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おとめ座

【天体観測】春の銀河まつり 2026

塾長です。

宇宙が大好きな人たちにとって春は特別。
多くの銀河を観測することができるからです。

銀河とは

銀河は、中3理科で初めて習います。
太陽のような星が数千億個ほど集まった天体のこと。宇宙にはこれが無数に存在しています。

教科書にはおよそ次のようなことが書かれています。

  • 私たちの太陽系も1つの銀河の中にある
  • 私たちのいる銀河を特別に「銀河系」または「天の川銀河」などと呼ぶ
  • 天の川は銀河系を内側から見た姿
  • 銀河系の直径は7万5千光年くらい

銀河系はとても大きいです。
2万光年進んでも、3万光年進んでも、まだ銀河系の中。
つまり、私たちが肉眼や双眼鏡などで見る星は、ほとんどすべてが天の川銀河の内部の星ということになります。

春の銀河まつり

多くの天文ファンたちが、こぞって夜の山中へ出かけます。
特に春は、宇宙のはるか遠くにある銀河を、望遠鏡で観察したり、写真に撮ったりする人が多くなります。
その様子を「春の銀河まつり」と呼ぶのだそうです。

塾長もそういう天文ファンの1人です。

昨年は天の川を撮影しに三重県へ出かけました。
その様子はブログ「【天体観測】天の川の写真を撮って来たよ」をご覧ください。

今年は愛知県の山奥へ出かけてきました。
茶臼山高原道路のあたりです。もうすぐ芝桜が見られますが、秋は紅葉、冬はスキーで賑わいます。

そこで色々な写真を撮ってきました。
距離の近い天体から順にご紹介しましょう。

かに星雲(M1) 約7000光年

夕方はおうし座が見えています。
おうし座は冬の星座ですから、夜になればすぐ西の空へ沈んでいきます。

おうし座の角のあたりに「かに星雲」があります。カタログ名はM1(メシエ ワン)です。
かに星雲は平安時代に発生した超新星爆発の残骸です。

この星雲の中に赤や緑の筋が見えます。
緑は主に酸素(OⅢ)と水素(Hβ)、赤は主に水素(Hα)と窒素(NⅡ)の色でしょう。

爆発が観測されたのは平安時代ですが、この星雲までの本当の距離は7000光年です。
つまり実際に爆発したのは平安時代からさらに7000年前。今から8000年前ということになります。
そのころ、地球では最後の氷河期が終わり、海面が上昇し、日本では縄文土器がつくられていました。

かに星雲(M1)の詳細

地球からの距離は6500光年とも7000光年とも言われます。直径は約5.5光年。

1054年に当時の人々を驚かせた超新星爆発の残骸です。平安時代の空に昼間でも見えたでしょう。

ところで、日本には超新星の記録が代々残されています。
鎌倉時代の1230年のある日、また別の超新星が現われました。
きっと当時の人々は驚き、ある人はこれから良いことが起こると言い、また別の人は悪いことが起こると騒いだことでしょう。
そこで藤原定家は、その吉兆を問うため、陰陽師の阿部氏に相談し、彼と共に過去の記録を調べました。
過去に同じような現象が無かったか、あったとしたら、その後でどんなことが起こったのか、ということを調べたていったのです。

そうした調査の中で、1054年5月から6月にかけて、おうし座の角のあたりに木星のように明るい星が現われたという記録も発見されました。
そして、こうした一連の調査の様子について、藤原定家は個人の日記「明月記」の中にも記載していました。

後冷泉院 天喜二年 四月中旬以降 丑時 客星觜参度 見東方 孛天関星 大如歳星

これが日本に残る「かに星雲」の元となった超新星爆発の公式な記録です。
それを後世の天文学者が超新星爆発の記録として再発見しました。

天文学と考古学が結びついた瞬間です。

一見すると何の関係もない学問も、実は関係があって、総合的に調べてはじめて発見できることがあります。

いろいろな分野を横断して調べる研究を「博物学」と呼ぶそうです。
人間の小さな脳と短い一生では、博物学の研究で成果を出すのは至難の業で、運も大きいでしょう。
しかし今はAIを活用できます。こうした研究がさらに発展することでしょう。

それにしても、情報の大元は陰陽師が代々伝えてきた記録だったわけですが、それも気になりますね。
その陰陽師の記録を探せば他にも発見が・・・と思って研究されている方もいらっしゃるでしょう。
一方で、陰陽師の記録は全ては残されていないようです。
明治初期の「天社神道廃止令」で一部の活動が禁止されたり、戦争で焼失したりするなど、歴史の中で葬り去られた記録も多いでしょう。

