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// 条件1に該当しない場合の処理

方程式

【数学】x=1 のグラフが分からない?

塾長です。

少し前になりますが、とある中学2年生の保護者様から、数学のグラフについて相談を受けました。
おそらく、同じ疑問をお持ちの方も多いかと思います。
冬休みの宿題や冬期講習で復習すると思いますが、実は高校生でも分かってない場合が多いです。

納得できないグラフ

次のようなご相談でした。

中2の息子が「数学のグラフが分からない」と言っています。
例えば、x=1 のグラフが描けません。
「縦一直線だよ」と教えても納得できないようです。
学校の先生に聞いても、塾の先生に聞いても、分からないそうです。
どうやって教えたらよいでしょうか?

なぜ?
どうして??

疑問に感じたことを納得するまで考える姿勢、とても大切です。
なかなか優秀ですね!

そこで、

「なぜ x=1 が縦線になるのか?」

について説明します。

まずは「イメージ」から入ります。直観力(センス)を養うことも大切です。

xではなく、xとy

数学のグラフを考えるとき、最初に確認することは何でしょう?

実は無意識のうちに選択しているのが「軸の本数」です。
「数直線の本数」と言い換えてもOKです。

まず、変数がxだけの場合、つまりx軸だけの場合を考えましょう。
これは1本の数直線と同じです。
よって「x=1」のグラフは以下のような緑の「点」になります。

このx軸の数直線の中には、数が隙間なく並んでいます。
+1の横には+1.1がありますが、それらの間にも +1.01 や +1.0098 などが無数に存在しています。
その中で+1だけが選択されている、という状態を描いたのが上のグラフです。

この数直線の上下には何もありません。
細い一本橋の様なもので、左右には進めますが、上下に足を踏み外せば奈落の底です。

ただし、橋と違うのは「硬さ」という概念がありません。数が並んでいるだけですからね。
つまり、x軸の数直線は、どこまでも伸ばせると考えてOKです。
左右だけでなく、上下にも伸びるのがポイントです。

さて、中1の比例や反比例、中2の1次関数などでは、xとyの2文字を使います。
つまりx軸とy軸の2本のグラフになるわけです。

そこで上のグラフでy軸をニョキニョキっと生やしましょう。

上のグラフでは、まだx軸の上下が未使用でした。
x軸の上下には、まだ数を並べる余白が空いていますから、y軸を上下に生やします。

そこでx軸を上下にビヨーンと引っ張って伸ばします。
すると以下のようになるでしょう。
x軸の目盛りの罫線も一緒に引き伸ばされるイメージです。

ここでy軸の目盛りの罫線をどうするか考えましょう。
先にy軸を描いて、その横にx軸を生やした場合は次のようになりますから、
y軸の罫線は横に引き伸ばされるというイメージです。

x軸とy軸のどちらが偉いということはないので、どちらの罫線も採用します。
よって方眼紙のような罫線になります。

こうして「x=1」は以下のようなグラフになるわけです。

清書するとこうなります。

ちなみに、3つ目のz軸も追加するとどうなるでしょうか?

左右がx軸、上下がy軸ですから、前後をz軸にしましょう。
上のグラフを前後に伸ばしてz軸を生やすと、次のようになります。

x=1は上の水色の平面です。
つまり立体のグラフでは、x=1は平面になります。

だいたい直感的にはこんなイメージです。
しかし、ちゃんとした説明にはなっていないため、もうすこし説明を続けます。

グラフは点の集まり

中学1年生の数学で、比例や反比例を学ぶ前に「関数の定義」を教わったはずです。

yがxの関数」であるとは、
xの値を決めると、それに対応してyの値がただ1つに決まる関係」のことである。

何よりもまず、こうした定義をしっかり覚えることが大切です。
成績が伸び悩む生徒は、こうした教科書の基本を覚えず、問題集だけをひたすら解いているケースが多いです。

実際、関数のグラフは関数の定義に沿って描かれるのです。

いくつか例を挙げて描いてみましょう。

y=3xのグラフ

比例の式 y=3x を例に、関数の定義にそってグラフを描いてみましょう。

つまり、次の手順でグラフを描いていきます。

  1. xの値を何か1つ決めると、それに応じてyの値も1つ決まる。
  2. そのx、yの値を座標の点としてグラフに描く。
  3. 1に戻って繰り返す。

上の手順は難解でも繰り返すことができます。
試しに、xを0.25ずつ変えて、何個か (x, y) の座標を求めて描いてみましょう。

x -2 -1.75 -1.5 -1.25 -1 -0.75 -0.5 -0.25 0 0.25 0.5 0.75 1 1.25 1.5 1.75 2
y -6 -5.25 -4.5 -3.75 -3 -2.25 -1.5 -0.75 0 0.75 1.5 2.25 3 3.75 4.5 5.25 6

