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ICTでどうなる?とある塾長が教育の未来を予想してみた

未来の教育

宇宙とコンピューターが大好きな塾長です。

「これから日本の教育はどうなると思いますか?」

こんな質問を昨日、とある教育関係に就職を希望している講師から質問されました。そこで私のした回答をブログにも書いておこうと思います。

プログラミングで「すでに起こっている未来」とは!?

最初に「すでに起こっている未来」について紹介します。面白い事例です。

そして実はこの話は今日のブログの最後の話に繋がります。

その「すでに起こっている未来」とは「マイクラミング」の「プロコース」に通う生徒たちの姿です。

なんと、学年がバラバラすぎるのです。

小学生から大学生まで、本当に色々な学年の生徒たちが、同じコースを受講しています。

飛び級とか、そういうレベルではありません。

もっと言えば、ぜひ大人たちにも受講して欲しいとすら思っています。大人たちが子供を引っ張っていくのですから、大人にもプログラミングを学んでほしいです。

小学生は、かなり背伸びをして学んでいます。それでも付いてきています。「ハイコース」を卒業して来ただけのことはあります。
中学生は、すこし背伸びをして学んでいます。ちゃんと付いてきています。もちろんハイコースの卒業生です。
高校生以上は、理解が速いです。でもプログラムのミスは小中学生と同じように発生します。

人間はランダムにミスを起こしやすい生き物です。知識の差がない内は、学年によらず、みんな同じようなミスをします。みんなでミスを共有してノウハウを高めていきます。

またプログラミングはコンピューターのサポートを受けながら学ぶのが前提です。人間の得手不得手がコンピューターのサポートで穴埋めされてしまうので、それだけ学年の差が目立たなくなります。

さらにプログラミングでは「答えのない問題」にチャレンジします。これまでの勉強とは逆に、むしろ「間違えること」が大切なのです。そのため知識のある人が素早く解いて暇を持て余すような状態が起こりにくいです。

「コンピューター」とか「ITS」などと言われると、みなさんは何を思い浮かべますか?

「作業効率」や「便利さ」などが注目されがちです。もちろん、それもありますが、上で書いたように人間の経験がフラット化して、

「先輩も後輩もなくなってしまう」

という現象も起こるのです。

今まで日本の学校ではプログラミングをほとんど教えて来ませんでした。ですから何年生であろうとプログラミングを学ぶのに知識や経験の差はほとんどありません。

学年は大きな意味を持たないのです。

そのため結果として、同じプロコースを小学生から大学生までが同時に受講しているという現象が起こります。

さて、こうした事実をヒントに、みなさんも

これからの教育がどうなっていくのか?

ぜひ予想してみてください。

テストや入試が無くなる!?

最もインパクトの強そうものから、あえて大胆に行こうと思います。

将来的には学校のテストが無くなると思います。考えれば考えるほど「成績をつける」という行為がそもそも無駄な作業だと思えてきます。何年後になるか分かりませんが、そうなると予想します。

これは「教育の理想」から逆算した予想です。わたしはそれを次のように設定してみました。

  • 誰でも、希望のスキルを習得するまで必要十分な教育を受ける権利がある
  • 誰でも、教育の内容や方法は自分に合った個別最適で受ける権利がある

もしもコンピューターがこの理想に向かって活用され、進化していったらどうなるでしょうか?

きっと、生徒が学習して来た全ての過程がコンピューターに記録されるようになるでしょう。するとそこから、その生徒に必要な次の学習が素早く適切に示されるようになります。このような仕組みの下では、そもそも学年が不要です。できるところはどんどん進んでしまい、できないところはじっくりマイペースにやればよくなります。
そして学校の先生はコンピューターの記録を見れば生徒の状況をすぐに把握できます。いつでもすぐに把握できるなら、わざわざテストを実施する必要がありません。

このような仕組みの下では、そもそも優劣の定義ができません。みんなが違うことを違いペースで行うため、横並びの比較ができないからです。あるのは一人一人の緻密な記録です。

人間には指紋があって、それは一人一人違います。しかし誰も「こっちの指紋の方が優れている」なんて比較しませんよね。そのような状態になるでしょう。

進学に関しては、学習内容のマッチングが重要になります。高校や大学でやっていることと、生徒がやってきたこととの相性が何らかの指標で示されるでしょう。学習を進めればその相性はリアルタイムで更新されていくので、自分に合う進路をどの時点においてもじっくり考えることができます。入試は不要です。