さて、かに星雲の話の戻ります。
1054年に爆発した星の残骸は、そのあと高速に広がり続け、次第に星雲になっていくわけです。
その星雲の姿が初めて望遠鏡で捉えられたのは1731年のこと。イギリスのアマチュア天文家によって発見されたとされています。
ただし、それが1054年の超新星爆発の残骸であると判明したのは1930年代後半になってから。
アメリカの天文学者が中国の文献と日本の明月記を調べて同定しました。
調査当時、この超新星の記録が文献として残されていたのは日本と中国だけだったと言われています。

(ウィキペディアとか色々な参考資料より)

 

昇ってきた夏の天の川 数万光年

次の写真は明け方に撮影しました。
3月は夜明け前に夏の天の川が昇って来ますが、その様子です。

夏の天の川は見事です。
宮沢賢治の小説「銀河鉄道の夜」にも出てきます。

写真では色がついて見えますが、実際には薄く微かな白い帯のように見えます。
茶臼山高原であれば、その帯のなかに濃淡があるのが分かります。
天の川が東の地平線の近くにあるときは、低空の雲かと見間違えるほど、存在感があります。

その天の川は、銀河系を内部から見た姿です。

銀河系を内部から見ているとはいえ、銀河系があまりにも巨大であるため、ほとんどの星は遠すぎてはっきり見えません。
例えば太陽が100光年先にあったとしたら、もう暗すぎて肉眼では見えません。
銀河系内のほとんどの星々は数千光年から数万光年の彼方。肉眼では点にすら見えないかすかな光です。
そのような無数の星々のかすかな光が重なって、全体としてぼんやりと雲のように見えています。

写真の中央あたりが最も天の川が濃く見えます。
そのあたりが私たちの銀河系の中心部。
地球からの距離は27000光年くらい。巨大なブラックホールがあるらしいですよ。

その銀河の中心の姿は約27000年前の姿。
その頃の日本は、人類が住みはじめたばかり、旧石器時代のころです。

 

ボーデの銀河と葉巻銀河(M81とM82) 1200万光年

夜半過ぎになると北東に北斗七星が昇ってきます。おおぐま座です。
北斗七星の周りには、多くの銀河があります。
最初に昇って来るのが、ボーデの銀河(M81)と葉巻銀河(M82)です。

写真の右上に見えるのがボーデの銀河(M81)です。とてもきれいな渦巻銀河です。
左下には葉巻銀河(M82)が見えています。こちらは構造がぐちゃぐちゃです。

別の日に撮影した写真も載せておきます。こちらの方が渦巻の構造や銀河の広がりがよく分かります。

これら2つの銀河は、数千万年前に接近しました。
そのとき小さい方の葉巻銀河は壊されてしまい、このようなぐちゃぐちゃな構造になってしまいました。
葉巻銀河の中心部が爆発し、左右に赤いガスが噴き出しています。

これら2つの銀河までの距離は1200万光年。
つまり1200万年前の姿。
地球では新第三期。哺乳類の進化が進んで大型化していた時代です。

 

回転花火銀河(M101) 2200万光年

北斗七星の柄の部分にも、きれいな渦巻き銀河があります。
回転花火銀河(M101)。これも、おおぐま座です。

望遠鏡ではとても大きく見える銀河です。さらに写真では内部の細かい構造まで観察できます。
内側から外側へぐるりと回転するような腕が何本か確認できます。

そうした腕に沿うように赤い斑点がいくつも分布しているのが分かります。
この赤い斑点は巨大な星雲で、その中で新しい星が次々に誕生しています。

この姿は2200万年前の姿。
地球では新第三紀のはじめ。哺乳類の進化が本格的にスタートした頃です。恐竜はもういません。

そういえば昨年もこの銀河を撮影していました。
あの時は 150㎜の望遠レンズを使い、下の写真を撮りました(昨年のブログ「【天体観測】天の川の写真を撮って来たよ」から引用)。

このように150㎜望遠レンズでは小さくポツンと写る程度です。
これでも「やった、写った!」と感動していたのですが、やはり望遠鏡の迫力にはかないません。

この銀河は内部の構造にもカタログ番号が細かく与えられています。

 

