塾長です。
中3英語の最後の砦と言えば「関係代名詞」。名前からして難しそうです。まさに「英文法のラスボス」的な存在感です。
ということで今回は中学3年生~大学受験生を対象に、関係代名詞を攻略します。
関係代名詞を攻略するまでの道のり
その道のりは決して安易ではありません。英語の語順をちゃんと理解した真の勇者でなければ関係代名詞の攻略ができないからです。
まず、スライム攻略のレベルが「主語」「述語」そして「修飾語」の理解です。日本語の文法としても理解しておく必要があります。
つぎに「1語の修飾語」を攻略します。これは日本語の語順と大差ありません。スライムの仲間レベルです。
つぎに「2語以上の修飾語」を攻略します。これは中ボスのレベルです。何種類かあります。前置詞を使う水系、不定詞の炎系、現在分詞の土系、過去分詞の電気系など、それぞれに攻略が必要です。
そして最後がラスボスの「関係代名詞」です。この攻略の前に賢者の祠に寄りましょう。そこで「2語以上の修飾語」で得た経験値を使って「後置修飾」という上位スキルを獲得しましょう。このスキルがあれば、頭がスッキリしてMPの消費を抑えられます。
とまぁ、教科書どおりの順序で攻略すれば、こんな感じです。しかし、それはめんどうなので今回は全体像を眺めながら説明します。マップやルーラを使うイメージですね。
- 主語、述語、修飾語
- 英文全体の語順
- 前置修飾(1語の修飾語)
- 後置修飾(2語以上の修飾語)
- 関係代名詞
このような流れで説明していきます。ゲーム的な脚色は、もうしないです。
なお、解りやすさのために、肯定文(否定や疑問でない形の文)だけについて説明します。
(復習)主語、述語、修飾語
小学3年生から習う日本語の文法と言えば、主語、述語、そして修飾語。
あれ、いきなり何で国語?
と思うかもしれませんが、何を学ぶにも、これが基礎だからです。
もちろん、これが分かっている人は次の項目へ飛んでださい。
しかし、あなどってはいけません!
基礎だからこそ重要!!
国語や英語に限らず、勉強が苦手な人は、これが分かっていない場合が過半数です。
もっと言えば、大学受験生でも、例えば英語のマーク模試で200点中40点未満しか取れないようであれば、主語、述語、修飾語が分かっていない可能性が高いでしょう。
ということで復習します。
主語と述語
英語でも日本語でも、まず主語と述語が最も重要です。文の意味のほとんどを決めます。
述語には2種類あるので、小学校では主語+述語の覚え方を2パターン教わりました。ここでは仮に「熟語A」「熟語B」と呼ぶことにします。具体的には次の2通りを見てください。熟語は赤色で示しています。
述語Aのパターン
主語(誰は・何は) + 述語(何だ、どんなだ)
私は 学生です。
I am a student.
あなたは 元気です。
You are fine.
熟語Aの文は「主語=述語」の関係になっています。
私 = 学生
I = a student
あなた = 元気
You = fine
熟語Aの英文では、動詞の役割が ”=”(イコール)になることを覚えておきましょう。
述語Bのパターン
主語(誰が・何が) + 述語(どうする)
太郎くんが 走ります。
Taro runs.
雨が 降ります。
It rains.
熟語Bの文では「主語=述語」の関係になりません。動詞自身が述語になります。
英語でも日本語でも、たいていは主語の後ろに述語が来ます。
※ただし例文「雨が降ります。」のように日本語と英語で主語の取り方が異なるものもあります。
そして英作文では、熟語Aと熟語Bの違いが分からないと困ることになります。
そこで問題です。
述語Aと熟語Bの違いは何で決まるのでしょうか?
英語の述語は動詞で決まる!
細かいことは置いておくとして、だいたい英語の80%については、次のように考えればOKです。
- 熟語A: be動詞 を使う文のとき(be動詞が ”=” の意味になる)
- 熟語B: 一般動詞 を使う文のとき(一般動詞が熟語になる)
上で見て来た例文を眺めて、そうなっていることを実感してください。
もちろん例外もたくさんあります。
しかし最初はざっくりと理解する方がストレスが少ないです。大きな目線で「英語ってこんな感じの語順なんだ」と全体像をとらえた方が見通しが良いです。とりあえず今の時点では細かいことは置いておきましょう。
be動詞と一般動詞
念のためにbe動詞と一般動詞の復習をしておきます。
というのは、学校の先生の中には文法の説明を一切しない方がいらっしゃるからです。これは英語の教育方針によるでしょう。英語の理想的な教育は「1日じゅう英語漬け」です。それならば確かに文法の説明は重要ではありません。しかし現実は9教科+部活+趣味のバランスを取りながら、限られた時間の中で英語を学習します。現実的に考えれば、文法を学んて公式的に覚えた方が近道だというのが塾長の考え方です。なので説明します。
- be動詞 : am, are, is, was, were, そして原形の be
- 一般動詞: 上記以外の動詞
イコール動詞!?
