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// 条件1に該当しない場合の処理

問題解決

マインクラフト「プログラム」と「コマンド」の違いとは?

プログラムとコマンドの区別

宇宙とコンピューターが好きな塾長です。

マインクラフトのプログラミング教室をやってきて、今年で4年目くらいです。

プログラミングとは何か?

まだまだ、これを説明する必要性があるのですが、ちょっとした課題も感じています。
みなさんは

「コマンド」と「プログラム」の区別

言えますか?

作業頭になっている危険性

マイクラのコマンド。
Windows のプロンプトのコマンド。
何かのゲームで裏技的に使うコマンド。

そのようなコマンドを「打つ」ことが「プログラミング」なのだと思い込んでいる人たちがいるのです。

もちろんプログラミング経験が無くて何だかわからずにそう思うのは仕方がありません。
知らないで、あてずっぽうに想像しているだけならば問題ないです。

問題なのは、プログラミングを経験してもなお、そう思い続けている人たちです。

何が問題かと言えば、

「作業頭」

になってしまっていることです。
「作業」は必要なことですが、多くの場合は工夫して、減らしたり無くしたりできます。
それをせずに、ただ同じ作業を繰り返すだけ、つまり考えることを放棄している状態を

「作業頭」

と私は呼んでいます。
創造力を発揮するのとは逆の意味です。そうなっている危険性があります。
ゲーム依存症の人たちに多いです。

「めんどくさい」

が口癖です。
工夫をしないし、考えることを拒むので、
傍から見ると、面倒な行動をわざわざ好んでやっているように見えます。

そういう人たちに「プログラミングの良さ」を伝えるのって、すごく難しいんですよね。

どうしたら伝わるのか。

それが最近感じている課題です。

コマンドとプログラムの区別がつかない子供や大人たち

私のプログラミング教室ではマインクラフトを使っています。
プリンターやディスプレイの代わりです。

プログラミングの結果が真っ黒な画面に表示されても、何も面白くありません。
だから結果の表示先をマインクラフトにしているワケです。

そのマインクラフトには「コマンド」と呼ばれる機能があります。

詳細はあとで説明しますが、そのコマンドをプログラムだと勘違いしている人をたまに見かけます。
お子さんだけではなくて、大人でも勘違いしている人がいます。

なぜ区別できないとマズイのか?

初めての人なら、この勘違いは仕方がありません。
「あるある」です。

しかし、ずっと勘違いしたままではマズイです。

特に、社会人でこの区別がつかないのは、かなり深刻です。
「作業」と「仕組み」の区別がついていないってことです。

生産性に直結します。

マイクラの豆腐建築で考えてみる

ここでマインクラフトのコマンドについて少し説明します。

例えば、下のような豆腐建築を考えてみます。
1辺が5ブロックの立方体で、中をくり抜いただけ。そういう単純な建築です。
(マイクラの世界では直方体の単純な建て物のことを豆腐建築と呼ぶそうです)

豆腐建築

普通に作業するなら、プレイヤーはブロックを1つ1つ置いて建築します。
1辺が5ブロックの大きさなら、必要なブロックの数は82個です。

これを1つ1つ置いて建築を進めます・・・めんどうですね。

そこでコマンドを使えば、たった3行です。

① コマンドで豆腐建築

/fill ~1 ~ ~1 ~5 ~4 ~5 stone
/fill ~2 ~ ~2 ~4 ~3 ~4 air
/fill ~3 ~ ~1 ~3 ~1 ~1 air

この例ではマイクラのfillコマンドを使っています。
fill コマンドは「2つの座標を対角とする直方体」を石や空気で埋めつくしてくれます。
(高校数学で習う立体空間の座標ですから、少し慣れが必要です。塾生は小学生でも理解しています。)

そして紛らわしいことに、プログラミングでも同様に3行です。

② プログラムで豆腐建築(スクラッチの場合)

マイクラ豆腐建築_スクラッチ

やっていることはfillコマンドと一緒です。
ちなみに、Pythonでプログラミングすると、こうなります。

③ プログラムで豆腐建築(Pythonの場合)

mc.setBlocks(1,0,1,5,4,5,1,0)
mc.setBlocks(2,0,2,4,3,4,0,0)
mc.setBlocks(3,0,1,3,1,1,0,0)

おやまぁ。

コマンドとプログラム。
①も②も③も、確かに似ています。
結果も同じ。

  • コマンドもプログラムも形が似ている
  • 手数も同じ
  • コマンドもPythonも英語で、なんか上級っぽい

これだけ共通していれば、勘違いしてしまうのも無理がありません。
でも口を酸っぱくして言わなければなりません。

全く違います!

