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専門学校

優秀な生徒たちが専門職大学や専門学校へ進学

専門職大学と専門学校

塾長です。

今回は大学進学について考えたいと思います。

何のために大学へ行くのか?

まず大学に行く目的から押さえておきましょう。
実は明確です。

みなさんの人生がより良くなるため。

これしかありません。
これを決して間違わないでください。

もちろん大学は高校とは違って、

  • 社会に良い影響を与える人材になる
  • 社会の発展に寄与する人材になる

という社会的な「大儀」を積極的に背負って教育や研究をする場所です。

つまり個人スキルの向上だけが目的ではダメだということですね。
何かしらの社会的な使命を背負って学び、研究する部分が大学には必ずあるわけです。

ただ、そうとは言え「何が良い社会なのか?」は人それぞれに感じ方が違います。
日本は思想も言論も自由ですから「理想の社会」の姿が人それぞれに違っていても良いわけです。
ですから、社会的な使命というのは、

自分にとって良い社会を実現する

という個人の解釈も含めた意味だと考えれば、結局のところは

みなさんの人生がより良くなるため

に進学すると言い切れます。

もっと言ってしまえば、親でもなく、先生でもなく、もちろん塾長でもなく、
お子様自身、キミ自身が
幸せになるために進学するのです。

これを進学を判断するときの原理原則として忘れないでください。
そうすれば、もしも進路に迷ったときに良い道しるべになるでしょう。

よくある間違えが、

偏差値ランキングでマウントを取る

ために進学することです。
さすがに今どき、そういう人はもういないですかね?

「社会的な価値」がないことを自慢しても、例えば自分の将来の給料は1円も増えません。
つまらない目的で進学してしまわないように、よく注意してください。

進路の選択範囲

さて、その上で高校を卒業した後の進路選択を考えます。
例えば、

  • 通常の大学へ進学する
  • 専門職大学へ進学する
  • 専門学校へ進学する
  • 短大へ進学する
  • 民間へ就職する
  • 公務員試験を受ける
  • 起業する
  • 自衛隊へ入隊する
  • 浪人する
  • ・・・

などなど、何十通りもありそうですが、そんな中でも今回は特に

  • 専門職大学へ進学する
  • 専門学校へ進学する

について書こうと思います。

なぜなら・・・

伝統的な大学以外を積極的に選択する生徒たち

近年、私が優秀だと思っていた生徒たちが、通常の大学へは行かずに、専門職大学や専門学校へ進学するケースが増えているからです。

一部の高校生にとって、伝統的な大学よりも専門職大学や専門学校の方が魅力的に見えるようです。

成績が良いから、偏差値が高いからと言って、必ずしも偏差値ランクの高い大学へ行きたいわけじゃありません。
考えてみれば、これは当たり前のことです。

そもそも大学は職業訓練校ではなく、研究教育機関です。

あたりまえに端的に考えれば、研究者になりたくないのに大学へ進学してもしょうがないです。

逆に例えば就職予備校として進学してしまうと、入学後に不幸になることも多いでしょう。

「こんな授業が何の役に立つんだ!」なんて文句を言うような大学生は、その一例です。
逆に「何で大学に来ちゃったの?」って言われます。

進学の目的が明確にできる専門職大学の誕生は、きっと時間の問題だったのでしょう。

価値観の修正

今でも一般的には「偏差値の高い大学へ進学した方が就職に有利」というふうに考えられています。
特に私たち学習塾のような「偏差値を進路の参考にする立場」でも、その様な説明を支持する人が多いでしょう。

ですから、しばしば上記の「当たり前の思考」がブロックされがちです。

同時に私たちは生徒たちの決断を全面的に支持して肯定する立場でもあります。
ですから伝統的な大学を選ばない生徒たちが増えているとすれば、私たち進路指導する側も、生徒たちの変化に積極的に対応していく必要があります。

少なくとも、世の中の変化を見極める時は、

  • 世の中で起きていることを正しいことだと受け止める
  • 自身の価値観が間違っているかもしれないと仮説を立てる

ことから始めるものです。

専門職大学とは?