これをグラフ上に描くと、下図の点列部分のようになります。

さらに無限に繰り返すことができますから、グラフ上に描かれる点も無限に増えていきます。
やがて点と点がつながって、下図の赤い直線のグラフになっていきます。

つまり「グラフは点の集まり」ということです。

y=1のグラフ

同様に考えて、今度は関数 y=1 のグラフを描いてみましょう。
xの値を何か1つ決めても、yの値は常に1ですから、以下のようになります。

x -2 -1.75 -1.5 -1.25 -1 -0.75 -0.5 -0.25 0 0.25 0.5 0.75 1 1.25 1.5 1.75 2
y 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

この表をもっと細かくしていけば、やがてグラフは下図のようになります。

x=1のグラフ・・・

さて、いよいよ x=1 のグラフを考えたいのですが・・・できません!

x=1ですから、xの値は1としか決められません。
しかも、対応するyの値が不明です。
x=1という式には、yをどうするか書かれていません。

x 1
y

つまり、x=1 は「yはxの関数」ではないのです。
これではグラフが描けません。

困りました。
どうしましょう・・・

関数ではなく方程式

ここで教科書に戻りましょう。
x=1 や y=1 のグラフは中学2年生で習います。
中学2年生の教科書を開いて、その単元のタイトルをあらためて確認してみると・・・

方程式とグラフ
二元一次方程式 $ax+by=c$ のグラフについて考えましょう。」

とあります!

おや?
関数ではありません。
方程式です。

  • 関数のグラフ
  • 方程式のグラフ

という2つの言葉が出てきましたが、x=1のグラフは「方程式のグラフ」として習うのでした。
いつのまにか話が変わっていました。

教科書のタイトル、めちゃ大事です。

ここで、x=1は

二元一次方程式 $ax+by=c $ $ (a=1, b=0, c=1)$
すなわち
$x+0y=1$

と見ています。つまり、

$x, y$ の二元一次方程式 $x+0y=1$ の解をグラフに描きましょう。

という話に変わったのでした。

二元一次方程式は、xの値1つとyの値1つの組(座標)が1つの解となります。
つまり、

  • x=1 という式には文字yも隠れている
  • xとyの値の両方をワンセットで同時に考えるべき

ということです。

そこで、$x+0y=1$ を満たす $x, y$ の値の組み合わせを考えましょう。
yの係数はゼロですから、yに何を代入してもyの項は0になります。
つまり解 (x, y) は次のように、

$ \dots, (1, -5), (1, -4), (1, -3), (1, -2), (1, -1), (1, 0), (1, 1), (1, 2), (1, 3), (1, 4), (1, 5), \dots$

などなど、何個でも考えられます。
解がいくらでもあるわけです。

もちろんyの値は小数でも分数でもかまいません。
たとえば2つの解 (1, 0), (1, 1) を考えたら、その間にも無数の解があるわけです。

それらをグラフの座標として点を打っていきましょう。
無数の点をグラフに描いていくことを想像してみてください。
それらの点と点がつながり、やがて縦の直線になることが分かるでしょう。

こうして、x=1のグラフは縦の直線として描かれるわけです。

ここまでの話をまとめると、

「yはxの関数」という世界では、x=1のグラフは描けません。
「yとxの二元一次方程式の解」という世界なら、x=1のグラフを描けます。

ということです。

関数のグラフが分からない!

というお子様の感覚は、実は正解なのでした。

暗黙のルールをあぶり出そう!

これまでの話を整理して、数学のセンスみたいなもの引き出しましょう。

あらためて最初の問題を振り返ってみます。

x=1のグラフを描け。
(回答欄はx軸とy軸の描かれた方眼用紙)

ここで、

x=1のグラフを描け。

という1行だけに着目してしまうと、次のようなグラフを描いてしまうでしょう。

y軸を使っていないため、これは間違いとして採点されます。

回答欄はx軸とy軸の両方がある方眼紙です。
つまり、この問題には

変数xと変数yを同時に満たすことを前提として

というルールが暗黙のうちに設定されている、と見なすべきです。
そして「関数」とは言われていません。
そもそも「yはxの関数」と解釈したらグラフが描けないわけです。
だから、

$x, y$ の二元一次方程式 $x+0y=1$ の解をグラフに描きましょう。

という解釈をしてグラフを描き、次のようになったのでした。

ここで次の2行は同じです。

$x, y$ の二元一次方程式 $x+0y=1$ の解をグラフに描きましょう。
$x, y$ の二元一次方程式 $x=1$ をグラフに描きましょう。

この2行を見比べると、つぎの暗黙のルールが言えるでしょう。

条件の指定がない変数には、どんな数をあてはめても良い。

いかがでしょうか?