第一、少子化がどんどん進むのですから定員は満たされません。競争が無いのですからマッチングの質を高めるしかないでしょう。入試は自然消滅していくと思います。

学校の先生は、今よりももっと生徒指導にやりがいを感じやすくなると思います。テストをしたり成績を付けたりする手間がなくなるのですから、それだけ生徒のよき相談相手として役割に集中できるでしょう。しかも今までよりも実践的な相談ができます。勉強で何を伸ばしたいのか。逆に苦手をどうしたいのか。回避したいのか、克服したいのか、そこそこに乗り切りたいのか。そのような相談をして、一人一人の教育方針をきめ細かく設定し、コンピューターに指示していくことができるでしょう。

ビッグデータの学習ログさえ実現できてしまえば、テストも入試も不要になると思いませんか?

学年もクラスも無くなる!?

生徒の教育を最後までやり切る。

そこに集中していけば、上のようにテストも成績管理も不要になると考えました。

私はさらに「学年」や「クラス」も消えてしまうと予想します。それらの代わりになる別のグループ単位が構築されるだろうと思います。

今度は逆に「今までの方がおかしい」という所から考えてみましょう。

今の僕たちは、テストが終わればそのテスト範囲の勉強は終わりです。よい成績を取るのが目的であり、その先が無いからです。もうそれ以上は授業を受けることができません。

これって変ですよね?

なぜなら勉強とは「できない」を「できる」に変えることだからです。テストで間違えたところを「できる」ようにすべきで、本当はテストを終えた後こそ、もっと勉強すべきです。先に進んではダメでしょう。

ところが今はそうなっていません。なぜなら「学年」や「クラス」という制限があるからです。

昔はコンピューターが無かったので、生徒一人一人の学習過程を細かく記録することができませんでした。そこで記録を細かくつけるのは諦めて、1人の先生が覚えきれるくらいの人数で指導する「クラス」という単位ができました。記録ばかりしていたら指導ができません。コンピューターが無かったので大雑把に記録するしかありませんでした。

また昔は教材も電子化されていなかったので、1冊の本に合わせて勉強する方が分かりやすかったのです。指導もその方が楽です。そこで「学年」を設けて学年ごとに1冊の教科書が対応するようになりました。1年の学習計画も教科書に合わせて立てられました。

このように学校の学年もクラスも定期テストも、全てコンピューターが無かった時代の仕組みです。

コンピューターの発達でその前提が崩れました。「作業が大変だから無理」という理由が無くなり、もうすぐ生徒1人1人の細かい学習の記録が可能となり、教科書も電子化されてランダムに参照できるようになります。いよいよ個別最適の教育ができるようになります。

個別最適の教育

その行きつく先では、学年もクラスも無くなっていると思いませんか?

本当の意味で表現が自由になる

教育改革では、

  1. 知識・技能
  2. 思考力・判断力・表現力
  3. 主体性

の3つの内の2番目と3番目の強化がうたわれています。
その中でも特に気になるというか、疑問に思っているのが「表現力」です。

主体性は表現した結果を見て判断するしかありません。そのため主体性も表現力次第になってしまいます。「実力はないけれど、表現がうまいから主体性があると見なされる」では、教育に中身がありませんし、不公平です。

そう考えると「表現力」とは何なのかが気になります。というよりも「何を表現と認めるのか」が気になります。そこで先に理想を設定してみようと思います。

  • 多様な表現手段や表現形式が認められるべき
  • 誰でも、自分の望む表現ができるようにサポートを受ける権利がある

コンピューターの発達で、それが可能になっていくだろうと塾長は思うわけです。

代表的な例が、漢字の自動変換です。キーボードで漢字入力が正しくできるのであれば、書き取りの能力としては十分だと認められるべきでしょう。

それだけではありません。塾長はもっともっと多様な表現形にも対応していくべきだと思うワケです。

仮に入試そのものが無くなるとしても、現実問題として、学習過程の練習や演習では「認められた表現形式」でしか回答が許されないでしょう。これはつまり、「学習の記録」の残る「できた」「できない」の評価がその形式に依存してしまうことになります。社会科なのに漢字で書かないから「できない」と見なされたのでは社会科の学習過程を正しく記録できません。