はい、「専門職大学」でググりましょう。
ウィキペディアがヒットしました。

2017年5月24日の学校教育法の改正によって設けられた日本の職業大学である。修業年限は4年で、卒業すれば学士(専門職)の学位を得られる。

出典: ウィキペディア「専門職大学」

ちなみに通常の大学の中に併設されている場合もあります。
その場合は、大学内でどのコースを選択するかで、卒業資格が微妙に変わってきそうです。

大学も専門職大学も卒業資格は「学士」

そこで気になるのが「学士(専門職)の学位を得られる」という卒業資格です。
これもウィキペディアさん説明があります。

専門職大学では「○○学士(専門職)」という学位が授与される。これらの学士(専門職)の学位は、通常の学士に相当する学位と位置づけられている。

なお、通常の学士の学位の場合は、専攻分野名を括弧書きで「学士(○○)」と表記するのに対して、学士(専門職)の学位の場合は、「○○学士(専門職)」のように職業分野名に加えて末尾に「専門職」と明記することが求められている。

出典: ウィキペディア「専門職大学」

要するに卒業証書の記載でカッコ書きの中がちょっとだけ変わる、くらいの違いですね。

もちろん大学院への進学も普通にできます。
そのまま専門職大学院へ進学しても良いですし、通常の大学院へも進学できます。

念のために文部科学省の公式サイトをご紹介しておきましょう。

Q&A(専門職大学等に関するよくある質問)」(文部科学省

要するに

  • 研究したいのか?
  • 高い職業スキルを身に着けたいのか?

の違いですね。

まとめると、卒業資格の違いは、ぶっちゃけ大差はなく、特に気にしなくても良さそうです。

なお、授業料は「やや高め」の設定が多いようです。

私立大学の理系くらいはかかるでしょう。

短期大学、大学、専門職大学の位置関係

これは絵で見るのが分かりやすいです。文科省のサイトから引用します。

出典:「専門職大学・専門職短期大学の制度化について (PDF:537KB) 」(文部科学省)から抜粋

他にも、

学外の企業等の現場での実践的な実習(臨地実務実習)は、通算600時間以上(4年制の場合)

というのも専門職大学の大きな特徴ですね。

業界で活躍している一流の人達から実践的なことを教えてもらえるのが良いですね!

専門学校とは?

専門学校とは、

  • 高校卒業以上の資格で入学する
  • 職業実践専門課程がある
  • 一般に2年以上の課程
  • 都道府県知事が認可(大学や短大は国(文部科学省)が認可)

という成り立ちの学校です。

特定の職業に就くために必要な、実用的な技術やスキルを身に着けることができます。
「学校」というカテゴリーの中では「就職までの最短コース」だと思います。

大学や短大とは異なり、教養課程や「〇〇論」みたいな講義がほとんどありません。
専門的な知識や技術を学ぶ講義や実習が中心です。

また国家資格などを得るための指導や対策も手厚いです。

専門職大学と同様に、業界で現役で活躍している人が講師を務めているケースが多いです。

卒業資格は「専門士(2年以上)」または「高度専門士(4年以上)」です。

編入学試験に合格すれば、通常の大学の2年次または3年次へ編入することもできます。
ただし独学で編入するのは、かなり厳しいと思います。

専門学校は職業訓練をするための進学ですから、進路が決めきれない人には向きません。
逆に、やりたいことがハッキリしている生徒には、無駄がなく、早くやりたいことができる最適な進路となります。

愛知からお勧めの専門職大学2選

最後に、お勧めの専門職大学を2つご紹介しておきましょう。

なぜ2つかと言えば、私の知り合いがその大学の関係者だからです・・・
というのは・・・まぁ本当なのですが、そんなこと言ったら色々な学校がそうなっちゃいますね。

冗談はさておき、ここでは進路選択を考える1つの材料として、ちゃんと理由を説明します。
別に回し者じゃないですし、ウチの塾生たちに積極的に勧めているわけでもありません。

