わりに「学びたいものを学びたい時に学ぶ」というスタイルになるでしょう。つまり生涯教育が加速していくと思います。

これまで多くの人にとって「大学入試までの勉強」だったものが「一生涯の勉強」に変化していくのだろうと思います。

「三角関数なんて、要らないよ。」

と信じている人は、それを勉強しない選択をするでしょう。どうせやっても頭に入りません。しかし人生は長いので、もしかしたら必要になる時が来るかもしれませんし、本当に一生必要ないかも知れません。ですから

誰であろうと、必要な時に必要なものが勉強できる!

という環境を整えておくことが社会全体としては大切なのです。

生身の人間だけでその環境を作るのは無理でした。しかしコンピューターの発達で、それができるようになっていきます。それに伴って、人々の学びに対する態度はさらに合理的になっていき、結果として「生涯ちょこちょこ勉強し続ける」ようなスタイルになると思います。

世の中は少しずつ良くなっていく

私は根柢のところで

「世の中は少しずつ良くなっていく」

と信じております。

そして「良くなる」の意味が「自由になる」ことだと思っています。

ICTの活用でそれが進むと信じているので、上のような予想になりがちなのだと思います。

みなさんはどう予想しますか?

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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勉強で「伸びきったゴム」のようになってしまうリスク

伸びきってしまう人たち

宇宙やコンピューターが大好きな塾長です。

ここんところ、ずっと受験シーズンですが、同時に中学2年生や高校2年生は「受験生0学期」でもあります。
そういった下級生のキミたちから

「受験勉強はいつから始めた方が良いですか?」

という質問を、チラホラ受けるようになってきました。今年も、もうそんな季節になったのですね。

今回は未来を広げるための勉強法についてお話します。前半は「やってはいけないこと」で、後半は「やるべきこと」みたいな感じで書きます。

何が優秀で何が努力なの?

小学校、中学校、高校、大学・・・僕の周りで努力家だった友人たちは、だいたいみんな今は幸せそうにしています。
こう考える時、自分の目に映っていた友人たちの「努力」は、明らかにテストや模試の「偏差値」ではないです。
人生の「幸せ」まで考え出してしまうと、話が大きすぎて塾長の手には負えません。

とは言え、学生のキミたちは目の前のテストや受験を乗り越えなければなりません。やっぱり

成績を上げる「努力」とは何なのか?

が気になりますよね。ですから、あくまでも学校の成績や受験の偏差値ということに話を絞りますね。

テストの点数や受験の偏差値で見たら、どのような努力が良いのでしょう?

というお話です。ちなみに「何が幸せなのか?」は、キミたち自身が決めて作っていくものです。他人に決めてもらうモノじゃないですよ。

他人に決めてもらったら奴隷です。

小学校では、中学校では、優秀だったのに・・・

塾長が中学生に上がって初めて定期テスト期間になった時は、

「テスト期間はテスト勉強をするものだ!」

という常識を知りませんでした。そういう常識がないまま中学生になってしまった人は、そのあと苦労します。
他の子たちが一生懸命に勉強している一方で、自分はのんびり過ごしているのですから、そりゃ大変です。
テストが終わった後で、

「あれれぇ、小学校の時は、もっと頭良くなかったっけ(笑)」

などと、からかわれたりします。
私は中学生の時に塾へ通っていなかったので、テスト期間に勉強モードになるという雰囲気が分かりませんでした。
その後の挽回がとても大変でした。

中学から高校へ上がった時も同様ですね。

高校受験は県内の競争ですよね。ほぼ全員が受験生になりますから、学校の平均点と県内の平均点の価値は、それほど変わりません。ですから学校の勉強を頑張れば、合格の可能性も上がります。
しかし高校生の勉強はまったく違います。今度は日本全国の競争になります。学校の平均点や校内順位には全く価値がありません。大切なのは全国の受験生の中で偏差値がいくつかなのです。模試や受験に通用する勉強の仕方をしなけれ、クラスで1番でも大学へ進学できません。

その切り替えができず、中学生の感覚のまま、目の前の定期テストだけに集中していると、実力テストや模試で同じ失敗となります。いえ、なりました。

「スゲー勉強できるヤツかと思いきや、ところがどっこい(笑)」

なんてクラスの同級生から言われちゃいましたよ。

これ、全て塾長の実話です。誰から言われたのかまで覚えているくらいの赤っ恥な黒歴史ですね(笑)
当時、塾長には歯に物着せぬ言い方をする友達が多かったので、ハッキリと言って気付かせてくれただけ運が良かった方です。

何をどれくらい勉強すべきか?

という常識は、人によって大きく違うものです。

「え、知らないのは僕だけ!?」

みたいなことも起こります。
キミのご両親、キミたちがよく話をする友人や先輩や後輩たちが、キミに何を言うかによって「キミの中の常識」は大きく違ったものになるでしょう。

例えば、友人からこんな話を聞いたら、あなたは参考にしますか?

「え、全然勉強してないよ。」
「そんなに努力したら、もしも悪い点数だった時に恥ずかしい。」
「今はそんなにやる気がしないしなぁ。次は頑張るわぁ。」

はい、テンプレですよね。
マラソン大会で「一緒に走ろう」と約束したのに置いて行かれる。あれです。
このような「うわべだけの言葉」を真に受けてしまったら大変です。

勉強量が減ってしまい、本当に点数の低い状態になります。
なぜって、塾長が経験済みだから。

今思えば、本気で言っているワケがない。本気だとしたら、かなり視野狭窄な状態ってもんですよね。
周りの人が自分に注目してるなんて、考えすぎです。自分が何点取ったとか、自分のやる気が人からどう見えているかなんて、誰も気にしてなんかないっての。

真に受けてしまったのは、まぁ、自分の都合の良いようにしか理解しなかった自分のせいなんですけれども。

さて、この種の問題は自分の中の「常識」をバージョンアップすれば済む話です。
実のところ、それほど大きな問題ではありません。

テスト勉強を1日5時間しかやらないのに「スゲー努力した」と思っていたなら、その甘い認識を更新して1日10時間とか12時間とかやるように修正すればよいだけです。

もちろん簡単ではありません。
しかし「やることが明確」という意味では、「世界で最も簡単に克服できる問題の1つ」と言えましょう。
自分次第でどうにかなります。

社会に出たら、こんなに簡単に解決できる問題なんて、ほとんどないですよ。

やるべきことをやっていない。それが原因で伸び悩んでいるなら「やればよい」ということです。

良い高校に行っても良い大学に合格できるとは限らない

また別の観点で、伸び悩むケースがあります。

例えば名古屋のトップ御三家と言えば、旭丘、明和、菊里ですね。そのような近所から

「へぇー、優秀な高校に通っているのねぇ。」

なんて感心されるような高校に通っていたとしても、それで良い大学へ行けるわけではありません。
次の表は、令和1年度の卒業生が国公立大へ現役合格した人数です。( )内は高校入学時の偏差値です。だいたい1学年は350人くらいで浪人生は含みません。

国立 公立 合計
明和(70) 112 21 133
菊里(68) 104 39 143
名東(61) 45 28 73
天白(59) 不明 不明 51

さて、これをどう思いますか?

高校へ合格する偏差値は、明和高校が70で菊里高校が68です。これは植田中学で言えば、学年300人の上位20番以内くらいです。それらに合格できない人が名東高校や天白高校に進学します。

ところが3年後の実績は上の表のようになっています。高校3年間の中で、名東高校や天白高校の一部の生徒たちが、明和高校や菊里高校の生徒を追い抜いたということですね。
逆に言えば、名古屋の御三家といわれる高校といえども、伸び悩む学生がかなりいるというワケです。

ちなみに、国公立大学に絞った理由は3つあります。
1つめは、数が少なくて集計が楽だから。2つめは、高1の段階で「どこの大学に行きたい?」と聞けば90%の高校生が「できれば国公立大学」と答えるから。そして3つめは、国公立大学は合格したらほぼ進学するから。つまり私立大学のような2重カウントが起こりにくいからです。私立大学の合格者数って学年人数の2倍くらいいたりして意味不明ですからね。

どちらにしろ愛知県は関東と違って、私立より国公立の方にブランド力を感じる人が多いです。この表でも十分に参考になるでしょう。

さて、そんな漠然と「良い大学」と好評の国公立大学ですが、現役で合格できるのは上の表のような人数です。

高校へ進学しただけで偏差値が10下がる!?

上の表のようになるカラクリをもう少し説明します。

高校受験までは、ほぼ全員が参加します。しかも県内の競争です。ですから学校のテストで優秀ならば、模試でも優秀です。テストと模試で大きな差はありません。

しかし高校生になれば一変します。まず大学へ進学するのは全体のせいぜい6割です。さらに学力試験をパスして進学する人は、その中の半分もいません。今どき半分以上は推薦で進学します。つまり模試を受験する時点で、競争相手が最初から上位3分の1に絞られているということです。

上位3分の1の中で、偏差値をいくつ取れるのか?

が進学の決め手になります。ですから次のような感覚になります。

大学受験の偏差値 = 高校受験の偏差値 - 10

だいたい高校受験で偏差値60だった生徒が合格できるのは、偏差値50の大学ということです。

このことからも上の表を説明できるでしょう。中学生の上位3分の1が進学するような優秀な高校へ進学できたとしても、全国偏差値にして見たら50ということです。さらに一層の努力をしなければ有名大学へはいけないということですね。

その一層の努力の中で、また差がついて行くということです。しかも高校受験までは「全部暗記」で何とかなりましたが、大学受験は「考える問題」の割合が多くなります。よけいに実力に差が付きやすいです。

このことを理解しておくことが大切です。高校受験が終わって、

「やったー。これでまた遊べるぞ。」

となってしまう人は、もうその時点で出遅れているということですね。

せっかく高校受験で勉強する習慣が身に着いたのに台無しです。もうその時点で上位3分の1からは脱落したことになります。

高校3年生になってから受験勉強を開始する人は、その時点で国公立大学は無理です(IQ120越えとかなら可能かも)。「短期間で逆転合格!」みたいなことを語る人がいますが、自分に当てはまるとは思わない方が良いでしょう。それができるなら、もう2~3ランク上の高校へ行ってたはずですから。

浪人しても偏差値が上がるとは限らない

もっと恐ろしい話をしますね。

大学受験で浪人する人もいますよね。塾長も浪人の経験者です。

でも、浪人したからと言って偏差値が伸びるとは限らないんですよ。浪人生活が辛くて遊んでしまう心の弱い人もたくさんいます。まぁ、その人たちは自業自得だから置いとくとして、一生懸命やったとしても下がる人がいるのです。

例えば、現役の時に合格した大学をわざわざ辞退して、さらに上を目指して浪人した、という人がいます。しかし1年後に合格したのは、現役の時に合格した大学と同じでした・・・まったく笑えない話ですが、けっこうあるあるです。中には逆に下がってしまう人もいます。

ちなみに塾長は浪人してから、めちゃくちゃ伸びました。めちゃくちゃ伸び続けて2年間も浪人しました。スタートがどんだけ悪かったんだって話ですが(笑)

後から思うと、伸びなかった理由は明確です。

基礎は基礎、応用は応用・・・基礎と応用を別のものとして扱っていると伸び悩んでしまいます。基礎は基礎のプリント、応用は応用のプリント。そのような縦割りがダメです。

自分は浪人生で基礎はできている。だからハイレベルな問題を解き続けてもっと実力を強化しよう・・・

実はこれが陥りやすいミスです。

一生懸命やっても伸び悩んでしまう理由とは

いろいろ書いていたら、もうこんなに長い文章に。そろそろ本題に入りますね。

一生懸命やっても伸び悩む、いわゆる「伸びきったゴム」という現象。どういう人に起こり易いのでしょうか?