考え方をまとめます。

x軸とy軸の2つの軸がある世界においては、変数xの値に対する変数yの値も、常にセットで考えます。
その上で、変数xに対してはx=1と指定されていますが、変数yに対しては何も指定されてません。
これを「変数yの係数が0である」と解釈したので、

「yの値は何でもよい。」
「yは全ての実数をあてはめてOK!」

という考えになりました。
これを短く言えば、

yについて条件の指定が書かれていないので、yの値は何でもよい!

と見なせるわけです。すなわち、

x-y 平面のグラフにおいて、
「$x=1$」は「$x=1$ かつ $y=何でもOK$」と同じ

と解釈しましょう。
そうすれば次のように、いくらでも解を書き出せます。

$ \dots, (1, -5), (1, -4), (1, -3), (1, -2), (1, -1), (1, 0), (1, 1), (1, 2), (1, 3), (1, 4), (1, 5), \dots$

あとは上で見たように、これらをグラフにしていけば、やがて縦一直線のグラフになります。

このように

数学では条件の指定がない変数には、どんな数をあてはめてもよい

と解釈します。
これが、暗黙のルールみたいなものです。

話が飛躍しているでしょうか?

いえ、そんなことはありません。
ちゃんと別の説明もできます。

高校1年生の「集合と命題」でも表現できます。
命題の単元では「反例が見つからなければ真(正しい)」を学びますが、これを使います。

集合で表すと { $x, y | x=1, y \in R $ } です。
この集合において、
$y=5$ としても、$x=1$ は成り立つ( $x=1$ が成り立たなくなる場合が見当たらない)。
$y=-100$ としても、$x=1$ は成り立つ( $x=1$ が成り立たなくなる場合が見当たらない)。
・・・
つまり、yはどんな実数でもOK!

こんなふうに考えるわけです。

逆に、中学生までの間に「方程式のグラフ」を十分に経験しておかなければ、集合を実数まで拡張することが難しいでしょう。

まとめ

  • グラフの軸の本数(変数の数)を確認する
  • x軸とy軸を使うx-y平面のグラフでは、常にxとyを同時に考える(座標で考える)
  • x-y平面のグラフにおいて、xの条件が指定されていない時は「xはどんな数でも良い」と考える
  • x-y平面のグラフにおいて、yの条件が指定されていない時は「yはどんな数でも良い」と考える
  • x軸とy軸とz軸を使う立体のグラフでは、常にxとyとzを同時に考える(座標で考える)
  • 以下、文字を増やしても同様・・・

以上から

  • 軸が1つだけ(x軸だけ)の世界では、x=1は数直線上の1点になる
  • 軸が2つ(x軸とy軸)の世界では、x=1は平面上の直線になる(x=1、y=全ての数)
  • 軸が3つ(x軸とy軸とz軸)の世界では、x=1は立体空間の中の平面になる(x=1、y=全ての数、z=全ての数)

教科書には全て書くべき?

今回は中学2年生がグラフの読み書きでお悩み、という件で考えてきました。

悩む根本的な理由は「教科書が読みにくいから」だろうと思います。

なぜ読みにくいかというと、上で見て来たように、数学には独特の読み方や解釈があり、それがなかなか掴めないからです。
タイトルや回答形式まで気にしながら式を読まなければならないのは辛すぎますよね。

「x=1のグラフを描け」

とは

「x-y 平面において $x+0y=1$ のグラフを描け」

という意味でした。

「変数yも同時に考えなさい」

という大前提が隠れていたのでした。

だったら、最初からそうに書けばいいじゃん!