まず、専門職大学は2019年から認可が始まったばかりで、通常の大学に比べると数が少ないです。
そのため、オススメ10選とかムリです。そこまで数がありません。
逆に、専門学校は数が多すぎて一般論では選べません。

そこで専門職大学に絞りました。

次に、専門職大学の売りは「高い職業専門性」と「業界とのコネクション」です。
これらのことから、次のポイントが大切と考えます。

  • 仕事が集まる都市部の学校が、業界とのコネクションに有利
  • ITやビジネスなど開拓的な分野の方が大学の運営に有利
  • 塾長はIT推し

医療分野や観光分野については、古くから大学や専門学校が多く存在しています。
こうした既存分野においては、新参者の専門職大学は定員確保に不利かもしれません。

ですからお勧めは、新しい分野にチャレンジしている大学です。
ブルーオーシャンを突き進むというか、尖ったというか、そういう大学の方がむしろ良いでしょう。

このような観点から、塾長がおすすめするのは次の2校です。

ちなみに「専門職」ですから、まず自分に興味ない分野でしたらスルーでOKです。
最初にそこをご確認くださいね。

 

名古屋国際工科専門職大学

  • キャッチ: この大学は、社会だ。
  • 教育方針: 社会変革に貢献する真のイノベータ、ITのプロフェッショナルを育成
  • 分野: 「AI・IoT・ロボット」と「ゲーム・アニメ・CG・映像」
  • 住所: 名古屋市中村区名駅4-27-1
  • WEB: https://www.iput.ac.jp/nagoya
  • 母体: 学校法人 日本教育財団
  • 協力企業・団体: NTT DATA、CAPCOM、Cyber Agent、GMO、SQUARE ENIX、SEGA、HITACHI、Bandai Namuco Studio Inc.、トヨタ自動車、デンソー、NTT、NEC、愛知県経済産業局、中部国際空港など、他多数

名古屋駅で有名なビルの1つ、スパイラルタワーズ(モード学園ビル)の中にあります。
名古屋でもっとも華やかな場所にある大学の1つで、文化的に恵まれた場所です。

この大学が設置される時に、若い頃にお世話になった先生の1人が教授に内定されたと伺いました。
2年ほど前です。
それがきっかけで、早い段階から学校の名前は存じ上げておりました。

そうでなくとも、塾をやっているので名古屋に新しい大学ができるとなれば、注目してしまいます。
特に日本初の「情報系」専門職大学というのが熱いですよね。

大学名に「国際」とついているように、国際文化を学んだり、海外企業とのコラボや留学にも力を入れています。

私も塾でプログラミング教育に力を入れていますが、ITと英語ができれば、まず職に困ることは無いでしょう。
日本全体が緩やかに衰退していく不安がある中で、将来を切り開けると明言できる大学は、とても強いと思います。

 

情報経営イノベーション専門職大学(iU)

  • キャッチ: 就職率0%を目指す!(全員起業して社長になる)
  • 教育方針: 世の中にイノベーションを起こす人材を育成
  • 分野: 「ビジネス」「ICT」「グローバルコミュニケーション」
  • 場所: 東京都墨田区文花1-18-13
  • WEB: https://www.i-u.ac.jp/
  • 母体: 学校法人 電子学園
  • 協力企業・団体: NTT DATA、docomo、TOKYO FM、KAO、KDDI、GREE、東京都墨田区、SEGA、SoftBank、(株)TBSテレビ、Panasonic、FUJITSU、吉本興業、ASAHI、LION、三井住友海上など、他多数

東京スカイツリーから1Km弱の場所にあり、荒川も近いです。
荒川と言えば、河川敷のグラウンドを見下ろしながら土手沿いの道をマラソンする風景が、アニメやドラマの定番です。
東京都内でありながら住宅街で落ち着いた場所にあります。

この大学が認可の申請をしている段階から、事務局長の先生とSNSで知り合いました。3年半くらい前です。
起業家を育てる日本で初めての大学をつくる!
という方針に驚いて、塾へ直接パンフレットを送っていただきました。
当時、私の息子はまだ小学生でしたが、こういう面白い大学が日本にもあるのだと、ぜひ見せてやりたかったのです。
それがきっかけで、まだ日本に専門職大学が1つも無かった時代から、この大学の名前を存じ上げておりました。