私が経験した中から、その明確な答えが1つあります。

知りたいですか?

知りたくないですか?

知りたいですか?

じゃぁ、答えますね。

「人に用意してもらった大量の宿題プリント」で勉強して来た人

これが伸び悩む人の共通点です。

中学受験をこのように過ごせば、中学から伸び悩むリスクがあります。
高校受験をこのように過ごせば、高校から伸び悩むリスクがあります。
大学受験をこのように過ごせば、大学から伸び悩むリスクがあります。

いわゆる、

  • 面倒見の良い学校
  • 面倒見の良い塾
  • 宿題がたくさん出る塾

という、

保護者から見て「ありがたい環境」

にどっぷりつかってしまうと、自分の頭で考えなくなるのかもしれません。
私の中では、こういうのは子供の将来をダメにする環境だということになっています。

えーと、なんだか一部の人たちから怒られそう・・・

だとしても、私の中では経験上、これが真実なんですよね。実際に自分の子供にはそんな指導をしていません。もちろん塾生にもね。

実はこれ、大学に入ってからも同じように思いました。

卒論のテーマや卒論の構成を自分で考えて決めることができない人。やることが高度になると自分の判断ができなくなる人。こういう人が大学にいましたが、大学受験をどのように過ごしたか聞くと、だいたい上のような感じでした。

だから

先生、うちの子にもっと宿題を出してください!

などとお願いされると、ちょっと躊躇してしまうワケです。

10年後に後悔しないかなぁ・・・

ってね、将来まで考えてしまうワケですよ。だから「はい」なんて軽く即答ができないわけです。

どどど、どうしよう・・・

って考えて悩んで、いろいろ思案を巡らせてから宿題を考えます。

宿題をもらっているようでは人生負け組み。でも、そうならないように主体的に取り組んでもらうには・・・

なんて悩みながら宿題を出すわけですよ。本人にその意図を説明してね。

教材が増えるほど教科書が読まれなくなっていく

大量のプリントや宿題を与えられるままにやる、あるいは、こなすので精いっぱい、という状態になれば自分で考えなくなります。九九の暗記みたいな計算マシンには成れますが、応用力はつきません。100歩譲って偏差値が上がったところで頭は良くなりませんよね。

そして、もう1つ悪いのが、

基礎をおろそかにしてしまう

ということです。実際に生徒たちを指導している実感として、基礎は大切です。そして基礎は教科書に書いてあります。

高校の合格偏差値が70の高校生でも、教科書をないがしろにしたら問題集は解けません。進学校の生徒たちとはいえ、基礎が無かったら応用はできません。

ここまでは当たり前なんですけれど、そのあたり前のことも勘違いしている人がいます。基礎ができてないのに、いきなりハイレベルな問題集やったり、やらせたりとかね、そういう無駄なことを一生懸命やってしまう人がいます。これ、ものすごく効率が悪いです。これは学生にも高校の先生にも、両方とも勘違いがいます。

例えば、菊里高校の数学は赤チャートが必須課題らしいですが、あれも3分の2の生徒にとっては可哀そう。無駄な気力と体力の消耗ですね。いくら天下の菊里高校とはいえ、基礎をおろそかにして赤チャートに飛び級しても、無理なものは無理です。やるなら数を絞るとか工夫が必要ですね。そもそも上位3分の1に対して宿題なんて不要ですから、その上位者に基準を合わせるのって、もしかしたら東大・京大・医学部以外は無視なんですかね。ちょっと怖いです。

そして、これは意外と思われるかもしれませんが、教科書を理解するスピードは偏差値60の高校生も70の高校生も、それほど大差がないです。これ、意外でしょう。

例えば、数学1なら、2次関数の最大値と最小値を求める問題で、みんな悩みますよね。それで参考書を見れば、4通りの場合分けについて解説が網羅されていて「分かりやすい!」って感動するかもしれません。

しかし教科書をよく見ると、ちゃんと全て書いてあるわけです。

そしてキミたちが学校から配られる問題集。あれのほとんどは教科書の知識を確認するような問題ばかりです。センター試験や大学入学共通テストもそうですよね。まぁ英語は別として、それ以外はすべて教科書の範囲内の知識だけで解けます。それだけ教科書が大切な基礎になるわけです。
ところが教科書を1回読んだくらいでは、

  • 教科書を読んだつもりでも読んでなかった
  • 教科書を理解したつもりでも理解してなかった

というところが多いものです。偏差値がいくつの学生であろうと、少なからずそういう抜けモレがあるわけで、そこを穴埋めしない限りは、応用問題になんて太刀打ちできません。
教科書という基礎は、とりあえず暗記です。1つ残らず暗記。そしてそこまでが基礎です。

その上で、その知識を組み合わせて問題を解く。これが演習です。

演習には「レベル」がありますが、基礎にはレベルはありません。基礎にあるのは「完成度」だけです。

このことを知らないでいると、本当に伸び悩んでしまいます。

教科書と問題集の区別、できてますか?

まとめると、

全ての問題は教科書に出てくる知識の組み合わせだけで解けるはず!

というものです。そして、

  • 基礎(教科書)→ 完成度を高める(抜けモレを無くす)
  • 演習(基礎の組み合わせ) → レベルを高める

という正しい認識を持つことです。
言い換えれば、

何も見ずに教科書を1冊執筆できるのが普通

というのが「受験生の基礎」という意味です。ですから、

教科書を頭に入れること!

これが第一関門というか常に気にすべき最低条件です。つまり、

演習したら必ず教科書をチェックして抜けモレを補強!

というのが基礎の徹底ということです。

ところが、学校の問題集やプリント、塾の教材や過去問などを解いている一方で、

ほとんど教科書を読んだことが無い

という驚くような学生が、結構いるものです。これは本当に驚きです。

なぜ教科書を読まない人たちが大量に発生しているかと言えば、これは

  • 学校が用意してくれたプリント
  • 塾の教材
  • 塾の用意してくれた対策プリント

ばかりやっているからです。
塾に通い慣れている学生ほど、この傾向が強いです。

  • 塾でしか勉強しない
  • 家では勉強しない

こういう人はかなりヤバイです。
勉強時間が不足しているところへ学校のプリントや塾の教材が追加されるのですから、そりゃ教科書を読まなくなりますよね。

もちろん、

教科書に目を通したけど、なかなか頭に入らない。だからスタサプなどの動画で同じ内容を見た。

というのは「あり」です。これも基礎徹底ですからすばらしい。

ただ、教科書を読んだことが無くて、テスト前になって焦ってスタサプを見るとかは論外ですよ。もうお判りですよね。

とにかく基礎をおろそかにしたら伸び悩むってことです。

そこは自分で考えるところでしょ!

学校や塾の先生はこう思っているでしょう。もしかしたら保護者様も。

教科書は各自でしっかり穴が開くほど読んでくれているに違いない

しかし実際には、ほとんど教科書が読まれていないようです。

プリントや宿題を増やせば、それだけ教科書が読まれなくなっていく、というのが現実だからです。

基礎ができていないからと、わざわざ教科書に書いてあるようなことをプリントにして配って暗記テストをしたり、そのレベルの参考書を追加したとします。
すると「やりなさい」と強制されることが増えるので、時間が無くなるなどして、ますます教科書を読まなくなります。
そのような負のスパイラルにどんどん陥っていきます。大量に紙資源を無駄にしながら・・・。

世間では、こういう塾や予備校が

「面倒見が良い」

と呼ばれるのかもしれません。しかし、私なら怖くて

「そんな指導はしないで欲しい」

と思ってしまします。

なぜだか分かりますか?

「教科書が頭に入ってない」→「じゃあ、見直してから解き直そう」

という当たり前の思考を、生徒たちが自分でやらなくなるからです。

「この問題ができない」→「じゃあ、新しい教材をやりたい」

という変な思考回路になっています。これが変だと思わない時点でおかしいのですけれど。まぁ、とにかく、

「教科書を見直す」

という当たり前のことすら、他人に準備してもらわないとできない。

それって教育なんですかね?
頭が良くなる未来がまったく見えないですよね。
そんなんじゃ、いくら大量のプリントや問題集をやっていたとしても、実力が付くはずありませんよね。

まるで、誰かにプログラムされた通りに動くだけのロボットですよ。人間をロボットにするような教育をしたところで、生身の体では人工知能に勝てません。

人間の脳みそはロボットとは違って、自分の意思で自分を書き換えられることが強みです。

自分の弱点が何で、どう対応すべきか?

自分で考えた上で先生や講師からアドバイスをもらうのが理想ですよね。

考えることを放棄して、ひたすらプリントをやっても、そりゃ伸び悩むようにしか成れないです。

入試では人間の能力が試されるのであって、ロボットの能力が試されているのではありません。そしてさらに、今後は思考力を試す問題がどんどん増えていきます。
自分で考えないで他人が用意したものをこなすだけ、というのがダメだということです。

考えるのが勉強です。
将来、勉強した知識は忘れたり、仕事には役に立たなかったりするかもしれません。
しかし勉強を通じて身に着いた

「自分の行動を改善する習慣」

は一生役に立ちますよね。

「大量のプリントを何も考えずにこなしていたら合格できた。」

何はともあれ合格おめでとう!
まぁ、とにかく合格きたからよいです。

でも今後は、少しは自分の頭で考えて勉強していかないと、その先が伸び悩んでしまいますよ。

学生のキミたち、とりあえず、教科書と問題集の区別、できてますか?

