英語と数学がますます重要になっています。
高校入試で英語の難化が止まりません。
教育改革で、小、中、高、大学の英語のレベルを上げるという「国策」があるからです。
そして意外なのが「数学」ではないでしょうか?
今日は「数学の必須化」について考えます。
早稲田大学の政治経済学部は、2021年度の入試から数学1と数学Aを必須科目にします。
このニュースが6月に入ってから話題になっています。
たとえば、こんな記事です。
早稲田が入試改革!数学できない文系が名門私大にパージされる時代
「言論プラットフォーム アゴラ」より
確かに、経済学部や経営学部で数学を扱えないのは痛いです。
関数や確率を知らない学生は、講義に着いて行けないでしょう。
数列や微分積分も経済学の教科書に出てきますから、本当なら数2と数Bも必要とは思います。
・・・まだ甘いですね。
そして、この影響は他の大学や学部にも広がると予想されます。
上位大学で数学の必須化が加速
学生の質を高め、ひいては社会からの評価を維持向上させるために、大学は激しい競争にさらされています。
東京六大学(東大、早稲田、慶応、明治、立教、法政)の中で、東大と慶応は数学を必須化しています。
これに早稲田が加わったとしたら、他の3校、あるいはGMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)も考えるかもしれません。
そうなれば、関関同立など、他の地域にも波及するでしょう。
そして愛知県では、南山大学の経済学部がどう動くか、でしょうか。
資格系の文系学部で数学や理科の必須化が加速
文型コースの生徒の多くが資格系の学部を受験します。
経済学部やMBA(経営管理学修士)を目指す経営学部はもちろんですが、
その他の学部でも、数学や理科を多用する学部が多いものです。
- 医療・看護系
- 管理栄養士系
- メディア情報系
- 法学部の弁理士コース
などです。
数学に限らず、化学や生物の知識も必要です。
「弁理士」って何ですか?
という方も多いでしょう。
弁理士は特許の申請を代行したり、技術の価値を査定したりする資格です。
発明内容を詳細に理解して、特許が取れるようにしたり、他の発明と比較して技術が重複していないかを判断する必要があるのですから、理系科目は必要でしょう。
法律だけ勉強しても、実務がこなせません。
現状、こうした学部を受験するとき、受験方法を上手に選択すれば、数学や理科を全く使わなくても合格できるところが多いです。
推薦入試なら、なおさらでした。
しかし、入学後、講義について来れなかったり、国家試験に合格できなかったりすれば、入学した意味が半減します。
さらに卒業生が社会で活躍できなければ、大学の評価が下がってしまいます。
上位の大学から、対策を打って来るでしょう。
学歴よりも学習歴
「大学入試」という視点で見ると「受験科目が増えて大変だー」という事になりそうです。
しかし、入学した後までを考えれば「必要な勉強をちゃんとしてきましょう」という事になります。
そこそも国公立大学に比べて、私立大学の入試は科目が少なかったのですから、こうなるのは時間の問題だったのかもしれません。
どこの大学を出たか、ではなくて、何をやって来たのか、が真に問われるようになる、ということです。
それだけに、
本当に大学に行く必要があるのか?
をもっと真剣に考えて欲しいです。
高校までの勉強をしっかりしておけば、たいていの仕事で困ることは無いでしょう。
大学に行かない人こそ、高校までの勉強を真剣にやりましょう。
その上で、より専門的なことをやりたければ、大学進学に挑戦して欲しいと思います。
数学が苦手ならプログラミングを学ぼう
最後に「数学がどうしてもダメ」という人に、対策を伝えます。
コンピューターを使いこなせれば、数学を学ぶ負担はかなり軽減されるでしょう。
数学が苦手な人は、コンピューターに数学をやらせることを考えるのが得策です。
計算が遅ければ、電卓やエクセルを使えばよいですよね。
それと同じで、複雑な数式を理解できなければ、その代わりに、プログラミングで「関数」を使いこなす方法を身に着ければよいのです。
苦手なことはコンピューターにやらせて、自分らしさで活躍できる努力をする、というのが、これからの学び方だと思います。