コマンドは「作業」ですが、プログラムは「仕組み」です。

逆に、この2つの違いが言えるようになることが

プログラミングって何?

を理解する第一歩なのかもしれませんね。

コマンドとプログラムの違いを挙げてみよう!

コマンドもプログラムも、コンピューターに命令を与える点では同じです。
ですから、コマンドをいくつも実行していけば、プログラムと同じ結果を得られます。

しかし、コマンドは実行したら終わりです。
そこで消えてしまいます。

上の豆腐建築で考えてみましょう。

建物が壊れたり、ワールドを作り直したりした後で、また豆腐建築をやり直すとしましょう。
そうなると、また3行のコマンドを打ち直す必要があります。

コマンドは消耗品です。
同じことを10回するためには、同じコマンドを10回打ちなおす必要があります。
そして打ち直す回数が増えればミスの回数も増えますし、時間も体力も消耗します。

プログラムであれば、実行ボタンを押すだけです。
最初よりも2回目以降の方が、むしろ楽です。
回数が何回に増えようが、人間の行動は1回であることに変わりありません。

もっと複雑で大きな作業になったらどうでしょう。

豆腐建築を5軒×4列=20軒で並べて村を作りたい。

つまり、こんな村を作るならどうでしょうか。

豆腐建築の村

コマンドであれば1軒で3行ですから、3行×20軒=60行を打ち込む必要があります。
やってられません。

プログラミングならこうなります。

マイクラ豆腐建築の村_スクラッチ

やっぱり

豆腐建築を10軒×10列=100軒で並べて町を作りたい。

などと気が変わっても、プログラムならすぐ対応できます。

「4回繰り返す」「5回繰り返す」をともに「10回繰り返す」に変更するだけです。

あるいは、

建物の色を1軒1軒変えたい。

となったらどうでしょうか。

豆腐建築の村_カラー

コマンドの場合は、大量かつ複雑になります。
しかしプログラムならば1行の修正で済みます。

マイクラ豆腐建築の村_カラー_スクラッチ

このように、やることが複雑になるほど、大規模になるほど、プログラムは威力を発揮します。

プログラムがコマンドより優れている点

コマンドの限界はすぐに感じます。例えば

  • 「似たような作業をたくさんやる」
  • 「少しずつ変えて実行する」
  • 「他の人に同じことをやってもらう」
  • 「複雑な作業を組み立てる」
  • 「少しずつノウハウを蓄積する」
  • 「蓄積したノウハウを他の人に渡す」

などなど。
やるたびに消えてしまうコマンドでは、こうしたことができません。

そういう時こそプログラムの出番です。

プログラムがコマンドよりも優れている点をまとめるとこうなります。

  • 再利用できる
  • 複雑なこともできる
  • 大量の作業もできる
  • 速く正確にできる
  • 人に渡せる
  • 蓄積できる
  • 改良できる

これを一言でまとめると、

プログラムは「仕組み」

です。
一方、コマンドはその場その場で終わってしまいます。
結果を得ることはできますが、その場限りの成果です。

コマンドは「作業」

だと言えます。

仕組みを作れるプログラミングの方が、作業の効率化や発明につながるというワケです。

未来を考えるからプログラミングの価値が出る

マインクラフトはゲームですから、一瞬また一瞬を、刻々と楽しむものです。

今さえ良ければ満足

という感覚の連続です。
そもそもゲームってそういうものです。

ですから、ゲーム操作のほとんどは、その場限りの操作です。
その場限りの行動とその場限りの満足。
とても本能的です。

しかし、未来のことまで考え出したらどうでしょう。
マインクラフトの世界に「未来」を加えると、状況が変化してくるわけです。

  • もしかしたら、また同じことをやるかもしれない
  • もっと速く便利にしたい
  • 他の人もできるようにしたい

このような想像力を働かせたときに、初めてコマンドの限界を感じるようになります。
そこでプログラミングの出番になるワケです。

人間と動物の理性を区別する1つが「未来」を考えられるか否かだそうです。

  • 将来に備える
  • 複雑なことを簡単に実現する
  • 人と協力する
  • 社会に貢献する

こうした未来志向の欲求に応えるのがプログラミングです。

そして未来志向が強くなるほど、プログラミングの価値がよく分かるようになるでしょう。

ゲーム操作をプログラミングするのはムダ

逆に1回しかやらないことであれば、プログラミングのメリットはほとんどありません。
1回しかやらないのですから、コマンドを3行打つことも、プログラムを3行書いて実行することも、同じです。
むしろコマンドの方が楽かもしれません。

