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平均点

プログラミング教育 なぜパイソンが人気でオススメなのか?

pythonって知ってる?

宇宙とコンピューターが大好きな塾長です。

学校の先生や塾の先生が知っておくべき3大プログラミング言語といえば、

  1. Scratch(スクラッチ)
  2. python(パイソン)
  3. JavaScript(ジャバスクリプト)

ですね!(塾長の偏見です)。

冗談を抜きにしても名前くらいは知っておくべきで、けっこう重要なキーワードだとは思います。

中でもpythonの人気はずっと上昇傾向ですね。

先日はプロコースの生徒たちを指導しましたが、python(パイソン)を使っています。プログラミング教室「マイクラミング」の話です。
そして先週、新規面談をした中学生も独学でpythonを学び始めたと言っていました。なぜかドヤ顔。最近は単に「プログラミングを勉強している」というより「pythonをやっている」という方がマウントをとれるのでしょうか。
また別の会議では、とあるプロバイダーのとある技術者さんが「python本格的にやりたいなー」とおっしゃってました。

そんな感じで私の身の回りでもpythonが盛り上がってきています。

ということで、今回は

  • なぜ、python は人気上昇中なのか?
  • なぜ、python がおすすめなのか?

について書きます。

ただし、どうしても塾長の感想を含んでしまうので、そこはごめんなさい。

pythonの対象年齢(対象レベル)とは

人気があるとはいえ、pythonは「テキストプログラム」のプログラミング言語です。そのため、どうしても次のハードルが出てきます。

  • 英単語をたくさん使う
  • 1文字でもタイプミスをしたら動かない

確かにpythonの文法はシンプルですが、それでも直ちに「小学生にもわかりやすい」とはなりません。少なくとも上の2つのハードルをクリアできる精神年齢が必要です。

もしも上の2点が心配ならば、スクラッチ(Scratch)から始めるのが無難だと思います。

例えば、1文字でもタイプミスをすれば動きません。カンマとピリオドを間違えただけでもエラーです。次の2つの例を見比べてみてください。

name = "太郎"
print( "私の名前は{}です。",format( name ) )
name = "太郎"
print( "私の名前は{}です。".format( name ) )

上のプログラムは間違っていて動きませんが、下のは正しいです。

たったの1文字の差です。

こうした1文字の間違えでも冷静かつ前向きに対処できる精神年齢(IQ的な能力)が必要です。

学年や年齢ではなく、次のような感覚で判断した方が無難だと思います。

プログラミングが初めての場合

  • 学力が平均点くらいの中学1年生
  • ミスに対して前向きで、ミスの原因を調べたり予想したりするのが得意な小学5年生
  • 英語で作文が得意な小学3年生

くらいが対象の下限になると思います。

プログラミング経験がある場合

  • マイクラミングのハイコース卒業者
  • スクラッチで「自分で考えて」一通りのプログラミングができる人
  • 他のテキストプログラミング言語で「自分で考えて」一通りの制御構文をプログラミングできる人

必ずしも文法の詳細を暗記している必要はなく、調べながらでも良いですが、「自分で考えて」プログラミングしてきたことが必須です。

考えなしに教科書やネットからコピー&ペーストしただけでは、たとえそれが動いたとしても、プログラミングを経験したことにはなりません。
たまにそういう人がいるので注意してください。

pythonが人気の理由

ネット上でpythonが人気だーと話題になるのは主に2つです。

  1. 人気ランキングでpythonが上位
  2. pythonの求人は年収が高い

ランキング上位について

人気ランキングというのは、プログラマーからの人気投票の結果です。どんな理由でも1票は1票ですから「なんとなく人気があって上位」ということです。
とにかく大雑把に「pythonが好き」という人の割合が高いよ、ということくらいしか分かりません。

後半で塾長がpythonを使ってみた感想を書いておきますので、参考にしてみてください。

年収が高い件について

これは人材の人数が少ないという意味で、確かに高収入になりやすいです。

pythonの求人内容は、主に情報解析や人工知能を使ったプログラミングです。

  • 情報処理や人工知能を扱える高度な数学を身に着けている!
    なおかつ、
  • pythonでプログラミングができる!

そんな高い能力を持った人なんて、そもそも人数が少ないです。
人にできないことができるのですから給料が高くなります。

今のところ、その種の仕事は数が少ないです。
しかし今後は増えていくと見込まれていますから、学生の皆さんは希望を持って良いと思います。

とはいえ、3年後、5年後にどうなるかは分かりません。
工業的なニーズや商業的なニーズは、就職する時が来たら、その時に流行っているもので考えた方が実用的です。

もしも就職がずっと先であるならば、

「できるだけ学校の勉強をプログラミングに生かす」

という姿勢で「基礎」をしっかり鍛えておくのが良いと思います。
そういう意味では業界色の薄いpythonやScratchが無難ですね。

プログラミング言語 python の特徴

次にプログラミング言語としての特徴を挙げてみました。

pythonの特長

  1. 文法がシンプルかつ十分(短い文で済む、カッコ不要など)
  2. 高機能(高度な技術、トレンドば技術にすぐ対応)
  3. マルチプラットフォーム(WindowsでもMacでもLinuxでも富岳でも)
  4. 書いたらすぐ実行できる(コンパイル不要)
  5. 基本的に全て無料
  6. すぐに調べられる(解説ページやサンプルプログラムが多い)

pythonの得意分野

  1. 統計の全般
  2. 科学シミュレーション
  3. 人工知能の利用や開発
  4. 画像処理
  5. Webサーバー
  6. ゲーム(遅くても良い分野)

およそ何でもOKです。
日本のスーパーコンピューター「富岳」でも、ちゃんとpythonでプログラミングができますよ。

pythonの苦手分野

  1. 高速処理が必要なゲームプログラム
  2. 高速で高スループットな処理が必要なサーバープログラム

書いたらすぐに実行できる「インタープリター言語」であるため、どうしても計算スピードが犠牲になります。
そのため極端に計算スピードを要求されてしまうような処理には向きません。

フォートナイトやファイナルファンタジーのような本格的なCGのゲーム開発は無理です。
また動画編集ソフトや高度な画像編集ソフトも、pythonで開発するには無理があるでしょう。
pythonでは性能不足です。

CPUやGPUの性能を限界まで使いきるような超高速処理のプログラムを作るなら、C言語やC++、あるいはそのWindows版であるC#がおすすめです。
ほんの少しだけ性能を妥協する代わりに、マルチプラットフォームで動くアプリを作るならJavaがおすすめです。マルチプラットフォームの中ではJavaが最速です。

ただし、そのようなアプりの中で「作業を自動化するためのプログラミング言語」としてpythonが採用されている場合もあります。例えばBlenderというCGを作るアプリです。

性能を抜きにすれば、pythonはトップレベルに強力なプログラミング言語と言えます。

実際にpythonを使ってみた感想

塾長はこれまで、仕事やバイトなどで、C言語、C++、Objective C、Visual C++、Visual Basic、BASIC、Java、JavaScript、PHP、python、SQL(どこまでプログラミング言語とみなすか悩ましいですが)などを使ってきました。

結論から言えば、それらの中で pythonがダントツに良かったです。

書きやすいし、読みやすいし、思ったことがすぐできる!

