夏期講習も後半。
さあ、模擬試験に向けてラストスパートです。
ほとんどの地域で8月下旬~9月上旬に模擬試験があります。
夏の努力を試す第一関門です。
特に受験生は、この模試の結果で志望校の上限がほぼ確定します。
取り組んでいる受験教材は予定通り進んでいますか?
やばい、遅れている!
と焦る受験生も多いはず。私もそうでしたから。
そこで勉強の仕方をおさらいしておきましょう。
Contents
「諦めないコツ」は全体を見ること!
やみくもに勉強を始めても、途中で挫折してしまいます。
受験生のように、やる量が多い場合はなおさらでしょう。
諦めないコツは、次の2つの「できる」を持つことです。
- 日々の進歩を実感できる
- 全体のどこをやっているか見渡せる
そのために、ぜひ頭の中に目次をつくりましょう。
目次がめっちゃ大事!
頭の中に目次を作る方法は簡単です。
取り組んでいる参考書や問題集の目次を覚えればよいだけです。
参考書や問題集をやっていて挫折しそうな時は、目次を眺めるようにするのです。
もちろん真面目にやり込めば、目次は自然に覚えていきます(※)。
正確に覚える必要はありません。
重要な単元や用語が、どの順番で出てくるのか。
それが頭に入ればOKです。
頭の中に目次が出来上がると、
知識の整理がしやすくなり、勉強がはかどります。
また何の単元を優先してやるかも決められます。
とくに社会や理科はページ通りにやる必要はありません。
何より、間違えた時に、間違えの原因を直ぐに見つけられる頭が出来上がります。
頭がそのような状態になれば、加速的に実力が伸びていきます。
目次、めっちゃ大切です!
頭の中に目次ができあがること自体が、上の2つの「できる」を持つことになります。
(※)
ちなみに、もしも取り組んできた参考書や問題集の目次が思い出せないなら、やり方が根本的に間違っています。
スマホに気を取られていたり、音楽を聴きながらやってみたら失敗したり、などなど、何はともあれ注意が散漫だったということです。
その状態を直す問題は、勉強法というよりは、環境または躾(しつけ)の問題になります。
勉強の仕方を間違えないために
頭の中に目次があるおかげで、
知識の整理がしやすくなり、勉強の優先順位も決めやすくなります。
全体を俯瞰しているので、挫折もしにくくなるでしょう。
ここまで来たら、あとは、細かな注意点です。
- 参考書や教科書を覚える
- 問題1問1問の解く
この2つの取り組み方を間違えなければ、勉強が加速します。
ですから、それらの注意点を書きます。
「覚える」と「思い出す」を明確に分ける!
あなたが問題を解くとき、次の行動をしていたら危険信号です。
教科書や例題をすぐに見てしまっている?
この場合、ほとんど何も頭には残りません。
点数が低い生徒に共通している勉強の仕方は、いつも決まって、
「見ながら解く」
なのです。
見ながら解いたのに「できた」ことになっているのです。
これでは後から見て何を復習すべきなのか、自分でも分かりません。
復習の手がかりを消してしまうのですから、成績が伸びるわけがありません。
本当に復習が不要な生徒なら、学校の授業だけで高得点が取れているはずです。
見ながら解いてしまう悪い習慣。
これを直すのが効果的なのですが、同時に、もっとも大変です。
問題は何も見ないで解こう
もしも問題を見て、解き方が何も思い浮かばなければ、
すぐに解くのを止め、そのページ全体を閉じましょう。
そして、単元のまとめや例題のページに戻って、それらを熟読して覚えてください。
とにかく、熟読し、理解し、覚えることに集中してください。
10分~20分と制限時間を定めて、集中すて取り組みましょう。
終わったら、問題のページを再び開きます。
もちろん、単元のまとめや例題を見てはいけません。
ヒントなしで、本番のテストのつもりで、解いてください。
もしも誘惑に負けて見て解いてしまったら、その問題には
「できなかった」ことを示す×マーク
を必ず付けてください。
もしも本番だったらカンニングなのですから、〇にしてはいけません。
できたことにしてしまうと、復習しなくなってしまうからです。
「覚えるための勉強」をしたら、必ず本当に覚えたかテストしてください。
それが「思い出すための勉強」です。
テストや模試と同じ状況で問題を解く!
と言えば、想像しやすいでしょうか。
学生が「わからない」と質問してくるとき、その意味の90%が「覚えていない」なんです。
できることから攻める!
夏休みは基礎固めが大切です。
「わからない」の90%が「覚えていない」なら、
それを「覚えている」状態にすることが最優先です。
早くから入試問題に挑戦してドヤ顔している人が周りにいたとしても関係ありません。
そもそも自分と他人とは得意・不得意が違います。
苦手科目であるほど、まずは、覚えるべきことを確実に覚えましょう。
考えるとは、知識を組み合わせて結果を出すことです。
ですから、そもそも知識が無ければ、考えることができません。
そういうわけですから、
10分考えて理解できない難しい問題は、飛ばしましょう。
覚えれば解ける問題から、まずは克服していってください。
1周目から難しい問題でストップしていたら、時間切れで
その先の単元が全て犠牲になってしまいます。
それでは模擬試験に間に合いません。
難しい問題は2周目のチャレンジにとっておいてください。
2周目になる頃にはレベルアップして解けるかもしれません。
英語と国語だけは夏休み中に絶対やり切るべき
定期テストでは、基礎的な問題が必ずあります。
ワークやドリルの練習問題のような1つの知識で解ける問題です。
用語を書かせたり穴埋めさせたり、という小問がしっかりできれば、
平均点近くまで稼げます。
模擬試験や入試問題ではどうでしょうか?
英語と国語には小問が無い
模試や入試の問題を見れば、すぐに分かると思います。
数学は計算だけで得点できます。
社会や理科も、得意な単元だけ取れれば点数が稼げます。
ところが国語や英語は違います。
基礎問題や小問題で点数を稼げません。
そもそも単元をまたいだ総合問題しかありません。
国語は現代文と古文の読解問題がほとんどです。
英語はリスニングと長文、英作文問題がほとんどです。
定期テストで出されるような次の問題は出題されません。
- 「作者の名前を書け」
- I ( ) ( ) ( ) study every day.
私はあなたに毎日勉強して欲しい。
「1つの知識だけを問う」ような問題はありません。
あっても国語の漢字くらいでしょうか。
つまり
英語と国語だけは、
1つの単元を克服するたびに偏差値が上がるのではなく、
教材の全単元を1周するたびに偏差値が上がる、
という教科なのです。
他の教科とは決定的に違いますから、注意しましょう。
暗記単元は秋からでも間に合う!
逆に「暗記すれば点が取れる」ような教科や単元は、秋以降でも間に合います。
夏休み、どうしても英語と国語を最後までやり切る時間が足りないようなら、
社会や理科の暗記単元を後回しにして、時間をつくりましょう。
もちろん、夏休み中に受験科目の全てを一通り復習できることが理想です。
しかし、もう夏休みの後半です。
もしも何かの理由で勉強不足を後悔しているなら、
くよくよせず、それよりは、
暗記項目を後回しにする決断をして、前に進みましょう。
もちろん、取りやすい暗記単元を後回しにすれば、
次の模試では合格判定が遠のきます。
進学校や浪人生は、そこは確実にとってきますから。
それを覚悟の上で、秋以降の挽回を誓い、
夏はあえて訓練に時間を要する国語や英語をやり切りましょう。
何度も言いますが、受験科目の全てを一通り復習できることが理想です。
受験生でない生徒は、焦らないよう、早めに国語や英語に時間を割いておきましょう。