3月に入りました。
新しく塾を訪れる保護者様や生徒たちが増えてきました。
この時期は、進級や進学を前に、おすすめの参考書や、勉強法について、ご相談をよく受けます。
進級や進学の準備に話題を絞って、まず伸び悩んでいる生徒さんに共通のことを並べてみましょう。
ご自身に当てはまる、という場合は要注意です。
- 書店で新しい問題集を何冊も買ってくる
- 教科書より先に参考書を読む
- ノートをきれいに使いたい
- 進級の祝いや塾通いの連絡用にマートフォンを買い与える
- 平均点や実力に関係なく、常に80点以上が目標
一見すると、やる気があって前向きなものが多いように思われます。
なぜダメなのでしょうか?
その理由は、それぞれ以下の通りに対応しています。
- どの問題集も中途半端に終わり、勉強時間の無駄で徒労感が増し、混乱を招く
- 基本をおろそかにして記憶があいまいになり、かえって非効率
- 思考の途中過程が改善されず、勉強の効果が薄い、または問題の難易を上げられないまま放置
- スマートフォンの悪影響(後述)で勉強した内容がほとんど定着しない
- 根拠のない行動で、勉強をする/しないが気分に左右されやすく不安定
ですから、次のように準備して欲しいと思います。
- すぐに問題集や参考書を買わず、まず学校の教材をこなすのに必要な勉強時間を把握する
- 特に3月中は教科書の再読とテストの解き直しで復習する
- 学校に提出しない家庭学習用のノートを別に用意し、消しゴムをできるだけ使わないようにする
- スマートフォンを買い与えない(ゲームアプリやSNSは使える時間帯を決めて徹底する)
- 現状+5~+10点を目標点にし、どんな問題を何問正解すれば達成できるか具体的に決める
そして、特に注意したいのが、4番のスマートフォンです。
勉強の合間や休憩時間にゲームやSNSをやってしまう生徒は、全員、もれなく成績が下がります。
というよりも、一生懸命やっている生徒から、すぐに差をつけられます。
問題が難しくなったり平均点が下がったり、という変化に対して、他の生徒たちよりも点数が崩れやすい生徒は、これが原因かもしれません。
例えば、50分間だけ勉強して、次の10分間だけスマートフォンを楽しんだとしましょう。
すると、先にやった50分間の記憶は、何もしないで10分間休んだ場合に比べて、圧倒的に忘れ去られてしまいます。
なぜかは、人間は覚えたいものしか覚えないからです。
これについては長くなるので、また別の機会に詳しく説明します。
さて、簡単にまとめて終わります。
- 無理のない目標を設定すること
- 目標に沿った努力だけをすること
- やることを絞って繰り返すこと
- 病気や注意散漫は予防に努めること