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// 条件1に該当しない場合の処理

計算力

今すぐ暗算を止めて筆算を極めよう!

塾長です。

今回は中学生の「数学の勉強の仕方」についてです。

1学期の数学は「計算力」と言えます。
ただし、それを「暗算力」のことだと勘違いすれば、痛い目を見ます。
数学の苦手な子は、筆算をないがしろにして暗算に走ります。

まずは筆算を極めましょう。
特に中学1年生は要注意です。

計算のルールが増えていく

たとえば1学期の期末テストの範囲は、およそ次の単元です。

  • 中1数学 式の値、文字式の計算
  • 中2数学 連立方程式の計算
  • 中3数学 平方根

このように「計算のルールが増える」単元が並びます。
さらに次の単元、つまり、中1は方程式、中2は連立方程式の利用、中3は二次方程式に入っている学校があるかもしれません。

どちらにしても、

新しいルールを使っててスラスラ計算ができるように練習する!

ことが大切な時期です(それが全てじゃないですが)。

計算力は数学の基礎の1つです。
計算がおぼつかなければ、その先にある文章題や関数の単元などが、さらに難しくなってしまいます。

#数学の定理としての「ルール」の他に、指導要領に沿った「手順」も含まれます。
#今回は便宜上、どちらも「ルール」という言葉でまとめます。

途中の式が書けない子供たち

後で説明しますが、計算を深く理解したり、忘れにくくしたりするためには、計算の「途中の式」を上手に書けることが必須です。
途中の式を書けば、ルールを正しく使っているか否かを、明確に確認できるからです。

ところが、その途中の式が書けない中学生が多いです。

分かりやすい例を出しましょう。
たとえば、こんな計算の書き方です。

問題例: a=3、b=-2のとき、式 ab の値を求めよ
誤り①: 3×-2=6

この計算の書き方、何がまずいのか分かりますか?

もちろん計算結果も間違えています。
もっと数学が苦手な場合は、こんな間違いも起こります。

問題例: a=3、b=-2のとき、式 ab の値を求めよ
誤り②: 3-2=1

これは何のルールを無視した結果だか、言えますか?

笑い事ではありません。
中学生になってから数学が苦手になる理由の1つが、正にこれ、と言っても過言ではないでしょう。

問題例: a=3、b=-2のとき、式 ab の値を求めよ
正答例: 3×(-2)=-6

もちろん、これを分かってて省略するなら良いですが、そうでないから間違える。
途中の式をちゃんと書いてルールを見える化しなければ、「分かったつもり」から脱却できないと思います。

計算ルールを1つ残らず意識する

上の計算問題の例でいえば、次のようなルールを守る必要がありました。

  1. 文字式で省略された、かけ算の「×」記号を補足してから代入する
  2. 負の数はカッコをつけてから代入する(マイナス記号も含めて1つの数)
  3. 乗除算は、先に符号を決めてから絶対値の計算をする

これらは中学1年生の1学期で習います。

例えば「マイナス記号をつけ忘れた」という計算ミスは、上の2や3の手順を忘れていることが多いです。

学校の授業をよく聞いていないと、独自の手順であてずっぽうに計算して、ミスの確率が上がります。

途中の計算式を正しく書けるように努めること

が、

新しいルールを守りながら計算の練習をする

という勉強につながります。
だから暗算するよりも先に、筆算をちゃんと極めることが重要です。

逆に、計算の過程を正しく書く努力もしないで、いったい、どうやって計算が身につくのでしょう。

途中の式を書けますか?

計算のルールを1つでも破ってしまえば、すぐに間違えます。
計算問題は、ミスが出やすいように作ってあるからです。

ましてや、テストで配点が2点~3点の計算問題ともなれば、1つのルールだけでは計算できません。
1行やそこらの記述だけでは、計算のルールを使う過程をすべて「見える化」できません。

つまり、難しい問題が解けるとは、

それだけ何行にもわたって「途中の過程」を正しく書き続けられること!

とも言えます。

計算の過程が見えないのであれば、修正ができません。
間違いがあってもちゃんと見抜くことができない、ということです。

そうなれば、勉強しても効率が上がりません。

答え合わせのとき、赤で正答を書き写すだけになっていませんか?

それしかできないのは、そもそも途中の式を書く努力をしていないからです。

そういう状態では、むしろ間違えた計算方法を覚えてしまう危険性すらあります。

途中の式を書くと計算が遅くなるのか?

途中の式を書くのがめんどう!
筆算に時間がかかってしまう!