自分の表現が形式上の制約を受けてしまい、思うような表現ができないのであるなら、それは問題です。例えば進路のマッチングについて正確に分析ができなくなるかもしれません。

教育改革後の入試問題を見る限り、相変わらず表現手段として「文字列」しか認めていないのが現状です。問題文には図表が出て来ますが、図表で回答することができません。許されている回答の表現形式が、あまりにも限定されすぎています。

言葉で答えたら〇なのに絵では×

塾長が中1のときの話です。理科のテストでした。動物の分類が問われました。

ハチュウ類のワニは大きく2種類に分類されます。アフリカやアジアに住む「クロコダイル」と、アメリカに住む「アリゲーター」です。確か生息地をヒントに名前を回答する知識問題でした。

私は肝心の「クロコダイル」「アリゲーター」という名前を忘れていしまいました。なんとか必死に思い出そうしていると、授業中に先生が「アフリカの(クロコダイル)は下の歯が見えるが、アメリカの(アリゲーター)は見えない。」と説明していたのを思い出しました。そこで「クロコダイル」と書くべき解答欄に、代わりに「下の歯が見えているワニの横顔の絵」を描きました。そして「アリゲーター」と書くべき回答欄には、「下の歯が見えないワニの横顔の絵」を描きました。

もちろん×でした。

まぁ期待はしていませんでしたが、あわよくば部分点をという期待が打ち砕かれて、何とも寂しい気持ちになったのを今でも覚えています。とにかく中1の時の塾長は、テストに慣れていなかったので、このように回答形式で空気が読めずに苦労しました。

表現力や主体性を評価したければ表現の自由度を拡大させる必要がある

それはそうと、今あらためて教育者の立場として振り返ってみますと、今だからこそ「別に〇でも良いじゃん。」などと思えてくるのです。

もちろん昭和の時代は×でよかったです。コンピューターが未発達でしたから「紙に文字をしっかりと書く」という表現形式が前提になっていたのは仕方がなかったと思います。社会に出れば何かと「紙に文字を書く」ことが要求される世の中でしたからね。

でも今は違います。コンピューターが当たり前の時代で、しかも日々ものすごいスピードで進化しています。ペーパーレス化が進み、ほとんど直筆の文字も書かなくなり、人工知能が落書きも認識してくれるような時代です。もっと広く表現手段を認めても良いだろうと思うワケです。

実際問題として、学年が低くなるほど、表現力も主体性も乏しくなります。まだ知識が少ないし、表現手段や表現のテンプレも多くは知りません。特に文字の読み書きに関しては、学習障害で生まれつきの格差が起こり易いです。

ですから今のまま義務教育の段階の子供たちや習熟度の低い高校生たちに、表現力だ、主体性だ、などと言っても、生徒たちは何もできずに困ってしまうだけではないでしょうか?

一方で、確かに表現力や主体性の強化は大切です。

それではどうするか?

もう、その「表現力」として認める表現形態を多様に認めるより他にないでしょう。子供たちが使える数少ない表現手段で、一生懸命に表現してくれたものを前向きに認めていく必要があると思うのです。

つまり、表現力や主体性を評価したいのであれば、評価する側には、多様な表現形式を受け入れられるだけの懐の広さが求められるというものです。

そのように、教育のあるべき姿を考えれば、表現する側も、それを評価する側も、コンピューターのサポートを受ける必要がどんどん出てくるでしょう。

コンピューターによる表現サポートが発達すれば、その先には、表現の自由が拡大した世界が待っている思いませんか?

一生ちょこちょこ勉強し続けるスタイルになる

コンピューターで人々がつながるようになり、率直な意見の出し合いも盛んになりました。TwitterなどのSNSを見ればわかるように「意見」になる手前の「心のつぶやき」レベルの言葉がたくさん共有されるようになりました。

これが教育に与える影響は大きいと思います。つまり今まで何となく心の中だけで「これ勉強しなくても良いんじゃね?」と疑問に思っていたようなことが、見えるようになってしまったからです。

例えば、誰かが

「ぶっちゃけ漢文って勉強する意味ないよね。みんなが勉強することじゃないよね?」

みたいにつぶやいたとします。それをみんながリツイートしたり賛同のコメントを書いたりしていくと、それが一種の社会現象になります。その中から世論にまで拡大するものが出てくるでしょう。