名古屋から東京方面へ進学する学生もそれなりにいます。

東京へ出て学生のうちから起業したい!
そんな野心をキャンパス内で叫んだとしても、それがあたり前の大学です。

 

あとがき ~偏差値という曖昧な理由で進学する時代の終焉~

大学であれ高校であれ、今や、偏差値60未満の学校は、受験で競争する必要がほとんどありません。
少子化で受験生の数がずっと減少してきたのに、大学の数はずっと増えてきたからです。
つまり、受験競争の終焉は加速しています。

ぶっちゃけ、何かしらの受験方法で、どこかしらの学校には必ず進学できます。

もはや受験で偏差値を競わせる方法では、人材教育が成り立ちません。

そして偏差値だけの観点で見てしまえば、日本の学生は、これまでに無いくらい学力が低い状態になっています。
現に、受験科目だったはずの教科について大学生に質問をぶつけても、教科書に書いてあることを正確に答えられない学生ばかりです。

それでは、今の学生が優秀ではないのかと言えば、決してそうではありません。
少し観点を変えるだけで、学生に対する印象が変わるはずです。

例えば、「地頭の良さ」みたいな素養は、むしろ全体的に高くなっていると思われます。
昭和生まれの世代は「意見の言えない日本人」などと世界で言われましたが、今の学生は自分の意見をはきはき言います。
というか、「こいつ、偏差値が高い割には頭悪いな。」みたいなギャップが今の若い人には少ないです。

英語の「聞く力」や「話す力」についても、私たちの世代の平均に比べれば、かなり高いです。

また色々なことを幅広く知っています。まずニュースの話題はたいてい知っています。

私たちの時代には「新聞を読め」「本を読め」などと知識のある人たちからマウントを取られたものですが、今はそうはなりません。
YouTubeやネットニュース、SNSニュースなどをめっちゃ見ているからです。

そして、ある知識に詳しい人がいても、少し話題を変えれば、その人はついていけなくなります。
知らなければいけない情報が多様化して、しかも大量にあるからです。

つまり偏差値で人の能力を測っても仕方がないですし、
現に多くの人は、そういう価値観でご自身の能力を日々向上させようとは思ってはいません。

社会人になってから偏差値を上げるような努力を誰もしていない。
それが論より証拠です。

偏差値教育は、もうオワコンなのです。
もっと言えば、受験問題の出題傾向や難易度を操作しても、学力の向上にはほとんど寄与しません。

これからは、ちゃんと大学の特長を見定めて、大学で何をしたいか、ちゃんと考えて進学するのです。
これからは、ちゃんと学生に向き合って、一人一人、ちゃんと目的のある教育をするしかないのです。

普通の大学は研究するところです。
専門職大学は業界のプロになるところです。

このようにハッキリ言える環境がだんだん整ってきたのは、正にあるべき姿の方向性だと思います。

そして付け加えるなら、社会人になってから大学や専門職大学や専門学校へ入学するのもアリです。
これからは人生100年時代ですから、長い人生の中で高等教育を1回しか受けないのは変ですね。

この点については、まだまだ日本は発展途上です。
もしかしたら、次の流れはこれかもしれませんね。つまり「生涯教育」の流れも加速するでしょう。

私の塾では社会人にプログラミングを教えた事例がありますが、そろそろ本格的にその方面に対応した方が良いのかもしれません。

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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ついに大学全入!偏差値よりもコンピュータースキル!