という言い分もあるでしょう。

もちろん、すべてマスターした生徒が、あえて途中の式を省略して暗算するのは問題ないですよ。

つまり、

すべてのルールを反射的に正しく計算できるくらい練習してきた上で、
途中式の展開もすべて頭の中でやってしまい、
結果的に紙に書く式の量が少ない、

という生徒であれば問題ありません。

そこまで努力を積み重ねた生徒は、そもそも今回の話題の対象外です。

そうでない初学者には、まだ早いです。
暗算で答えが速く出せることに、いきなり挑戦するのは無謀です。

それに暗算のスピードが速いということに、それほど大きな価値を置かないでください。
そんなものは、コンピューターや人工知能にどうしたって負けますから、極めるようなことじゃないですよ。

また、暗算には不安がつきものです。
暗算と並行して、頭の中で何度も検算をする羽目になります。

だから自己流で暗算している生徒の多くは、むしろ計算が遅いんですよね。

急がば回れ。
紙に途中式を書きだして、一発で正当を得た方が、結果的には速いというものです。

計算が熟練するにつれて自然にスピードアップしていくことが大切なのであって、
逆に、ルールをないがしろにした、中身のないスピードアップは暴走にすぎません。

#そろばんマスターで、手のひらで指をチャカチャカできる人は別ですよ。
#そういう人は本当に暗算が速いですが、でも手のひらで途中の計算を心で見ているんですよね、結局のところ。

教科書をマネするのが基本

それでは、どうしたら正しく計算の過程を書けるようになるのでしょう?

実は、何も特別な環境など必要ありません。

「いつも見ていること」

をマネすれば良いだけです。

全てのルールが正しく使えるかどうかを確認しならが計算する方法。

いつも見ていますよね?

途中の式の書き方。
筆算のお手本。

いつも見ていますよね?

  • 学校の先生が黒板に書く計算
  • 教科書の例題に記載されている計算

これです。
これらを手本としてマネすればよいのです。

教科書や板書をよく見てください。
途中の計算過程がすべて書き出されているでしょう。

それらは説明のためだけに書かれたものではありません。
ふんふん、と聞き流してはいけないのです。

生徒自身が、あなた自身が、

同じように書いて、先生と同じように説明できるようにならなければならない、

そういう書き方なのです。

さらに塾生なら、

  • フォレスタプラスの導入解説

でも単元ごとに細かく説明されています。

  • 塾のテキスト

にも書かれていますよね。

学校でノートにメモをとり忘れたり、教科書を学校に忘れて来てしまったりしたら、塾の教材を手本にマネしましょう。

写経ではなく、自分で計算問題を解くときも、手本と同じように途中の式を書いてみましょう。

勉強のできる子は、これが自然にできています。
数学が苦手な子は、これができていないのです。

勉強の基本は「手本をマネすること」です。

頭だけではなく、ちゃんと手も動かしましょう。

暗算で通用するのは「算数」まで。
「数学」をやるなら、途中の式にこそ価値があります。

小学生の計算も忘れている可能性が高い

ちなみに、中学1年生で、途中の式が書けない生徒たちは、およそ

  • 小数のひっ算
  • 分数の割り算

などもできない可能性が高いです。
(割合などは別の話になるので割愛)

小学4年生くらいから、2~3個のルールを全て守らないと計算できない問題が出て来ます。

そのような問題を解くときに、

  • 途中の過程をすっ飛ばして「問題の解き方」だけを覚えて乗り切る
  • めんどくさがって、途中の計算式を書かない
  • せっかく書いた途中の式を消しゴムで消して答えだけ書き残す
  • 練習せずに諦めて過ごす

というような間違った習慣で過ごし方をして来てしまったのでしょう。
要するに、問題文をちゃんと読まないで解くようなやり方です。

「計算過程の、どこでどのルールを使ったか?」

という自覚も記憶もありません。

中には文章中の数字だけ見て、

前の問題がかけ算なら今回の問題もかけ算、割り算なら割り算、

という「自己流の方法」(事故流の方法)で過ごしてきた子供たちもいます。
入塾してからビックリです。

つまり、勉強の積み上げが無い、基礎が身についてない、という状態です。

この状態は、けっこう深刻です。

計算間違えを軽く見てはいけない

定期テストや模擬試験において、計算問題は配点が低く、初歩的な問題と見られがちです。

しかし、計算問題を軽く見てはいけません。

上で見たように、その間違え方を詳しく見ると、とても奥が深いのです。
中学生の計算問題ができないことから、小学生の勉強がどこまで身についているか、まで分かってしまいます。