ちなみに、be動詞みたいな一般動詞もあります。つまり主語と述語の間のイコール部分になるような一般動詞があります。
肯定文の時に、be動詞と一般動詞を置き換えても文の意味があまり変わらないのが、その特徴です。例えば次の例文の一般動詞 look がそれです。
You look happy.
You are happy.
この2つの文は、一般動詞の look とbe動詞の are を入れ替えても、意味が大きく変わりません。
このような一般動詞では、be動詞と同じように熟語は述語Aになります。そして熟語Aの文の特徴は「主語=述語」でした。つまり動詞の意味が「イコール」なのです。
そのため、be動詞やSVC文型の一般動詞を1つにまとめて、「イコール動詞」と呼ぶ先生もいらっしゃるようです。これは上手いネ―ミングですね。
be動詞が “=” の意味にならない場合
逆にbe動詞がイコール動詞ではない場合もあります。次の例文を見てみましょう。
Five cats are under the table.
There is a planetarium in my city.
この例文ではbe動詞の意味が「ある、いる(存在する)」という意味で使われています。イコールの意味では訳すことができません。
このように be動詞が「ある、いる」の意味で使われる時は、熟語Bのパターンになります。
この様に、一般動詞の80%は熟語Bですが、中にはイコール動詞もあります。逆に、be動詞も80%はイコール動詞として使われていますが、ときどき一般動詞のように熟語Bとして使われることもあります。
※高校英語では英語の語順を5文型で教わります。熟語Aの文をSVC、熟語Bの文をSV、SVO、SVOO、SVOCなどと教わります。ここでは5文型の説明は長くなるので省略します。
余談:命令文には主語がない
「何語だろうが主語と述語から考える。」と言いましたが、命令文には主語がありません。
実はプログラミング言語にも主語がありません。プログラミングはコンピューターに与える命令文の集まりだからです。つまり、英語でも日本語でもプログラミング言語でも、命令文には主語がありません。
修飾語!
主語と述語以外のほとんどが修飾語にあたります。
だれに、何を、どこで、いつ、どんなふうに、どれだけ
という意味の言葉たちです。ここから修飾語はピング色で表示します。
修飾語について、ポイントは次です。
修飾語の語順
- 日本語: 修飾語の語順が自由!(文のどこに置いても通じてしまう)
- 英語 : 修飾語の語順が決まっている!(語順を間違えると通じない)
さぁ、出てきました。修飾語の語順。これが日本語と英語の最大の違いです。
主語の次が述語。主語の次が動詞。ここまでは英語も日本語もだいたい一緒の語順です。
ところが修飾語の語順が日本語と英語では全く違うのです。ですから、英語の語順をマスターしたければ、修飾語の語順をマスターすればよい、ということになります。
英語の語順 Step1 文全体の語順
80%の英文は次の語順になっています。ここでも詳細は置いておき、ざっくりと把握しましょう。
主語 述語 [だれに] [何を] [どこで] [いつ]
He was sick in bed yesterday.
I study English here.
You gave me a chocolate yesterday.
主語と述語は必須です。
問題は、その次に何がどういう順番で来るか?
それはズバリ、
[だれに]、[何を]、[どこで]、[いつ]
これら4つをこの順で並べれば、だいたいはOKです!
ちなみにカッコ [ ] で囲んであるのは、使う場合と使わない場合があるからです。
「使うならこの順番で」という意味です。
〇 主語 述語 だれに
〇 主語 述語 いつ
〇 主語 述語 だれに 何を
など、色々な組み合わせで使えますが、どのような組み合わせでも、上の順番を守るのがポイントです。
逆に、こういうのはダメです。
× 主語 何を 述語
× 主語 述語 いつ 何を
× 主語 述語 何を だれに
この語順の間にその他の修飾語を挿入して考えれば、長い文や複雑な文だって作れます。
ですから、とにかく英文では
主語 述語 [だれに] [何を] [どこで] [いつ]
という語順が超基本だと覚えましょう。
ここから修飾語はピング色で、被修飾語にはアンダーラインをつけて表示します。
英語の語順 Step2 前置修飾
参考書によっては「冠詞(a, the)+形容詞+名詞」という語順を説明しているものが多いです。
〇: a yellow box
×: yellow a box
この例では被修飾語が box です。修飾語はその直前に置きます。このことを一般的に言うと次のようになります。
修飾語が1語のときは被修飾語の前
- 主語を1語で修飾: The standing man looked at me.
