愛知県 公立高校入試 2019年の問題を解いてみた塾長の所感

2019年度愛知県公立高校入試問題の写真

こんばんは、塾長です。

公立高校の入試が終わりました。来週はいよいよ合格発表です。

今年は理科が難しかったと聞きますが、どんな入試問題だったのでしょうか?

さっそく分析しました!

と、本当は言いたかったのですが、こんなに日が過ぎてしまいました。
実はここ2週間、プログラミング教室の問い合わせや体験授業がとても多くて大変だったのです・・・という言い訳はともかく、とりあえず今年の出題はこんな感じでした・・・

英語

形式(A/Bグループ共通)

  • 聞き取り: (1)会話文と問い (2)文章と問い
  • 筆記  : (1)絵を見て部分英作文 (2)会話文の穴埋め (3)説明文 (4)会話文

新形式の問題

なし

近年よくある形式

挿絵について、指定語句を使って部分的に自由英作文をさせる問題。
①状況の説明と、②その後の展開の予想(自分の考え)の2つについて、それぞれ指定語を使って5語以上で書かせる。
筆記の大問1で出題(Aグループ、Bグループに共通)

全体的な傾向

単語や熟語、会話表現について教科書の隅々からまんべんなく出題されています。そのため、基本文の練習だけでは不十分です。
レベルとしては、正確な英作文力が問われる分だけ、英検3級よりも難問だったと言えるでしょう。

例えば、borrow, democracy, solve, region, confidence, influence, artificial などは、確かに教科書の中で1度は出てきたものの、頻繁に見た単語ではなかったはずです。教科書の中の出現回数と重要度は関係ないことを肝に銘じておく必要があります。
逆に、私立高校の受験生にとっては当たり前な熟語  be good at A 「Aが得意である」などは、教科書にないため、ちゃんと注釈がついていました。

さらに単語や熟語の意味を単純に暗記しているだけでは対応できません。例えば

be interested in A 「Aに興味がある」や基本文の make A B 「AをBにする」を知っている受験生は多いでしょう。しかし、

a Japanese research group started the day to make people more interested in their ears and health.
※research 研究 (Aグループ 筆記の大問4より)

をスラスラ訳せた受験生は、半分もいなかったでしょう。
interested が形容詞(状態)であり、なおかつ、make 人(物) 状態(形容詞) 【SVOC文型】について理解できている学生しか正確に訳せなかったはずです。

中学3年間の必修1200単語と、関連する熟語や会話表現をよく練習しておく必要があります。

【補足】学校のワークは捨てちゃダメ!

対策としては、教科書準拠の問題集を繰り返すのが手っ取り早いです。愛知県の中学は英数の教科書が全県で統一されています。この2教科は教科書のどこから出題されてもおかしくありません。

そのため、教科書に準拠していない一般市販の教材では不十分となります。学校から配られているワーク類が、それだけ貴重になりますから、学年が上がっても捨てずにとっておきましょう。
塾で使う教材も、教科書準拠のものを優先して見直すとよいでしょう。

国語

形式

Aグループ (1)論説文 (2)漢字 (3)説明文 (4)古文(江戸時代)
Bグループ (1)随筆文 (2)漢字 (3)物語文 (4)漢文(書き下し文)

新形式の問題

生徒がまとめた本文の要約から誤っている文を選ばせる問題
Aグループの大問(3)で1問の出題

近年よくある形式

本文の内容について生徒たちが意見交換をする会話文の中から出題
Aグループの大問(1)、Bグループの大問(3)の中で出題

全体的な傾向

現代文は1つ1つの形式段落が長い文章で、どれも文章の流をブロックのようにとらえやすい構成でした。今年はAグループ、Bグループの全体を通じて、全ジャンルが出題されましたが、どのような文章でも論理的に読めさえすれば解けるようになっています。

珍しく物語文(小説文)がBグループで出題されたものの、随筆文に近い文体で、「場面」ではなく「形式段落」ごとに読ませるよう配慮されていました。それでも文学的な文章の流れ、つまり文章全体を通じて主人公やその人間関係がどう変化するかについても、抜け目なく出題されていました。

総じて文章全体の構成や内容について考察させる問題がよく出題されるようになってきており、実用性重視で、教育改革を意識した出題傾向です。
一字一句を正確に読み取る読解力が必要であり、語句単位で正誤をチェックして選択肢を選ぶ「消去法」が有効です。センター試験や大学入学共通テストにつながるような出題ともいえます。

高校生で現代文が苦手な生徒は、ここ2、3年の公立高校の過去問にあたり、内容を精読するとよいかもしれません。

数学

形式(A/Bグループ共通)

(1)単元別の基礎問題 (2)思考力・表現力の問題 (3)幾何学の問題

新形式の問題

なし

近年よくある形式

一次関数の利用で、直線が途中で2回折れ曲がるグラフを描かせる問題
今回はAグループで出題(Bグループは従来通り1回折れ曲がるのみ)

全体的な傾向

教科書の基本事項をきっちり使って考えさせる問題が各単元からまんべんなく出題されるようになっています。統計、数列、関数など、実用的な分野の出題が増えているため「使える数学」として学ぶ姿勢が大切です。

近年の愛知県の数学では、素直な問題が多いです。教科書の基本事項を組み合わせるだけで解ける問題ばかりです。
7~8年前に見られた「無理なひらめき」を強要するような「奇問」は姿を消しました。今後も奇問が出されたり難易度が上がることは無さそうです。