できればテストを受ける前までに、1つでも多く改善しておきたいものです。

#なお、文字列を正確に読み書きできることが大前提です。
#仮にそれができない発達障害がある場合は塾長の指導力ではカバーしきれません。
#専門医の指導が必要で、今回のテーマからは外れます。

さて、話を戻します。

しつこいようですが、計算の途中の式を正しく書けるようにしましょう。

途中の過程をすっ飛ばして、
「問題の解き方」だけを暗記して、
最短の計算を暗算で解いて答えを得ている、

なんて状態では、近い将来、数学は本当にできなくなってしまいます。
そのような調子では何かの「解き方」を1つ忘れただけで、全てができなくなってしまいます。

途中の過程がすべて説明できるような生徒は、1つや2つの記憶が無くなっても、その他の記憶から正しい手順をすぐに復元できるでしょう。

人間の記憶は1つの記憶が他の多くの記憶と連動しています。またその方が忘れにくいと言えます。
面倒くさがって短絡的な覚え方を知れば、忘れてしまうのも早いです。

計算は途中の式も、ちゃんと書きましょう。
それを書く努力をしましょう。

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、愛知工業大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、愛知教育大学附属高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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共通テスト2021年を解いて分かった大学受験の勉強法(後半)

大学入学共通テスト2021年1月

塾長です。

日本初の共通テストについて、ブログの後半です。

やってみた教科

現代文、英語、数学1A、数学2B、を解いてみました。
これらのうち、今回は数学1Aおよび2Bについて書きます。

なお、現代文と英語については、先回の「共通テスト2021年を解いて分かった大学受験の勉強法(前半)」をぜひご覧くださいませ。

難易度の表記

大学受験としての標準レベルを黄色チャート(数研出版)に設定して評価しました。

★☆☆☆☆: 教科書の知識1つを使えば解ける
★★☆☆☆: 教科書の知識と前問の結果を考慮する必要がある
★★★☆☆: 黄色チャート相当の解法の知識または発想が必要
★★★★☆: 黄チャート相当のレベルを越えた知識や発想が必要
★★★★★: 高校数学の知識や発想とは関係ない特別な訓練が別途必要

こんな感じで各教科のテスト内容を見ていきます(評価は塾長の主観です)。

数学1A

数学1Aは、共通テストで最も波乱のあった教科の1つです。

  • 記述試験が撤回されてしまった
  • しかし論理的思考の出題は維持された
  • 制限時間も10分拡張されたままだった

まるで教育改革の亡霊とも言える出題形式に今年の受験生は翻弄されました。実際その中身はどうだったのでしょうか?

難易度など全体の所感

塾長の主観ですが全体の難易度は次のような構成でした。

数学的基礎力: ★★★☆☆(思考の土台となる数学だけの実力)
論理的思考力: ★★☆☆☆(日本語の文脈を数学用語に置き換える力)
事務処理能力: ★★★★★(数学の知識が増えるに伴って自然に加速するスピードの程度に比べて)

ひたすら事務的に処理していくような問題でした。
数値計算が多く、電卓やエクセルが欲しかったです。もちろん道具の持ち込みは失格ですから、手で計算するしかありません。
ですから数学というよりは「そろばん」や「暗算」のテストに近いと思いました。

必要な対策

選択問題の大問3~大問5は、どれも後半で数値計算を速く正確に行う必要があります。

目標点が80点以下でよければ、数値計算の面倒な設問は、積極的に捨てに行きましょう。
目標点が80点以上でなければ困る場合、小学4年生~6年生レベルの数値計算を超速にできるような訓練が必要です。

その計算の「えぐさ」をご紹介しましょう。

大問3(4)

A~Dの事象について確率を高い順に並べる問題でした。ちなみに、その比較をするために最低限必要な計算が次の通りです。

計算式 式の工夫 計算結果
A 8×27×125 8×27×125 27000
B 4×64×125 8×32×125 32000
C 9×27×125 9×27×125 30735
D 16×27×64 8×27×128 27648

どうでしょう?
あなたは計算式を見ただけで、A~Dを大きい順に並び替えれますか?