などと文句の1つでも言ってやりたくなるでしょう。
5教科の中で最も行間を読まなければならないのが数学かもしれません。

学校では先生が、この行間を説明しながら授業を進めます。
ちゃんと行間を説明できる先生が、分かりやすい先生、ということになるでしょう。

数学は、式によって簡潔かつ厳密にものごとを表現できる、というのが最大の特徴です。
数式の意味を日本語で説明すると長くなったり、ときに説明が不可能だったりします。
そういうメリットがある反面、読み方の訓練が必要です。

これはプログラミング言語でも同じですね。

そして数学の記述も完ぺきではありません。
例えば、よく言われているのが、カンマ記号を「かつ」と読むべきか「または」と読むべきか論争です。
「かつ」と「または」は論理的に逆の意味ですが、その相反する意味が1つの文字に与えられているのですから、ややこしいです。

例えば、

二次方程式 $ x^2=1 $ の解は $ x=1,-1 $ ですが、この時のカンマは「または」です。

一方、

連立方程式 $ 2x+y=7, 5x-y=14$ の解は $(3, 1)$ ですが、これらのカンマはどれも「かつ」です。

このように場面によってカンマを読み分けるよう、知らないうちに訓練されているわけです。
同じカンマという文字に、2つの意味、しかも真逆の意味があるので、言語のつくりとしては欠陥(仕様バグ)と言えます。

ですから教科書には、その読み方について注意書きを載せるべきだと塾長は思います。

さて、現代は不登校が普通になってきました。
それどころか年齢に関係なく、独学で何かを学んだり、あるいは学び直したりすることが頻繁になっています。
超高齢社会で人生が長くなり「リラ―ン」の重要性が高まっていますから、なおさらでしょう。

その中で、中学校や高校の数学を独学する人も増えていくと思います。
そこには行間を説明してくれる先生はいません。

このような時代において、教科書には、もっと行間の説明を分かりやすく載せておく必要があるのかもしれませんね。

 


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算数や数学が苦手な子に共通する間違った覚え方

塾長です。

算数や数学でよく見る間違いの原因と対策について書きます。
特に、この2学期に頻発する計算間違いを例に説明してみましょう。

小学生でも中学生でも高校生でも本質は同じです。

よくある間違い

例えば、以下のような間違いをよく見ますよね。

問題1(小5の文章問題)

畑Aの面積は24m²です。畑Bの面積は6m²です。畑Bの面積は畑Aの面積の何倍ですか?

誤答

$ \color{red}{ 24 \div 6 } \color{black}{= 4 こたえ4倍} $
※計算の順序が逆です

正答

$ 6 \div 24 = \frac{1}{4} こたえ \frac{1}{4} 倍(0.25倍)$

問題2(中1の計算問題)

$ \frac{x+1}{2} – \frac{2x-5}{3} $ を計算しなさい

誤答

$ \frac{x+1}{2} – \frac{2x-5}{3} $
$ = \frac{(x+1) \times 3}{2 \times 3} – \frac{(2x-5) \times 2}{3 \times 2} $
$ = \frac{3x+3}{6} – \frac{(4x-10)}{6} $
$ = \color{red}{3x+3 -(4x-10)} $
$ = 3x+3 -4x+10 $
$ = -x+13 $
※いつの間にか分母が消えています

正答

$ \frac{x+1}{2} – \frac{2x-5}{3} $
$ = \frac{(x+1) \times 3}{2 \times 3} – \frac{(2x-5) \times 2}{3 \times 2} $
$ = \frac{3x+3}{6} – \frac{(4x-10)}{6} $
$ = \frac{ 3x+3 -(4x-10) }{6} $
$ = \frac{ 3x+3 -4x+10 }{6} $
$ = \frac{-x+13 }{6} $

なぜ、このような間違いをしてしまうのでしょうか?

「作業」で覚えるな!

上の2つの例のような間違い方、とても多いです。
特にこの2学期!

そして多くの場合「覚え方」に問題があります。

間違えた子の覚え方には、共通点があります。
それは、

「作業」だけしか覚えていない
「やり方」だけしか覚えていない

という点です。
覚え方が短絡的過ぎるのです。

例えば次のような短絡的な覚え方をしていました。

  • 割り算の問題 → [大きい数] ÷ [小さい数] で解く
  • 分数の文字式 → 分母をそろえて消す

「割り算の問題」や「分数の文字式」などと一言でいっても、それには色々ありますよね。
その「いろいろ」な条件の設定が、すべてすっ飛ばされてしまい、計算の「やり方」しか覚えていなかったということです。

教科書を読んでいない!?

