文章題が解ければ、苦手な数学が得意に変わるかもしれません。
特に中1~中3については、6月は方程式、7月はグラフで悩みます。
そして夏休みは、その両方の復習や予習に追われることになります。
計算はできるのに、文章題ができない、という生徒は多いはず。
いったい、どうやったら解けるのでしょうか?
さあ、今回もいきなり結論からお届けします。
図・表を書こう!
はい、結論はたったのこれだけです。
しかし実践となると、少し練習が必要ですから、ここからが本題です。
Contents
どうやって図・表を書くのか?
まず、いつも見ている教科書を用意しましょう。
方程式の利用のページを開いてください。
すると、必ず図や表で解説されてますよね。
関数のページを見ても図や表が載っています。
要は、それを自分で書ければよいワケです。
もちろん、あんなに細かくキレイに書く必要はありません。
問題を解くのに必要最低限の情報を、フリーハンドで簡単に書ければよいのです。
さあ、事例で解説しますよ。
例えば方程式シリーズです。
必ず次のステップで図や表を書きましょう。
- 文末を見て聞かれている量を文字(x,y)と置く
- 図や表のひな形を書く
- その図や表にxやyを書き入れる
- 文章中に出てきた数字を図や表に書き入れる
- 図表でまだ空欄の所に式を書き入れる
詳細は問題によるので、ここでは更に具体例を1つ出して説明します。
ぜひ雰囲気をつかんでください。
方程式の利用 速さの問題
【例題】
Aさんは健康のために自宅から公園まで往復しました。
行きは時速3km、帰りは時速5kmで歩いたら往復2時間かかりました。
自宅と公園の距離を求めなさい。
それでは上で見た5つのステップで解きましょう。
1.文末を見て聞かれている量を文字xと置く
文末を見ると、最終的に自宅と公園の間の距離を問われています。
ですから、まず自宅と公園の距離をx[km]とします。
2.図や表のひな形を書く
小学校で「み、は、じ」や「は、じ、き」を覚えましたね。
だから速さの問題や旅人算は、速さ、時間、道のりを表をまとめます。
だいたいどの教科書でも縦が「道のり」「速さ」「時間」で、横が行き方や合計になっていますから、そのように書きましょう。
\ | 行き | 帰り | 往復 |
道のり | |||
速さ | |||
時間 |
3.その図や表にxやyを書き入れる
さて、自宅と公園の距離をx[km]としたのでした。書き込みましょう。
\ | 行き | 帰り | 往復 |
道のり | x[km] | x[km] | 2x[km] |
速さ | |||
時間 |
4.文章中に出てきた数字を図や表に書き入れる
\ | 行き | 帰り | 往復 |
道のり | x[km] | x[km] | 2x[km] |
速さ | 時速3km | 時速5km | なし |
時間 | 2時間 |
5.図表でまだ空欄の所に式を書き入れる
道のり÷速さ=時間でしたから、次のようになります。
\ | 行き | 帰り | 往復 |
道のり | x[km] | x[km] | 2x[km] |
速さ | 時速3km | 時速5km | なし |
時間 | $$\frac{x}{3}$$ | $$\frac{x}{5}$$ | 2時間 |
これで教科書にあるような表が自分で書けました。
最後に表を見て等式を立てます。
$$\frac{x}{3}+\frac{x}{5}=2$$
これを計算して答えを出せば正解です。
両辺に分母の最小公倍数15をかけて計算するのでした。
$$\frac{x×15}{3}+\frac{x×15}{5}=2×15$$
$$5x+3x=30$$
$$8x=30$$
$$x=\frac{30}{8}$$
$$x=\frac{15}{4}=3.75$$
答え 3.75km
同じ教材を使っているのに成績が変わってくる本当の理由
最近の教科書は、かなり進化しています。
図解が豊富です。
その図解を「ふーん」とただ読み流すのか、
さあ、次は自分で描いてみよう!
と手を動かすのかで、
理解の深さや身につくスピードが変わります。
教科書や参考書、塾の教材に載っている図や表は、解説のためではありません。
「こうやって図や表にまとめなさい。」
という事例なのです。
学校の先生が黒板に書く表や絵も同じです。
ぜひ、自分で書けるように練習しましょう。
注意事項
簡略のために
「図を描く」+「表を書く」
をまとめて
「図や表を書く」
と記述してあります。