保護者のみなさん、「お子様が自分の頭で考えなくなるようなお願い」を塾や予備校に要求してはいませんか?

偏差値の競争が終わろうとしています。そういう時代ではなくなりつつあります。
しかし、たとえ偏差値でないもので評価されるようになったとしても、自分で考えない人が評価されるようにはならないと思います。

自分で考えれるようになりたい人であれば、テストが何点でも、偏差値がいくつでも入塾できます。
ヒーローズ植田一本松校は、本当に実力をつけたい人ほど居心地がよく、長続きする塾です。

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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共通テスト2021年を解いて分かった大学受験の勉強法(後半)

大学入学共通テスト2021年1月

塾長です。

日本初の共通テストについて、ブログの後半です。

やってみた教科

現代文、英語、数学1A、数学2B、を解いてみました。
これらのうち、今回は数学1Aおよび2Bについて書きます。

なお、現代文と英語については、先回の「共通テスト2021年を解いて分かった大学受験の勉強法(前半)」をぜひご覧くださいませ。

難易度の表記

大学受験としての標準レベルを黄色チャート(数研出版)に設定して評価しました。

★☆☆☆☆: 教科書の知識1つを使えば解ける
★★☆☆☆: 教科書の知識と前問の結果を考慮する必要がある
★★★☆☆: 黄色チャート相当の解法の知識または発想が必要
★★★★☆: 黄チャート相当のレベルを越えた知識や発想が必要
★★★★★: 高校数学の知識や発想とは関係ない特別な訓練が別途必要

こんな感じで各教科のテスト内容を見ていきます(評価は塾長の主観です)。

数学1A

数学1Aは、共通テストで最も波乱のあった教科の1つです。

  • 記述試験が撤回されてしまった
  • しかし論理的思考の出題は維持された
  • 制限時間も10分拡張されたままだった

まるで教育改革の亡霊とも言える出題形式に今年の受験生は翻弄されました。実際その中身はどうだったのでしょうか?

難易度など全体の所感

塾長の主観ですが全体の難易度は次のような構成でした。

数学的基礎力: ★★★☆☆(思考の土台となる数学だけの実力)
論理的思考力: ★★☆☆☆(日本語の文脈を数学用語に置き換える力)
事務処理能力: ★★★★★(数学の知識が増えるに伴って自然に加速するスピードの程度に比べて)

ひたすら事務的に処理していくような問題でした。
数値計算が多く、電卓やエクセルが欲しかったです。もちろん道具の持ち込みは失格ですから、手で計算するしかありません。
ですから数学というよりは「そろばん」や「暗算」のテストに近いと思いました。

必要な対策

選択問題の大問3~大問5は、どれも後半で数値計算を速く正確に行う必要があります。

目標点が80点以下でよければ、数値計算の面倒な設問は、積極的に捨てに行きましょう。
目標点が80点以上でなければ困る場合、小学4年生~6年生レベルの数値計算を超速にできるような訓練が必要です。

その計算の「えぐさ」をご紹介しましょう。

大問3(4)

A~Dの事象について確率を高い順に並べる問題でした。ちなみに、その比較をするために最低限必要な計算が次の通りです。

計算式 式の工夫 計算結果
A 8×27×125 8×27×125 27000
B 4×64×125 8×32×125 32000
C 9×27×125 9×27×125 30735
D 16×27×64 8×27×128 27648

どうでしょう?
あなたは計算式を見ただけで、A~Dを大きい順に並び替えれますか?

式を工夫しても分からなくらい微妙ですよね。
最大や最小を答えるのではありません。
4つを「大きい順に並べる」必要があるのです。

悩むくらいなら、全て計算した方が速いです。
つまり、考えて工夫しようとしたら、それで余計に時間をロスしてしまい、負けなんです。

この問題は「思考力」を試す位置づけに出題されました。
ですが、上のように考えた方が負けになります。
試験時間に追加された10分は「数値計算に使え」ということらしいです。

「数学力」よりも「算数力」のようです。
信じられないことに、電卓やそろばん、計算用紙などを持ち込んだら失格になります。
常識が通用しませんので、十分に気を付けてください。

大問4(4)

整数の不定方程式の問題でした。出だしは面白そうな問題だと期待したのですが・・・次の条件式を満たす x+y が最小となるようなk を求める羽目になりました。

{x+yを最小にする正整数k(10≦k≦14)| 正整数x,yは 5x-3y =k または 5x-3y =k-15 を満たす}

つまり「5の倍数」と「3の倍数」の差を計算して、次のような比較検討をします。

x+y の値
5x-3y=k の時 5x-3y=k-15 の時 最小値
k=10 10 3 3
k=11 7 4 4
k=12 4 9 4
k=13 9 6 6
k=14 10 3 3

 

この計算方法(アルゴリズム)を思いついた時点で正解にしてくれよ!って感じです。
でも違います。電卓も計算用紙の持ち込みも禁止した上で、ただ単に、ひたすら小学3年生レベルの「掛け算」と「引き算」をやるのです。

トホホ・・・

大問5 円の嵐!?

三角形と円の性質。1つ解いたら、また次の円。それを解いたら、また次の円。もう図を描くスペースが無いんですけど・・・。
試しに実物の大きさで描いてみたのが下の絵です。実物大でもこの煩雑さです(27インチ4Kディスプレイで円の直径が約5cmに見えます)。
2021年1月共通テスト数1A問5の図

図の性質が判明するたびに図を描き直して情報を整理していく・・・

これは普通の手順なのですが「円の3連発」は、さすがに手間がかかります。

しかも問題を解く過程で、円Pや円Qの半径を描いたりしますから、更に図は複雑になっていきます。
なんで半円の中に全ての図形を詰め込んでくるんだよ・・・

そして何よりも、本番の環境では、こんなに大きな絵を描いてしまったら不便です。
他の計算用紙にするスペースが無くなってしまいます。
1分1秒を争うようなテストで、これはえぐいです。

ひたすら作業的な制約で悩むという、事務的な工夫を多く求められるテストです。

思考力とは何だったのか?

大問3は整数の「かけ算」の速さが思考力でした。

大問4も整数の「かけ算」と「引き算」の速さが思考力でした。100歩譲って、5の倍数5~50と-3の倍数-3~-30を縦に並べて、計算を一目で見やすくする工夫をすれば、多少は計算が楽にできたかも。でも、まぁ、そんな工夫は事務作業としての工夫でしかありません。数学1Aとは関係ないですよね。

大問5は、図形を素早く描いて、込み入った情報を整理する技術が必要でした。
設問の趣旨からいえば、図を表示した上で出題する方法がいくらでもあったと思います。わざわざ文字列だけで出題した意図がちょっと不明でした。

こんなものが「高校生らしい思考力」なのかと言われれば、かなり疑問です。

文句の1つでも言いたくなりますが、まぁ、事実です。

出題形式は予測できただろうか?

大手予備校が出版していた対策問題に比べると、次の点で「めんどくさい」問題となりました。

  • 電卓で行うような数値計算を手計算でさせる
  • 次々に新しい言葉や言い回しを登場させて問題文が冗長になる

また予想問題に比べて、図表を多用する傾向は予想よりも少なかった印象です。

上のように、

図表ではなく、文字列で情報の複雑性を増大させる

という手法で問題の難易度を挙げたかったようです。

各予備校が「数学の応用」という発想で予想問題を作成した一方で、大学入試センターはそれ以外の方向性で対応してしまった印象です。
大学入試センターからしてみれば、いきなり文部科学省から出題の方針を大きく変更されてしまいました。
おそらく相当な混乱があったものと思われます。

同情はしますが、ちょっと失敗作だったかなと思います。
来年は、形式を踏襲しつつも、中身はもう少し「算数」から「数学」に寄せて改善してくると予想います。

数学2B

難易度など全体の所感

塾長の主観ですが全体の難易度は次のような構成でした。

数学的基礎力: ★★★☆☆(思考の土台となる数学だけの実力)
論理的思考力: ★★☆☆☆(日本語の文脈を数学用語に置き換える力)
事務処理能力: ★★★★★(数学の知識が増えるに伴って自然に加速するスピードの程度に比べて)

必要な対策

センター試験の過去問で対策できる範囲です。

あえて言うなら、大問1(3)について、多項式の計算が少し面倒でした。
数1の最初に習う「式の計算」の単元で、計算を大量にやりこんでスピードアップしておく必要があるでしょう。

出題形式は予測できただろうか?

数学2Bに関しては、大きな波乱はなかったと思います。
高い事務処理能力を求める傾向は、昨年までのセンター試験と同様でした。

数1Aに比べれば設問の意図がとても素直でした。
数式や図形の性質を探求していく過程を、上手に導いていくような問題の構成でした。

とても教育的な良問だったと思います。

ある意味「1つのあり方」として数2Bは完成形です。

これ以上は難しくする必要もないでしょう。
これ以上の要求は、大学側が個別試験を用意してテストすればよいだけです。

あとがき

ツッコミどころが満載の数1A。
混乱が少なく落ち着いた数2B。

今回は両者のコントラストがとても激しかった印象です。
本当に同じ大学入試センターで作られた問題なのかと思うほど、状況が違っていました。

改革というのは本当に大変なんだな、と実感しました。

ただ、数学1Aの方向性は

「人工知能に負けない人材」

を育成していくものとは程遠い姿でした。
とても残念です。
改善されていくことを祈っております。

そして共通テストには次のことを提案して本日のブログを終わります。

  • 電卓や辞書の持ち込みを許可すべし
  • 数値計算よりもアルゴリズムを重視するような回答形式とすべし
  • 試験会場では計算用紙を大量に渡すようにすべし
  • 出題者は文字列だけに表現を依存することをせず、図表で示せる意図は、できるだけ図表で表示すべし

以上です

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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もしも先生が人工知能だったら、賢くなる?アホになる?