子持ち銀河(M51) 2300万光年

おなじく北斗七星の柄の部分に、もう1つ面白い銀河があります。
子持ち銀河(M51)です。こちらは、りょうけん座に属します。

文字通り、大きな渦巻銀河の左に小さな銀河が子供のようにくっついています。
手をつないでいるようにも見えます。

2つの銀河が衝突している、まさにその最中と言われます。
数億年前につながりはじめ、このまま互いに引きあって、数十億年後には1つに合体するそうです。

実は左手の小さく見える銀河の中心には巨大なブラックホールがあり、大きい方の銀河の腕を引っ張り込んでいるそうですよ。

 

おとめ座の銀河団(Markarian’s chain) 6000万光年

北斗七星に続いて、かみのけ座とおとめ座が昇ってきます。
どちらにも銀河の集まりである「銀河団」があります。

まずは地球に近い方の「おとめ座銀河団」から撮影しました。といっても6000万光年の彼方です。
この写真は 150㎜望遠レンズで撮影しました。

画面いっぱいに小さな銀河が多く写り込んでいるのが分かるでしょうか。
この領域の銀河の集まりがおとめ座銀河団です。
中央付近にいくつか目立つ銀河がありますが、ハッキリとした渦の構造が見えません。楕円銀河というタイプの銀河で、ぼんやりした楕円形に見えます。よく見ると変形した銀河もありますし、周辺には渦巻銀河も見られます。

画面中央から左下へJの字に銀河が連なっています。この連なりは「マルカリアンの鎖(Markarian’s Chain)」という名前が付いています。
その部分を少し拡大してみましょう。

距離が6000万光年ですから、これらの姿は6000万年前の姿です。
6000万年前といえば、地球に小惑星が衝突して多くの生物が絶滅し、恐竜が姿を消した後の時代です。
辛くも生き延びることができた生物たちが、ようやく地球上に繁栄していたころでしょう。

6600万年前に直径10Kmの小惑星が地球に衝突し、恐竜を始めとした多くの生物を絶滅させました。
これにより白亜紀は終わり、次の第三紀が始まりました(K-T境界)。

その衝突のクレーターは今も残っています。
メキシコのユカタン半島の北部からメキシコ湾西部がそれです。地図では分かりにくいですが地層や重力異常から特定されました。

レアアースの1つにイリジウムという元素があります。
地球の地殻には存在しない元素のはずですが、この元素を多く含む薄い地層が世界各地に分布しています。しかも、どれも同じ年代です。
実はこのとき衝突した小惑星がイリジウムをもたらし、衝突で世界中に飛び散った塵や破片がこうした地層をつくりました。

さて、この写真の中から、おとめ座銀河団にある銀河をAIに見つけてもらいましょう。
NGCカタログ、ICカタログ、Mカタログの範囲に絞って見つけてもらいましたが、それでもこれだけ見つかりました。

 

かみのけ座の銀河団 (Abell1656) 3億2千万光年

最後に紹介するのが、かみのけ座銀河団です。その距離はなんと3億2千万光年!
かみのけ座はおとめ座のとなりです。
見かけの方向は、おとめ座銀河団の近くに見えるのですが、遠近の差がスゴイです。

望遠レンズで撮影(150mmF2.8)

まずは望遠レンズで。
中央付近にぼんやりと2つの小さな塊が見えるでしょう。
それがかみのけ座銀河団です。
とても遠いので、ちいさくまとまっています。

150㎜の望遠レンズの倍率は、およそ3~4倍くらいです。その程度の倍率では、まだまだ小さいですね。
この写真の中央部を拡大してみましょう。

中央には、ぼんやりした楕円銀河が縦に2つ並んでいるのが分かります。
その周辺に小さな銀河が多く群がっているはずなのですが・・・この写真では倍率が低すぎて、そこまで分かりません。

やはり望遠鏡を使うしかないでしょう。

塾長の持っている望遠鏡では、上の写真の緑の枠線の領域を拡大して撮影することができます。

望遠鏡で撮影(760mmF3.8)

はい、これが、かみのけ座銀河団の本当の姿です!

中央とその少し下に、やはり2つの大きな楕円銀河が縦に並んでいます。
それらの周囲に小さな楕円銀河が多く群がっているのが分かるでしょう。
ピンボケした星のように見えるものは全て銀河です。

なお、はっきりした点状の天体は、私たちの銀河系にある星々です。銀河より手前に重なって見えています。

中央の2つの楕円銀河は、実際のサイズがとても巨大です。直径30万光年~40万光年もあります。
私たちの銀河系の直径が7.5万光年ですから、その4~5倍もあります。つまり体積なら100倍規模です。

実は周囲の銀河が小さいのではなく、中央の2つの銀河がとても巨大だったのです。

その巨大な銀河ですら拡大してもこのサイズ。3億2千万光年は遠いです。
そしてこれらの銀河の姿は3億2千万年前の姿。今ごろ現地はどうなっているのでしょうか?