「みんなもそう思ってたんだ。だったら勉強したい人だけすれば良いじゃん!」

このような意見が世論の圧力にまで高まってしまえば、国も指導要領を変えるしかありません。教育改革していたら対応が間に合いませんから、文部科学省から教育委員会へ通達を出すような形で小改訂が繰り返されるようになると思います。

もちろん今の段階では「入試で出すから勉強しろ!」と脅して学生諸君を黙らせることができています。しかし、少子化や学校の経営難などが加速すれば、その脅しも効かなくなるでしょう。不合理な出題をするような大学には学生が集まらなくなるかです。そうやって不合理な入試そのものが無くなっていきます。ですから、そのころになると、いよいよ文部科学省から教育委員会へ通達する改善案件の数も増えていくでしょう。ちゃんとICT化を進めていれば、この対応もそれほど難しくはありません。もしもICT化ができていなければ、その対応作業に追われてブラック職場になり、果ては閉鎖に追い込まれると思います。

このような合理化の流れによって、学生の学ぶものがミニマム化したり、アラカルト形式に変わったりしていくことでしょう。

漢文を勉強したい人はするし、したくない人はしない。必要性があれば勉強するし、なければしない。そのような合理化によって、みんなが画一的に勉強するというシステムが、どんどん壊れていくと思います。

こうした変化は義務教育では起こりにくいかもしれませんが、高等教育ほど起こり易くなると思います。学年が高いほどオンデマンド的な教育が進みやすいでしょう。

今のシステムに代わりに「学びたいものを学びたい時に学ぶ」というスタイルになるでしょう。つまり生涯教育が加速していくと思います。

これまで多くの人にとって「大学入試までの勉強」だったものが「一生涯の勉強」に変化していくのだろうと思います。

「三角関数なんて、要らないよ。」

と信じている人は、それを勉強しない選択をするでしょう。どうせやっても頭に入りません。しかし人生は長いので、もしかしたら必要になる時が来るかもしれませんし、本当に一生必要ないかも知れません。ですから

誰であろうと、必要な時に必要なものが勉強できる!

という環境を整えておくことが社会全体としては大切なのです。

生身の人間だけでその環境を作るのは無理でした。しかしコンピューターの発達で、それができるようになっていきます。それに伴って、人々の学びに対する態度はさらに合理的になっていき、結果として「生涯ちょこちょこ勉強し続ける」ようなスタイルになると思います。

世の中は少しずつ良くなっていく

私は根柢のところで

「世の中は少しずつ良くなっていく」

と信じております。

そして「良くなる」の意味が「自由になる」ことだと思っています。

ICTの活用でそれが進むと信じているので、上のような予想になりがちなのだと思います。

みなさんはどう予想しますか?

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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予算3万円!子供のために立派なパソコンとソフトウェアを揃える方法

3万円で子供のICT環境を実現できる方法を考える塾長

塾長です。今回は「お子様のために3万円をどう使うか?」というお話です。ご家庭にお子様用のパソコンとソフトの一式をそろえる方法についてご提案です。加えて、動画を見ていただければ「知らないことの恐ろしさ」も痛感するかもしれません。

予算3万円!子供のために立派なパソコンとソフトウェアを揃える方法

動画の目次

  • 1:26 日本の学校のICT環境は絶望的
  • 6:02 コスパの高い中古パソコンの見つけ方
  • 12:53 買ったパソコンを家のどこに置くべきか?
  • 14:07 子供にパソコンでやらせたい3つのこと
  • 16:57 LibreOffice (文書作成、表計算、プレゼン資料作成など)
  • 19:08 GIMP (画像処理、写真の加工、お絵かき)
  • 20:48 Blender (3DのCGアニメーション作成)
  • 22:47 Scratch (小中学生向けのプログラミング)
  • 25:45 Python と Java (本格的なプログラミング)

「学校のICT化が遅れている」という心配

今や日本の学校現場では、ICT化の遅れが深刻です。端末の台数不足で生徒5人に1人しか使えません。来年から小学生、再来年から中学生のプログラミング教育が必須化されますが、これでは環境面で不安が残ります。

11月11日に自民党の教育再生実行本部などの議員たちは、すべての児童や生徒に1人当たり1台のコンピューター端末が行き渡るようにすることなどを求める提言書を安倍総理大臣に提出しました。そして首相はこれを受理し、前向きな姿勢を見せました。

しかし、生徒1人にコンピューター1人という構想は、ずっとも前から言われてきたこと。なかなか進まないICT化を象徴するニュースとも言えます。

待ってはいられない!