入試が中止になって全員合格

塾長です。

大学の定員割れが止まりません。
愛知県では公立高校の定員割れが続いていますが、大学は逆です。

私立大学から定員割れが起こり、地方の公立大学へ広がっていきます。
しかもその状況は、高校よりもずっと激しいです。

昨年とうとう私立大学の全体の定員に対して、入学者数が下回ってしまいました。
なんと私大の半数が定員割れです。

定員割れしている中には、あの有名な大学もあります・・・

ソースはこちら。

大学の定員割れが止まらない

私大ほぼ半数が定員割れ、経営難の恐れも…今春「充足率」初めて100%下回る
2021年09月28日 19時14分 読売新聞 @niftyニュース
https://news.nifty.com/topics/yomiuri/210928507383/

私立大学の今春の入学定員充足率が全体で初めて100%を下回ったことが28日、日本私立学校振興・共済事業団の調査でわかった。

100%を切ったのは、調査開始以降の23年間で初めて。

こんな記事もあります。

都内私大の3割以上が「定員割れ」の衝撃 早慶上理・MARCHの入試難易度は今後どうなる?
9/29(水) 17:40 Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/f2ce983333b67acd998130591b082cfe4cca581c?page=1

大学入試は入試ではなくなる

私大が定員割れしてしまうと、いったい何が起こるのでしょうか?

学生が集まらなければ、大学は経営ができません。
学生を集めることが、まず第一の仕事です。

そう考えれば、これから起こることは自明です。

大学入試が簡単になります。いや、もうなってます。

そもそも入学試験が機能しません。
選別できるほど、受験者が集まらないのですから。

「ぜひ、うちの大学へ来てください」

むしろ学生の取り合いです。

学生は自分に合う大学を求めます。
大学は環境の良さをアピールします。

入試は「試験」ではなく「お見合い」になります。

専門学校の人気が上昇し、さらに厳しい

日本では若い世代の所得が低迷しており、大学の学費は大きな負担です。

こういう時代は、堅実な考え方をする人が増えます。
つまり、ただ「学歴」を買うために大学へ進学する人は減ります。
代わりに国家資格が取れたり、専門技術が身につくような進学が好まれます。

そのため、専門学校や、資格系の学部のある大学や人気となります。

しかし少子化で学生の数には限りがあります。
専門学校と大学の間で学生の取り合いになるでしょう。

つまり大学の定員割れは、少子化だけが原因ではありません。
専門学校の人気も反映して、さらに加速していくだろうと思います。

偏差値を上げる労力を何に回すべきか?

もちろん、大学でやっていけるだけの基礎学力は必要です。

あたり前の話ですが、本来、学力と大学の定員とは関係のない話しです。

しかし日本の受験システムは、学力のレベルを競争原理で担保しようという考え方で長らくやってきました。
そのため「競争倍率が高い」と「学力が高い」を同一にしてしまう短絡思考が蔓延しています。
大雑把には成り立つ考え方ですが、これが少子化で通用しなくなりました。

何はともあれ、競争が無くなったことにより、受験で不要になる能力とは、

偏差値競争で勝つためのクイズ王的な能力

です。
これが受験では不要になっていきます。

つまり、

  • 大学らしい研究ができる基礎学力 → 相変わらず必要
  • 入試で定員に入るための即答力 → もう不要

こんな感じです。

例えば、得意科目で偏差値60くらいが基礎学力だとしましょう。

「基礎」のレベルが高すぎますか?
しかし、大学は自分の好きな科目、得意な分野を志望する人が多いでしょうから、そう考えれば偏差値60くらいでも普通なんじゃないかと思います。
しかしのしかし、だからと言って、これは全く悲観することにはなりません。

半数の大学が定員割れならば「総合で」最終的に偏差値50もあれば過半数の大学へ合格できます。
ということは、得意科目が60あれば、得意でない科目は平均点未満でもぜんぜんOKということです。

どんぶり勘定かもしれませんが、話を簡単にするために、そんな想定としましょう。

そして大切なことは、

得意科目の偏差値60を、無理くり70まで上げる必要は、もうないということです。
逆に、不得意科目を、無理くり克服する必要は、もうないということです。

それでは、

  • 偏差値60を70にする分の労力
  • 苦手科目で消耗していた分の労力

これらは、どこに傾けたらよいでしょう?

そういう話になります。

コンピューターの使い方を学ぼう!