- 述語Aを1語で修飾: I was sometimes sick.
- 述語Bを1語で修飾: They always study English.
- [だれに]を1語で修飾: He gave the tall man a card.
- [何を]を1語で修飾: I got a white letter.
英語の語順 Step3 後置修飾
さて、ここからが今日の本題です。
今日のラスボスは関係代名詞なので、ここからは被修飾語が名詞のときに限って説明します。関係代名詞は名詞を修飾するものだからです。ちなみに名詞以外を修飾する場合(副詞)についても説明しだすと、長くなって整理がつきません。ここでは省きます。
なお、中学3年生で教科書が NEW HORIZON 3 (東京書籍)の生徒は、教科書 P.94 「まとめと練習2 後置修飾」を見てみましょう。1ページの図にまとめられています。(2019年12月現在)
名詞とは
名詞とは、物事の呼び名や呼び方を表す単語のことです。主語、述語A、[だれに]、[何を] などの言葉になります。ちなみに名詞は述語Bにはなりません。述語Bの正体は一般動詞(心や体の動きを表す単語)だからです。
英語はとっても名詞を大切にする言語です。そのため名詞を修飾する文法がいくつかあります。それぞれがダンジョンの中ボスレベルです。ですから名詞を修飾する方法を良く知っておくと語順の理解が早くなります。
それではさっそく、英語の基本原則の1つを言います。
修飾語が2語以上のときは被修飾語の後ろ
長い修飾語は後回し、というのが英語の考え方です。修飾語を後ろに置くから「後置修飾」と呼びます。日本語とは逆ですね。
修飾語が1語のとき ⇒ 前置修飾
日本語の語順: 修飾語 被修飾語 それは黄色いペンです。
英語の語順 : 修飾語 被修飾語 It is a yellow pen.
修飾語が2語以上のとき ⇒ 英語は後置修飾
日本語の語順: 修飾語 被修飾語 それは母が買ったペンです。
英語の語順 : 被修飾語 修飾語 It is a pen my mother bought.
そして後置修飾の方法は5種類もあって、その5番目がラスボスの関係代名詞です。それでは5種類の後置修飾 (1) ~ (5) の1つ1つを順に見ていきましょう。
2語以上の修飾語 いろいろ
(1) 前置詞+名詞で修飾語を作るとき
- 主語を2語以上で修飾: Everyone in the country likes it.
- 述語Aを2語以上で修飾: I was a man of few words. 「私は口数の少ない男だった。」
- [だれに]を2語以上で修飾: He gave the man from Japan a card.
- [何を]を2語以上で修飾: I got a letter in a white bag.
(2) 不定詞(to+動詞)で2語以上の修飾語を作るとき
- 主語を不定詞で修飾: The matter to study carefully came to me. 「注意して調査すべき問題が舞い込んだ」
- 述語Aを不定詞で修飾: That was the chance to have then.
- [だれに]を不定詞で修飾: He wants you to take care of your health. 「あなたに健康を気遣って欲しい」
- [何を]を不定詞で修飾: I have many homework to do today.
(3) 現在分詞(動詞+ing)で2語以上の修飾語を作るとき
- 主語を動名詞で修飾: The man standing over there looked at me.
- 述語Aを動名詞で修飾: Tom is the man living by the hospital.
- [だれに]を動名詞で修飾: He watched a man swimming in the river.
- [何を]を動名詞で修飾: I got a letter saying hello.
(4) 過去分詞で2語以上の修飾語を作るとき
- 主語を過去分詞で修飾: The boy scolded by his mother looked very sad.
- 述語Aを過去分詞で修飾: This is the book written by the great man.
- [だれに]を過去分詞で修飾: He named the cat helped by the boy “Happy”.
- [何を]を過去分詞で修飾: I kicked up the ball thrown by my friend.
(5) 関係代名詞(節)で2語以上の修飾語を作るとき
- 主語を文で修飾: The boy who was scolded by his mother looked very sad.
- 述語Aを文で修飾: This is the book that the great man wrote.
- [だれに]を文で修飾: He named the cat that the boy helped “Happy”.
- [何を]を文で修飾: I kicked up the ball which was thrown by my friend.
関係代名詞の細かい説明は次に続きます。
英語の語順 Step4 関係代名詞!