人工知能の奴隷になってしまった人のイラスト

塾長です。

少し前に教材の展覧会みたいなイベントに参加したことがあります。
最近は人工知能を活用した教材やシステムの提案が増えてきました。
人工知能のおかげで、学ぶ環境がどんどん恵まれていきます。

日本の子供たちも、どんどん優秀になっていけばよいのですが・・・

本当にそうなるのでしょうか?

人工知能は先生の代わりに成れるのか?という素朴な疑問

このままいけば、

学校や塾の先生が人工知能におき代わる!?

なんてことを、思わず想像してしまいます。
しかし一方で、

人工知能には先生の真似なんてできっこない!

という人もいます。

人工知能は人間よりも良い先生に成れるのか?

今回は、これについて考えてみましょう。

人工知能について考えると、実は人間のことがよくわかります。
もしかしたら「勉強法の本質」も見えてくるかもしれませんよ。

人工知能と人の違い

人工知能といえば新井紀子先生。
著書「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」や、人工知能の開発プロジェクト「東ロボくん」などで有名です。

けっこう賢い人工知能

その先生によれば、人工知能が大学受験に挑んだ場合、かなり優秀なところまで行けたそうです。
理系であれば偏差値65くらいまで。
文系でも中堅私立大学と言われるMARCH(※)レベルの大学入試まで突破できたようです。

  • 出題形式がハッキリしている
  • 解法パターンの知識で勝負できる

こうした問題が得意です。
ちなみに人工知能が挑んだのは過去問ですから、すべて教育改革前の出題傾向です。
いわゆる

「知識詰込み型」

の問題であれば、人工知能でも高い確率で正解することができました。

(※)MARCH ・・・ 明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学のイニシャルを繋げた呼び方のこと

「知識」に比べ幼稚な「知性」!?

その一方で、まったく苦手だったものがありました。

「読解力」

です。特に、

  • グラフや図が混在した文章
  • 色々な書き方が混在したような文章

これらの読解は、まったく内容をつかめていないようでした。
どうやら人工知能は、文章と資料の対応をとることができなかったようです。
要するに、

人工知能は文章の内容を理解していたワケではない!

という事でした。

知性ではなく計算マシン

つまり今のところ、人工知能の正体とは、次のようなものです。

膨大な知識やデータから、確率・統計的に

「もっとも正解らしい回答」

を導き出す計算マシン

人工知能とはいえ、所詮は機械。
膨大な情報の重ね合わせを
「ひたすら計算」
しているだけです。

けっして考えているワケではありません。

人工知能に「主体性」はない

人工知能が人間のように、ものごとを理解しているワケでもありません。
ただし「理解している」ように「見せかける」ことは、かなりのレベルに来ています。

そこで、人工知能をもっと突き放してやりましょう。
「理解」のさらに1歩先にある知性。

自分から問題を設定する

これならばどうでしょう。
見せかけの理解の上にはできない芸当でしょう。
要するに、

主体的に行動できること

今のところ、これができるか否かが人と人工知能との違いなのかもしれません。

もちろん、人工知能の技術が進歩すれば、いずれは「主体的に見せかける行動」もできるようになるでしょう。
しかし当面の間は、まだまだ主体性が人間らしさと主張しても良いでしょう。

もしも人工知能が先生だったら?

そんな人工知能が、もしも先生になったらどうでしょうか?

苦手な所を分析して解説や類題を表示してくれる

上で見てきたように、人工知能は統計処理が得意です。
この能力は「教育の個別最適」には便利でしょう。

生徒が取り組んできた記録を分析して、生徒に合った説明や問題を提示する。

このような生徒一人ひとりに合った教材の取り組み方が実現できます。
学校や塾の勉強がそうなる日が近いのかもしれません。

計算ドリルや漢字ドリルなどは、既に多くのシステムが存在しています。

計算や漢字の問題は、類題や解法が明確なので人工知能の得意分野です。
この種の指導は、学習指導の中では初歩的ですから、なんとなくわかります。
やはり簡単な所から人工知能に置き換わっていきますね。

最近では英会話の発音もアドバイスしてくれるそうですよ。

ネイティブな発音を指導できる日本人はまだまだ貴重です。
それなのに人工知能がチェックしてくれるなんて。
これはスゴイですね。

人工知能が発達するにつれて、より複雑な教科や単元でも、学習が個別最適になっていくでしょう。

相談には応えられない

ただし、人工知能は会話や文脈を理解しているわけではありません。
そもそも感情や価値観というものを持たないので、ものごとの良しあしを判断できません。
ですから、

「AでもBでも良いけれど迷っている。どっちがいいかな?」

のような質問には何も答えることができません。
進路や何かの選択など、人が「迷う」部分について相談しても役に立ちません。

人工知能が対応できるのは、あくまでも次のようなことです。

  • 答えが1つに決まっているような演習問題の正解
  • 統計的に関連性が高いと思われる教材の表示

あまり過度な期待はしない方が良いでしょう。
便利な「道具」と割り切って、あくまでも「使いこなす」ことを考えた方がよさそうです。

生徒自身が考える機会を奪ってしまう可能性?

個別最適な勉強について、1つだけ心配なことがあります。

「便利」であることは「考えなくて済む」という事でもあります。。

自分の何が間違えで、何をしたらできるようになるのか?

これを自分で理解できるようになるのが勉強とも言えます。
学校で「習った知識」は仕事で使わないかもしれませんが「改善の知恵」はいつでも使います。
というか、社会に出れば「何ができるか」をコントロールするよりも「何ができないか」をコントロールする方が大切になります。

それを育むチャンスを、人工知能は奪ってしまうのかもしれません。

もちろん生徒がどうやっても苦手な分野では、改善の段階までやりたくてもできません。
そういう時はコンピューターのサポートが必要です。

コンピューターが人間の苦手分野をサポートしてくれる!

という考えには塾長はずっと前から大賛成です。
しかし、それは生徒が一定の努力をすることが前提です。

努力してもダメなものはサポートが必要

これが苦手の対処だと思います。
しかし何も努力しない内から、人工知能が提示する問題を、はい、はい・・・と処理していくだけなら、やっぱりそれは教育とは何か違うように思います。

  • 個別最適な勉強を導入する
  • 努力の基準をクリアする

この2つは両輪であるように思いますが、みなさんはどうお考えでしょうか。

もちろん努力の基準は人それぞれなのですが、それも人工知能が適切に設定してくれる日が来るのでしょうか。

人工知能に教われば本当に成績が上がるのか?

人工知能の導入で、教育の個別最適化が進んだとしましょう。
それだけ環境が便利になれば、もはや勉強に困る生徒なんていなくなりそうです・・・

さて、本当にそうでしょうか?
みなさんは、どう思われますか?

スマホでゲームに没頭する人は、そもそも人工知能で勉強しない?

この質問について、実はすでに答えが出ています。
現代の子供たちは、一昔前の子供たちよりも恵まれています。

  • 教科書が進化している
  • スマホやパソコンで何でも調べられる

さぁ、その便利になった環境を、当の子供たちは活用しているでしょうか?

教科書が進化しても、そもそもテスト前に教科書を読んでいる子供たちは、全体の半分もいません。
教科書を隅々まで頭に入れようとしている生徒の数は、相変わらず少ないままです。

スマホやパソコンで、何でも調べまくって勉強をどんどん進めている子供たちばかりでしょうか?

YouTubeやゲーム、SNSなど、およそ勉強に関係のないことに活用しまくっています。
むしろ勉強の邪魔ものになっているのではないでしょうか。

人工知能のような便利な環境を導入するとき、

「どう使いこなすか?」

を真剣に考えて実践していけるのは、残念ながら大人だけです。

逆に、それができるような子供であれば、すでに勉強ができていると思います。

「ドラえもん」が家に来ても、のび太くんのテストは0点のままでした。

「人工知能」が何でも答えてくれたとしても生徒の点数が変わるとは限らないでしょう。

人工知能のアイコンは押さずに、YouTubeやゲームのアイコンしか押さないかもしれないからです。

人工知能を使いこなす生徒だけが成績を伸ばす?

今度は逆に、

人工知能のおかげで全体的に学力は向上していく!

と仮定してみます。

実際、義務教育において、英語の環境はかなり改善されてきました。
塾長の世代に比べ、今の学生たちの方が、明らかに全体的に英語力が向上しているでしょう。
同じように、人工知能のおかげで全体的に学力そのものは向上するかもしれません。

しかし、そう仮定したとしても、やっぱり成績が上がるか否かは、また別問題です。

みんなが解けるようになった問題を、学校の先生はテストで出題しなくなります。
より解きにくい出題が増えるからです。

そうなれば、成績を付ける判断基準が変わります。

  • 人工知能の言いなりになって、その範囲だけで学習した人
  • 人工知能を使った学習を土台にして、応用や発展まで学習した人

結局のところ、人工知能を「使いこなして」基礎力を早く習得し、その先の訓練に行きついた人だけが成績を伸ばすようになります。

仮に人工知能のおかげで学力が向上したと仮定しても、評価の基準も一緒にスライドしてしまうため、やっぱり成績が伸びるわけではないということです。

能力は見につく。でも成績(相対評価)は変わらない。

まぁ、これはこれで教育行政としては成功なのかもしれません。

教育が変わってきた

人工知能やロボットの活躍を前提に、学校の教育が変わってきました。

教育改革です。

「頭が良い」の意味が変わった

かつて日本の学歴社会では、官僚になるため、国家試験に合格できるための学力が「優秀」の定義でした。
そして昔は高性能なコンピューターが無かったので、コンピューターのような人間が優秀という内容でした。

コンピューターのように、正解を早く正確に回答できる能力。
ルールを正確に覚えて守り、定型どおりに速く正確に行動できる能力。

これらが「頭が良い」の定義でした。

しかし高性能なコンピューターが当たり前になり、人工知能のような、もっと高度な処理まで簡単に利用できるようになりました。
もう人間自身がコンピューターになる必要はありません。

コンピューターにできることを身に着けても、価値が無くなってしまったのです。
かくして「頭が良い」の意味が次のように変わってきました。

  • 昔:  専門知識があり、事務処理能力が高い
  • 今:  答えのない問題の解決をはかれる

お子さんをコンピューターにしようとしていませんか?