同じように、たとえば、

  • モンスターをスポーンさせる
  • プレイヤーを動かしてゲームを進める

などといったゲーム操作をプログラミングしたところで、何の価値もありません。
子供たちにとっても、何も面白くないでしょう。
そもそもゲーム操作の多くは1回1回の使い捨てだからです。

ゲーム操作をプログラミングするなんて、やらない方がましです。
純粋にゲームとして楽しんだ方が良いと思います。

ですから当然、マインクラフトのプログラミングを「ゲームの自動化」だと思っている限り、プログラミングの価値は理解できません。

マインクラフトに未来志向を持ち込むからこそ、プログラミングの必要性が発生します。

まとめ

未来志向が無ければ、コマンドとプログラムの区別がつきません。

  • 目の前の作業をこなすだけのコマンド
  • 未来の仕組みをつくるプログラム

この違いが本当に分かっていることが大切だと思います。

マインクラフトをプログラミングで使うなら、ぜひ仕組みを作りましょう。

1回しかやらないゲーム操作をプログラミングしても、面白くないし、価値がありません。
それでコマンドとプログラムの区別がつかなくなるなら、なお悪いです。

ゲームはゲームで楽しみましょう。
プログラムをつくるなら、ぜひ「仕組み」をつくりましょう。

そして普通では味わえないようなマインクラフトの世界をどんどん創造して欲しいと思います。

その経験は、やがて社会の仕組みをつくり変えたり、社会の問題を解決したりする力になるでしょう。

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

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(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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プログラミングが不要になる? 噂のウソとホント

プログラミングが無くなる?

コンピューターと宇宙が大好きな塾長です。

今回は「もう少しすると教育業界でも騒がれそうな話題」について、一足先にお届けしてみようと思います。
個人的には、騒がれずにやり過ごして欲しいと期待したいのですが・・・

プログラミングが不要になる!?というウワサ

昨年(2020年)の秋くらいから、どうも日本のIT業界では

「もうすぐ、プログラミングをしない時代になる」

などと騒がれているようです。

「ノーコード」

というキーワードが、どうも日本でバズり出したようです。

どういうことでしょう?

ちょっと端的に説明します。

これまで「プログラミング」と言えば、こんなイメージでした・・・

プログラミングのイメージ

今後、それがこんなイメージに変わっていきます・・・

bubbleの画面イメージ

実は、どちらもアプリを開発している画面です。
でも、ぱっとした見た目から違いますよね。それで、

「おお、なんと画期的!!」

と騒がれているのです。

ひょっとして、デジャブ?

実は、みなさんも似たような変化を経験しています。

パソコンやタブレット。
今はとても使いやすいですよね。

昔と今ではコンピューターの操作が

  • 昔: コマンド
  • 今: クリック(タップ)

というふうに変わりました。
昔は難しかったコンピューターの操作が今では簡単です。

クリックで済む!

という変化です。

例えば、Windows10でお絵かきソフト「ペイント」を起動させる方法は、このように変わりました・・・

昔:コンピューターの操作が、黒い画面にコマンドを打つ操作

コマンドでペイント起動

から、

今:マウスでクリックする操作

GUIでペイント起動

に変わりました。

マウス操作の方が楽ですよね。
コマンドを覚えなくても良いし、とりあえずマウスだけカチカチしてたら操作できます。

こうした変化のおかげで、コンピューターを使う人が爆発的に増えました。1990年代のことです。

これと同じような変革が、いま、プログラミングの世界でも起こっています。

かつて、難しい「命令(関数)」や文法を駆使してプログラミングしていた作業。
これが画面上のマウス操作に置き換わっていく、という変化です。

そう、時代は繰り返すのです!

そう考えると、これは90年代のデジャブなんですよね。

もっと言えば、その90年代には、マウスでプログラミングできる機能エクセルやアクセスにすでに組み込まれていました。

例えば、エクセルの「マクロの記録」という機能を使ったことがありますか?

ビデオ録画の要領で人間の操作手順をエクセルに覚えさせる機能です。エクセルが裏でプログラミングを自動でしてくれるのです(少しプログラミングの編集作業が必要です)。
また、エクセルやアクセスには、入力画面(フォーム)をマウス操作で組み立てる機能があります。
これらの機能を使えば、ちょっとしたアプリの開発が、マウス操作メインでできるのです。

このような機能が25年くらい前からエクセルやアクセスにずっと備わっていました。知らない人は大きな損をしていたと思います。
エクセルのマクロは今ではほとんど使われず、新しい技術に置き換えられてしまいましたが。