という意味で、とにかく使いやすいです。初めてpythonを使ってみたときは、本当に衝撃でしたよ。

プログラマーの視点で優れていること

まず「プログラマーの視点」から見て、使いやすいです。

簡潔で読みやすくて無駄がない。それなのに、奥が深い!

そんな文法です。

きっと、プログラミングに関する「先人の知恵」が、ふんだんに組み込まれているから、そんなエレガントな文法になったのでしょう。

例えば「デザインパターン」研究されてきた知恵の一部が、言語の仕様として最初から組み込まれています。デコレーターやイテレーションなどです。
他にも、標準で用意されているオブジェクトの型の種類がちょうど良いです。細かすぎず、粗すぎず、それでいて、順序付けできるか否か、イテレーティブか否か、変更できるか否か、というカテゴライズの全てを網羅しているラインナップです。

ちょっと細かい話になってしまいましたが、要するに、本当によく考えこまれた言語だなぁと思います。

こうした言語仕様の何がすごいかと言えば、pythonで良いプログラムを書くだけで、良い設計をしたのと同じ価値が生まれるということです。
コーディングと設計の区別が、もはや無くなってきたということです。
優れた言語仕様と読みやすさが相まって、pythonのプログラムは仕様書としての価値も高いと言えます。

実際 pythonには、プログラムから仕様書を自動生成してしまうツールがいくつか用意されています。

とはいえ、こうした「プログラマーの視点」から見たエレガントさは、他の新しいプログラミング言語も負けてはいません。いろいろなプログラミング言語がタケノコのように、あちこちで生まれている時代です。

しかし、それでもなお、pythonが凄いと言いたいです。その理由は次の通りです。

科学技術の視点で優れていること

pythonは、なんと「数学や物理の視点」から見ても使いやすいのです!

他のプログラミング言語と一線を画す理由が、正にこれだと塾長は思います。

これまでのプログラミング言語は、数学や物理を取るか、アプリを取るか、のどちらかでした。
数学や物理が得意になれば、アプリを作るのが苦手になります。
アプリを作るのが得意になれば、数学や物理が苦手になります。

ところがpythonは最初から両方できます。

数学や物理が使いやすいので、pythonは大学の研究室や企業の研究開発で、よく使われています。

かつて理系の研究室ではC言語やC++(以降、まとめて単にCと略記します)を使って、研究に使う数学や物理の公式をプログラミングしていました。Cは何でも作ることができて、しかもプログラムが爆速で動作する、という最強のプログラミング言語ですが、その代わりに、何でも自分たちで用意する必要があります。先輩から後輩へプログラムを引き継いで、改良したり機能を拡張したりして、多くのコストと時間をかけてプログラムをメンテナンスしていく必要がありました。

しかし今は pythonのおかげで、そんな苦労の大部分が不要になってしまいました。pythonではたいていのことが最初からできるからです。

よっぽど計算スピードが重要になる研究でもしない限り、もう研究室でCをやる必要はありません。Pythonのお手軽さを1度でも味わってしまったら、もうCには戻れないでしょう。

そして実は、pythonはCと仲良しです。python自身がCで作られているからです。そのためスピードが重要な部分だけCで作り、残りをpythonでつくる、というハイブリッドな開発もできてしまいます。実際に高速なライブラリーも多く提供されています。

さて、数学や物理のプログラミングがしやすいということは、数学や理科の教科書の延長線上でpythonが利用しやすい、ということです。つまり、これからは高校生や大学1年生の教育でもPytnonの利用が増えると思います。

Pytnonのプログラミングに慣れてしまうと、もう他の言語が「めんどう」「ムダが多い」などと思えてしまいます。

人気の秘密はこうしたエレガントさにあるのだろうと勝手に想像しています。

忘れても問題ない文法とは?

誤解をしてほしくないので、最後にテキストプログラムの文法について補足しておきます。

今回のブログでは、pythonのメリットを語るために、文法や言語仕様について多く書きました。

でも誤解をしないでください。実際には文法を細かく「暗記」する必要はありません。しかも、これはpythonに限ったことではありません。

プロの世界でさえも、細かい文法は調べながらプログラミングしています。

意外でしょうか?

でも、これは常識です。例えば、

「C言語で仕事するのは2年ぶりだな。if 文の書き方はJavaとどう違うんだっけ?」

「PHPひさしぶり。文字と文字を連結する演算子は何だっけ?」

みたいなことは、プロでもよくあります。

プロの世界では1人が7~8種類のプログラミング言語を扱うのが普通です。C言語だけ、pythonだけ、というプログラマーなんて新人くらいです。
とはいえ1つのプロジェクトに使うプログラム言語は1~3種類くらいで済みます。ですから1つのプロジェクトに従事している間は、残りの使っていないプログラミング言語の細かいことは、忘れてしまいます。

たいていのプログラミング言語は似ていますが、細かいところで違います。そのような

プログラミング言語によって異なる部分

については、いちいち細かく覚えていられませんし、そこの暗記にこだわる必要もありません。
代わりに、

  • 標準で使えるオブジェクトの型は言語によって違う
  • 変数の初期化、参照、代入の作法が言語によって違う
  • 分岐は if – else が基本だが、細かいルールや switch を使えるかなどは言語によって違う
  • 繰り返しは for や while が基本だが、細かいルールは言語によって違う
    ・・・

みたいな勘所が、経験とともに蓄積していくものです。

「何を暗記しなければならないか」という項目は十分に知っておく必要はあります。
だからと言って、今すぐに暗記している必要があるか否かは別問題です。

細かいことは、必要になったら調べて暗記します。そしてプロジェクトが完了するまでは暗記の状態を保ちます。
しかしプロジェクトが終わって使わなくなれば、また忘れてしまうでしょう。

そんな感じで良いです。その方が、

「今回、また新しいプログラミング言語を使うことになった。」

と言われても、びっくりせずに済みます。
ほかの言語との違いを調べて使いこなすことには、変わりがないからです。

逆に、少しでも記憶があいまいなら、じゃんじゃん調べて確認します。
不確かな記憶のままプログラミングを進めてしまう人の方が信用できません。

プログラミングで大切なのは、

× 文法の知識が完璧であること
○ 全て説明できること

です。

プログラムの1行1行について、

「なぜ、そう書いたのか」

を1文字も漏らさず説明できる必要があります。
1文字でもあいまいだったら、すぐに調べる必要があります。

不明なことは、すぐ調べて確かめる!