後置修飾の5番目が関係代名詞だ、というふうに頭が整理できてしまえば、あとは細かいことのチェックです。
その前に文法用語を追加します。
関係代名詞と先行詞
この例文を見ながら読んでください。
This is the book that the great man wrote.
関係代名詞とは
関係代名詞とは、上の例文の “that” のことです。名詞を文で修飾する時に、名詞と文をつなげる役割をします。関係代名詞には他に who や which もあります。高校生はなると種類が増えますが、中学生は which, who, that の使い方を覚えればOKです。これで英検3級まで大丈夫です。使い分けは次の通りです。
ちなみに、疑問文の which, who や指示語の that とは全く別物です。訳すときも「どちら」「だれ」「あれ」などは全く出てきません。別物として認識しましょう。
先行詞とは
先行詞とは、上の例文の “book” のことです。被修飾語の中で、関係代名詞に修飾される名詞のことです。
関係代名詞の使い分け
関係代名詞には which, who, that の3種類があります。これらは先行詞の意味で使い分けます。
先行詞が人なら who
The boy who was scolded by his mother looked very sad.
母親に叱られたその少年はとても悲しそうだった。
先行詞が物なら which
This is the book which the great man wrote.
これが偉大な人が書いた、その本である。
どちらでも that
先行詞が人でも物でも使える便利な関係代名詞が that です。
例えば動物は一般にモノ扱いですが、最近では動物愛護の考えで人のように扱う人も増えてきました。例えばメス猫をさす代名詞は it ですが、she を使う人も多いです。このように人か物か扱いに迷う時は that が便利です。
He named the cat that the boy helped “Happy”.
彼はその少年に助けられた猫をハッピーと名付けた。
そしてこの先行詞が「何の役割を演じているか」によって関係代名詞の種類が大きく2つに分かれます。その2つが「目的格」の関係代名詞と、「主格」の関係代名詞です。それぞれ説明します。
目的格
先行詞が、その後につづく関係代名詞の文の中で「だれに」「なにを」の役割になっているとき、その関係代名詞の種類を「目的格の関係代名詞」と呼びます。
「なんのこっちゃ?」
となると思いますので、とりあえず次の文を見てください。
I will give you a pen which I bought yesterday.
上の例文をよく見ると後半の関係代名詞の文の中では bought の後の「ペンを」にあたる言葉 it が見当たりません。先行詞の pen がその役を演じているからです。
I will give you a pen which I bought it yesterday.
このように先行詞 pen が1人2役を演じています。
1つ目の役割は前半の文の I will give you a pen の中の「ペンを」の意味です。
もう1つの役割は、関係代名詞の文 which I bought yesterday の中で省略されている「ペンを」の役割です。
このように「目的格の関係代名詞」は、その先行詞が関係代名詞の文の中で「なにを」「だれに」の役割も演じています。
そして目的格の関係代名詞 which, that は省略可能です。
I will give you a pen which I bought yesterday.
I will give you a pen I bought yesterday.
省略しても「名詞を修飾する文」が挿入されたと分かるからです。なぜ分かるかと言えば、冒頭で説明した通り、英語はいつも
主語 述語 [だれに] [何を] [どこで] [いつ]
という語順に決まっているからです。ですから、それ以外の語順で他の言葉が来たら「あ、説明が挿入された = 修飾語のかたまり」と分かるのです。語順が決まっているからこそ分かる、ということですね。いくつか例を出しておきます。
The ball which I hit it went into the house and broke the window of it.
私が打ったボールはその家に入っていき、その窓を割った。
I remember the man that you met him yesterday.
私は君が昨日会った人を覚えているよ。
主格
先行詞が、その後につづく関係代名詞の文の中で「だれが」「なには」の役割になっているとき、その関係代名詞の種類を「主格の関係代名詞」と呼びます。
これも例文で確認した方が速いです。
I have friends who help me with my homework.
上の例文をよく見ると後半の関係代名詞の文の中では主語がありません。先行詞の friends がその役を演じているからです。
I have friends who they help me with my homework.
このように先行詞 friends が1人2役を演じています。
1つ目の役割は前半の文の I have friends の中の「友達を」の意味です。
もう1つの役割は、関係代名詞の文 who help me with my homework の中で省略されている「友達が」の役割です。
このように「主格の関係代名詞」は、その先行詞が関係代名詞の文の中で「だれが」「なには」の役割も演じています。
そして主格の関係代名詞 who, which, that は省略できません。なぜ省略できないかは、省略してみれば分かります。
I have friends help me with my homework.