塾長が大学生だった頃、紙のデータをひたすらエクセルに入力するアルバイトがありました。1束で20万円の稼ぎになったので貧乏学生だった塾長にはありがたい仕事だったのです(※)。ただ1つ、入力の作業が大変なのが難点でした。
まず紙の枚数が多くて1枚あたりの入力項目が多いのです。1束で2500枚くらいでした。次に指定されたエクセルの表が横に長いのです。入力項目が多ければ表が横に長くなるのは当然です。それで画面を横にスクロールさせる操作と、紙の値を読み取って入力する操作の両方を行う必要がありました。
そんなこんなで、1枚あたりの作業に時間がかかりました。

そこでエクセルの「マクロの記録」や「フォーム」を使って入力専用の画面をつくりました。入力画面に数字を入力するだけで、自動的にエクセルの表にそれらを割り振ってくれるようにしたのです。それでかなり作業の効率が上がりました。1997年とか1998年とか、そのくらいの時代です。

まさにデジャブなんですよ。

(※)当時は紙のデータをコンピューターが読み取るOCR技術がまだ実用的ではありませんでした。そこで人間がコンピューターにデータを入力する作業が必要でした。コンピューターが安くなってIT化が加速するのと並行して、紙の資料をコンピューターに入力する仕事も増えたのでした。

つまり何が変わったの?

さて、

「プログラミングが不要になる?」

というウワサの話しに戻します。こうしたウワサによって塾長は

「じゃぁ、プログラミング教育なんて意味ないじゃん!」

という風評被害、もとい「早とちり」が出てくるだろうと心配しております。

鋭いみなさんなら、もうお判りでしょう。

  • 前: 命令を文法に従って組み立てる
  • 後: 部品をマウス操作で組み立てる

どちらも方法が違うだけで、やっていること(作業の目的)は同じです。

つまり、

  • 目的は変わらない!
  • 方法が変わっただけ!

ということです。
プログラミングを「組み立てる」という作業はあいかわらず残っています。

作業の「スタイル」が変わったに過ぎません。

ちなみに、上の事例で挙げた画像は、.bubble というプログラミング環境の画面です。
.bubble ではプログラムのことを「ワークフロー」と呼ぶそうです。
プログラムの流れを「コンピューターの作業手順」に見立てて組み立てるスタイルです。

変わったのはプログラムを組み立てる「スタイル」です。
相変わらずプログラミングしていることには変わりがありません。

プログラミング教育はどうなる?

このように見てくると、プログラミング教育の「あるべき姿」が理解しやすくなります。

特定のプログラミング言語の命令や文法を覚えさせても、あまり意味がないことが分かるでしょう。
プログラミングの「文法」や「スタイル」は将来のどこかで変わってしまうからです。

しかしコンピューターに「作業の手順を伝える」という作業そのものは、相変わらず残ります。
「コンピューターができる小さな仕事」を組み合わせて「より大きな仕事」を組み立てていく作業は、今後も必要です。
つまり、手段は変わっても「考え方」は残るというワケです。

こうしたプログラミングの「考え方」を、ちゃんと教えることがプログラミング教育のあるべき姿ということになります。
専門学校や高等教育なら直近の技術を教えても良いでしょうが、小中学校の生徒を捕まえて教えても仕方がないというワケです。
教えるなら、時代が変わっても残る部分、つまり「考え方」でしょう。

ところで「プログラミング教育」と言ってしまうと、専門学校のような授業を想像してしまう人がいて誤解されがちです。

実のところ「プログラミング教育の必須化」という言葉も、本当は、

「プログラミング的思考の教育の必須化」

という言い方なんですよね。文部科学省の正式な言い方はこっちの方です。
要するに、

手段や環境に依存しないように、プログラミングの「考え方」を指導してね。

という教育が義務教育で必須化されたものです。

その考え方の中で、もっとも大切なところが「最適解を見つける試行錯誤」です。
大人の世界では「問題解決」とか「カイゼン」などと呼ばれています。

模範解答が用意されていないような問題にチャレンジする訓練です。

こうした取り組みの中に出てくる「考え方」はプログラミングの考え方そのものです。

これが文部科学省が声を大にして「必須化だ」と主張したいことなんです。

ここをしっかり理解できている人は、騒がずに済むというワケです。

ただ「プログラミング的思考」という言葉が、回りくどいし、逆に分かりにくいと不評でした。
残念ながら、なかなかこの本当の言い方が広まらなかったのです。

今日では、たいてい省略して

「プログラミング教育」

と呼ぶようになっています。

ということで、いくら日本のIT業界で「ノーコード」がバズっても、プログラミング教育にはほとんど影響がないでしょう。

逆に大きな影響を受けてしまったとしたら、それだけ教育業界が腐っているということになります。

プログラミング教育に新しい知識はほとんど不要

とうことで、義務教育で必須化されたプログラミング教育。
ここで、そのあるべき姿をまとめておきます。

  • できるだけプログラミング言語の文法や用語を覚えなくても済むようにする
  • できるだけ目的を達成できる「最適解」を「試行錯誤」で見つけさせる
  • そのために失敗を次に活かすチャレンジ精神を育む
  • コンピューターの色々な使い方を実践させる