これ、大切です。

勉強も同じ

細かい知識を忘れても、大した問題ではない。

これは数学や国語でも同じなのではないでしょうか?

社会や理科は、もっとそうですよね!

例えば歴史。

細かいことは、レポートを書いているときは覚えているかもしれません。
しかし、それが終われば忘れてしまいます。
相変わらず社会の定期テストや入試問題の多くは「暗記の詰込み」ですが、受験が終わったら忘れます(※)。

それでも、歴史の流れや国際関係の背景は、いつでも語ることができるだけの素養が身につくでしょう。

・・・みたいな感じですね。

よく、カリスマ的な人がプログラミングの実況動画を出しています。

すらすらと軽快にプログラムを書いて見せています。
そんな風にできるのは、たまたま業務でよく使っているか、リハーサルを十分にしているからです。

そういう人でも、違うプログラミング言語で同じものを作れと言われたり、違うジャンルのアプリを作れと言われたら、しばらくの間は、調べながらプログラミングしていくことになります。

だからといって、その人の能力が低いことにはなりません。

すらすらプログラムを書ける場面は、自分にとって、ある程度プロジェクトが乗ってきた時期です。

プログラミングの経験が蓄積できていれば、たとえ最初の数百行が遅くても、残りの数千行から数万行のプログラムはすらすら書けます。

逆にコンピューターを使いこなせるはずのプログラマーが、文法の暗記で消耗しているようでは先が思いやられます。
暗記で苦労する「暇」があったら、どんどん調べまくって仕事を先に進めましょう。そうするうちに勝手に頭に入ります。

※ 最近の入試問題は、理科や社会でも暗記の詰込み要素が無くなってきました。
多くの資料でヒントがたくさん与えられている問題形式が多くなってきました。そのため暗記がうろ覚えだとしても、今まで調べたり学んだりしてきた経験が十分にあれば、ちゃんと解けるように工夫されています。

まとめ

今回はpythonの魅力について書きました。

そのためにpythonの文法や言語仕様について少し詳しく書いたところもありました。だからと言って文法の詳細を覚えてほしいと言っているのではありません。

1つのプログラミング言語について、特徴をよく調べて使いこなすことが大切です。

そして少し時間がたって細かい文法を忘れたとしても、気にすることはありませ。細かい文法は、使う時に調べて確認すればよいです。

大切なことは、

「なぜ、そう書いたのか」

を1文字も漏らさず説明できることです。

あいまいなことや不明なことを放置せず、すぐに調べて確認する姿勢が大切です。

このことは勉強も同じだと思います。

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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定期テスト振り返りシートを改善しました。脱ハンコとか。

定期テスト振り返りシートV2

塾長です。

植田中学、御幸山中学では、本日で定期テストが終わりました。

生徒の皆さん、お疲れさまでした。
と言いたいところですが、まだテストは終わっていませんよ!

伸びる子は忘れる前に見直す

「鉄は熱いうちに打て!」

と言われます。
まだテスト勉強の記憶が残っている内に、すぐに見直しと分析をしましょう。
そして、勉強法を改善し、次に繋げることが大切です。

ここで「伸び悩む原因」が本当の意味で表れます。
そもそも伸び悩むお子さんは「テストの振り返り」を全くしません。
「やり方が悪い」とかいうのではなく、そもそも「やらない」。

つまり、考え方がものすごく短絡的、あるいは本能的になっています。

だから
テストの振り返りをする
という新しい行動パターンを身に着けていく必要があります。

テストの振り返りは、勉強法を改善する絶好のチャンスだと捉えましょう。

また、

本能的な状態: 点数で気分が激しく上下してしまい計画的に行動できない状態

から、

理性的な状態: 点数を客観的にとらえて、次の計画に活かしていく状態

へと、人として成長する訓練にもなります。
実際に社会に出てから評価されるのは、

何点取ったか

ではなく、

何をどうして来たか

ですよ。
会社や職場で、

「おれ、中学の時いつも数学で90点だったぜ!」

なんて自慢している恥ずかしい大人なんて、だれ一人いませんからね。

だから、いっしょに振り返っていきましょう。
テストの振り返りは、次回に向けて勉強の仕方を改善するチャンスとも言えます。
というか、そもそも改善はずっと続けるものです。

もう終わったテストを振り返るのは、面倒だし、ちょっと見たくないと思うかもしれません。
でも大切なことですから、ちゃんとやりましょう。

要するにPDCA

PDCA のうち、テストはD、振り返りシートはCです。
そして勉強法を改善して次のテストに挑むのがAです。

  • P テスト前の勉強計画や
  • D テスト!
  • C 定期テスト振り返りシート
  • A 次回のテスト勉強とテスト!

結果を分析して、次に活かすまでがテスト対策です。
PDCAを無意識に回せるようになるまで、定期テスト振り返りシートで訓練をしていきましょう。

勉強した知識は大人になって忘れても、PDCAの行動パターンは一生の宝になります。

簡単に改善できることから書く!

テストの振り返りをして、次回の方策を考える時は、簡単にできそうなことや自明なことから対策しましょう。
例えば、

  • 結果 → 漢字の読み書きで多く失点した
  • 振り返り → 毎回、学校から配られる漢字プリントから出題されることを知っていたのに、やってなかった
  • 抱負 → 漢字プリントの書き取り練習を必ずやる!

こうすれば、次回は漢字の分だけ、必ず点数が上がります。

このような分かりやすいこと、取り組みやすいことから、まず反省して対策していきましょう!

定期テスト振り返りシートを改善しました

ということで、ヒーローズ植田一本松校では、テストが終わると、いつも

定期テスト振り返りシート

を配って、提出するように言います。
提出率100%を目指して頑張りましょう。

そして、今回からフォーマットを少し改善しました。

シートの改善点

  1. 脱ハンコ(保護者サインでもOK)
  2. 「目標値」の説明を分かりやすく
  3. 分析をたくさん書けるように記載欄を拡大

最初の脱ハンコは時事ネタです。もちろん今までどおりハンコでもOKです。

テストの目標点の立て方とは?

シートの「目標値」には、平均点との差分点を書いてもらっています。

  • 平均点が目標なら、0
  • 平均点より10点上を目指したいなら、+10
  • 苦手科目だけど平均点から10点以内にはとどまりたいなら、―10

みたいに書けばよいです。
ただ、これが分かりにくいみたいで、毎回質問を受けます。
ですから記載欄の近くにある説明を、分かりやすい説明に改善しました。

「平均点との差」を目標値にする理由

ところで「平均点との差」を目標にする理由が分かりますか?

