スマホ依存の何が悪い? 勉強の視点

机でスマホを操作する写真

ネット依存症やスマホ依存症が社会問題になっています。
厚生労働省の研究グループが衝撃的な調査結果を発表しました(文献①)。

今や中学生の1割以上が依存傾向で、その数はここ5年で倍増。
中学・高校生では、推計93万人が依存症だそうです。

いったい何が問題なのでしょうか?
関連記事も含めて、概要をまとめます。

スマホ依存の症状と問題

フランスではこの9月から学校でスマートフォンが全面禁止になります。
マクロン大統領が選挙公約にしていた政策が動き出しました。

WHO(世界保健機構)は「ゲーム障害」を正式な病気とする方針です。

世界中で大騒ぎするほど深刻な社会問題になってきました。

ネット依存の症状

厚労省の調査で実際に使われた8つの質問を見てみましょう。

  • ネットに夢中になっていると感じる。
  • 予定よりも長時間使用する。
  • 制限しようとしてうまくいかなかったことがある。
  • トラブルや嫌な気持ちから逃げるために使用する。
  • 使用しないと落ち着かない、いらいらする。
  • 熱中を隠すため、家族らにうそをついたことがある。
  • 使用時間がだんだん長くなる。
  • ネットのせいで、人間関係などを台無しにした、しそうになった。

これら8つのうち、5つ以上あてはまったら危険だそうです。
また3~4個あてはまれば予備軍だそうです。
(文献①などより)

 

ネット依存の問題(多い順)

  • 成績低下(5割)
  • 居眠り
  • 遅刻
  • 友達とのトラブル

(文献②より)

同調査では、男子より女子の方が依存しやすいとも報告しています。

ちなみに、「スマホ依存症」という言葉が多く使われますが、政府や厚労省では「インターネット依存症」という言葉が使われているようです。

人間関係に悩む人ほどネットに依存

ネット依存性が高い生徒ほど、日常生活に不満があるそうです。
具体的には、次の項目で高い値を示したそうです。

  • 抑うつや孤独感がある
  • 他者の視線や評価を意識する傾向がある
  • 友だちでもずっと一緒にいたら疲れると感じる
  • どんな時でも相手の機嫌を損ねたくない
  • できるだけ敵は作りたくない
  • 「保護者から理解、信頼されている」という肯定感が低い
  • 保護者がしつけに厳しい
  • 保護者が干渉しすぎる

(文献③より)

この様な結果を見せつけられると、ただ取り上げれば良い、というわけではなさそうです。
子供や生徒の身になって考えると、それはそれで考えさせられます。

ネット依存で成績が下がる仕組み

スマホ依存性の高い生徒は成績が低い!?

この傾向は強いです。

特に、SNSアプリの着信にすぐ反応してしまう状態は危険信号です。
集中力が分断されてしまうからです。

中学生や高校生は、5分~10分くらい集中して考えて、
やっとマスターできるような単元が多いです。

しかし、その間に何度もスマホの着信が来てしまったら、
落ち着いて考えてなどいられません。

結果、1分や2分で解ける問題しかやりません。
単純な事しか考えられない人間になってしまいます。

問題集やテストで単純な問題しか解けなくなりますから、
当然、成績は伸びません。

  • 応用問題が解けない
  • 文章題が解けない
  • 勉強したことを直ぐに忘れる
  • 集中力が持続しない

このような傾向が顕著に表れてきます。

ただし、その逆は言えません。
成績が悪いからといって、スマホに依存しているとは限りません。

スマホを持っている集団と、持っていない集団を比べたら、
持っている集団の方が平均点が低いという事です。

塾長からのメッセージ(まとめ)

スマートフォンは名前の通り賢い電話です。
電話はもちろん、カメラやビデオ、SNS、ゲーム、動画、検索、レポート作成や動画編集など、本当に多機能です。

その使い方で人生が変わる!

と言っても過言ではありません。

調査や学習に使えば、成績を上げたり、資格を早く取れたりするでしょう。
もちろん仕事には必須のアイテムです。
ですから、上手に使えば強力な武器になる・・・

と言いたいのですが、
残念ながら、
現実は悲しいほどに、上手に使える生徒が少ないです。

スマートフォンの使い方を正しく指導する体制や環境がまだまだ未整備です。
知識人の中には、好きなだけ使わせた方が良いという極論を言う人もいます。
しかし現実は、それも含めて、まだまだ親のしつけ次第です。

ネット依存症の調査には続きがあり、大人も依存症が増えているとのことです。

大人でもそうなのですから、子供はもっと依存症になりやすいと思います。
今はまだ、子供や生徒が使用制限を受けるのは仕方がないと思います。

子供からは嫌がられますが、
子供には必要最低限の連絡が可能な「子供用携帯」を持たせるようにし、
スマートフォンや多機能の端末は、家族に1つを共有する、
という使い方が無難だと思います。

大人も子供もネット依存の危険性があるなら、
多機能端末を家族で取り合って見るくらいがちょうどよい、
という発想です。
かつてのテレビと同じですね。

もしも使い方を注意されてキレたり、イライラが止まらなくなったとしたら、
心療内科で治療を受けることをおすすめします。

ネット依存症は今や病気とされています。

子供がスマートフォンを持つのが当たり前になりつつあります。
ネット依存はインフルエンザと同じくらい身近な病気になるのでしょう。

そう考えて、早めに、医者や専門家に相談しましょう。

文献

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