なにより、目の前にいるお子様や生徒のことを考えたら、学校のICT環境が整うのをまってはいられません。それは何年も先でしょう。その間に今の生徒たちは学校を卒業してしまいます。そして世の中もどんどん進んでいきます。

待っていてはダメです。「今の」お子様のために、直ぐにできること。これを探して行動するしかありません。

そこで3万円で十分な環境を構築する方法を上の動画でお伝えしています。もちろん、これは「できること」の1例でしかありません。しかし少なくとも、多くの人の予想よりも低い予算で環境が実現できることは、お分かりいただけるでしょう。

パソコン以外は無料

実は3万円の予算の大半は中古パソコンの購入費です。今やほとんどのソフトウェアは無料でも満足のいくものが揃うからです。「コンピューターを使いこなす」ための訓練だと教育的に考えれば、なおさらお金がかかりません。

自由研究や宿題のレポート作成、委員活動報告書などの文書作成、技術や数学で学ぶような統計処理、プレゼン資料の作成、データーベースといた、いわゆるオフィスソフトはもちろん、写真加工、イラスト、CGアニメーションなどのソフトも無料です。もちろん、プログラミング環境も無料です。

おすすめの無料ソフトウェア

動画で紹介している無料ソフトウェアのリンクを張っておきます。

塾長が学生だった頃、写真加工やイラストを行える「フォトショップ」というソフトウェアは10万円くらいでした。プログラミングをしたければ、やはり4万円から10万円のソフトを買う必要がありました。何かをしようとすれば、すぐに何万円ものソフトを買う必要がありました。

しかし今やほとんどのソフトが無料で手に入ります。ソフトウェアだけで言えば、だれでもクリエイターに成れます。そういう時代です。

パソコンはリビングに置きましょう

高性能なパソコン。その性能をゲームやSNSにしか使わないのは宝の持ち腐れです。子供がゲーム依存症になるリスクも心配です。特に小中学生は精神が未熟です。大人が見ている中で、安全に、有効に使わせる必要があります。

そこで塾長はリビングルームに置くことをおすすめします。ご家庭の共有スペースに置いて家族みんなで使う。それくらいがちょうどよいと思います。逆に子供部屋には置かない方が良いでしょう。

ちなみに、塾長は小中学生にスマートフォンを持たせることに反対です。できれば携帯できるゲーム機も買い与えない方が良いと思っています。携帯できるゲームやスマフォは便利なので四六時中ハマるようになるからです。

勉強している間も、食事している間も、ずーとゲームやSNSのことを考えている、そういう人間になってしまいます。外見は勉強している様に見えても、頭の中ではSNSの返事待ちでソワソワしていたり、休憩時間にやったゲームのことを考えていたりします。何をやっても上の空ですから、何も身に着かず成果が出ません。脳の中がSNSやゲームに侵されてしまったゾンビ状態といえます。

勉強のフリだけ。そういうお子さんが最近は増えています。

コンピューターで子供にやらせるべき3つのこと

それでは何がコンピューターの正しい使い方なのでしょうか?

私は次の3つを子供にやらせればよいと思います。もちろん何ごともやり過ぎはよくありません。テレビと同じで、時間を決めて使わせるようにしましょう。

  1. 調べること
    → 知識を増やす、探求心を育む、情報を批判的に読む
  2. 学ぶこと
    → 学校で分からなかったことを復習する、学校で教われないことを学ぶ
  3. 創ること
    → 知識を応用・実践する、情報を表現・発信する、行動力を育む

ICT環境がもたらす次世代の「格差」

これからの世界は「モチベーション格差」になるそうです。

社会のインフラが整ってきて、国民の「健康で文化的な最低限度の生活」に「ICT環境」が含まれるようになったら、そうなるそうです。つまり、物質やお金の有無ではなく、モチベーションの有無で格差が発生する、というのです。

このことは動画のように3万円でパソコンとソフトを揃えて見れば分かります。贅沢なICT環境がそれだけで揃ってしまうのですから。一昔前ならソフトウェア代だけで100万円。業界の売れっ子たちだけが手にしていたクリエイティブな環境。それが今は無料。そういう時代です。無料で高機能なソフトウェアを提供してくれる。そういう天才プログラマーたちが世界にはたくさんいるのです。

環境はある。あとはやるだけ。

多くの人が、すでにそのような状態になっていることに、きっと気が付くでしょう。

もっと早く知っていればよかったかも。そうに思いませんか?
そして、みんなが気づいて、みんながやりだしたら、どうなると思いますか?