実は、定期テストは「点数」を目標にしても、あまり意味がありません。
毎回、平均点が激しく変わるからです。
平均点の変動に合わせた目標の立て方をする必要があります。

そこで平均点との差を目標にした方が良いだろうということです。

もちろん、本当は学年順位や偏差値を目標にした方が、統計的には正しいです。
しかし、それらの情報を開示していない学校や学年がありますし、自分で計算できる数字でもありませんね。
だから簡易的に「平均点との差」を書いてもらっています。

そして、その目標値は生徒それぞれでかまいません。
+20点でも-15点でも、それが生徒本人の努力に見合ったものであれば、それはそれで正解なのです。
重要なのは、現実に合わせて何をするか、ですからね。

人には得手と不得手があります。
不得手なら、不得手なりの戦略を立てればよろしいのです。

たくさん書けるようにした理由

最後に3つ目の改善点。
テストの結果が目標値に届かなかった理由を分析して書く欄を広くしました。
3行くらい書けるようにしました。

これまで皆さんが提出してくれた書きっぷりを見ていると、どうやら

「1教科で1つの欄」

という暗黙のルールが確立しているようです。
ですから、それを逆にさいようさせてもらい、1つの欄を3行に分けました。

それに合わせて記載の事例も変更しておきました。

思う存分、書きまくってください!

 

皆さんからのシート提出を楽しみにしております!

 


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【大人用】子供たちの将来を潰さないためのドリル(テスト)

老害じゃないよ!

塾長です。

古い価値観の人たちから怒られそうなテストを作りました。
このテストで点数が低い大人は、子供たちや後輩たちの将来性を奪っているのかもしれません(もっと怒られそう)。
どうか若い人の邪魔をしないでください(ヤバイ、嫌われそう)。

けっして煽っているのではありません。
本当に心配なんです。

軽い気持ちでやってみてください。

ドリルですから、繰り返しが重要です(笑)。

老害にならないためのドリル(テスト)

4点×25問=100点満点です。
それぞれ〇か×かでお答えください。

  • 問1: 書類にはサインに加えてハンコが必要だ(〇 / ×)
  • 問2: 苦手は必ず克服すべきだ(〇 / ×)
  • 問3: 年上や先輩の方が偉い(〇 / ×)
  • 問4: 利益を追求するのは悪いことだ(〇 / ×)
  • 問5: 何事も初志貫徹が大切だ(〇 / ×)
  • 問6: 日本の技術力は世界トップクラスだ(〇 / ×)
  • 問7: 新人はお茶くみやホチキス止めなどの雑用から経験を積むべきだ(〇 / ×)
  • 問8: オンラインでは雰囲気や気持ちまで伝わらない(〇 / ×)
  • 問9: せめて定年までは不平不満を我慢して働くべきだ(〇 / ×)
  • 問10: 学歴が低ければ一生苦労する(〇 / ×)
  • 問11: 高校は普通科の方が工業科や商業科よりもレベルが高い(〇 / ×)
  • 問12: 途中で意見を変えるのは卑怯だ(〇 / ×)
  • 問13: ディベートは相手を論破したら勝ちだ(〇 / ×)
  • 問14: 若い人の意見の方が新しい時代にふさわしい(〇 / ×)
  • 問15: 学校のテストは平均点くらい取って欲しい(〇 / ×)
  • 問16: コロナ禍で政府は何も有効な対応ができなかった(〇 / ×)
  • 問17: 「批判的に見る」とは「ダメ出しをする」ことだ(〇 / ×)
  • 問18: みんな頑張っているから楽をしてはいけない(〇 / ×)
  • 問19: 起業するには多額の貯金や特別な才能が必要だ(〇 / ×)
  • 問20: 英語力がなければ国際的に活躍するのは難しい(〇 / ×)
  • 問21: 数学は考える科目で、社会は暗記する科目だ(〇 / ×)
  • 問22: 専門知識を身に着けた方が将来は有望だ(〇 / ×)
  • 問23: 大学へ進学しなければ高等教育を受けることは難しい(〇 / ×)
  • 問24: 簡単にできることは、あまり価値がない(〇 / ×)
  • 問25: 速く正確に答えを出せるよう訓練するのが勉強だ(〇 / ×)