難易度だけで言えば、大問1と大問2は、学校のワークや定期テストで目にしたことがあるような問題ばかりでした。大問3は模試や過去問の解き直しで十分に対応できるでしょう。
むしろ対策すべきなのは「45分」という時間制限の方です。難問が少ないとはいえ、問題の数は多めです。繰り返し練習して解くスピードを上げる練習、無理な問題を早く諦めて大問1の見直しに時間を配分する練習、などが効果的です。

理科

形式(A/Bグループ共通)

大問6問、小問計20問の構成、あらゆる分野からランダムに出題
すべて実験・観察の中から質問されるため、図表が多く、実験の手順や条件を説明する文章も長い
基本知識の確認や計算問題の他、正しい答えの組み合わせを選ばせる問題などがある

新形式の問題

なし

近年よくある形式

実験結果について直線または折れ線のグラフを描かせる問題

全体的な傾向

問題文が長く、図表も多いため、問題を解く以前に問題文の読解をスピーディにこなせるかが肝になります。

速く読むためには、教科書に載っている全ての実験・観察について、実験の手順、狙い、器具の使い方や注意点、実験結果の捉え方、対照実験のやり方と理由などについて、よく理解しておく必要があります。
逆にそれらをよく理解しておけば、問題文をすばやく読んで理解することができるでしょう。

実験・観察を説明する文脈の中で、計算問題や基本知識を確認する問題が出されます。そのため、単純に公式や用語の意味を暗記しているだけでは解けません。公式に用いる値の単位はもちろん、実験から何のどんな性質や法則が確認できたのかまで細かく確認するクセをつけると良いでしょう。

【補足1】理科の法則は「比例」か「反比例」かのどちらかしかない

上のように書いてしまうと理科の勉強が面倒に思われてしまうので補足しておきます。

中学の理科で使われる法則は、ズバリ「比例」と「反比例」しかありません!

ですから、慣れれば実験の要点や公式を覚えるのも難しくはありません。

例えば、等速直線運動を観察する実験を考えてみましょう。距離は時間に比例しますし、ある距離を走る時間は速さに反比例します。

そして、これら距離、速さ、時間の関係を「き・は・じ」で覚えた人も多いでしょう。

実は、「電圧、抵抗、電流」も「力、圧力、面積」も「質量、密度、体積」も「飽和水蒸気量、湿度/100、実際の水蒸気量」なども、「き・は・じ」同じ覚え方で理解できるのです。どれも比例と反比例しか使っていないからです。

落ち着いて、実験・観察の本質を理解しておきましょう。

【補足2】教科書だけで独学するのは危険

愛知県下や中学校で採用されている理科の教科書は、実験の結果や考察について記載されていないものが多いです。授業に参加してノートをとって初めて教科書が隅々まで完成するようになっているのでしょう。

逆に言えば、学校の進捗の都合で実験が飛ばされたり、学校を休んだりしてしまうと、その単元が不利になります。なおかつ、受験生は中学1年生や2年生のときのノートを捨ててしまった生徒が多いでしょう。

そのため、理科に限っては、教科書は独学に向いていません。必ず参考書も併用して勉強しましょう。
ただし教科書はやっぱり大切です。公立高校の問題は教科書の範囲から出題されますから、「教科書に掲載されている資料」は隅々までチェックしておく必要があります。

社会

形式(A/Bグループ共通)

大問6問、小問計20問の構成、うち1問は10~15文字の記述問題
資料を読ませる問題が多く、問題文も長い

新形式の問題

なし

近年よくある形式

ある資料について説明する文章の穴抜き部分を10~15文字で完成させる記述問題
Aグループ、Bグループともに出題

全体的な傾向

理科と同様で、資料と文章の量がとても多いです。教科書に載っている図表や絵、写真などの類は一通りチェックしておく必要があります。一問一答のような問題集では太刀打ちできません。単純な丸暗記の勉強はやめておきましょう。

また、ここ数年間の話題を意識して出題される印象があります。今年はSDGsを意識して「持続可能な社会」がAグループで、東京オリンピックを意識して「オリンピック」がBグループで出題されました。
とはいえ時事問題というわけではありません。

確かに、一部の私立高校では教科書にないニュースのキーワードが直接出題されますが、公立高校ではそこまで直接的な出題はされません。問題文をよく読めば、教科書の知識で対応できるものばかりなので、落ち着いて資料を読むことが大切です。

歴史は「同じ時代、同じ年代に何が起こったか?」という視点でよく出題されます。資料や出来事から時代や年代の印象を頭の中につくっておく必要があります。
地理は気候や農業、工業、文化の特色から日本各地、世界各地の印象をお頭の中につくっておく必要があります。
公民は経済白書など政府や公的機関が発表している資料がよく引用されます。教科書の知識を自分たちの今の社会に置き換えて実用的に理解する姿勢が大切です。

最後に

5教科の全体に共通して言えることは、「教科書を徹底して頭に入れることが重要」です。
文章量の多さは、国語、理科、社会、英語、数学の順でした。国語、理科、社会は問題文を理解するだけでも時間がかかるので、過去問で良く慣れておきましょう。

いわゆる暗記科目というものが無くなりつつある印象です。
知識を使って論理的に考えて答えを導かせるような設問が主流になってきました。

教育改革や入試改革の流れに沿っている出題傾向と言えるでしょう。

 


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