式を工夫しても分からなくらい微妙ですよね。
最大や最小を答えるのではありません。
4つを「大きい順に並べる」必要があるのです。

悩むくらいなら、全て計算した方が速いです。
つまり、考えて工夫しようとしたら、それで余計に時間をロスしてしまい、負けなんです。

この問題は「思考力」を試す位置づけに出題されました。
ですが、上のように考えた方が負けになります。
試験時間に追加された10分は「数値計算に使え」ということらしいです。

「数学力」よりも「算数力」のようです。
信じられないことに、電卓やそろばん、計算用紙などを持ち込んだら失格になります。
常識が通用しませんので、十分に気を付けてください。

大問4(4)

整数の不定方程式の問題でした。出だしは面白そうな問題だと期待したのですが・・・次の条件式を満たす x+y が最小となるようなk を求める羽目になりました。

{x+yを最小にする正整数k(10≦k≦14)| 正整数x,yは 5x-3y =k または 5x-3y =k-15 を満たす}

つまり「5の倍数」と「3の倍数」の差を計算して、次のような比較検討をします。

x+y の値
5x-3y=k の時 5x-3y=k-15 の時 最小値
k=10 10 3 3
k=11 7 4 4
k=12 4 9 4
k=13 9 6 6
k=14 10 3 3

 

この計算方法(アルゴリズム)を思いついた時点で正解にしてくれよ!って感じです。
でも違います。電卓も計算用紙の持ち込みも禁止した上で、ただ単に、ひたすら小学3年生レベルの「掛け算」と「引き算」をやるのです。

トホホ・・・

大問5 円の嵐!?

三角形と円の性質。1つ解いたら、また次の円。それを解いたら、また次の円。もう図を描くスペースが無いんですけど・・・。
試しに実物の大きさで描いてみたのが下の絵です。実物大でもこの煩雑さです(27インチ4Kディスプレイで円の直径が約5cmに見えます)。
2021年1月共通テスト数1A問5の図

図の性質が判明するたびに図を描き直して情報を整理していく・・・

これは普通の手順なのですが「円の3連発」は、さすがに手間がかかります。

しかも問題を解く過程で、円Pや円Qの半径を描いたりしますから、更に図は複雑になっていきます。
なんで半円の中に全ての図形を詰め込んでくるんだよ・・・

そして何よりも、本番の環境では、こんなに大きな絵を描いてしまったら不便です。
他の計算用紙にするスペースが無くなってしまいます。
1分1秒を争うようなテストで、これはえぐいです。

ひたすら作業的な制約で悩むという、事務的な工夫を多く求められるテストです。

思考力とは何だったのか?

大問3は整数の「かけ算」の速さが思考力でした。

大問4も整数の「かけ算」と「引き算」の速さが思考力でした。100歩譲って、5の倍数5~50と-3の倍数-3~-30を縦に並べて、計算を一目で見やすくする工夫をすれば、多少は計算が楽にできたかも。でも、まぁ、そんな工夫は事務作業としての工夫でしかありません。数学1Aとは関係ないですよね。

大問5は、図形を素早く描いて、込み入った情報を整理する技術が必要でした。
設問の趣旨からいえば、図を表示した上で出題する方法がいくらでもあったと思います。わざわざ文字列だけで出題した意図がちょっと不明でした。

こんなものが「高校生らしい思考力」なのかと言われれば、かなり疑問です。

文句の1つでも言いたくなりますが、まぁ、事実です。

出題形式は予測できただろうか?

大手予備校が出版していた対策問題に比べると、次の点で「めんどくさい」問題となりました。

  • 電卓で行うような数値計算を手計算でさせる
  • 次々に新しい言葉や言い回しを登場させて問題文が冗長になる

また予想問題に比べて、図表を多用する傾向は予想よりも少なかった印象です。

上のように、

図表ではなく、文字列で情報の複雑性を増大させる

という手法で問題の難易度を挙げたかったようです。

各予備校が「数学の応用」という発想で予想問題を作成した一方で、大学入試センターはそれ以外の方向性で対応してしまった印象です。
大学入試センターからしてみれば、いきなり文部科学省から出題の方針を大きく変更されてしまいました。
おそらく相当な混乱があったものと思われます。

同情はしますが、ちょっと失敗作だったかなと思います。
来年は、形式を踏襲しつつも、中身はもう少し「算数」から「数学」に寄せて改善してくると予想います。

数学2B

難易度など全体の所感

塾長の主観ですが全体の難易度は次のような構成でした。

数学的基礎力: ★★★☆☆(思考の土台となる数学だけの実力)
論理的思考力: ★★☆☆☆(日本語の文脈を数学用語に置き換える力)
事務処理能力: ★★★★★(数学の知識が増えるに伴って自然に加速するスピードの程度に比べて)

必要な対策

センター試験の過去問で対策できる範囲です。

あえて言うなら、大問1(3)について、多項式の計算が少し面倒でした。
数1の最初に習う「式の計算」の単元で、計算を大量にやりこんでスピードアップしておく必要があるでしょう。

出題形式は予測できただろうか?