また、よくある勘違いについても、まとめておきます。

  • 特定のプログラミング言語や機械の特性を覚えさせる
  • 教師の用意した答えを模倣させる、作り方を全て解説してしまう
  • 失敗しないことを評価の最高点にしてしまう
  • 指導事例は事例でしかないのに手順書のように運用してしまう

人によっては大きな大きな価値観の変更が迫られます。

小中学生におけるプログラミング教育の理想を一言でまとめるとすれば、きっと次のようなものになるでしょう。

できるだけ、今まで学校の教科書で学んできた言葉だけを使ってプログラミングする

プログラミングの「考え方」を子供たちに要領よく伝えるには、こうするのが一番だと思います。
中には、

「1つのプログラミング言語をマスターすれば、根柢の”考え方”も身に着くはずだ。」

と主張される人もいます。
それも一理あります。

しかし、それは遠回り過ぎます。子供たちにも学校の先生にもストレスが大きすぎるでしょう。

限られた時間と成績評価制度の中で運用されることを考えますと、プログラミング言語の詳細を覚えさせるのは現実的ではありません。
プログラミング教育の必須化によって、新しく覚える知識が増大してしまえば、漢字書き取りや計算ドリルに取り組む時間が無くなってしまい、学校現場や子供たちの学びが破綻してしまいます。

また新しい知識の暗記が負担やストレスになってしまえば、肝心の「答えのない問題にチャレンジする」という取り組みがおろそかになりかねません。

プログラミング教育の為だけに、わざわざ新しい用語をたくさん用意してしまうのは、本末転倒と言えます。
何より、せっかく覚えても、おそらくその知識の多くは10年後に無駄になります。

良い意味での影響を期待

さて「いくら日本のIT業界で「ノーコード」がバズってもプログラミング教育にはほとんど影響がない」と書きました。

ただし、良い意味での影響は、むしろ期待しています。

人工知能の発達に伴って、すでに人々の意識は変わってきています。

  • 漢字のトメ・ハネ・ハライのちょっとした違いで×にされる
  • かけ算の順序を逆にしたら×にされる

とか、そのような炎上ネタがよくありますよね。
昔とちがって、今は「覚えなくてもよいこと」が広がりつつあります。

これと似たような意識の変化がプログラミング教育にも起こってくると思います。
つまり、

  • 小学生や中学生にプログラミング言語の文法を覚えさせる
  • 小学生や中学生に機械や電子基板の仕様を覚えさせる

という「勘違いした指導」が無くなっていくだろうと思います。

プログラミング教育の世界でも、関数名を覚えさせるテストとか、細かい文法テストとか、そういうのが今後は炎上ネタにはなってくるでしょうね。

時代によってすぐに変わってしまうような知識は、仕事や趣味で必要になってから覚えればよいのです。
もっと言えば、わざわざ覚えなくても、必要な時に必要な人が調べながら使っていれば、必要な分だけ勝手に覚えます。

義務教育でテストするようなことじゃありません。

日本と海外で異なる「プログラミング」の意味

そもそも日本で「プログラミングが必要なくなる!」というウワサが広まってしまった原因は何でしょうか?

海外ではぜんぜんバズっていないようです。

日本では実際にそう言っている人たちがいます。
彼らの名誉のために言っておきますが、もちろん決してウソを言っているワケではありません。ホントのことを言ってます。

実は、そういう人が言っている「プログラミング」と、世界で一般的に言われている「プログラミング」とでは、そもそも言葉の意味が違うのです。

プログラミングの意味が「日本と海外では違う」ということは、業界ではよく話題になります。
ざっくり説明すれば、次のような感じで意味が変わります。

  • 日本: プログラミング = コーディング(設計どおりにプログラムを書くこと、若手の力仕事)
  • 海外: プログラミング = コンピューターで世の中の仕組みを変えていくこと

ですから正確に言えば

「コーディング作業が不要になる!」

と言いたかったわけです。

確かに、プログラミングのほとんどは、過去の誰かが作ったノウハウの再利用です。
例えば、

「商品の個数を入力してクリックすると注文数が1つ増える」

みたいに、どこかで見たことがあるような処理があります。
よくある処理ですから、だれかがプログラミングして部品にしておけば、後の人はそれを再利用するだけで済みます。
このように、ありがちな処理をすべて「プログラミング済みの部品」にして用意していくと、最終的には、そういう部品の組み合わせだけで開発できてしまうようになります。

つまりテンプレート的な機能の寄せ集めだけで作れるようなアプリやシステムだったら、確かにコーディング作業は無くなりますね。マウス操作がその代わりになりますから。
上の写真のように、マウスで部品を持ってきて貼り付けていくだけで開発ができそうです。

なるほど、ホントだ!