上の2例について、教科書どおりの覚え方を書くと、次のようになります。

  • 割合や倍率 → [くらべる量] ÷ [もとにする量] で求める
  • 分数の文字式 → 通分して計算する。方程式ならば両辺に同じ数をかけても良い。分母の1は書いても書かなくても良い。

こうした教科書に載っている知識や原理原則のことを、ここでは「基礎」と呼びましょう。

正しい答えというのは、あくまでも、これらの基礎を計算にあてはめていった結果に過ぎません。
計算の「やり方」も結果論でしかないということですね。

1問目の問題を間違えた小学生たちは、
「割合」の問題を「割り算」の問題だと、大雑把にしか把握できませんでした。
確かに割合は割り算で計算しますが、その「やり方」はあくまでも手段です。
問題文の意味から「くらべる量」と「もとにする量(1とみなす量、100%とみなす量)」を見分けるのが基礎でした。
また勉強不足からか「割り算の答えは整数になる」という思い込みが強かったのも混乱の原因でしょう。

2問目の問題を間違えた中学生たちは、「多項式の計算」と「方程式の計算」の区別がついていなかったのが問題です。
「分母を消す」という「やり方」しか覚えていなかったのが混乱の元でしょう。
確かに比を簡単にする計算や方程式の計算で分母を消す手順がありますが、その基礎の部分は「同じものをかける」「同じもので割る」という式の性質でした。
それをすっ飛ばして「分母を消す」という手段だけを覚えたのが間違いでした。

このように、教科書の基礎をないがしろにしてしまったために、どちらも問題文の捉え方が大雑把になってしまったと言えます。
逆に問題文を正確にとらえるためには、教科書の基礎を正確に覚えておく必要があります。

実際、

  • 実力試験や模擬試験で得点が安定している
  • 時間がたっても実力が落ちにくい

という生徒は、教科書に載っている基礎の知識をすぐに言うことができます。
逆に、

  • 問題文がちょっと変わっただけで解けなくなってしまう
  • 定期テストが終わると、どんどん忘れてしまう

というような生徒は、教科書の基礎を覚えず、解き方の手順や解法のテックニックばかりを覚えようとします。

そして誰もが持っているはずの教科書。
それをちゃんと読んでいないことが多いです。

算数や数学の「用語」を使って覚えよう!

もちろん、解き方の手順や解法のテックニックを覚えるのは有用だと思います。
解き方や覚え方を教えると、生徒たちに喜んでもらえます。

しかし問題は、その「覚え方」です。

算数や数学の解き方を覚えるときでさえ、算数の用語、数学の用語を使っていないのです。

間違った覚え方(✖) 算数や数学の用語を使わずに覚えようとする

覚えるときは、ちゃんと

正しい覚え方(〇)

  • 教科書の用語の意味を正確に覚える
  • その用語を使った説明のしかたで覚える

ということを徹底しましょう。

数学に限ったことではないのでしょうが、
教科書に出てくる用語を正確に覚えて正確に使おうとしない限り、勉強が得意になることは難しいでしょう。

焦るから短絡的になる!?

普段から勉強の時間を十分に確保していないと、テスト前に焦ります。
すると、すがりつくように、

「〇〇だけ覚えれば解ける!」

みたいな暗記に走り出します。
これが教科書の基礎を理解した上で、暗記してくれるなら良いでしょう。

しかし基礎をすっ飛ばして、短絡的に暗記しただけでは使いこなすことができません。
そういう覚え方では、ちょっと問題文が変わっただけで、間違えてしまい、結局は点数や成績が上がるまでには至らないでしょう。

学校の先生もプロです。
たくみに問題文を変えて出題してきますよ。

基礎をおろそかにしている生徒がひっかかるように、ちゃんと問題を工夫してきます。

教科書の基礎を正確に覚えましょう。
それゆえ勉強にはそれなりの時間を必要とします。

ですから、

学年が上がるにつれて、日々の勉強時間も増やす必要がある!

これもまた、すっ飛ばしてはいけない基礎ということです。

 


進学実績

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今すぐ暗算を止めて筆算を極めよう!

塾長です。

今回は中学生の「数学の勉強の仕方」についてです。

1学期の数学は「計算力」と言えます。
ただし、それを「暗算力」のことだと勘違いすれば、痛い目を見ます。
数学の苦手な子は、筆算をないがしろにして暗算に走ります。

まずは筆算を極めましょう。
特に中学1年生は要注意です。

計算のルールが増えていく

たとえば1学期の期末テストの範囲は、およそ次の単元です。

  • 中1数学 式の値、文字式の計算
  • 中2数学 連立方程式の計算
  • 中3数学 平方根

このように「計算のルールが増える」単元が並びます。
さらに次の単元、つまり、中1は方程式、中2は連立方程式の利用、中3は二次方程式に入っている学校があるかもしれません。

どちらにしても、

新しいルールを使っててスラスラ計算ができるように練習する!