偏差値70の人が、クイズに答えて「スゲー」とか言われています。

塾長は思います。

そんなの、ググればすぐに答えが分かる話じゃん・・・

3桁の掛け算を暗算でやってのける人が「スゲー」とか言われています。

塾長は思います。

そんなの、電卓で良いじゃん・・・

どちらもスマホ1台で解決できます。

しかも社会に出てから、クイズや計算問題みたいな出題なんてありません。
0.1秒でも知識を早く答えられるような問題解決なんて、最初から発生しません。
計算結果を1問ずつ聞かれるようなことはなく、1000回とか10万回とかの計算について結果が問われるのが普通です。

つまりコンピューターを使えば、偏差値70の人にも簡単に勝てるでしょう。

偏差値を60から70にしている暇があったら、
さっさとコンピューターを学べ!

そういう価値観に頭を変えておかないと、10年後に泣きを見ることになります。

人工知能に職を奪われる!

極端に言えば、まぁ、そういう話です。

人工知能を「使う側の人間」に、早くなっておきましょう。

遅い・ミス・苦手はコンピューターで克服せよ!

漢字が苦手でも、パソコンで打てればOKです。
世の中の多くの大人たちが、漢字が苦手でも仕事に困ることは、ほとんどありません。

英単語のスペルミスが多くても、パソコンが自動的に指摘してくれます。
計算ミスが多くても、パソコンにやらせれば間違えません。

正確に、大量に、暗記する・・・
正確に、速く、処理する・・・

学校で、テストで、入試で、あれほど要求されてきたスキルです。

しかし、多くの人が苦手なはずです。
家族の電話番号ですら、みんな覚えていません。

人間は機械じゃないですから。
それを機械のように正確に速くできるようにする訓練。
それが偏差値競争。

しかし、機械が得意なことは、生身の人間では勝てません。
最初からコンピューターの方が得意です。

だったら、コンピューターを使いこなせた方が、手っ取り早く偏差値70の人に勝てます。

コンピューターの性能が低かった時代
コンピューターが高価だった時代
コンピューターが大きくて重かった時代

そういう時代に人に求められてきた能力です。
もう、無理やり身に着ける必要はないですよ。

安価なコンピューターでも偏差値70の生身の人間よりも、

速く、正確に、大量に、文句も言わず、休むこともなく、

暗記や計算をやってくれます。

コンピューターを使った方が早いです。

すでに偏差値70の人はどうすべきか?

意外かもしれませんが、偏差値80を目指すのもアリです。
得意なのですから、さらに伸ばせばよいのです。

むしろ好きで没頭していれば、勝手に偏差値が上がるかもしれません。

何の問題もないです。
人から何か言われる筋合いもないでしょう。

さらに言えば、

なんか知らないけれど、好きでやってたら結果が後から着いてきた・・・

こういう人は無双状態です。
誰も勝てません(そもそも勝負してませんが)。

話を戻しますが、

実はコンピューターが発達しても、

人に聞いた方が早い!

という場面がいくつもあります。
生き字引みたいな人が近くにいると、とても助かることが多いです。

ただし、生き字引の代わりになるような便利なアプリが必ずいつかは出て来ます。

偏差値の高い人をモデルにアプリを作る場合もあります。
あるいは自分の思考過程をアプリにしてしまう人もいます。

ということで、

その鍛えた頭で、コンピューターを学びましょう。
きっと爆速でマスターできます。
爆速でコンピューターを使いこなし、問題解決に取り組んでいきましょう。

あるいは

「コンピューターが苦手そうなこと」

これに努力を傾けてもよいでしょう。

まとめ

受験競争は緩くなっていきます。
人によっては、もうすでに無くなったと感じるでしょう。

そのため、受験のために苦手な科目をガマンして克服する必要がなくなってきました。
好きなことや得意なことを伸ばすことに、もっと集中できるようになります。

苦手なことで消耗していた労力を、これからはコンピューターを使うことに回した方が良いでしょう。
速く、正確に、たくさん・・・こういう種類の問題は、できるだけコンピューターに任せた方が人間らしい生活を送れます。

何はともあれ、本当にやりたかったことに、もっと時間と労力を傾けたら良いではありませんか。

やりたいように、やったらよろしいと思います。

 

以上

 


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高校でプログラミングしたい中学生が目指すべき志望校とは?