そういうワケです。

しかし反対に、テンプレートの部品そのものを開発する人にとっては、相変わらずコーディングが必要です。テンプレートはどんどん新しく進化していくでしょうから、コーディングの仕事もなくならないでしょう。もちろん全く新しいサービスやアプリを開発する場合もそうです。

そう考えれば、ウソだ!

ということになるワケです。

ちなみに日本で「プログラマー」と言えば、どちらかというと「安月給」とか「辛い仕事」というイメージです。
最近は変わってきているかもしれませんが、塾長が技術者だった時はそうでした。
コーディングしか作業しないとすれば、そりゃ給料は上がらないでしょう。

一方、海外ではどちらかというと「中流階級以上の仕事」とか「高給取り」、「スマートな仕事」というイメージです。
世の中の仕組みを変えるのですから、色々な役割をこなします。その分だけ、そりゃ給料が上がるでしょう。
海外の方が夢があって華やかなイメージになります。

さて、日本と海外で「プログラミング」の意味が違うのは、どうしてでしょうか?

つまり、どうして日本では

プログラミング = コーディング

なのでしょうか?

それは日本が「超縦割り社会」だということに原因があります。「ピラミッド型の組織」だからと言っても良いでしょう。
誤解を恐れずに表現すると、

  • 設計する人(エライ、給料が高い)
  • コーディングする人(下っ端、給料が安い)

という身分制度が日本にあります。
大企業になればなるほど、この身分の壁が厚くなります。

「大量生産」の時代には、こうしたピラミッド型の組織が最も効率的とされていました。
そして多くの日本企業は今でもその体制が良いと信じられています。

「プログラミング」の意味を変えていくべき!

日本のピラミッド型組織の問題は、役割が「縦割り」になり過ぎていた、ということです。
「設計する人」と「コーディングする人」(プログラミングする人)が別という組織は、とても非効率なのです。
それに技術者の能力もたいして上がりません。

もちろん昔は良かったのですが、今でもそんなことをしていたら、企業も日本も発展しません。
どんどん海外に追い抜かれていきます。

なぜなら、昔とは違って、今どきのプログラミング言語や開発の環境は、とても高機能だからです。
開発がものすごく効率的にできるようになっています。

例えば、今どきのコーディングは、プログラムを見れば「設計の考え方が分かる」ようになっています。わざわざ細かい設計書を別に書く必要がありません。
つまり、設計すると同時にプログラミングが完成していく、という状況です。
こうなると「設計する人」と「コーディングする人」は同じ人で良くなります。

他にもいろいろあります

例えば、昔はサーバー側(大型のコンピューター側)と、ブラウザ側(スマートフォンやパソコンなど)とでは、設計やコーディングをする人が違っていました。
それぞれに使われている技術が違っていたからです。サーバー側はPHPやPythonで、ブラウザ側はJavaScriptで、という具合です。
ところが今はサーバー側もブラウザ側も同じ技術でプログラミングできてしまいます。例えばNode.JSという環境では、JavaScriptでサーバーもプログラミングできてしまいます。
実際、スクラッチ3.0はこの技術を使って開発されました。塾長もマイクラミングの開発で使いました。
こうなると「サーバー側」と「ブラウザ側」も同じ人で良くなります。

このように、どんどん1人でできることが多くなってきています。

ですから余計に1人が多くの役割を同時にこなした方が良いのです。
その方が開発が速いし、画期的なアイデアが採用されやすいのです。

海外に比べると日本の組織は、意思決定も開発のスピードも圧倒的に遅いです。
もうそろそろピラミッド型の組織では飯を食っていけなくなるでしょう。

よって「プログラミング」には、問題の設定や設計からコーディングまで、すべての意味を含めるべきでしょう。
つまり1人が色々な役割を同時にこなすことを、誰にも邪魔されないようにすべきです。

これから日本も「プログラマーが世界を変える」ような姿になっていくべきだと思います。

ピラミッド型の組織の中で「プログラミング」を「下っ端がコーディングだけすること」などと決めつけているようでは、日本は成長しません。

ちなみに「1人でできることが増えてくる」ことは、プログラミングに限った話ではありません。
例えば放送の世界でもそうでしょう。

YouTuber は1人で企画、取材、撮影や録音、編集、放送や広告宣伝の全てをこなしています。
コンピューター技術の発達で、放送のあり方が急速に変わっています。
YouTubeに乗り遅れた有名人たちがclubhouseに殺到している、なんて揶揄されているほどです。