数学2Bに関しては、大きな波乱はなかったと思います。
高い事務処理能力を求める傾向は、昨年までのセンター試験と同様でした。

数1Aに比べれば設問の意図がとても素直でした。
数式や図形の性質を探求していく過程を、上手に導いていくような問題の構成でした。

とても教育的な良問だったと思います。

ある意味「1つのあり方」として数2Bは完成形です。

これ以上は難しくする必要もないでしょう。
これ以上の要求は、大学側が個別試験を用意してテストすればよいだけです。

あとがき

ツッコミどころが満載の数1A。
混乱が少なく落ち着いた数2B。

今回は両者のコントラストがとても激しかった印象です。
本当に同じ大学入試センターで作られた問題なのかと思うほど、状況が違っていました。

改革というのは本当に大変なんだな、と実感しました。

ただ、数学1Aの方向性は

「人工知能に負けない人材」

を育成していくものとは程遠い姿でした。
とても残念です。
改善されていくことを祈っております。

そして共通テストには次のことを提案して本日のブログを終わります。

  • 電卓や辞書の持ち込みを許可すべし
  • 数値計算よりもアルゴリズムを重視するような回答形式とすべし
  • 試験会場では計算用紙を大量に渡すようにすべし
  • 出題者は文字列だけに表現を依存することをせず、図表で示せる意図は、できるだけ図表で表示すべし

以上です

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

中学2年生からの質問 今から受験に備えてやるべきこと

基礎固め≠簡単

塾長です。

中学2年生の女子から質問をもらいました。

今から少しずつ受験に備えて勉強していくとすれば、何がおすすめですか?

はい、お答えします!

当たり前なんだけど、なかなかできない。

みなさんなら何と答えますか?

中2から準備する高校受験の対策ベスト3

  1. 英単語を覚える
  2. 漢字を覚える
  3. 計算練習

これです!
即答でした。
順位は人によりますが、どれも外すことはできません。

なぜですか?

それぞれ次の理由があるからです。

  1. 必須単語が約1200もあって大変だから
  2. 必須漢字が約2100もあって大変だから
  3. 計算できなければ応用もできないから

勉強で最初に克服すべきものとは?

もっと根本的には、次のような勉強の定石があります。

  1. 数が多いもの
  2. 土台になるもの

は早いうちからコツコツやるべし!

英文法は中3から起死回生が可能です。ただし英単語が全く頭に入っていなければ不可能です。
計算ができなければ文章題はおろか、地理の時差計算や理科の濃度や密度の計算もできません。

数が多いものとは?

上でも書きましたが、まず何といっても漢字と英単語です。

これだけで合計3300個以上もあります。
およそ半分は「読める」だけでよく、残り半分は「書ける」までの実力が必要です。

そして漢字の多くは二字熟語で練習しますから、その過程で語彙力もかなり身につきます。

英単語の意味を確認する過程でも同様です。
英語と日本語の意味を比較しながら真面目に取り組めば、漢字と英単語の練習だけでも、かなり読解力が底上げされるでしょう。

同時に、英単語や漢字を練習することは、言葉1つ1つの意味を注意深く捉える練習にもなります。

読解が苦手な子は1つ1つの単語の意味をとらえていません。
1つの文を全体として、何となくボヤンと意味をとらえてしまう癖があります。

この現象は英語の和訳をやらせれば、素人の目にも明らかでしょう。
ご家庭でもお子様にやらせてみてください。
簡単にチェックできます。

こうした悪い癖を直すのは難しいのです。
なぜかというと、言葉1つ1つの意味をとらえる練習をする必要があるからです。

漢字や英単語の練習をすれば、そうした練習のかなりの部分を兼ねることができるでしょう。

「理解しているけど書けない。」

そう言う子の弱点は、たいてい単語力や漢字の力です。
しかも自分が思っているほどは、実は理解できていないものです。

しかも、数が多いので受験生になってから焦ってやっても間に合いきれません。

土台になるものとは?

土台になるものとは、計算力と読解力です。

ただし読解力の方は、漢字力と語彙力さえ身に着いていれば受験生になってからでも起死回生が可能です。
一方、計算力の方は根が深いです。

読解力と計算力のどちらが土台か、と問われたら、私は計算力の方を挙げます。
もちろん、これは究極の選択で、どちらも外すことはできませんよ!