それ、絶対にコンピューターには勝てない競争です。

人工知能の苦手分野に教育がシフト

教科を問わず「考えてみよう」「コンピューターで解いてみよう」「話し合ってみよう」みたいなページが教科書に増えてきました。

さらに、単純な暗記で解ける問題が、入試問題からどんどん姿を消してきています。
推薦入試の定員枠が増えて、論理的思考力や主体性が問われるようになってきました。

全体的に、人工知能が苦手とする次の領域に、教育の重点がシフトして来たからです。

  1. 読解力(理解する、解釈する、論理的に考える)
  2. 色々な種類の資料を読み解く力(他人の表現を理解する、科学的に考える)
  3. 自分の考えを表現して他人に伝える力
  4. 問題解決力(答えのない問題に対して最適解を出す)

これらのうち、1~2は既にマークセンス式のテストでも能力が測れるようになってきています。

3~4は学校ごとの個別試験や面接試験、あるいは体験型の試験などで測られることが多いです。プログラミング教育もこの領域です。

価値観で分かれる

ちなみに私立の学校では、6番目として

「教育理念や価値観を共有できること」

という所も見られます。
つまり、生徒だけではなく保護者の考え方も合否に影響してきます。

親子面接があるところや、願書に保護者の記入欄が多いところなどです。

偏差値の高い大学へ進学できる = 良い学校

という時代になります。
偏差値一辺倒の時代が終わりつつあります。
代わりに、

人間らしい教育 = 良い学校

という評価にシフトしてきます。
そうなれば当然のことですが、

学校の評価も人の感情に左右される

ようになります。
このような評価は、たいていは

口コミ
うわさ

になるからです。
こうなってくると、

価値観を共有できない人たちとは学べない

ということになります。

価値観が違う者同士は、お互いがお互いを肯定的に評価できないからです。
一緒にいるのは生徒にとっても学校にとっても、お互いに不幸です。

偏差値という無機的な評価で人が分けられることが無くなる代わりに、
価値観という有機的な評価で人がグループを形成していくことでしょう。

考えすぎですかね?

何が大事?

さて、

人工知能を利用して何をするか?

結局のところ使い方次第だと思います。

  • 考えて行動するように訓練する
  • 考えずに言われたことだけやる

せっかく人工知能で教育が便利に快適になったとしても、人工知能から指示された通りにしか勉強しないのであれば、考える力は見につきません。

自分の頭は自分の意思で動かすときにしか鍛えられません。

自ら考えずに反復行動だけで焼き付けられたような思考回路は、電卓の演算回路と同じです。
意思も価値観もなく、単純なパターン反応でしかありません。

いくら人工知能のテスト対策で点数が取れるようになったとしても、指示されないければ何もできない人間になってしまったら、それは賢くなったとは言えないでしょう。

  • 人工知能の指示通りにやって点数を上げる
  • ゲームにハマってスコアやレベルを上げる

この2つの区別がつかないような勉強は、やっても役には立たないでしょう。

人工知能も、学校のテストも、教育のための道具でしかありません。

人工知能は先生ではなく、道具です。

 


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【大人用】子供たちの将来を潰さないためのドリル(テスト)

老害じゃないよ!

塾長です。

古い価値観の人たちから怒られそうなテストを作りました。
このテストで点数が低い大人は、子供たちや後輩たちの将来性を奪っているのかもしれません(もっと怒られそう)。
どうか若い人の邪魔をしないでください(ヤバイ、嫌われそう)。

けっして煽っているのではありません。
本当に心配なんです。

軽い気持ちでやってみてください。

ドリルですから、繰り返しが重要です(笑)。

老害にならないためのドリル(テスト)

4点×25問=100点満点です。
それぞれ〇か×かでお答えください。

  • 問1: 書類にはサインに加えてハンコが必要だ(〇 / ×)
  • 問2: 苦手は必ず克服すべきだ(〇 / ×)
  • 問3: 年上や先輩の方が偉い(〇 / ×)
  • 問4: 利益を追求するのは悪いことだ(〇 / ×)
  • 問5: 何事も初志貫徹が大切だ(〇 / ×)
  • 問6: 日本の技術力は世界トップクラスだ(〇 / ×)
  • 問7: 新人はお茶くみやホチキス止めなどの雑用から経験を積むべきだ(〇 / ×)
  • 問8: オンラインでは雰囲気や気持ちまで伝わらない(〇 / ×)
  • 問9: せめて定年までは不平不満を我慢して働くべきだ(〇 / ×)
  • 問10: 学歴が低ければ一生苦労する(〇 / ×)
  • 問11: 高校は普通科の方が工業科や商業科よりもレベルが高い(〇 / ×)
  • 問12: 途中で意見を変えるのは卑怯だ(〇 / ×)
  • 問13: ディベートは相手を論破したら勝ちだ(〇 / ×)
  • 問14: 若い人の意見の方が新しい時代にふさわしい(〇 / ×)
  • 問15: 学校のテストは平均点くらい取って欲しい(〇 / ×)
  • 問16: コロナ禍で政府は何も有効な対応ができなかった(〇 / ×)
  • 問17: 「批判的に見る」とは「ダメ出しをする」ことだ(〇 / ×)
  • 問18: みんな頑張っているから楽をしてはいけない(〇 / ×)
  • 問19: 起業するには多額の貯金や特別な才能が必要だ(〇 / ×)
  • 問20: 英語力がなければ国際的に活躍するのは難しい(〇 / ×)
  • 問21: 数学は考える科目で、社会は暗記する科目だ(〇 / ×)
  • 問22: 専門知識を身に着けた方が将来は有望だ(〇 / ×)
  • 問23: 大学へ進学しなければ高等教育を受けることは難しい(〇 / ×)
  • 問24: 簡単にできることは、あまり価値がない(〇 / ×)
  • 問25: 速く正確に答えを出せるよう訓練するのが勉強だ(〇 / ×)

お疲れさまでした。

解答と解説

  • 問1:× ルールや風習の根本理由を考え、必要なら変えるべし。
  • 問2:× 苦手を克服するよりも、できることを伸ばして社会に貢献すべし。
  • 問3:× 適材適所は年齢とは無関係、そもそも普遍的な文化などではない。
  • 問4:× 利益=会貢献度であり、また、そうなるよう行動するのが本来。
  • 問5:× 本来の目的に立ち返り、やり方や手段は臨機応変に変えるべし。
  • 問6:× 日本のモノづくり技術に匹敵する国はすでに多い。最先端技術やソフトウェア技術はむしろ遅れている。
  • 問7:× 気付いた人がやればよく、そもそも「雑用」であるならそれを不要にする改善に取り組むべし。
  • 問8:× オンライン授業やオンライン会議の方が気持ちや臨場感がよく伝わる事例は多い。根拠や事例をもって科学的に考えるべし。
  • 問9:× 我慢=主体性なし。人生100年時代では60歳でも若者。我慢するより第2、第3の挑戦をすべし。
  • 問10:× 学歴よりも「何ができるか」「何を成したか」。そもそも勉強は一生続くもの。また知識の不足はコンピューターで補える。
  • 問11:× 今後キャリアが細分化し学び方の選択肢が増えるに伴い、むしろ工業科や商業科の役割は重要になる。若い人の生産性向上は格差是正になると期待。
  • 問12:× 目的は問題を解決することであって我を張る事ではない。ITSが発達した集合知の時代では、言論の正しさよりも速く問題を解決できることの方が重要視される。解決に必要なら自分の意見などコロコロ変えてしまったた方が良い。
  • 問13:× ディベートの目的は相手の論破ではなく、より優れた提案を行うこと。問題解決を忘れて攻撃に終始すれば敗者となる。
  • 問14:× 若い人の意見が本当に若い人自身にとって有利なのかは慎重な議論が必要。同様に、若い人が若い人の意見に耳を傾けられるとも限らない。むしろ若くして上から目線な人は傲慢で、同世代の若い人たちを踏み台にしているかもしれない。
  • 問15:× 「人並み」や「平均点」という目標が子供を苦しめないよう注意が必要。子供の個性を大切にし、9教科の枠組みを越えた「選択と集中」も時には必要。苦手をITSで補い子供の可能性を広げる教育が必要。しかし学校教育は改革に8年もかかるため、変化の激しい今の時代にあっては、テスト内容や成績のつけ方そのものが時代遅れというリスクもある。GIGAスクール構想やプログラミング的思考の教育について、その真意が広く認知されるまで、まだまだ時間がかかる。先進国の中で日本のITS教育は10年単位で遅れており、その差は中学、高校になるにつれ顕著。ITSアレルギーな大人たちによって改革が邪魔されないことを望む。成長が著しい企業ほど学歴や学校の成績によらない独自の採用活動をしている。受験生の能力を多面的に評価する高校受験や大学受験の形式が増えている。
  • 問16:× 全否定や全肯定というレッテル貼りではなく、正しい情報で科学的に見ることが大切。さらにコロナ禍は人類初の経験で「だれも正解がわからない」問題。仮説を立て試行錯誤を繰り返す中で「最適解」を探っていく対応が基本となる。今後は「正解が分かる問題」はコンピューターが担当し、「正解が分からない問題」が人の担当になっていく。政府が「最適解」を求めて試行錯誤を求めていく過程を正しく理解しようとしないのは、正しい批判姿勢とは言えない。
  • 問17:× 「ダメ出しをする」では問題解決に至らない。知識を簡単に検索できる時代においては「解決策」まで考えることが批判に含まれる。そのためダメ出ししか言わない評論家には、むしろ批判が集まってしまう。
  • 問18:× みんなが楽できる方法を探るのが最適解のはず。まず率先して楽する方法を見つけ、それを他の人たちも矛盾なくできるようにすべし。
  • 問19:× 起業すること自体は資本金100円でも可能。今後ITSや新しいビジネス基盤が発達し、お金や技能を集めることが容易になっていくにつれ、格差の原因は財産や能力から「モチベーション」に変わっていくと言われている(モチベーション格差)。
  • 問20:× 自分の能力不足はコンピューターや他人の能力に頼ればよい。苦手を嘆くよりも自分にできることを活かし、WIN-WINのコラボができるチームを構築すべし。ちなみに日常会話なら自動翻訳機が2~3万円で実用化されている。
  • 問21:× 知識や正解がすぐに検索できるため、どの教科も「考える」ことが勉強の中心になっていく。社会も暗記科目ではなくなり、資料を読み解きながら論述するような科目になっていく。
  • 問22:× 今の時点で学んでいる専門知識が将来も変わりなく価値を保つとは限らない。コンピューターや人工知能が専門知識を持ってしまえば価値がなくなっていく。専門知識を使って問題を解決したり、人に感動や貴重な体験を提供できることに価値が移っていくと言われている。
  • 問23:× 無料で学べるコンテンツが増え、学ぶ方法も増えている。有料コンテンツも安く優れたものが多い。大学にいくよりも早く安く専門知識や技能を習得できることが可能になって来た。奨学金で借金をしてまで大学へ進学する必要はなくなってきている。キャリアを積みながら、必要な知識や技能を必要になった時に体得していけるような環境が、これからどんどん整っていく。
  • 問24:× 難しいことを誰でも簡単にできるようにすることで価値が出る。また簡単なことを組み合わせて新しいサービスや複雑な仕組みを作りだすこともできる。1つの知識の難易度や、個人の頭の良さで、安易にものごとの可能性や優劣を評価してしまうのは危険。問題を解決できることが大切なので、きることを組み合わせたり他の知恵を借りたりして、最適解を求めていく「プログラミング的思考」が大切。
  • 問25:× 速く正確に答えを出す仕事はコンピューターの役割になっていく。生身の人間がコンピューターに挑戦するような不毛な努力を若い人にさせて消耗させてはいけない。