私たちを取り巻くコンピューター技術が、それだけ目まぐるしく変わっているということです。

このような変化に伴って、すでに組織の潮流は、ピラミッド型の組織からネットワーク型の組織に変わっています。
1つの大きな組織が大きなモノを生み出す形態から、1人ひとりが独立して何かを生み出しつつ、連携して大きなモノを生み出す、そういう形態に変わってきたのです。

他にも色々な変化が発生しています。

  • 秘密主義からオープン主義へ
  • 所有からシェアへ
  • 一握りの天才から集合知へ
  • 大型顧客からロングテールへ
    ・・・

しかも急速な変化です。

ピラミッド型の組織では、こうした変化に対応できないのです。

ですから、これまで優秀なプログラマーや企業は、みんな海外へ出て行ってしまいました。
日本に残るのが、変化を察知できない人や組織だけ、となってしまっては悲しすぎます。

これから日本も「プログラミング」の意味を海外のように変えていく必要があります。
そのためには組織もネットワーク型に変えていくべきでしょう。
日本の内部から「世の中の仕組みを変える」ような国に変えていく必要があります。

このようにプログラミングの意味を変えることと、組織を変えることは、切っても切り離せません。
日本も早く変わっていくべきでしょう。

もちろん、新しいプログラミングの教育、つまり色々な役割を同時にこなしたり、一連の作業の流れを一通りこなしたりするような人材を育成していくことが前提になります。

だからプログラミング教育の必須化が待ったなしになったのです。

コロナ禍でテレワークが増え、並行してGIGAスクールが加速しています。
これらが起爆剤の1つになる可能性も有ります。

「プログラミング教育」を「モノづくり教育」にしてはならない!

せっかく必須化されたプログラミング教育。
これを

「モノづくり教育」

だと勘違いしてしまったら、悲しい失敗に終わってしまうでしょう。
過去に何度も繰り返してきた失敗です。

趣味でやるのはかまいませんが「義務教育としてやるのは間違い」といことです。

上で述べたように、モノづくりの現場で使われている技術は日進月歩です。
技術は10年もたたないうちに変わります。

ですから、いま日本で使われているトレンドの技術を子供たちに覚えさせても、あまり意味がありません。
次のことは全て間違った教育です。

  • 小学生に今からプログラミング言語の文法を覚えさせる
  • パソコンのコマンドを覚えさえさせる
  • 中学生にエクセルの関数名を暗記させ、書き取りテストをする
  • モーターやLEDの特性や制御の手法を細かく覚えさせる

まったく英才教育にはなりません。

何度も書きますが、趣味でやるのはかまいませんが「義務教育としてやるのは間違い」という意味です。

プログラミング教育でやるべきことは、モノづくりの技術などではありませんよ。
新しくトレンドの技術を覚えさせる必要なんて、全くないですからね。

最適解を見つける訓練ですよ。

技術が変わっても残る「考え方」の部分。
要するに「世の中の仕組みを変える方法」を教えていくことです。

それがプログラミング教育のあるべき姿です。

間違っても技術者の早期育成などと矮小化してはいけません。
そんな目先の小さなものに注目していると、大きな目的を見失ってしまいます。

もしも学校の予算が無くてLEDやロボットが買えないなら、買わなくてもよいです。困りません。
最低限、コンピューターだけあればよいです。
あるものを組み合わせてできる範囲で最適解を考えさせれば良いだけです。

有るもので間に合わせて指導した方が、むしろトレンドの技術に依存しないプログラミング教育ができると思いますよ。
そう考えると、本当はもっと早くプログラミング教育ができたはずでした。

これからの時代、プログラマーの仕事は「世の中の仕組みを変えること」です。
人間の欲求の姿はあまり変わらなくても、社会の仕組みは、どんどん変わるでしょう。

日本人がやらなければ海外の人がやってしまいます。
海外の人がやってしまったら、日本人は、それをお金を出して買うしかありません。
日本人も新しい仕組みを作って海外に売らなければ、日本からお金が出ていくだけですよ。

YouTuberの中には「プログラミングスクールに通っても稼げない」などと主張する人がいますね。

その「プログラミング」の意味、そろそろ卒業した方が良いですよ。

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

高校の授業も変わる? 大学入学共通テストの出題傾向まとめ

大学入学共通テストの出題傾向_202002

塾長です。

ご存知、センター試験が終了しました。来年の令和3年1月に受験するのは「大学入学共通テスト」になります。

昨年末は何かとニュースになりましたね。英語の民間試験の導入が見送られた。記述式問題の導入も見送られた。・・・何かと状況が二転三転しました。

で、あれから結論はどうなったの?