進路希望_ゲームを作る高校

塾長です。

先日、とある塾長さんから電話でご相談を受けました。

プログラミングできる高校に進学したい!

「プログラミングできる高校を受験したい!

そうに言っている中学生がおります。
独学でプログラミングをしているそうで、もっと上を目指したいそうです。
どのように進路指導すればよいでしょうか?」

その中学生の気持ち、よくわかります。
何かを創り出すのって楽しいですから。

ところで、一言で「プログラミング」と言っても、内容は様々です。

「どんなプログラミングがしたいと言ってますか?」

「ゲームを作りたいそうです。」

なるほど。
すでに独学で始めていて、しかも「ゲーム」を作りたいと。

それで私の説明のしかたが決まりました。

そういう高校はありません

「おそらく、その生徒さんが望んでいるような授業をやってくれる高校は、愛知県には無いと思います。専門学校ですね。」

「え!そうなんですか? でも『情報』と名のつく学科やコースを設けている高校がありますよね。」

「確かにそうですね。でも、そういう所で学ぶプログラミングは、ちょっと違います。」

「そうなんですか。じゃぁ、どんなプログラミングをやるんですか?」

「統計の数学とか、機械を動かしてみるとか、データーベースの考え方とか、そういうものです。」

「ああ、要するに勉強ってことですね。」

「そうです。あくまでも勉強です。」

「パンフレットやホームページで『ゲームを作っている』と謳っている高校もありますよ。」

「皆さんがスマホやゲーム機でやっている『ゲーム』とは程遠いものですよ。」

「確かに一言で『ゲーム』と言っても、色々ありますもんね。」

「その生徒さんは、すでに趣味でゲームをつくり始めているのでしょう。高校の授業で作るゲームがそのレベルを超えることはないです。きっと期待外れになりますよ。」

「ゲームらしいゲームが授業の中で作れる! などと期待するのは違うんですね。」

「そういうのは専門学校になります。」

日本の高校で受けられる「授業」としてのプログラミングは、その生徒が思い描くものとは違うものでしょう。

  • ゲームを作りたい
  • 何かのシミュレーションをしたい
  • CGをぐりぐり動かしたい

具体的に作りたいものが明確に決まっていればいるほど、期待を裏切られると思います。

ちなみに最近はN高校やS高校があります。
高校の勉強と実践的なプログラミングを両立して学ぶことができる数少ない高校です。
ただし愛知県の場合はオンライン授業がメインとなります。

高校の情報科で学べること

情報科の高校で教えてくれるのは、もっと普遍的な知識や技術です。

時代に左右されにくい基礎の部分です。

とても大切である反面、すぐに何かを作れるような知識というわけではありません。

試しに本屋さんに行って

「情報処理技術者試験」

という国家資格を取るための参考書を見てみてください。

ちょうど、そこに載っているようなことを学びます。
それが情報科の授業です。

専門用語や使われている数学は、けっこう難しいです。
ちゃんと勉強しないと理解できないことが多いでしょう。

コンピューターの使い方は色々あります。
その色々な使い方に通用する部分を基礎として学びます。
卒業後に生徒たちがどの方面に進んでも困らないように、基礎をまんべんなく学びます。

基礎だから簡単というワケではなく、むしろ難しいものもあります。
だからじっくりと時間をかけて基礎を固めます。

技術の流行り廃りが速いからこそ

コンピューターの世界は技術の入れ替わりが激しいです。
そのため長いあいだ変わらず通用し続けて残るのは、基礎の部分だけになります。
それ以外の知識は、5年くらいで変わったり使い捨てたりしていきます。

ですから長い目で見れば、基礎がとても大切です。

直ぐに何かを作れる技術ではないものの、
ずっと役立ち続ける基礎をしっかり学ぶ。

それが情報科で学べることです。

急がば回れ

ですね。

コンピューターの業界に長くいればいるほど、基礎が大切になってきます。

実は普通科でも多くを学べる!?