答えは全て「×」って単純すぎますかね?
まぁテストが目的ではないですから。
これはブログ(エッセイ)ですから、一応。

おわりに

もちろん別解もあります。上の解答解説は、あくまでも答え方の事例です。

またコンピューターや人工知能が、私たちの予想とは違う進化を遂げれば、それに応じて私たちの価値観も変わるでしょう。

上に書いた塾長の設問のし方や、解答・解説の事例の示し方も、これから変わってしまう可能性があります。
塾長の考え方も常に更新されています。

最適解はあくまでも「今の」「目の前の」最適解にすぎません。
時代や土地や立場によって、より優れた最適解が簡単に出てくるでしょう。

私たちは神ではありません。
人としてできることは、変化を前向きにとらえ、できることを組み合わせて「最適解」を求めていくことです。

 


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本当に「偏差値の高い高校・大学」へ進学する方が正解か?

塾長です。

今回は学習塾の先生っぽくないことを書きます。時には自由な発想も大事です。

さて、

中学生のみなさん、高校へ進学したいですか?
高校生のみなさん、大学に進学したいですか?

それならば聞きましょう。

「何のために」「なぜ」

進学したいですか?

これ、AO入試や推薦入試の面接で、必ず聞かれます。
しかも、しつこいくらいに、めっちゃめちゃ突っ込まれます。

これからの時代、この理由がとても大切なんです。
今まではテンプレ回答でよかったのですが、どうやら今後は本気みたいです。

そうなってきた背景とは!?

いま世の中で起こっていること。
順に見ていきましょう。

まずは手始めに、Googleの話題から・・・

就活で大卒が無意味になる!? Googleのキャリア認定

College(カレッジ)と呼ばれる、教養を深めるタイプの大学は、これから無くなっていくのかもしれません。
アメリカでは、こんな記事が世間を驚かせています。

Google Has a Plan to Disrupt the College Degree (AUG 19, 2020 by INC.)

この記事によれば、
グーグル社は、就職に役立つ基本スキルを教える専門コースを開設するそうです。
カリキュラムを終えればGoogleが「キャリア証明書」を発行してくれます。

1つのコースは月額約5千円(49ドル)、6か月で卒業できるようです。
つまり5千円×6か月=3万円で1つのキャリア認定が得られます。
さらに奨学金制度もあるそうです。

もちろんGoogleは自社の採用でこの認定書を活用します。
なんと「大卒と同じ価値」で扱うそうです。

さらに、ウォルマート、ベストバイ、インテル、バンクオブアメリカ、Huluといった名だたる大企業が、その制度に参画していくようです。

「大学の学位は多くのアメリカ人にとって手の届かないものであり、経済的安全を確保するために大学の卒業証書を必要とすべきではありません」
「私たちは、アメリカが回復し、再建するのを助けるために、強化された職業プログラムからオンライン教育まで、新しくてアクセス可能な職業訓練ソリューションを必要としています。」
「私たち自身の採用では、これらの新しいキャリア証明書を、関連する職種の4年の学位に相当するものとして扱います。」
(上記記事をGoogle翻訳にて日本語化し、一部を引用)

少なくともアメリカでは今まさに

「大卒が就職に有利」

という従来の価値観が消えつつあるようです。
4年制大学に行く意味を、あらためて考え直す必要があります。

就職が有利になる

もしもそれが進学の理由なら、もはや4年制大学に行くのは得策ではありません。
上のようなスキル認定を受けてしまった方が、安いし速いし有利です。

さて、ここから先は日本の話題に移ります。
さらに破壊的というか根本的な投げかけがあります。

義務教育は小学校までで十分!? 日本のキャリア教育を考える

つい最近、おもしろい動画を見つけました。
N高校政治部の特別授業がYouTubeで公開されていたのです(2020/9/9)

三浦瑠璃先生が顧問で、現職の麻生太郎副総理に色々な質問をしてしまう企画です。

とりあえず見てください。
自分の頭で考えて、自分に置き換えて見て欲しいと思います。

【N高政治部】麻生太郎副総理 特別授業(高校生のための主権者教育)

この動画の注意事項

なお、動画の冒頭にあるように、この動画は特定の立場に立つものではないし、特定の思想を伝えるものでもありません。この動画の趣旨としては、

変化を自分の目でとらえて、自分自身で考えることが大切

ということですので、そのつもりでご覧いただけたらと思います。
動画を見た感想や意見は、見た人がそれぞれに感じて自由に考えて頂ければ結構です。

25:12~34:38 「教育における同調圧力」について

  • 明治維新以降は、みんなで同じことを頑張る教育が大切だった
  • 男性社会だったので、国が教育を義務にしないと女性に同じ教育が与えられなかった
  • しかし今は、色々な人が出て来て、色々な表現ができるようになった
  • 日本は義務教育のレベルは高い一方で、大学は留学の方に魅力がある
  • きちんとした教育は小学校までで十分、例えば因数分解が義務として全員に必要とは思えない
  • 高校でさえ進学率が90%を超える今ならば、中学の進学から自由にしてもかまわない
  • その方が自由な発想で、自分に合った才能を伸ばせる

55:58~59:56 「コロナ騒動で就職が厳しい」状況などについて

  • コロナの騒ぎで世の中は色々変わるだろうが、それで全てがダメになるのではない
  • 新しいタイプの仕事が出てくる、今まで考えられなかった職業が出てくる
  • そのような時代を若い人はむしろ面白いと思って生きて欲しい
  • もちろん宮大工など古い職業も残るし、それがハッキリしてるなら義務教育が邪魔なほど
  • 1つの会社で退職までいくのも1つだが、若いんだから色々やった方が良い
  • マンガやオタク文化はサブカルチャーと言われているが、今やメインカルチャー
  • これから何が期待の職業になるか分からない
  • 置かれた時代は選べないが、生き方は自分で選べる

自由な発想をして良い

この動画でもう1つ面白いのは、発想の柔軟さや大胆さは、年齢に関係ないということですね。
80歳の副総理が

「中学まで義務教育である必要がないんじゃないか」

などとコメントするのは、既存の常識にとらわれない柔軟さと大胆さを感じます。
「え、そんなこと言っちゃうんだ?」的な面白さというか、新鮮さがあります。

もちろん、本当に義務教育が小学校までで十分なのか否かは、皆さんそれぞれの考えに委ねたいと思います。

要は、それくらい自由に考えて良いということです。

自分のキャリアも、自分の気持ちに正直に、自由に挑戦して積み重ねていって欲しいと思います。

そしてもう1つ。

むしろ若い議員の方が、若い人の意見をちゃんと聴いてない(46:25~49:18)。

これも確かにそうですね。

年齢に関する思い込みを外すことも、自由な発想のためには大切です。
同じように、性別や人種についてもそう。
とても示唆に富むコメントです。

自分のキャリアについて、ぜひ自由な発想で考えて欲しいと思います。

もっと評価されるべき「高卒で就職」

もう1つ紹介します。
高校生からのキャリアを積極的に支援する活動です。

アスバシの活動

一般社団法人アスバシ (明日の社会にかける橋)

18歳の選択の質を上げ、若者のチカラで変わる企業と社会

ぜひ上のホームページで活動内容をご覧いただきたいのですが、

  • 高校生インターンシップ
  • 高卒採用のマッチングサポート
  • 企業の枠を超えた4年間のOFF-JT教育
  • 東海若手起業塾
  • 社会イノベーターフォーラム

などなど、色々な活動をされています(2020/9/15確認)

高校生と企業、高校生と社会をどんどん繋げていく活動です。

高校生にとっては、社会のこと、仕事のことが早くからよくわかり、視野もキャリアも広がります。
企業にとっては意識の高い高校生と早い段階から接点が持てますし、地域へ会社を知ってもらうことにもつながるでしょう。

日本でも多様なキャリアの在り方が求められ、すでに色々な取り組みが始まっています。

今どきの学習塾に求められる「進路指導」とは

ここまで、破壊的な話題を紹介してきました。

義務教育とは?
高校受験とは?
大学受験とは?

みんなと同じようにやってきた常識に「なぜ?」が突きつけられています。
既存の教育の仕組みや常識が、これから破壊されていくのでしょうか。
だとすれば学習塾も、今の姿のままでは不要になっていくのかもしれません。

他にも多くのネタがありますが、これ以上の例を挙げてしまうと

「塾長はクビになるの?」

と心配されてしまうので、ここらへんで止めておきます。
(いちおう塾長は社長なのでクビにはならないです、ご心配なく)
その代わりに、そろそろ

「これから塾はどうするのか?」

について書こうと思います。

「学習塾も変化に対応していくぜ!」

っていうお話です。

これまで学習塾と言えば、テスト対策や受験対策というイメージです。
多かれ少なかれ、それは今後も変わらないでしょう。

しかし、明らかに変わってきたのが進路相談の「中身」です。

もはや偏差値で高校や大学のブランドを説く人など、いなくなってきました。
これ、なかなか信じない人も多いのではないでしょうか。
でも事実です。

高校受験の現在

高校のブランド力は「キャリアの提案力」になりつつあります。

多くの中学生が「人生初の受験」を経て入学するのが高校です。
進学ということ自体が、まだよく理解できないし、できたとしても限界があります。
そのため、

  • どんな高校生活が送れるか?
  • どんな将来性が開けるか?