やるか、やってきたか、どれくらいやってきたか。

それだけで差がつくようになります。だから、無料なものほど、早く手に入れて早くやるべきなんです。子供のためにICT環境を用意すること。待ったなしです。

そして、周囲の大人が「知らなかった」ために、子供からその環境が奪われていることが、次世代の「格差の芽」であるかもしれません。

そのように考えると、ICT環境の遅れが、いかに深刻かお分かりいただけるでしょう。ですから待ったなしです。親としてできることなら、ぜひ、ご家庭でもICT環境を作ってあげて欲しいと思います。

 


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スマホ依存の何が悪い? 勉強の視点

机でスマホを操作する写真

ネット依存症やスマホ依存症が社会問題になっています。
厚生労働省の研究グループが衝撃的な調査結果を発表しました(文献①)。

今や中学生の1割以上が依存傾向で、その数はここ5年で倍増。
中学・高校生では、推計93万人が依存症だそうです。

いったい何が問題なのでしょうか?
関連記事も含めて、概要をまとめます。

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やってはいけない進級の準備

3月に入りました。

新しく塾を訪れる保護者様や生徒たちが増えてきました。

この時期は、進級や進学を前に、おすすめの参考書や、勉強法について、ご相談をよく受けます。

進級や進学の準備に話題を絞って、まず伸び悩んでいる生徒さんに共通のことを並べてみましょう。

ご自身に当てはまる、という場合は要注意です。

 

  1. 書店で新しい問題集を何冊も買ってくる
  2. 教科書より先に参考書を読む
  3. ノートをきれいに使いたい
  4. 進級の祝いや塾通いの連絡用にマートフォンを買い与える
  5. 平均点や実力に関係なく、常に80点以上が目標

 

一見すると、やる気があって前向きなものが多いように思われます。

なぜダメなのでしょうか?

その理由は、それぞれ以下の通りに対応しています。

 

  1. どの問題集も中途半端に終わり、勉強時間の無駄で徒労感が増し、混乱を招く
  2. 基本をおろそかにして記憶があいまいになり、かえって非効率
  3. 思考の途中過程が改善されず、勉強の効果が薄い、または問題の難易を上げられないまま放置
  4. スマートフォンの悪影響(後述)で勉強した内容がほとんど定着しない
  5. 根拠のない行動で、勉強をする/しないが気分に左右されやすく不安定

 

ですから、次のように準備して欲しいと思います。

 

  1. すぐに問題集や参考書を買わず、まず学校の教材をこなすのに必要な勉強時間を把握する
  2. 特に3月中は教科書の再読とテストの解き直しで復習する
  3. 学校に提出しない家庭学習用のノートを別に用意し、消しゴムをできるだけ使わないようにする
  4. スマートフォンを買い与えない(ゲームアプリやSNSは使える時間帯を決めて徹底する)
  5. 現状+5~+10点を目標点にし、どんな問題を何問正解すれば達成できるか具体的に決める

 

そして、特に注意したいのが、4番のスマートフォンです。

勉強の合間や休憩時間にゲームやSNSをやってしまう生徒は、全員、もれなく成績が下がります。

というよりも、一生懸命やっている生徒から、すぐに差をつけられます。

問題が難しくなったり平均点が下がったり、という変化に対して、他の生徒たちよりも点数が崩れやすい生徒は、これが原因かもしれません。

 

例えば、50分間だけ勉強して、次の10分間だけスマートフォンを楽しんだとしましょう。

すると、先にやった50分間の記憶は、何もしないで10分間休んだ場合に比べて、圧倒的に忘れ去られてしまいます。

なぜかは、人間は覚えたいものしか覚えないからです。

これについては長くなるので、また別の機会に詳しく説明します。

 

さて、簡単にまとめて終わります。

 

  • 無理のない目標を設定すること
  • 目標に沿った努力だけをすること
  • やることを絞って繰り返すこと
  • 病気や注意散漫は予防に努めること