ことが大切な時期です(それが全てじゃないですが)。

計算力は数学の基礎の1つです。
計算がおぼつかなければ、その先にある文章題や関数の単元などが、さらに難しくなってしまいます。

#数学の定理としての「ルール」の他に、指導要領に沿った「手順」も含まれます。
#今回は便宜上、どちらも「ルール」という言葉でまとめます。

途中の式が書けない子供たち

後で説明しますが、計算を深く理解したり、忘れにくくしたりするためには、計算の「途中の式」を上手に書けることが必須です。
途中の式を書けば、ルールを正しく使っているか否かを、明確に確認できるからです。

ところが、その途中の式が書けない中学生が多いです。

分かりやすい例を出しましょう。
たとえば、こんな計算の書き方です。

問題例: a=3、b=-2のとき、式 ab の値を求めよ
誤り①: 3×-2=6

この計算の書き方、何がまずいのか分かりますか?

もちろん計算結果も間違えています。
もっと数学が苦手な場合は、こんな間違いも起こります。

問題例: a=3、b=-2のとき、式 ab の値を求めよ
誤り②: 3-2=1

これは何のルールを無視した結果だか、言えますか?

笑い事ではありません。
中学生になってから数学が苦手になる理由の1つが、正にこれ、と言っても過言ではないでしょう。

問題例: a=3、b=-2のとき、式 ab の値を求めよ
正答例: 3×(-2)=-6

もちろん、これを分かってて省略するなら良いですが、そうでないから間違える。
途中の式をちゃんと書いてルールを見える化しなければ、「分かったつもり」から脱却できないと思います。

計算ルールを1つ残らず意識する

上の計算問題の例でいえば、次のようなルールを守る必要がありました。

  1. 文字式で省略された、かけ算の「×」記号を補足してから代入する
  2. 負の数はカッコをつけてから代入する(マイナス記号も含めて1つの数)
  3. 乗除算は、先に符号を決めてから絶対値の計算をする

これらは中学1年生の1学期で習います。

例えば「マイナス記号をつけ忘れた」という計算ミスは、上の2や3の手順を忘れていることが多いです。

学校の授業をよく聞いていないと、独自の手順であてずっぽうに計算して、ミスの確率が上がります。

途中の計算式を正しく書けるように努めること

が、

新しいルールを守りながら計算の練習をする

という勉強につながります。
だから暗算するよりも先に、筆算をちゃんと極めることが重要です。

逆に、計算の過程を正しく書く努力もしないで、いったい、どうやって計算が身につくのでしょう。

途中の式を書けますか?

計算のルールを1つでも破ってしまえば、すぐに間違えます。
計算問題は、ミスが出やすいように作ってあるからです。

ましてや、テストで配点が2点~3点の計算問題ともなれば、1つのルールだけでは計算できません。
1行やそこらの記述だけでは、計算のルールを使う過程をすべて「見える化」できません。

つまり、難しい問題が解けるとは、

それだけ何行にもわたって「途中の過程」を正しく書き続けられること!

とも言えます。

計算の過程が見えないのであれば、修正ができません。
間違いがあってもちゃんと見抜くことができない、ということです。

そうなれば、勉強しても効率が上がりません。

答え合わせのとき、赤で正答を書き写すだけになっていませんか?

それしかできないのは、そもそも途中の式を書く努力をしていないからです。

そういう状態では、むしろ間違えた計算方法を覚えてしまう危険性すらあります。

途中の式を書くと計算が遅くなるのか?

途中の式を書くのがめんどう!
筆算に時間がかかってしまう!

という言い分もあるでしょう。

もちろん、すべてマスターした生徒が、あえて途中の式を省略して暗算するのは問題ないですよ。

つまり、

すべてのルールを反射的に正しく計算できるくらい練習してきた上で、
途中式の展開もすべて頭の中でやってしまい、
結果的に紙に書く式の量が少ない、

という生徒であれば問題ありません。

そこまで努力を積み重ねた生徒は、そもそも今回の話題の対象外です。

そうでない初学者には、まだ早いです。
暗算で答えが速く出せることに、いきなり挑戦するのは無謀です。

それに暗算のスピードが速いということに、それほど大きな価値を置かないでください。
そんなものは、コンピューターや人工知能にどうしたって負けますから、極めるようなことじゃないですよ。

また、暗算には不安がつきものです。
暗算と並行して、頭の中で何度も検算をする羽目になります。

だから自己流で暗算している生徒の多くは、むしろ計算が遅いんですよね。

急がば回れ。
紙に途中式を書きだして、一発で正当を得た方が、結果的には速いというものです。

計算が熟練するにつれて自然にスピードアップしていくことが大切なのであって、
逆に、ルールをないがしろにした、中身のないスピードアップは暴走にすぎません。

#そろばんマスターで、手のひらで指をチャカチャカできる人は別ですよ。
#そういう人は本当に暗算が速いですが、でも手のひらで途中の計算を心で見ているんですよね、結局のところ。

教科書をマネするのが基本

それでは、どうしたら正しく計算の過程を書けるようになるのでしょう?