これを提案できている高校が強いです。
そうなると公立高校よりも私立高校の方がアピールが上手で、体制の構築も速いです。
それで必然的に、次のような傾向になってきました。

  • 偏差値だけで高校の高低を単純に語る人が、とても少なくなってきた
  • 私立高校の特長や強みが目立つようになってきた
  • 学校の先生から私立推薦を勧められるケースが増えてきた
  • 「どうしても公立高校」という人が減ってきた(定員割れが拡大)

保護者様から塾に対するご要望もマイルドになりました。

  • しっかりとした基礎学力を身に着けて欲しい
  • 本人が行きたいと思う高校に行かせてやりたい
  • 子供の得手不得手をちゃんと分かって欲しい

「偏差値上げて」「点数上げて」の一辺倒ではなくなってきたということです。
これは明らかに、昔ほど受験競争がシビアではなくなったためでしょう。

私立高校のパンフレットを見れば「進学したくなる理由」が書かれています。
生徒たちが漠然と抱えている不安や疑問。

  • 何のために進学するの?
  • 高校へ行って何するの?
  • 何の役に立つの?

こうした中学生の疑問に、ちゃんと答えられている高校が人気です。
こうした状況を踏まえれば、進路指導では次のことが大切です。

  • 何の勉強がどんな仕事にどう役立つかを説明できること
  • 特に普通科への進学は、できるだけ高卒後の進路希望まで確認しておくこと
  • キャリア意識の高い生徒がいれば、その意思をしっかり汲み取ること

要するに、高校進学の指導で大切になって来たのが、

「早い段階でのキャリア意識」

なのです。かつての受験競争では、

  • 模試の結果で偏差値が高かったから○○高校
  • とにかくよい大学へ行くためには良い高校へ

という漠然とした理由で勉強し、進学していく人が多かったです。
しかし、今後はいなくなっていくことでしょう。

「○○高校に〇人合格!」

みたいな学習塾の合格実績は、次第に価値がなくなっていくのかも知れません。
すると高校受験において、学習塾の役割で大切になることが見えてきます。

世の中を良く知っていて、勉強する理由や仕事やキャリアの実態について、ちゃんと語れること

このような講師や塾長が求められるようになってきました。

大学受験の現在

大学のブランド力は「高い専門性と社会貢献」です。
研究成果を通じて社会に貢献する、それができるレベルの人材を社会に排出する、というのが大学です。
そのため大学は、

  • 自分からテーマを見つけて探求していける人
  • 社会貢献を通じて大学の名誉を上げてくれそうな人

という人材を、できるだけ

「一本釣り」

で獲得しようと模索しています。

アドミッションポリシーで欲しい人材像を宣言しています。
小論文を書かせたり面接をしたりして、その素養を見抜こうとします。
それで次のような入試の傾向になってきました。

  • AO入試や公募推薦の活用が目立ってきた(推薦受験の定員枠の拡大)
  • 私立大学は一般入試の合格水準が上がった(一般受験の定員枠の縮小)
  • 資格や実学を求める人が多くなってきた(資格系の学科が増加)
  • 文理を問わず、グラフや図表を読み解く力、論理的な文章を構築できる力、仮説を立てて問題の解決策を論じられる力、などが問われるようになってきた
  • (オマケ)地元志向が強まってきた(愛知県の地元残留率は全国1位)

お父さんやお母さんが経験してきた大学受験と比べてみてください。
すっかり様変わりしていますよね?
世の中が大卒者に求める能力が、もはや完全に変わってしまったからです。

大卒者に求められるのは、専門知識そのものではありません。
専門性を活かした問題解決力です。

身の回りや世の中に転がっている、大小さまざまな問題。
それらを自ら見つけて解決していく力です。

本当は今までもそうだったのですが、コンピューターやAIの台頭で専門知識の価格が下がってしまったため、ようやく明確になって来たとも言えます。

そもそも仕事とは何であれ、何かしらの社会貢献なわけですから、当たり前と言えば当たり前です。
しかし大卒者には、それが研究レベルで求められるわけです。

つまり、大学に行く価値というのは、

他の人や人工知能には真似できない問題解決力が身につく

ということです。
そのようなモチベーションで推薦の願書や志望理由書を書く必要があるわけです。
だとすれば、大学受験において、学習塾の役割で大切になることが見えてきます。

大学の研究内容まで調べて理解し、大学で取り組みたい研究テーマや大学卒業後の展望などについて、ちゃんと指導できること。

このような講師や塾長が求められるようになってきました。

いやー、正に塾長の出番って感じです!
こういうの得意です!

ぶっちゃけた話し、問題解決をやったことが無い人に、志望理由書や小論文の指導をお願いしても、あまり意味がないでしょう。

例えば、卒業論文や修士論文がヘッポコだった人に指導してもらっても、ちょっと厳しいかもしれません。
学習塾の先生なら、起業した人や、社内の業務改善に取り組んだことがある中堅以上の社員でなければ難しいでしょう。
学校の先生であれば、教育改革を推進したり、主体的に業務改善に取り組んだたりしたような経験を持つ、中堅以上の先生に指導してもらうのが良いと思います。

どのような立場であれ、これからの進路指導には、指導する側にもそれなりのキャリアが必要になってくると思います。

「どこへ行くか」ではなく「何をしたか」

昨今のような変化の激しいときこそ「あたり前」のことが大切になってきます。
進学であれば、

  • 「どこの高校に行ったか」 < 「高校で何をしたか」
  • 「どこの大学に行ったか」 < 「大学で何をしたか」

という至極当然のことを、それこそ真剣に考える時代になってきたわけです。

例えば、コロナ禍で大学のキャンパスに行けないとなれば、なおさら大学に行く意味が問われるというものです。
留学ともなれば、なおさらのことです。
こんな動画は、いかにもそれらしい話題です。

脳科学者の茂木健一郎さんです。

塾長は10年ほど前にお会いしたことがありましたが、とにかく熱い方でした。
本の裏表紙にサインをいただきましたが、そこに添えて頂いたメッセージが

「誠司よ、噴火しろ!ドカーン」

ですからね!
ドカーンと噴火して奮起し、それから間もなくヒーローズを始めてしまったわけですけれども・・・。

そういうわけでして、

就職に有利だから

これはもう、大学へ行く理由にはなりません。
そもそも、問題解決力が問われている時代です。

大学に行く理由が、そんな大雑把でフワフワしている時点で、おかしいと思われます。

何も考えずに進学した

つまり下手をすれば、

論理的に考えて行動できない

と見なされてしまいますよね。
これまでの方が異常だったのだと思います。

高校進学にしろ、大学進学にしろ、そして専門学校への進学にしろ、どこに進路を設定しても、必ず

行ってから何をするか?

を考えることが重要です。

Society 5.0にむけた進路指導

塾長だけが言っていても信ぴょう性が低いので、今度は学習塾のブログを1つご紹介。

個別学習のセルモ 日進西小学校前教室 西尾先生のブログです。

Society 5.0にむけた進路指導

ほらね、僕だけではないでしょ。
西尾先生みたいな立派な先生だって、同じように考えていらっしゃいます。

  • 来るSociety5.0の時代、これまでの学歴モデルが崩壊する
  • 普通科にとらわれず商業科や工業化などの専門学科も検討してみよう
  • 進路指導では、大人は、幅広い選択肢を提示し、子どもは、その中から進路を「自ら選ぶ」のが理想

西尾先生は、

愛知総合工科高校(旧東山工業高校)→日立に就職→東大留学→マイクロソフトに転職→セルモ開校

という異色の経歴をお持ちです。
正に時代の先を行くキャリアで、西尾先生のプロフィールはモデルケースの1つと言えます。

説得力あり過ぎです!

あとがき

ところで余談ですが、上のN高校の動画を見ると、

  • 政治家は現状を変えるのが仕事(役割)
  • 官僚は現状を守るのが仕事(役割)

であることが、あらためて分かりますね。
そう考えると、双方が議論を戦わせるのは世の常であり、どちらが良い悪い、というものではないです。

ただ、任期と選挙がある政治家の方に権力が置かれるのが民主主義というワケですね。
逆に、選挙のない官僚が権力を持ってしまえば、これは独裁主義になるわけで、そうなれば市民の声が届く仕組みがなくなってしまいます。

もちろん日本は民主主義国家ですが、それでも官僚の反対で教育改革が大胆にできない国のようです。
国の仕組みがコロコロ変われば混乱しますから、このへんはバランスなのでしょう。

現政権に関しては、色々な意見や反対・賛成もあるでしょう。
塾長は立場上、生徒の前ではどちらとも言えません。
生徒がそれぞれに考えてくれればよいと思います。

ただ少なくとも、第一線で頑張ってきた人のお話というのは、色々な角度で見るたびに、色々な学びがあると思います。

 


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新教育「めんどうな事はコンピューターにやらせよう」(1)

コンピューターの上に人が乗っている図

塾長です。

今日のタイトル。子供から大人まで、みんなで共有したいことです。
とりあえず、この記事を見てください!

(ちなみに続編もあります。 新教育「めんどうな事はコンピューターにやらせよう」(2) )

子供が大人になる頃の世界。キンコン西野さんの説明が神!

コンビニの話しがめっちゃ解りやすい!

「失敗をする人」のほうが得になる
これから「役に立つ人」の価値は薄れていく。キンコン西野が“コンビニにあるもの”で解説

どうして教育改革が行われるのか。
どうしてプログラミング教育なのか。

この説明を見れば、もうだいたい理解できます。

× 正解をすぐに言える人
〇 ストーリーを生む人

たくさんの知識を頭に詰め込むことには価値がなくなります。
ネット検索や人工知能が便利なのに、わざわざそれに生身の人間が対抗するのは不毛です。

そういう時代です。

つまり、こんな価値観になるかもしれません。

クイズ番組が無くなる!?

クイズに素早く答える。
正解すれば勝ち抜ける。
優勝すれば豪華賞品。

そんな定番のクイズ番組は、これから無くなるのかもしれません。

10年後の人たちから見れば今のクイズ番組は、まるで古文です。
クイズ王の何が凄いのか、全く理解できないでしょう。

ネットで検索すれば済むようなことを、なぜ、わざわざ問題にするのか?
スマートスピーカに聞けば済むようなことを人間が答えたくらいで、なぜ騒ぐのか?