お疲れさまでした。

解答と解説

  • 問1:× ルールや風習の根本理由を考え、必要なら変えるべし。
  • 問2:× 苦手を克服するよりも、できることを伸ばして社会に貢献すべし。
  • 問3:× 適材適所は年齢とは無関係、そもそも普遍的な文化などではない。
  • 問4:× 利益=会貢献度であり、また、そうなるよう行動するのが本来。
  • 問5:× 本来の目的に立ち返り、やり方や手段は臨機応変に変えるべし。
  • 問6:× 日本のモノづくり技術に匹敵する国はすでに多い。最先端技術やソフトウェア技術はむしろ遅れている。
  • 問7:× 気付いた人がやればよく、そもそも「雑用」であるならそれを不要にする改善に取り組むべし。
  • 問8:× オンライン授業やオンライン会議の方が気持ちや臨場感がよく伝わる事例は多い。根拠や事例をもって科学的に考えるべし。
  • 問9:× 我慢=主体性なし。人生100年時代では60歳でも若者。我慢するより第2、第3の挑戦をすべし。
  • 問10:× 学歴よりも「何ができるか」「何を成したか」。そもそも勉強は一生続くもの。また知識の不足はコンピューターで補える。
  • 問11:× 今後キャリアが細分化し学び方の選択肢が増えるに伴い、むしろ工業科や商業科の役割は重要になる。若い人の生産性向上は格差是正になると期待。
  • 問12:× 目的は問題を解決することであって我を張る事ではない。ITSが発達した集合知の時代では、言論の正しさよりも速く問題を解決できることの方が重要視される。解決に必要なら自分の意見などコロコロ変えてしまったた方が良い。
  • 問13:× ディベートの目的は相手の論破ではなく、より優れた提案を行うこと。問題解決を忘れて攻撃に終始すれば敗者となる。
  • 問14:× 若い人の意見が本当に若い人自身にとって有利なのかは慎重な議論が必要。同様に、若い人が若い人の意見に耳を傾けられるとも限らない。むしろ若くして上から目線な人は傲慢で、同世代の若い人たちを踏み台にしているかもしれない。
  • 問15:× 「人並み」や「平均点」という目標が子供を苦しめないよう注意が必要。子供の個性を大切にし、9教科の枠組みを越えた「選択と集中」も時には必要。苦手をITSで補い子供の可能性を広げる教育が必要。しかし学校教育は改革に8年もかかるため、変化の激しい今の時代にあっては、テスト内容や成績のつけ方そのものが時代遅れというリスクもある。GIGAスクール構想やプログラミング的思考の教育について、その真意が広く認知されるまで、まだまだ時間がかかる。先進国の中で日本のITS教育は10年単位で遅れており、その差は中学、高校になるにつれ顕著。ITSアレルギーな大人たちによって改革が邪魔されないことを望む。成長が著しい企業ほど学歴や学校の成績によらない独自の採用活動をしている。受験生の能力を多面的に評価する高校受験や大学受験の形式が増えている。
  • 問16:× 全否定や全肯定というレッテル貼りではなく、正しい情報で科学的に見ることが大切。さらにコロナ禍は人類初の経験で「だれも正解がわからない」問題。仮説を立て試行錯誤を繰り返す中で「最適解」を探っていく対応が基本となる。今後は「正解が分かる問題」はコンピューターが担当し、「正解が分からない問題」が人の担当になっていく。政府が「最適解」を求めて試行錯誤を求めていく過程を正しく理解しようとしないのは、正しい批判姿勢とは言えない。
  • 問17:× 「ダメ出しをする」では問題解決に至らない。知識を簡単に検索できる時代においては「解決策」まで考えることが批判に含まれる。そのためダメ出ししか言わない評論家には、むしろ批判が集まってしまう。
  • 問18:× みんなが楽できる方法を探るのが最適解のはず。まず率先して楽する方法を見つけ、それを他の人たちも矛盾なくできるようにすべし。
  • 問19:× 起業すること自体は資本金100円でも可能。今後ITSや新しいビジネス基盤が発達し、お金や技能を集めることが容易になっていくにつれ、格差の原因は財産や能力から「モチベーション」に変わっていくと言われている(モチベーション格差)。
  • 問20:× 自分の能力不足はコンピューターや他人の能力に頼ればよい。苦手を嘆くよりも自分にできることを活かし、WIN-WINのコラボができるチームを構築すべし。ちなみに日常会話なら自動翻訳機が2~3万円で実用化されている。
  • 問21:× 知識や正解がすぐに検索できるため、どの教科も「考える」ことが勉強の中心になっていく。社会も暗記科目ではなくなり、資料を読み解きながら論述するような科目になっていく。
  • 問22:× 今の時点で学んでいる専門知識が将来も変わりなく価値を保つとは限らない。コンピューターや人工知能が専門知識を持ってしまえば価値がなくなっていく。専門知識を使って問題を解決したり、人に感動や貴重な体験を提供できることに価値が移っていくと言われている。
  • 問23:× 無料で学べるコンテンツが増え、学ぶ方法も増えている。有料コンテンツも安く優れたものが多い。大学にいくよりも早く安く専門知識や技能を習得できることが可能になって来た。奨学金で借金をしてまで大学へ進学する必要はなくなってきている。キャリアを積みながら、必要な知識や技能を必要になった時に体得していけるような環境が、これからどんどん整っていく。
  • 問24:× 難しいことを誰でも簡単にできるようにすることで価値が出る。また簡単なことを組み合わせて新しいサービスや複雑な仕組みを作りだすこともできる。1つの知識の難易度や、個人の頭の良さで、安易にものごとの可能性や優劣を評価してしまうのは危険。問題を解決できることが大切なので、きることを組み合わせたり他の知恵を借りたりして、最適解を求めていく「プログラミング的思考」が大切。
  • 問25:× 速く正確に答えを出す仕事はコンピューターの役割になっていく。生身の人間がコンピューターに挑戦するような不毛な努力を若い人にさせて消耗させてはいけない。

答えは全て「×」って単純すぎますかね?
まぁテストが目的ではないですから。
これはブログ(エッセイ)ですから、一応。

おわりに

もちろん別解もあります。上の解答解説は、あくまでも答え方の事例です。

またコンピューターや人工知能が、私たちの予想とは違う進化を遂げれば、それに応じて私たちの価値観も変わるでしょう。

上に書いた塾長の設問のし方や、解答・解説の事例の示し方も、これから変わってしまう可能性があります。
塾長の考え方も常に更新されています。

最適解はあくまでも「今の」「目の前の」最適解にすぎません。
時代や土地や立場によって、より優れた最適解が簡単に出てくるでしょう。

私たちは神ではありません。
人としてできることは、変化を前向きにとらえ、できることを組み合わせて「最適解」を求めていくことです。

 


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愛知県公立高校入試 2020 競争が緩和され得点率が下落

受験戦争は終わりました

塾長です。

生徒の皆さん、朗報です。
受験戦争が終わりつつあります。

しかも私立高校も公立高校も無償化されています。

みなさん、好きな高校へ行きましょう!

愛知県公立高校入試 過去4年間の平均点

愛知県のホームページ「高等学校への入学」に昨年度の平均点が掲載されました。
公立高校入試の平均得点(22点満点)について以下の通りです。

国語 数学 社会 理科 英語
R02 受検者 14.1 14.2 10.8 9.7 12.8 12.4 10 10.7 10.9 10.8
合格者 14.7 14.7 11.5 10.1 13.4 13 10.7 11.3 11.5 11.4
H31 受検者 13.6 13.5 12.7 12 12 12.6 8.5 9.6 11 11.2
合格者 14.1 13.8 13.1 12.4 12.5 13 9.1 10.1 11.7 11.5
H30 受検者 13.8 14.2 12.4 11.2 13.4 11 10.3 10.8 11.1 11.4
合格者 14.5 14.8 13 11.8 13.8 11.6 10.8 11.4 11.6 12
H29 受検者 15.3 13.6 10 13.5 13.9 11.6 11.4 11 11 12.3
合格者 15.7 14.1 10.3 13.9 14.4 12 11.9 11.5 11.3 12.8

※ 出典: 愛知県HP「高等学校への入学」-「(6) 学力検査得点の平均点(全日制課程)」

全体的な傾向としては、毎年どんどん平均点が下がってきているようです。

ただし表のままでは分かりにくいですね。
他の情報も含めて分析していきましょう。

過去5年の推移

科目別に平均点を見てしまうとバラツキが大きいです。
そこで5教科の合計点で見ることにします。
各方面や各先生のブログなどから次の情報を集めてみました。

  1. 公立高校入試5教科総合得点の平均点
    個別学習のセルモ 日進西小学校前教室 西尾先生のブログ
    https://www.selmo-nisshin.jp/2019-06-21-enter-exam-average/
  2. 公立高校定員割れによる二次募集の人数(県の合計)
    未来義塾 守田先生のブログ
    https://miraigijuku.com/2020/03/28/28-3/
  3. 中学生の人数(県の合計)
    愛知県 令和元年度 学校基本調査結果「学校調査(PDFファイル)」P20
    https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/321931.pdf
  4. 普通科全体の受験倍率
    2018~2019年度 愛知県ホームページ
    https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kotogakko/0000027366.html
    2015~2017年度 さくら個別指導学院 國立先生のブログ
    https://sakura394.jp/aichi-hi-school/owari-kouritu/how-to-read

次の表にまとめました。

愛知県公立高校入試 年度推移

卒業年度 二次募集
人数
中学生数
(人)
倍率 平均得点率 (%)
A日程 B日程
2015 420 216944 2.43 59.6 57.4
2016 550 213816 1.9 55.1 56.9
2017 789 210948 1.88 56.0 56.4
2018 1,064 206910 1.96 55.5 53.3
2019 1,560 206367 1.91 52.5 53.5

せっかくなので表にしました。

  • 青色系が平均点の推移です。
  • 赤色~オレンジ系が定員に関する動態です。

愛知県公立高校入試の年度推移_2020

 

なぜ入試の平均点が下がり続けるのか?

