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高校の授業も変わる? 大学入学共通テストの出題傾向まとめ

大学入学共通テストの出題傾向_202002

塾長です。

ご存知、センター試験が終了しました。来年の令和3年1月に受験するのは「大学入学共通テスト」になります。

昨年末は何かとニュースになりましたね。英語の民間試験の導入が見送られた。記述式問題の導入も見送られた。・・・何かと状況が二転三転しました。

で、あれから結論はどうなったの?

1月29日に正式な方針発表があったので、まとめておきます(ソースは大学入試センター)。

センター試験からの主な変更点

英語 <配点と解答時間>
・リーディング100点+リスニング100
・リーディング80分+リスニング30分(※)
<出題方針>
単独問題(発音、文法、整序など)の廃止
・リスニングは1回読みがメイン
・リーディングは多様なテキストで構成

※リスニングの実際の試験時間は60分ですが内30分は機器の説明や準備です

国語 <配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
異なる種類の分野の文章などを組み合わせた、複数の題材による出題を構成
数学Ⅰ
数学ⅠA
<配点と解答時間>
・100点 70
<出題方針>
・数、式、表やグラフなどを使って問題解決をさせるような出題
教科書を越えた数学の定理などを既知の知識を活用しながら導かせるような出題
数Ⅱ
数ⅡB
<配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
・数Ⅰ、数ⅠAに同様
物理
化学
生物
地学
<配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
・数Ⅰ、数ⅠAと同様
選択問題の廃止
地理
歴史
公民
<配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
仮説を立て、資料に基づいて根拠を確かめたり推論させたりするような出題
全体
(共通)
<出題形式>
連動型の問題が登場

※連続する複数の問いに対して、正解の組み合わせを解答させ、しかも正答は1つとは限らないような出題形式。

全体を通じて、身近な話題や資料から何らかの課題や仮説を立て、科目の知識を使ってそれらを解いたり説明したりするような、実践的な学力が問われるようになります。

「主体的・対話的で深い学び」が試される!?

教科書の知識が広くまんべんなく出題される傾向は今までと同じです。

しかし、それだけではありません。

教育改革の目玉である「主体的・対話的」で「深い学び」をしてきたかどうか。これも問われるようになります。

なんのこっちゃ?

と思いますね。これは簡単に言えば、

高校の授業を再現しているような設問

も出題されるようになる、ということです。具体的には、

  • 生徒や先生たちがディスカッションしている対話文
  • 時事関係の記事や資料
  • 政府の発表している統計資料やその派生資料

などといった資料や話題を基にして、教科書の知識や考え方を結び付けて考えさせるような問題です。例えば社会では1問1答のような暗記の詰込みタイプの勉強だけ繰り返しても、点数が取れないということです。

入試センターの資料にはこうあります。

授業において生徒が学習する場面や、社会生活や日常生活の中から課題を発見し解決方法を構想する場面、資料やデータなどを基に考察する場面など、学習の過程を意識した問題の場面設定を重視する。

なぜ、こんな出題をするか。それは、高校の授業を強制的に変えるためです。

入試問題が「主体的・対話的で深い学び」を問うような形式

になれば、高校の授業もその対策として、それに合わせた形式の授業をやらざるを得なくなるからです。

教育改革では、これまでの「高校の先生が模範を示す一方的な授業」を改めます。生徒たちが積極的に考えを発表したり、仮説を検証したりするような授業にならないといけません。そうした授業改善を強制的に推進してもらうために、ゴールである入試問題を先に変えてしまうというわけです。

本気の改革ですね。

高校の先生の技量がめっちゃ試されそうです。

 


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