3億2千万年前といえば、地球では三畳紀のころ。恐竜が出現した頃です。

かみのけ座銀河団から光が出発したころに恐竜が誕生し、
おとめ座銀河団から光が出発したころに恐竜が絶滅しました。

さて、この写真の中に銀河がいくつあるのか、AIに見つけてもらいましょう。

NGCカタログ、ICカタログ、Mカタログに掲載されている天体の範囲で見つけてもらいました。
しかし名前を特定できなかった銀河が、まだ多く残っています。
遠くの小さい銀河は、もっと別のカタログに掲載されているのでしょう。

観測機器やデジタルの進化で、塾長のようなアマチュア天文ファンが撮影する写真にも、マイナーな天体が多く映るようになったということ。
今後は天文台が使うような超詳細なカタログも時には必要になるでしょう。

観測風景

今回は主に茶臼山高原で観測、撮影しました。
1つの天体を撮影するのに1時間~3時間くらいかかるので、何日かに分けて遠征しています。

最後に撮影したのが3月21日(土)~22日(日)でした。
21日はいつもより少し塾が早く終わったので、そのあと急いで望遠鏡を車に積んで山に向かいました。
晴れたのは嬉しいですが、気温は氷点下3℃!
寒かったです。

画像処理

天体写真は画像処理をしないと映像が現われてきません。
真っ暗な宇宙空間と明るい星の間で明暗の差があり過ぎるので、それらの格差を圧縮する必要があるためです。

またデジタルカメラは人間の目には見えない光も記録します。
さらに街の明かりの影響で星が見えなくなってしまうので、撮影には街の明かりの光をカットするフィルターなども使います。
これらの影響でカラーバランスが崩れるため、色合いの調整も必要となります。

こうした処理の過程で、調整の加減を少し変えると見た目も変わります。
ただ、すでに人間の目には見えない姿や色まで写し出していて、本来の色が何かは分からないため、ある程度は個人の好みが許されます。

上の写真は画像処理の違いを比較しました。
同じ写真でも処理の違いで赤っぽくなったり青っぽくなったりします。
今回はこれらの中間の色合いで調整しました。

 

撮影データ

以下、今回撮影した写真のデータです。

なお、昨年の写真(150㎜望遠レンズで撮影したM101)のデータについては、昨年のブログ「【天体観測】天の川の写真を撮って来たよ」に掲載してあります。

また以下で DIY Zero(OnStepX mount) とあるのは、自作した赤道儀のことです。
この赤道儀については別のブログ「【天体観測】望遠鏡を動かす装置「赤道儀」を作ったよ」で詳細に紹介してあります。

 

かに星雲(M1)

2026/02/15 20:37-21:05
exposure: 24m (8x180s), Gain200, -10℃
ASI585 MC Pro, Antlia Quad Band AP Filter
Vixen R200SS Corrector-PH (760mmF3.8)
DIY Zero(OnStepX mount) + ZWO ASIAIR mini
Seiji Matsushita
備考: 突風有

 

昇ってきた夏の天の川

2026/03/22 03:38-03:39
exposure: 69s, ISO2000
Canon EOS-60Da, LPS-P2 filter
SIGMA 15mm F2.8
Sky-Watcher Star Adventurer GTi
Seiji Matsushita

 

ボーデの銀河と葉巻銀河(M81とM82)

2025/11/15 01:39-05:08
exposure: 147m (147x60s), Gain200, -10℃
ASI585 MC Pro, Antlia Quad Band AP Filter
Vixen R200SS Corrector-PH (760mmF3.8)
DIY Zero(OnStepX mount) + ZWO ASIAIR mini
Seiji Matsushita

 

回転花火銀河(M101)

2026/03/21 23:10-01:23
2026/03/22 04:01-04:46
exposure: 156m (52x180s), Gain252, -10℃
ASI585 MC Pro, Antlia Quad Band AP Filter
Vixen R200SS Corrector-PH (760mmF3.8)
DIY Zero(OnStepX mount) + ZWO ASIAIR mini
Seiji Matsushita

 

子持ち銀河(M51)