上の青い折れ線のグラフを見れば、年々、入試の平均点が下がっているのは明らかです。

「脱ゆとり教育」や「高大接続教育改革」などで指導要領が増えて難易度も上がっていることは確かです。
ということは、やっはり、入試が難しくなってきたので平均点が下がっていると見るべきでなのでしょうか?

塾長は今年の入試問題について次のように分析してブログを書きました。

愛知県 公立高校入試 2020年の問題を解いてみた塾長の所感

この中で全体的に問題文が長くなる傾向や、思考力を試す問題が増えている傾向をだと書きました。
確かに少しずつ問題が難しくなっているのだと思います。

ただし気になるのが赤い折れ線のグラフです。

公立高校の定員割れが、どんどん目立ってきているということです。

また、オレンジ色の折れ線のうち、上の折れ線は中学生の人数、下のは公立入試の競争倍率です。

生徒数が減少しているにもかかわらず、入試の倍率が2倍弱で安定しているのは、公立高校の定員が調整されているためです。

これについて考察してみましょう。
グラフには書いてないことも含めて、一昨年前から昨年にかけて、次の変化が分かっています。

  • 中学生の人数が540人くらい減少した
  • 公立高校の定員が320人減少した
  • 私立高校の定員が約100人減少した
  • 公立高校の二次募集人数が496人増加した
  • 高校進学率は9割以上である
  • 私立高校のほとんどが定員の50~80%を推薦入試としている
  • 私立高校も含めて高校が無償になった

まず生徒数が540人減ったけど定員は420人しか減っていません。この時点で定員に余裕があります。

同時に、私立高校の推薦枠が増大し、私立も無償化されました。であれば入試日程の遅い公立高校の人気は下がります。

結果として公立高校は定員割れをおこして二次募集の人数が増えています。

志願時点までは受験倍率を2倍弱にキープできていますが、実際には途中から多くが私立高校に流れていることが浮き彫りになってきました。
公立高校は定員割れを起こしており、その人数が増加しいていることから、実質的な倍率は低下していると言えましょう。

つまり高校の受験競争は緩くなってきていると言えます。

これはもう確実でしょう。

つまり、そんなに難しい問題まで解けなくても合格できる状況にあると言えます。

受験生の学力が例年通りだと仮定しても、問題が難しくなれば平均点が下がるだけと予想され、実際に数字がその通りになっています。

つまり入試の問題を難しくしても平均点が下がるだけで、教育的な効果は無いと言えます。

受験や競争が勉強する理由にはならなくなってきた

上のことを簡単にまとめますと、

  • 子供の数より高校の定員の方が多い
  • 推薦入試の方が定員が多いし受験も早く終わる
  • 私立高校も含めて高校は無償で行けることになった

という時代になりましたので、無理して勉強しなくても進学できるようになりました。だから、

  • 入試の問題を難しくしても、だれもそこまで勉強しない
  • 入試の難易度をx点分難しくすれば、平均点がx点分だけ下がる

という状況になりつつあります。

従いまして、

教育改革の方向性として、入試の問題を難しくする路線は間違い(意味ない)

という結論になりそうです。

そして、この状況は大学入試も同様です。

大学の方が、もっと定員が余っています。

おそらく大学入試の新テストはセンター試験よりも平均点が下がるでしょう。

同時に、新テストで導入された難しい問題は、受験生の学力を上げる効果には繋がらないでしょう。

意外に思われるかもしれませんが、実は塾長としては、それはそれで良いことだと思っています。

二極化が起こり、次に差別化が起こり、最後に個別化が起こる

このように全体としては大きく早い変化の最ただ中です。

しかし人々の価値観は、変化に気づいてから追従するかたちで、ゆっくりと変化します。

二極化のフェーズ

ですから当面は

「偏差値が高い高校」=「良い高校」

という価値観は存続するでしょうし、姿を変えて永続もすることでしょう。

つまり一生懸命3月まで勉強する生徒と、あまり勉強しない生徒で、学力の格差がものすごく開きます。

あくまで偏差値という見方をすれば、おそらく中堅クラスの高校という存在が無くなっていきます。

偏差値の難易度は、難関校はさらに偏差値が上がり、中堅以下はどんどん偏差値が下がります。

差別化のフェーズ

私立高校は推薦枠を広げて一般入試の定員を絞ることで、一応、偏差値ランクの維持を試みます。

しかし生徒数はさらに減ります。

そのような対策もすぐに限界が来るでしょう。

同時に、推薦で受け入れた生徒たちをしっかりモチベートし、勉強してもらうように導かなければなりません。
その子たちが卒業した後で、高校の名誉を上げてくれなければ、高校が続きません。

だからといって偏差値で競争して大学の進学実績を上げる作戦には無理があります。
推薦で受け入れた生徒たちは偏差値の競争が苦手だからです。
しかも大学はもっと二極化が進んでいて、名の通る大学は、さらに偏差値の難易度が上がっています。

では、どうするか?

進学実績以外で、高校の存在意義をアピール数しかありません。

他の高校との差別化です。

  • 注目度の高い部活を強くする
  • かるた部など新しい分野の部活で一気に有名になる
  • 大学とのパイプを太くする
  • 交換留学のパイプを太くする
  • 資格試験に強い学校にする
  • 特殊学科を増やす

などです。

すると今度は、推薦入試のマッチングがもっと大切になってきます。

高校の活動や特長に賛同してくれる生徒を1人でも多く一本釣りするような入試になります。

こうなると入試というよりは「お見合い」です。

高校全体としては、むしろ一般入試で偏差値の高い学生を受け入れるよりも良い結果をうむでしょう。

このように「お見合い」入試をする高校は現在どんどん増えています。

もちろん大学も同様です。

個別化のフェーズ

差別化はさらに細分化し、最終的には、生徒ひとり一人に合った教育をしていく所まで行きつくでしょう。

これまでは不可能だったかもしれませんが、ITSで可能になってきます。

個別化です。

しかし、このフェーズにある高校は、まだほとんどありません。

これからです。

これからの学力とは?