ちなみに今後は、その「基礎」の多くが普通科でも学べるようになります。

教育改革で「情報」という教科の内容が強化されるからです。
この件で全国の高校で先生が悲鳴を上げています。

「教えられる人、どれくらいいるの?」

そのくらい内容が濃くなります。
しかも、2025年から大学入試の試験科目にもなります。

これに連動するかのように、文系学部でも数学を入試の必須科目とする大学が増えてきています。

コンピューターが当たり前になる中で、文系・理系を問わず、情報処理が重要になります。
すると、情報処理に必要な数学も連動して重要になっていくからです。

こうした背景から、普通科でも学べることが多くなります。

ここからは塾長の推測ですが、おそらく推薦入試の試験形態も変わっていくでしょう。

今は小論文が主流ですね。
しかし「小論文」の代わりに「コンピューターを使った表現力」を見られるように変わるかもしれません。

自分の考えを論理的に表現する方法は、何も文章だけではないからです。

グラフやチャート、プログラムなど、色々あります。
コンピューターが当たり前になってくれば試験をコンピューターで受ける形式も増えるでしょう。
推薦入試の試験内容が、小論文からコンピューターによる表現形式に代わっても、何ら不思議はありません。

自由にやりたければ部活やサークルで

「それでは、どのように指導したらよいでしょうか?」

「プログラミングにこだわらず、しっかり勉強するために進路を選んでほしいと思います。普通科でも情報科でも、どちらもで構わないと思います。」

「それで納得しますかね?」

「これから3年間くらいのスパンで考えるなら、部活やサークルでゲームを作る生活の方が、きっと本人のイメージに合うと思います。」

「先ほどの、授業でゲームが作れるわけではない、ということですね。」

「そうです。」

高校は何科でも正解。しっかり学ぶことが大切!

「それならば、専門学校に行くのはありですか?」

「言い忘れましたが、ゲームクリエイターの専門学校には、中卒の人はむしろ少ないです。高卒や大卒、または大学中退の学生が多いです。高校までしっかり基礎を学んでおかないと、結局は通用しません。」

「そうなんですか。」

「例えば、最近はUnity(ユニティ)を学びたいという小学生が増えています。ゲームプログラマーを目指すお子さんは、そういう開発環境の知識をYouTubeなどを見て知っているんですよね。凄いでしょう。そのUnityでリアルな物体の動きを再現しようとします。そうすると、Unityのなかで物理学の公式に数字を設定していく作業が出てくるんです。そやって何か少しでも緻密なことをやろうとすると、とたんに高校の知識が出てくるんです。」

「ちょっと待ってください。今メモします。『ユニティ』ですね。」

「はい。その言葉が分かる子なら、なおさら高校の授業に期待してはいけませんよ。ですから高校までは『しっかり勉強する方がおすすめ。』とお伝えください。」

軽いゲームなら趣味でも作れます。
趣味のレベルでもプログラミングそのものは鍛えられます。

学校で教わるのを待つよりも、具体的に何かを作ながら、先輩や友達からアドバイスをもらいながら、
そうやって部活やサークルで、自由にプログラミングしていく方がイメージに合うでしょう。

そして本格的なゲームを作るともなれば、高校までの勉強も大切になってきます。

普通科でも情報科でも工業科でも、どちらへ進学しても良いですが、とにかく高校で学べることをしっかり学んでおくことが重要です。
ちなみに植田一本松校では昨年、商業科からプログラマーを輩出しました。

苦手や得意のデコボコがあっても全くかまいませんが、それでも高校までは最低限しっかり学んでおきたいところです。

 


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合格実績 2011~2017 大学受験編

ヒーローズ植田一本松校とヒーローズ赤池校の開校以来の実績について、ズラ~と表にしました。

大学受験編です! みんなの目指す大学はありますか?

なお、今年だけの実績は「祝合格! 2017」をご覧ください。

また、高校合格実績は「合格実績 2011~2017 高校受験編」をご覧ください。

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