実は、何も特別な環境など必要ありません。

「いつも見ていること」

をマネすれば良いだけです。

全てのルールが正しく使えるかどうかを確認しならが計算する方法。

いつも見ていますよね?

途中の式の書き方。
筆算のお手本。

いつも見ていますよね?

  • 学校の先生が黒板に書く計算
  • 教科書の例題に記載されている計算

これです。
これらを手本としてマネすればよいのです。

教科書や板書をよく見てください。
途中の計算過程がすべて書き出されているでしょう。

それらは説明のためだけに書かれたものではありません。
ふんふん、と聞き流してはいけないのです。

生徒自身が、あなた自身が、

同じように書いて、先生と同じように説明できるようにならなければならない、

そういう書き方なのです。

さらに塾生なら、

  • フォレスタプラスの導入解説

でも単元ごとに細かく説明されています。

  • 塾のテキスト

にも書かれていますよね。

学校でノートにメモをとり忘れたり、教科書を学校に忘れて来てしまったりしたら、塾の教材を手本にマネしましょう。

写経ではなく、自分で計算問題を解くときも、手本と同じように途中の式を書いてみましょう。

勉強のできる子は、これが自然にできています。
数学が苦手な子は、これができていないのです。

勉強の基本は「手本をマネすること」です。

頭だけではなく、ちゃんと手も動かしましょう。

暗算で通用するのは「算数」まで。
「数学」をやるなら、途中の式にこそ価値があります。

小学生の計算も忘れている可能性が高い

ちなみに、中学1年生で、途中の式が書けない生徒たちは、およそ

  • 小数のひっ算
  • 分数の割り算

などもできない可能性が高いです。
(割合などは別の話になるので割愛)

小学4年生くらいから、2~3個のルールを全て守らないと計算できない問題が出て来ます。

そのような問題を解くときに、

  • 途中の過程をすっ飛ばして「問題の解き方」だけを覚えて乗り切る
  • めんどくさがって、途中の計算式を書かない
  • せっかく書いた途中の式を消しゴムで消して答えだけ書き残す
  • 練習せずに諦めて過ごす

というような間違った習慣で過ごし方をして来てしまったのでしょう。
要するに、問題文をちゃんと読まないで解くようなやり方です。

「計算過程の、どこでどのルールを使ったか?」

という自覚も記憶もありません。

中には文章中の数字だけ見て、

前の問題がかけ算なら今回の問題もかけ算、割り算なら割り算、

という「自己流の方法」(事故流の方法)で過ごしてきた子供たちもいます。
入塾してからビックリです。

つまり、勉強の積み上げが無い、基礎が身についてない、という状態です。

この状態は、けっこう深刻です。

計算間違えを軽く見てはいけない

定期テストや模擬試験において、計算問題は配点が低く、初歩的な問題と見られがちです。

しかし、計算問題を軽く見てはいけません。

上で見たように、その間違え方を詳しく見ると、とても奥が深いのです。
中学生の計算問題ができないことから、小学生の勉強がどこまで身についているか、まで分かってしまいます。

できればテストを受ける前までに、1つでも多く改善しておきたいものです。

#なお、文字列を正確に読み書きできることが大前提です。
#仮にそれができない発達障害がある場合は塾長の指導力ではカバーしきれません。
#専門医の指導が必要で、今回のテーマからは外れます。

さて、話を戻します。

しつこいようですが、計算の途中の式を正しく書けるようにしましょう。

途中の過程をすっ飛ばして、
「問題の解き方」だけを暗記して、
最短の計算を暗算で解いて答えを得ている、

なんて状態では、近い将来、数学は本当にできなくなってしまいます。
そのような調子では何かの「解き方」を1つ忘れただけで、全てができなくなってしまいます。

途中の過程がすべて説明できるような生徒は、1つや2つの記憶が無くなっても、その他の記憶から正しい手順をすぐに復元できるでしょう。

人間の記憶は1つの記憶が他の多くの記憶と連動しています。またその方が忘れにくいと言えます。
面倒くさがって短絡的な覚え方を知れば、忘れてしまうのも早いです。

計算は途中の式も、ちゃんと書きましょう。
それを書く努力をしましょう。

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、愛知工業大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、愛知教育大学附属高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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個別指導ヒーローズ 植田一本松校
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TEL:052-893-9759
教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

あなたは中学何年生レベル? 数学のまちがい探し!