1月29日に正式な方針発表があったので、まとめておきます(ソースは大学入試センター)。

センター試験からの主な変更点

英語 <配点と解答時間>
・リーディング100点+リスニング100
・リーディング80分+リスニング30分(※)
<出題方針>
単独問題(発音、文法、整序など)の廃止
・リスニングは1回読みがメイン
・リーディングは多様なテキストで構成

※リスニングの実際の試験時間は60分ですが内30分は機器の説明や準備です

国語 <配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
異なる種類の分野の文章などを組み合わせた、複数の題材による出題を構成
数学Ⅰ
数学ⅠA
<配点と解答時間>
・100点 70
<出題方針>
・数、式、表やグラフなどを使って問題解決をさせるような出題
教科書を越えた数学の定理などを既知の知識を活用しながら導かせるような出題
数Ⅱ
数ⅡB
<配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
・数Ⅰ、数ⅠAに同様
物理
化学
生物
地学
<配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
・数Ⅰ、数ⅠAと同様
選択問題の廃止
地理
歴史
公民
<配点と解答時間>
・変更なし
<出題方針>
仮説を立て、資料に基づいて根拠を確かめたり推論させたりするような出題
全体
(共通)
<出題形式>
連動型の問題が登場

※連続する複数の問いに対して、正解の組み合わせを解答させ、しかも正答は1つとは限らないような出題形式。

全体を通じて、身近な話題や資料から何らかの課題や仮説を立て、科目の知識を使ってそれらを解いたり説明したりするような、実践的な学力が問われるようになります。

「主体的・対話的で深い学び」が試される!?

教科書の知識が広くまんべんなく出題される傾向は今までと同じです。

しかし、それだけではありません。

教育改革の目玉である「主体的・対話的」で「深い学び」をしてきたかどうか。これも問われるようになります。

なんのこっちゃ?

と思いますね。これは簡単に言えば、

高校の授業を再現しているような設問

も出題されるようになる、ということです。具体的には、

  • 生徒や先生たちがディスカッションしている対話文
  • 時事関係の記事や資料
  • 政府の発表している統計資料やその派生資料

などといった資料や話題を基にして、教科書の知識や考え方を結び付けて考えさせるような問題です。例えば社会では1問1答のような暗記の詰込みタイプの勉強だけ繰り返しても、点数が取れないということです。

入試センターの資料にはこうあります。

授業において生徒が学習する場面や、社会生活や日常生活の中から課題を発見し解決方法を構想する場面、資料やデータなどを基に考察する場面など、学習の過程を意識した問題の場面設定を重視する。

なぜ、こんな出題をするか。それは、高校の授業を強制的に変えるためです。

入試問題が「主体的・対話的で深い学び」を問うような形式

になれば、高校の授業もその対策として、それに合わせた形式の授業をやらざるを得なくなるからです。

教育改革では、これまでの「高校の先生が模範を示す一方的な授業」を改めます。生徒たちが積極的に考えを発表したり、仮説を検証したりするような授業にならないといけません。そうした授業改善を強制的に推進してもらうために、ゴールである入試問題を先に変えてしまうというわけです。

本気の改革ですね。

高校の先生の技量がめっちゃ試されそうです。

 


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教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

プロでも軽く見ている「プログラミング教育」の重要性

コンピューターのキーボードに触れる写真

ICT人材が100万人近く必要にる時代が到来します(*1)。
とうとう小学生のプログラミング教育が必須化されます(*2)。

それでも日本の教育改革は他国より6~14年も遅れています。
今でもプログラミング教育を疑う人がIT業界の中にすらいます。

やっぱり日本はおかしいのでしょうか?

今の日本、どうしてこうなった?

について、書きます!

(*1) 2016年6月20日 総務省 情報通信審議会情報通信制作部会の資料より
(*2) 2018年3月公示 文部科学省 小学生の新学習指導要領より

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真面目で良い子なのに成績が伸びない その理由と対策

まじめなのに成績が伸びない

私は素直で真面目な生徒が大好きです。
でも、生意気で不真面目な生徒も好きなんです。

普通なら、前者の方が成績が伸びやすいと思われるでしょう。
ところが、実はそうとも限りません。

言われたことを言われた通りにやる。
小学校の先生に指導されたことを中学生になっても守り続ける。

こうした真面目で良い子だからこそ落とし穴にはまり易いのです。

まず、次のことにあてはまる生徒は要注意です。

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