2026/02/16 00:03-04:13
exposure: 165m (55x180s), Gain200, -10℃
ASI585 MC Pro, Antlia Quad Band AP Filter
Vixen R200SS Corrector-PH (760mmF3.8)
DIY Zero(OnStepX mount) + ZWO ASIAIR mini
Seiji Matsushita
備考: 風強し、ガイド精度は5~9秒
撮影した枚数のうち3分の1はガイドエラーで捨て残り55枚をスタック

 

おとめ座の銀河団(Markarian’s chain)

2026/03/21 22:23-01:51
exposure: 150m (30x300s), ISO2000
Canon EOS-60Da, LPS-P2 filter
SIGMA 150mm F2.8
Sky-Watcher Star Adventurer GTi
Seiji Matsushita

 

かみのけ座の銀河団 望遠レンズ(Abell1656, 150mmF2.8)

2026/03/22 01:42-03:24
exposure: 120m (20x300s), ISO2000
Canon EOS-60Da, LPS-P2 filter
SIGMA 150mm F2.8
Sky-Watcher Star Adventurer GTi
Seiji Matsushita

 

かみのけ座の銀河団 望遠鏡(Abell1656, 760mmF3.8)

2026/03/22 01:53-02:58
exposure: 120m (40x180s), Gain252, -10℃
ASI585 MC Pro, Antlia Quad Band AP Filter
Vixen R200SS Corrector-PH (760mmF3.8)
DIY Zero(OnStepX mount) + ZWO ASIAIR mini
Seiji Matsushita

 

観測風景

2026/03/22 03:36-03:37
exposure: 63s, ISO2000
Canon EOS-60Da, LPS-P2 filter
SIGMA 15mm F2.8
Sky-Watcher Star Adventurer GTi
Seiji Matsushita

 

以上です。

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、愛知工業大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、愛知教育大学附属高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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TEL:052-893-9759
教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

ブラックホールの目!? 人類が初めて撮影に成功!!

ブラックホールのイラスト

こんにちは、塾長の松下です。

すごいニュースがありましたね。見ました?聞きました?・・・人類の科学力がとうとうここまで来たんですね。

ブラックホールの撮影に人類が初めて成功したんです!

これが国立天文台が発表した動画です。観測の簡単なまとめは28:40~29:35です。

ということで、今日は塾長の趣味で時事解説です。

ブラックホールとは?

ブラックホールは、何でも吸い込んでしまう恐ろしい「星」です。本当にこの宇宙に存在します。光すら吸い込んでしまうので姿形は全く見えません。周囲のものを何でも吸い込んでしまうため、そこだけまっ黒に空いた穴の様に見えることからブラックホールと言われています。

ブラックホールは星が超ぎゅうぎゅう詰めに押しつぶされて、超超超高密度になると誕生します。太陽の30倍くらい重い星が、直径50Kmくらいに押し固められるとブラックホールになるそうです。

もしも地球全体をスポンジのようにギュギューっと押し固めて、直径1cm未満の箱に押し込めることができれば、地球もブラックホールになるそうです・・・いやいや、道端にある石像ですら押しつぶして直径1cmに圧縮させることが想像できません。いったい何をどうしたら地球全体を1cm未満まで押しつぶせるのかって話です。

ところが宇宙には「超新星爆発」とか「重力崩壊」とかいう現象があって、星が超超超押しつぶされてしまうことが実際に起こるそうです。その結果ブラックホールが生まれます。

今から約100年前、アインシュタインという天才物理学者が「一般相対性理論」という理論を発表しました。その翌年、シュバルツシルトという別の物理学者がこの理論の方程式を使ってブラックホールの存在を予言しました。

更に、ブラックホール同士が合体して、より大きなブラックホールに成長することもあります。銀河の中心には、何度も合体を繰り返してできた超ド級にでっかいブラックホールがあるそうです。
実は今回のニュースで撮影されたというブラックホールは、その超大きなブラックホールのことでした。

ブラックホールはどこにある?