上のようなことを書くと、

学力の向上が置き去りにされてしまうのではないか?

と心配になる人もあるでしょう。

もちろん学力は大切です。

ただ「学力」の意味を問い直したうえで「新しい学力」の向上をはかる、という意味で大切です。

そういう時代に来ていることは確かだと思います。

難解な文章の読み書きが、本当に国語力なのか?

塾長は文を書くのが好きですが、分かりやすい文章で書こうと思うと、すごく書くのに苦労します。
こうしてブログを書くからには、多くの人に読んてもらわないと役に立ちません。
しかし難解な文章を書いていたら、だれも読んではくれません。

そのようなことに気を遣うと、作業の効率が悪くなるのです。
だから塾長は、文章力がないというか、本当の国語力がまだまだ足りないと思っています。
まだまだ国語を勉強しいてます。

そう考えますと、

あれ?

学校や入試対策では、今まで逆のことをやってきましたよね。

お偉い評論家の書いた難しい文章を、正確に緻密に読み解く訓練をしてきました。
生徒に現代文を指導するときも、そんな感じで指導すると点数が伸びます。

だからパズルのように深い意味が編み込まれた文章を書ける方が偉いのだと、何となく思わされてきました。

しかし社会に出て、

  • ブログを書くとき、
  • 広告を書くとき、
  • 報告書を書くとき、

どうでしょう?

難しい文章を書こうものなら、

  • 誰にも読んでもらえません、
  • 注目されずに成果が出ません、
  • 上司から「わからん!」などと怒られます

おかしいですよね。

今まで勉強してきた国語力とやらを発揮すればするほど、役に立ちません。

日本の国語の教育は、本当に正しいのでしょうか?

私は最近、難解な文章の読解を試すような教育は、正しくないと思うようになりました。

それどころか職場で使えない人間を量産してしまう危険性すらあります。

表現方法を多種多様にするべし!

上のような国語教育の失敗がなぜ起こってしまうのかを考えましょう。
次のことを考えてみてください。

これまでの偏差値教育の最大の欠点は何でしょうか?

これについて私なりに答えを持っています。
私がこの問題に名付けた名前からご想像ください。

「文字列依存症」

こうに呼びたいと思います。

※ 中二病でもよいですが、これには色々な意味がありすぎるようなので、別の名前にしました。

その問題とは、

教科が何であれ「読む」「書く」「聞く」「話す」という4技能のすべてが「文字列」だけに依存しているということです。

例えば、社会の試験なのに、漢字で書けなければ失点、とかは単なる罰ゲームです。
時間の無駄とは言いませんが、その採点基準をクリアするための努力は時間と体力の消耗でしかありません。

情報処理の資格試験でさえ、回答が漢字でないとダメみたいですから、もう病気ですね。
パソコンを使う技術者に漢字調べや漢字の自動変換を許さないと言っているようなものですから。

難しい文章で説明するより、図表を使った方が分かりやすいのであれば、図表を使うべきです。

情景を表現するのは文章だけではありません。

文章を読み書きする力と、絵や図表で読み書きする力は、教科を問わず等しく扱われるべきですよね。

既存のくだらない採点基準を一発で亡き者にできる方法があります。

試験には、辞書でもパソコンでも持ち込み可能にしてしまえばよいです。
これだけで教育のすべてが改善されるでしょう。

今までこれができなかったのは、情報の伝達手段が貧弱で高価だったからです。

本当の学力とは?

今は違います。

文でダメなら絵で、あるいはスピーチや動画で。

情報のインプットもアウトプットも、色々な手段があるので、どれか1つの手段で解釈に成功すれば〇がもらえれば良いでしょう。

そのような教育体系に早く進化させるべきでしょう。

試験の問題は多種多様な表現手段と膨大な情報量で構成されるべきでしょう。
回答形式も自由で良いと思います。

その前に、そもそも試験は不要になるという問題もあります。
ITSで生徒たちの学習過程の全てがロギングされていれば、評価のためにわざわざ試験を行うなんて必要がありませんから。

これからの学力は5感のどれかで、あるいは全てを使って回答を導く能力のことだと、塾長は思います。

しかも問題が複雑化する現代にあっては、模範解答ではなく、最適解が求められるのです。

ますます多様な表現手段が必要です。

これまでは、教育の世界で扱うことができた情報伝達手段がショボかったので、そのシュボさに合わせて文字列依存症の教育になっていました。

文字列というごく狭くて限られた世界で、文字列を扱う能力が伸ばせた人だけが高い偏差値をとって「優秀」とされてきました。

今もです。

早くその状態を脱するために、教育のITS化があるのだと思います。

 


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必ず定期テストの振り返りシートを記入して提出しましょう

テストの見直し「忘れがちなもう1つの方法」のタイトル絵

塾長です。

2学期中間テストが終わりつつあります。早い所では先週から返却も始まっています。
さっそくヒーローズ植田一本松校では「定期テスト振り返りシート」と、次の期末テストに向けたテスト対策の申込用紙を配付しています。

テストが返却されたら、すぐに「定期テスト振り返りシート」を記入して塾へ提出してください。書き方を動画にしましたので、以下のYouTubeをご覧くださいませ。

「定期テスト振り返りシート」の書き方(解説動画)

【勉強法】定期テストは点数ではなく「○○」で見るべきだった!←「○○」が何か分かりますか?超重要です。必ずやりましょう!その方法を「定期テスト振り返りシート」で具体的に解説します。

テストの結果は点数で見てはいけない!?

「定期テスト振り返りシート」の特徴は、点数ではなく相対値で自己評価をしていることです。

実は、テストの点数はあてになりません。テストの問題は、毎回、難易度にばらつきがあって、点数の取りやすさが変わります。同じ60点でも、難易度によって価値が変わるのです。

ですから偏差値や学年順位で評価するのが正確なのです。だた、ゆとり教育の趣旨を極端に解釈した学校や、統計学を理解できなかった先生の影響もあって、偏差値や順位を発表しない学校が増えてしまいました。

そこで塾では、その代用として「自分の点数と平均点との差」で自分の実力を評価するように指導しています。また目標点の設定の仕方も「平均点±〇点」という設定をさせています。

ちなみに500点満点のテストで合計200点未満のお子様は、何でもかんでも「目標80点」に設定する傾向があります。目標設定が現実を無視し過ぎていて、常に感情で勉強している状態です。こうした状況を脱しないと、まず落ち付いて勉強できません。