これでは I have friend. と言いたいのか、Friends help me my homework. と言いたいのか、いったいどちらなのかよくわからない文になってしまいました。
主格の関係代名詞を省略してしまうと、2つの文の関係が分からなくなってしまいます。どちらの文が主役で、どちらの文が脇役(修飾語)なのかが分からなくなります。そして「1つの文に動詞は1つ」という文法にも違反してしまし、意味がぐちゃぐちゃになってしまいます。
中学生は whom を習わないので that
ここで目的格の関係代名詞について1つ注意です。
目的格の関係代名詞には、who は使えません。文法的には whom を使うべきなのですが、whom は中学校では教えられないため、万能の that を使うように指導されています。
私は君が昨日会った人を覚えているよ。
〇 I remember the man that you met yesterday.
△ I remember the man whom you met yesterday.
△ I remember the man who you met yesterday.
しかし、最近は who でも使えます。英語は生きた言語です。私たちが習った時代とは使い方が変わっているのですね。日本語も使い方が変わるように英語も変わります。最近では who もOKです。
定期テストではどうでしょうか?
それは学校の先生次第です。年配の先生だと who では×にされます。それに抗議しても「授業ではそうに教えていない。聴いてなかったのか?」と言われたら勝てません。内申には「授業態度」が入っているからです。無難に that を使っておきましょう。
特殊な表現は that
これは高校英語の範囲ですが、中学校の先生でも教える方がいたので、一応、説明しておきます。
関係代名詞の文は先行詞を修飾します。修飾するということは、先行詞の追加説明をするということです。そして追加説明をするということは、先行詞を限定する、ということです。
つまり関係代名詞のおかげで、先行詞の意味が、より限定され、意味が詳しく特定されるわけです。
ところが、関係代名詞で修飾される前から、先行詞の意味が限定されてしまっている時があります。
先行詞に、つぎの修飾語が最初からくっついている時です。
all, every, any, no, everything, anything, nothing,
the only, the very, the same,
序数( the first, the second, the third, … ),
最上級( the most, the least, … )
先行詞を強く限定するような言葉がある時は、関係代名詞を that にするのが普通です。
You are the last Jedi that can control “force” in the space.
この宇宙であなたがフォースを操れる最後のジェダイだ。
英語の語順 Step5 例外の修飾
最後に、例外を書いておきます。
数や量、程度を表す言葉
数量を表す言葉は、名詞の前に置くのが普通です。名詞を2語以上で修飾するときでも、名詞の前に来てしまう例外です。
a lot of, hundreds of, a few, a little, fifty five, almost all, very tall, … etc
などです。
Thousands of people moved the movie.
何千もの人々がその映画に感動した。
nothing と anything は1語でも後ろから修飾
これは中2の不定詞で一緒に習いますね。nothing, anything は修飾語が1語だろうと2語以上だろうと、とにかく修飾語は後ろに置かなければいけません。
〇 Do you have anything to do today?
〇 I want something to drink.
〇 I feel something terrible.
× I feel terrible something.
普通の形容詞と不定詞の両方で修飾する場合は、次の順番です。
nothing [普通の形容詞] [不定詞]
anything [普通の形容詞] [不定詞]
〇 I want something cold to drink.
× I want something to drink cold.
おわりに
中学生の英語で、語順が混乱するタイミングは何度かやってきます。
中1なら、一般動詞が登場した時と、現在進行形が登場した時です。
中2なら、動名詞や不定詞が登場した時と、比較級が登場した時です。
そして中学3年生になると、英語の語順が一気に複雑になります。
受け身、現在完了、It ~ for ~ to 構文や so ~ that 構文、後置修飾、関係代名詞と続くからです。
関係代名詞は中学英語の最後の砦になります。
英語との日本語の比較を厳密にすることが、英文法の理解の近道です。
文法を教えることに否定的な人も多いようですが、それは教え方です。
私はむしろ、国文法で助詞を丸暗記させたり、形容動詞と名詞+だの見分け方などを教える方が反対です。
そんな重箱の隅をつつかせるよりも、日本語と英語の違いを文法的に比較する方が、はるかに実りが多いと思っています。
品詞や語順の違いがどうして生まれたのか?
それが、ひいては文化の違いを理解するにも至ります。
中学2年生になったら、英単語は意味と発音だけでなく、品詞にも注意すると良いでしょう。
日本語の訳に惑わされるよりも、品詞を確認した方が、単語の意味がすんなり解ることさえあります。
新しい英単語が出てきたら、ぜひとも
発音、意味、そして「品詞」を確認しましょう。
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