やってみよう!の絵

夏休み、中学生がよく間違える数学の「あるある」を載せておきます。
(ちなみに英語版こちらです)
下の計算式は全てどこかが間違っています。
さあ、皆さんは直ぐに分かりますか?

問題 まちがいを指摘して直しましょう。

中1

  1.  \(12-36\div3=-8\)
  2.  \((-2)\times(-3)^2=-12\)
  3.  \(\frac{1}{5}(3x-2)-\frac{1}{3}(x+1=\)\(=\frac{3}{15}(3x-2)-\frac{5}{15}(x+1)\)\(=\frac{9x-6-5x+5}{15}\)\(=\frac{4x-1}{15}\)
  4.  \(\frac{x-1}{5}=2\) \(\leftrightarrow\) \(x-1=2\) \(\leftrightarrow\) \(x=2+1 \) \(\leftrightarrow\) \(x=3\) よって解は3
  5. 「ある数xを2倍して4を足した数は、xを3倍して4を引いた数より20小さかった。」から方程式を立てると \(2x+4=3x-4+20\) となる。

中2

  1.  \(\frac{x-3y}{2}-\frac{5x-9}{6}\) を計算すると \(\frac{x-3y}{2}-\frac{5x-9}{6}\)\(=(3x-9y)-(5x-9y)\)\(=3x-9y-5x+9y\)\(=-2x\) となる。
  2. 「2つの奇数の和は偶数になることを証明せよ。」を「nを整数とすると2つの奇数の和は(2n+1)+(2n+1)\)\(=4n+2=2(2n+1)となる。2n+1は整数だから、これは偶数である。」とした。
  3. 「等式 a=3b+c を b について解け。」を解いて \(a=3b+c\) \( \leftrightarrow \) \(\frac{1}{3}a=b+c\) \( \leftrightarrow \) \(b=\frac{1}{3}a-c \) とした。
  4. 「A町から公園を経由して2.5km離れたB町まで行くのに、A町から公園まで時速4kmで、公園からB町まで時速3kmで歩くと、全体で40分かかりました。休憩はしなかったとして、A町から公園までの道のりと、公園からB町までの道のりを求めなさい。」について次のように式を立てた。
    「A町から公園までの道のりをx [km]、公園からB町までの道のりを y [km] とすると、 \(x+y=2.5\) および \(\frac{x}{4}+\frac{y}{3}\)\(=40\) である。」
  5. 「一次関数について、xが1から5まで変化した時、yは12から4まで変化した。この関数の変化の割合を求めよ。」について、xの増加量=5-1=4 yの増加量=12-4=8 だから、 \(変化の割合=\frac{8}{4}=2\) とした。

中3

  1. 「2の平方根」は\(\sqrt{2}\)です。
  2.  \(\sqrt{(-5)^2}\)\(=-5\) である。
  3.  \((x+\frac{1}{3})(x+\frac{2}{3})\) を展開すると \(x^2+\frac{2}{9}\) である。
  4.  \(a^2b-b\) を因数分解すると \(a^2b-b\)\(=b(a^2-1)\) である。
  5. 「縦20m、横27mの長方形の畑に、幅が一定の道を縦と横に1本ずつつくり、残った畑の面積が450㎡になるようにしたい。道幅を何メートルにすべきか。」について次のように立式して道幅を求めた。
    「道幅をx[m]とすると、\((20-x)(27-x)\)\(=450\) であるから、これを解いて、 \(x^2-47x+540=450\) \(\leftrightarrow\) \(x^2-47x+90=0\) \(\leftrightarrow\) \((x-2)(x-45)=0\) よって x=2, 45 だから、求める道幅は2mまたは45mである。」

全て解けるまで、頭をひねって考えてみてください。
下の学年の問題も、ぜひ解いてみましょう。

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数学の文章題を克服できる、たったこれだけの方法

勉強がわからない様子の絵

文章題が解ければ、苦手な数学が得意に変わるかもしれません。
特に中1~中3については、6月は方程式、7月はグラフで悩みます。

そして夏休みは、その両方の復習や予習に追われることになります。

計算はできるのに、文章題ができない、という生徒は多いはず。
いったい、どうやったら解けるのでしょうか?

さあ、今回もいきなり結論からお届けします。

図・表を書こう!

はい、結論はたったのこれだけです。
しかし実践となると、少し練習が必要ですから、ここからが本題です。

どうやって図・表を書くのか?

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