点数の見方から、ちゃんと教えていく必要があります。

できる子は見直し、できない子は無かったことにする

テストは受けて終わりではありません。

先回より今回、そして今回より次回。少しずつ行動を改善することにより、テストの点数は伸びていきます。

生まれつきの能力の差で点数に差が出ることは否定しませんが、だから何だという話です。そういう話には未来がありません。

今の自分よりも未来の自分の方が、良くなっていること。

現実的に考えて、最も大切なことは、これです。人間は、それ以上のことはできません。
ですから、定期テストでも、必ず見直しをして、今回の勉強方法よりも、次回の勉強方法を改善するより外にありません。
そして、そのことが理解できていて、ちゃんと実践している生徒が、実際に成績を伸ばしています。

だから教室では毎回配ります。

「定期テスト振り返りシート」

真剣に、細かく、具体的に、必ず記入して提出しましょう。

数字を読めないのは動物と同じ

ちょっと現実的で重い話をします。

テストの点数は文字通り数字です。数字は何かを表しています。その数字の奥にある意味を拾いあげ、自分の行動に活かすことが「理性」と言っても過言ではありません。

数字の奥に隠れた意味を拾いあげることを「数字を読む」といいます。

大人になった時に数字が読めない人は、ほぼ活躍の場がありません。最近では手取りで月給13万円の貧困ネタがツイッターやYouTube、ニュースサイトで炎上しています。何年たっても給料が上がらない理由の1つが「数字が読めない」という能力の低さにあります。

日本人は狩猟採集や農業をどんどんやめて、今やほとんどの人がサービス業や製造業で生活の糧を得ています。その時点で数字を読む能力がますます重要視されてしまっています。この流れは個人的にどう思おうと、後戻りはできません。

ですから、テストの点数を読むことは、良い訓練だと思って取り組むのが現実的です。

このように、テストの点数は一喜一憂するものではありません。点数の裏にある、自分の習慣や行動パターンを読み取り、課題を見つけ、改善するためにあります。そもそも「テスト」は「調査する」という意味です。

テストの振り返りを前向きにキッチリやる生徒は、その時点で伸び始めています。それだけではなく、大人になっても活躍できる素養が育まれています。逆に、めんどうくさがったり、提出しない生徒は、だいたい成績が伸びませんし、人としても成長のチャンスを損ねています。

保護者様には、ぜひ、「定期テスト振り返りシート」をご家庭でお子様にキッチリ取り組ませてほしいと思います。これを提出することも「勉強の仕方」の指導なのです。

躾(しつけ)は、怒鳴ったり殴ったりすることではありません。正しい価値観を見つけ、子供と一緒になって共感し、できれば一緒に取り組むことだと思います。

感情だけで行動するのは動物です。そうではなく、点数で自分を客観的に観察し、論理的に考えて行動を改善する。この繰り返しで点数をアップさせるとともに、人間力も育んで欲しいと思います。

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全国統一小学生テスト

全国統一小学生テスト

塾長です。

本日は全国統一小学生テストです。ここヒーローズ植田一本松校でも、朝から小学生が難問にチャレンジしています。みんな一生懸命。超シーンとしています。

平均点を取れたらクラスの上位!?

意識の高い子、レベルの高い子が受験する模試です。学校で平均点くらい取れている生徒でも、偏差値40くらいしか取れません。

問題は量が多く、難しく、見たことが無いようなものもあるでしょう。しかし、よくよく見直すと、ちゃんと教科書で習ったことの組み合わせで解けるようにできています。
ただし高学年の一部の問題は、中学で習うことも少し入っています。

お受験をしない子、そもそも模試に慣れていない子は、まず偏差値40が1つの目安です。
もちろんお受験を考えている場合は、志望校の合格偏差値を目指します。

お受験しなくてもチャレンジが大切!

難しいし、一部は学校で習ってないことも出題される。それでもチャレンジすることが大切です。たとえお受験をしなくても、受験で頑張っている同じ学年の子たちが

「いったいどんな勉強をしているのか?」

を体験することができます。

他人の努力を知るのは良いことです。

頭の良い子や賢い子、それなりに努力をしているのです。そのことが分かります。スポーツや芸術もそうですね。

他人の才能を羨まず、ねたまず、素直に凄いと言える人間。
他人の努力をバカにせず、素直に可能性を共感できる人間。

そういう正しい人間になって欲しいと思います。

何事も経験しなければ分かりません。

自分に直接関係が無くても、その分野で頑張っている人がいること。
凄い人は最初からすごいのではないということ。

ぜひ体験して下さい!

 


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テストの点数と平均点をすぐに言えないのはヤバイ

先生が生徒にテストを返却しているイラスト

定期テストの結果が気になる時期です。
今回は、あえて受験生でない生徒やそのお母さん、お父さん向けに書きます。

成績表や個票、解答用紙など、テストの結果の見方は奥が深いです。
何人もの成績を見てきた経験から言わせてもらえれば、

「テスト結果をどれだけ言えるかで成績が決まる!」

と言っても過言ではないでしょう。

続きを読む

全国統一小学生テスト 2018年11月3日

受験風景の写真

今回は14名の小学生が受験に来てくれました。
模試の時は1つおきに座席を用意するため、これで満員御礼です!

全国のみんなが同じ時間に同じことをする。
小学生のこういうテストって、あまりないですよね。

学校のテストとは違って、難しい問題も含まれます。
そしてマーク方式です。

学校では80点くらい取れる子でも、30~40点くらいになります。
こういう実力テストでは、それが普通です。

ですから、点数だけでは実力が分かりません。
「平均点」や「偏差値」「順位」という統計情報が大切になります。

つまり自分の実力を、客観的に、科学的に観察することになるわけです。
数字で自分の実力を見られるようになる。
子供たちが理性を獲得していくのに、とても良いことです。

さて、ヒーローズの個別指導は来週から再開します。

月曜日に、また元気にお会いしましょう!

平均点未満の子が70点を超える方法を「たった一言」でまとめてみた

成績アップで喜ぶ様子の絵

4回やろう!

 

「いきなり!ステーキ」というお店が大繁盛しています。
「肉食いてー!」と思っているところに、そんな看板を目にしたら、そりゃ入りたくなりますよね。

そこで定期テスト期間に「勉強法が知りてー!」と思っている人向けに、ズバリ、いきなり!結論を出してみました。

 

・・・もうちょっと説明を追加します。

続きを読む

成績が上がったのに怒られた!?

想定外に怒られている絵

定期テストの結果(成績個表)がひととおり返ってきました。

点数だけ見て「やばい」と言っていた生徒の多くが、学年順位を見てホッとしています。

お父さんに怒られた損した!
お母さんに怒られて損した!

いやいや、保護者様の立場からすれば、

え、今って、こんなに平均点が低いの!?
・・・怒ってゴメンね。

という感じではないでしょうか。

これは事故みたいなものです。

今日は、そんな家庭内の事故を起こさないために、
「点数の正しい見方」
について書きたいと思います。

続きを読む