いったい何が「いとをかし」なのか、解説されなければ分からないでしょう。

暗記と思考を区別しない学習

みなさんは「いつの間にが勉強になっていた」という体験はありませんか?

塾長は、比例や反比例、平方根の計算がそうでした。
ちゃんと理解したのは、高校受験でちゃんと勉強した後です。
しかし必要に迫られたのは小学6年生のころでした。

小学6年生が平方根の計算

塾長は、小学生の頃から星の写真を撮ることにハマりました。
友達と田んぼの真ん中でカメラを構えて、目には見えない星々を写し取るのです。

よい写真を撮って、もっと色々な天体を見てみたい。
撮った写真を友達に見せたい。

そんなストーリーの中で、天体写真のノウハウが書かれた本を読むのが好きでした。

そして、カメラやレンズの設定を計算するために、比例や反比例の計算が必要でした。
望遠鏡の焦点距離からシャッタースピードを計算する公式には、平方根の計算が必要でした。

もちろん小学生だった私が平方根をちゃんと理解していたはずがありません。
しかし理解しなくても困ることはありませんでした。

公式は、本に載っているものを見ながら使えれば十分です。
平方根の計算は、電卓のルートボタンの使い方さえ知ってしまえば可能です。
高校生の姉に、電卓の使い方を教わったので大丈夫でした。

私にとって、比例も反比例も平方根も、理屈を理解するより先に、まず体験がありました。

数学は暗記科目か?

例えば、みなさんは数学を暗記だと思いますか、それとも、思考だと思いますか?

  • 数学は考える科目だ
  • 数学も結局は暗記科目だ

どちらだと思いますか?

人間の脳にはメモリもCPUもない

ところが、そもそも人間の脳みそは、覚えることと考えることの区別をしていません。
コンピューターは、

  • 記憶 → メモリ(覚える装置)
  • 演算 → CPU (考える装置)

というように、機能ごとに装置が分かれています。
一方、人間の脳は、そのような構造が見当たりません。

区別が無いのです。

ですから、覚えることと考えることは同時に起こります。
数学は考える科目ですが、同時に、暗記科目でもあります。

逆に、数学を暗記と思考に分離して学ぼうとすれば、むしろ効率が悪くなる可能性があります。

「ひたすら暗記」は苦行でしかない

このように覚えることと考えることは両方が同時に必要です。

知識が無ければ考えることはできません。
考えなければ知識を使いこなすことができません。

しかし、これまでは前者を重視し過ぎていたと言えます。
暗記が曖昧であることを、目くじらを立てて減点する試験でした。
だから暗記が完璧にできないと、次の段階に学習が進みません。

考える過程で、ちょっとでも参考書を見てしまったら0点と同じです。
このような受験競争で培ってきた日本の教育は、明らかに暗記に偏っていたと思います。

そこまで暗記に偏った学習は、脳の構造に逆らった不自然な行為でした。
それゆえ勉強は辛い苦行でした。

苦行はコンピューターが代行する

今やコンピューターやインターネットを誰でも使えます。
わざわざ人間が知識を大量かつ正確に暗記しておく必要がありません。

ほんのちょっと資料を確認するだけで考えが進むのであれば、見ればよいです。

何かの考えを進めるにあたって、その前提となる知識を全て正確に暗唱するまで、わざわざ待ってからでないと次の考えに進められないなんて、馬鹿げています。

不便ですし、そもそも見ながらでも知識を使ってしまった方が、覚えるのが早いです。

こうした不合理から日本の子供たちは、そろそろ解放されるべきでしょう。

コンピューターの利用を前提とした教育にどんどん変えましょう。
そうすれば、私たちはついに「暗記」という苦行から解放されるのです。

これからの勉強で大切になるのがストーリー

考える、使ってみる、応用してみる、ということを通して知識が身につきます。
また逆に、先に知識を得たから、考え方や使い方がより良くなることもあります。
それらが区別なく同時に起こります。

つまり、あらゆる学習が体験型になっていきます。

すると今度は、

  • どんな体験をするか
  • 誰と体験するか
  • どこに共感して体験するか

といったストーリーが大切になります。

星の写真を撮って友達とワクワクしたい。

塾長は、そういうストーリーの中で、いつのまにか学習していたことが多くあったのだと思います。

これからの勉強が、みなそうになったら、とても楽しいと思います。

先生の役割が変わる

暗記が不要になるのは、生徒の学習に限った話ではありません。
先生や塾の講師にとっても同じです。

先生は間違えてもよい

これからの学校や塾の先生は、

  • 何でも知っている必要がありません。
  • 間違えてもかまいません。

というスタンスになります。

何でも知っていて間違えない

これはロボットやコンピューターに期待される役割です。

では、先生や講師の役割とは、いったい何なのでしょうか?

拡大する役割

それは次のような役割になると思います。

  • 生徒によりよい体験を提案するコーディネーター
  • 生徒の取り組みを横で支えるコーチ
  • 生徒の体験を意味付けし、社会の常識と対応させるカウンセラー

今でも先生にはこのような役割があります。
それが、これから凄いスピードで拡大していくと思います。

縮小する役割

きっと、教科書を説明する役割が、どんどん減っていきます。
自分で説明しなくても、分かりやすい解説動画が見つけて流すだけです。

分かりにくい説明で生徒の時間を奪う方が、かえって悪いことです。
先生の誰もが説明がうまいとは限りません。
同じ説明が全ての生徒にとって分かりやすいとは限りません。

先生に求められることは、自分で説明することとは限りません。
その生徒にとって最適な説明を検索して提示してあげること、
その方がむしろ大切になるでしょう。

そうなれば、先生や講師は、授業ノートを準備する必要が無くなります。

だから、もっと新しい役割の方へ集中できるわけです。
これまで忙しすぎて、なかなかできなかったこと。

「本当の教育」

そう思うことをやればよいと思います。

プログラミング教室のあるべき姿とは

コンピューターを活用して、自分の苦手をカバーしつつ、人間らしい活動、自分らしいことに集中する。
これからの生徒に必要な、新しい能力とは、

  • 理解よりも先に体験する!
  • 苦行はコンピューターに任せる!

というものになります。
コンピューターは生徒たちが勉強を「体験」して「楽しむ」ために必要な道具です。

塾長がプログラミング教室をつくった、最も大きな理由がこれです。
だから他社製のプログラミング教室とは違います。

間違ったプログラミング教育

プログラミングは、決まった答えを速く正確に導くような学習ではありません。
つまり、次のようなプログラミング教室は、どれも間違っています。

×「テキストの通りにプログラミングしたら動いた」
×「テキストと違うプログラムを作ったら修正させられた」
×「模範解答を示されないと何も作れない」

このようなプログラミング教室にしてしまったら意味がありません。

ミッションにチャレンジする体験型の授業

生徒と共有するのは教科書の模範解答ではありません。
共有するのは「目的」(ミッション)」です。

その目的を達成するために、生徒たちは「こうしたい」「ああしたい」という要求を出してきます。
私は、それを実現するのに使えそうな命令や道具を、生徒たちに伝えるだけです。

使うのは生徒たちです。
作るのは生徒たちです。

でも、できたら一緒に喜びます。

みんな違うプログラミングをしますす。
マイクラの世界に現れる建築物が、生徒の個性によって違います。

でも、みんな共有した目的は達成しています。

プログラミング教室だからできる

英語、数学、国語、理科、社会・・・

これらの教科は、いつから体験型に変わるのでしょうか。

残念ながら、まだまだ変わるのに時間がかかるでしょう。
今後も辞書やスマホの持ち込みを禁止してテストが行われていくでしょう。

変わるのには時間がかかります。

しかしプログラミングなら、一足先に実践できます。

あとがき

苦手を回避して代替することも含めて実力では?

足が無ければ車いすや義足を使います。
それを社会が補助するのは、人権を守ることに等しいと思います。

では、学習障害については、どこまでがそうなのでしょうか。
学習の得手、不得手については、どこまでがそうなのでしょうか。

漢字を間違えたら、理科でも社会でもバツですか?
変換機能など代替手段を使えば済むのに。

クイズのような問題で成績をつけるのですか?
ほとんどの大人は忘れていて、必要なら調べるという手段で済ませているのに。

子供を消耗させるのが勉強ですか?

いつまで、そんな教育を続けるのでしょうか。
大人の世界では、そのような実践を誰もしていないのに。

何か苦手なことがあれば、それを回避する手段も与えたうえで、トータルで評価すべきです。

サポートされない6%の子供たち

日本では、生れてくる子供たちの約9%が、何らかの発達障害や学習障害を持っていると言われています。

そして、その9%の内の6%は、障害が軽微であるため小学校までは気が付きません。
小学校の勉強がまだ緩いからです。
生活に支障があるわけではないため、小児科の先生や保健所からは、特に何も指摘されません。

つまり、障害を認められて支援学級に入れる子供は、たったの3%だけです。
残りの6%の方は、問題なしとされてしまい、何の手当もされません。
これはクラスに1~2人の割合になります。

これが日本の教育の問題点です。

それゆえ、中学生になると、とたんに困ることになります。
中学のテストは1文字でも間違えたらバツになるような厳しさです。
そういう正確な暗記と記述が、一気に増えてしまうため、ついていけなくなるのです。

クラスに1~2人の生徒は、努力が足りないのではなく、障害が原因で勉強が遅れているのです。

コンピューターで教育の不平等を改善したい

もちろん、障害があろうと無かろうと、とっても良い子たちです。

だから、そういう子たちが本来の個性や良さを活かせるような、そういう道具が欲しいです。
コンピューターを使えるようになってくれたら、それが可能かもしれません。

  • 計算の間違えが多い?
  • 漢字が書けない?
  • 歴史が覚えられない?

苦手なことがあっても、気にすることはありません。
得意なことも苦手なことも、人それぞれ。
みんな個性があって、良いじゃないですか。

ただ、困らないように、コンピューターに助けてもらう方法を考えましょう。

そういう教育に早くしてあげたいと思います。

塾長には息子が2人いますが、下の子には障害があります。
まだ小さいです。
この子の勉強は、どうしたらよいでしょうか。

コンピューターが助けになるのであれば、絶対に間に合わせなければなりません。

記事の続編

この記事には続編もあります。
新教育「めんどうな事はコンピューターにやらせよう」(2)

よろしければ、こちらもご覧くださいませ。

 


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