それはともかく、

土台になっているものは、着手が遅れると全ての勉強が遅れます。
影響範囲がとても広いのです。

読解力が極端に低ければ、理科や社会の文章題の意味がくみ取れません。
計算力が無ければ、社会の資料問題、理科の計算問題などが全て解けません。

このように色々なものの基礎になっています。
ですから、そのような勉強は早めに手を付けておく必要があります。

基礎=簡単ではない!

私立高校の推薦入試がメインになってきました。
そのため、最近は夏休みが終わって秋になってから

「受験対策をお願いします!」

と慌てて塾に来られる人が増えてきました。

もちろん、可能な限りのサポートはします。
しかし、例えばお子様のIQが120未満であれば、ご期待に添えるのは難しいです。
何かの特殊能力や事情でも無い限り、普通は難しいです。

さて、多くの人は、

基礎

と聞けば、

簡単

というイメージを持たれるかもしれません。
しかし上で述べてきました通り、

基礎 = 多数 かつ 土台

というのが本当です。

勉強が苦手で嫌いで、そのま秋になってしまった・・・
そのようなお子様は多くの場合、入試では国語の漢字と記述問題、および英語をまるっと捨てる運命になります。

もちろん私立中学のお受験経験者とか、IQが高いとか、何かチートな設定があれば、それこそドラマのような超人的な努力によって奇跡的な挽回を狙うことは可能です。

でもね、それができるのは、たいてい自分ではないのです。私もそうでしたが。
そんなに都合よく一発逆転とはいかないものです。

最近は転生したら最強だったというチート系のアニメや小説が流行っているようですが、それは自分ではありません。

受験の終盤になってから焦っても、間に合いません。

何はともあれ、数が多いものや土台となるものは、学習に時間がかかります。
できるだけ中1からコツコツとやって欲しいです。
着手が遅れると得点力を落とします。

中2から基礎の鍛え直しに気付いた君はラッキーだ!

それでも、中2で気が付けば、まだラッキーです。
ぜんぜん、十分に挽回できます!

頑張ってちょ!!

あとがき 甘い言葉には要注意!?

漢字も英単語もあまり書けない。

中3の夏休みまで勉強らしい努力をせず、盆休み明けに駆け込みで相談してきた親子がありました。

私は上で述べたような現実的な話をして、できることを提案しました。
これまで、同じくらいの成績の生徒たちが、どの高校へどうやって進学して行ったかをお話ししました。
また高校には行ってから目覚めて、化ける生徒もいたことをお話ししました。

高校受験だけではなく、高校へ進学した後も継続して努力する、という話も含めて、勉強の話や実力をつけることの意味を説きました。

しばらくして、その親子は、家庭教師にお世話になることにしたと、わざわざ連絡をしてくれました。
ちょうど同じ時期に、訪問販売で売り込みに来たのだそうです。
それはそれで良い選択をされたと思いました。

しかし気になることを言いました。

その訪問販売員は、私のアドバイスの話をしたら、私の話しを馬鹿にしたそうです。
そして、

「うちなら絶対に成績を上げて、○○高校に行けるようしにますよ!」

と言われたそうです。
それが決め手だったようです。

「松下先生は、絶対に○○高校に合格させるとおっしゃっていただけませんでしたよね。」

「はい。指導経験から嘘偽りなく、言葉を選んでお話ししているつもりです。○○高校はとても努力して来た生徒が合格しています。」

「でも、その家庭教師は『絶対に行ける』と言ってくれたんです。それにかけてみようと思ったんです。」

「わかりました。吉報をお待ちしております。」

私は不安になりました。

後で聞きましたが、成績は上がらず、当初から私と相談していた高校に進学したそうです。
そして教科書改訂にも対応していない、多くの教材を買わされたそうです。

現実を隠して「がんばれ」と非現実的なアドバイスを言う人は、信用してはいけません。
気持ちの良いことを言うのは霊感商法と同じです。

ただし、人生はそれほど単純ではありません。
幸いなことに、その子の人生がそれで狂ってしまったのかと言えば、そんなことはありません。

進学した私立高校で、充実した3年間を送ってくれたようです。

受験の苦い経験は、決して無駄にはならないでしょう。

塾長も高校受験で公立を不合格になって、大学受験でも浪人しました。
受験の失敗くらいで、人生まで失敗してしまうことにはなりません。

そういうことを教えるのも仕事です。

 


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