約100年前に方程式の計算から予言されたブラックホールでしたが、その後の観測で単なる空想上のものではなく、この宇宙に実在するらしいことが分かってきました。

約60年前の1960年台になると人工衛星の観測がさかんになり、はくちょう座の6000光年の彼方で、強力なX線を出している星が発見されました。X線は放射能の一種で、とても高エネルギーです。太陽からも出ていますが、6000光年先まで明るく届くほどの量は出ていません。普通の星からここまで強力なX線が出ることはありえません。何か特殊な仕組みが必要です。はくちょう座にあるこの天体は青い星ですが、だ円形にひしゃげていて、見えない星の周りを回っていることが分かりました。それでこの星の隣にはブラックホールがあるに違いないと言われるようになりました。星がブラックホールに吸い込まれているためにX線が出ているのだろうと説明されました。

1987年に地球から約2万光年離れた隣の銀河「大マゼラン星雲」で超新星爆発が起こりました。この時に放出されたニュートリノという物質を日本の岐阜県にある観測装置「カミオカンデ」が観測し、東大の小柴教授がノーベル物理学賞を受賞しました。この超新星爆発でブラックホールができたかもしれないと言われています。

2016年にはアメリカの研究チームが「重力波」の観測に人類で初めて成功しました。重力波もアインシュタインの相対性理論から予言されたものです。この観測で、約13億光年の彼方で太陽の29倍と36倍の質量を持つ2つのブラックホールが合体して1つのブラックホールが作られたことが分かりました。

このようにブラックホールを間接的に観測することにいくつも成功してきましたが、まだ誰もその姿を直接見たことがありません。とても小さくて遠くにあるため、世界最大の望遠鏡でも撮影できませんでした。いつしかブラックホールの姿を直接見ることが科学者の夢の1つになりました。

そして、2019年4月10日、日本の国立天文台が世界各国と協力して、ブラックホールの姿を人類で初めて撮影することに成功したと発表しました。

撮影されたブラックホールの住所は「おとめ座にあるM87銀河の中心」です。普通のブラックホールではなく、銀河の中心にある超大きなブラックホールです。

おとめ座といえば、春の夜空に見える星座です。1等星のスピカが目印です。おとめ座を形作る目に見える星々は、すべて私たちの銀河の中にある「星」たちです。距離はせいぜい1000光年か、それより近いところにあります。
一方、M87は地球から約6000万光年も離れた「銀河」です。私たちの天の川銀河より一回り大きな銀河ですが、その姿は望遠鏡でしか見えない上に、普通の星と比べて数10万倍くらい遠くにあります。

今から100年前、アインシュタインが相対性理論を発表して間もなく、アメリカのカーチスという天文学者が、この銀河の中心からジェットが噴き出していることを発見しました。そのジェットの長さは7000光年とも8000光年とも言われています。
2000年にはハッブル宇宙望遠鏡が、その姿を撮影して有名になりました。

「ハッブル、M87銀河の中心から遷光速で吹き出すジェットを観測」(アストロアーツ)

それだけ大きなジェットを吹き出すからには、M87の中心には巨大なブラックホールが存在していて、どんどん周囲の物質を吸い込んでいるに違いないと言われるようになりました。「宇宙ジェット」と言えばM87のジェットのことを指します。それくらい有名なジェットです。

特にここ数十年の間、日本の研究チームがM87の観測を継続的に行って来たそうです。

普通の望遠鏡では見えないブラックホールの姿を、どのようにして撮影できたのかは、どうぞ動画をご覧ください。研究者が誇らしげに成果を発表する姿も印象的です。

本当に素晴らしい成果だと思います。

M87の宇宙ジェットの撮影を試みるアマチュア天文家たち

今回ブラックホールが撮影されたM87のあるおとめ座は、他にもたくさんの銀河を観測することができます。春の星座である「おとめ座」から「しし座」にかけては、銀河系の外にある、何千万光年、何億光年先の銀河を観測しやすい領域です。

プロの研究者に限らず、世界中のアマチュア天文家たちもまた、その領域の銀河たちを自分の望遠鏡で撮影して楽しんでします。特に鎖のようにたくさんの銀河が並んで見える「マルカリアンチェーン」という領域が有名です。そして今回のM78銀河は、そのマルカリアンチェーンのすぐ横にあります。M87銀河は星好きな人の間では、もともと有名な銀河なのです。

M78銀河の宇宙ジェットを目で見るには大きな望遠鏡が必要です。しかし写真ならば、アマチュア天文家の持つ規模の望遠鏡でも撮影が可能です。宇宙ジェットの姿を自分の望遠鏡と写真テクニックでどこまで映し出せるか。それが1つのチャレンジになっています。はるか遠くの銀河にあるブラックホールの存在の証を自分の望遠鏡でも撮影できるのですから、とてもロマンがあります。

そもそも銀河とは

銀河とは、数千億個の星の大集団です。その姿はさまざまで、渦巻き状、棒状、楕円状などがあります。私たちの太陽も天の川という銀河の中の星の1つです。宇宙にはそうした銀河と呼ばれる星の大集団が、無数にあります。

1つの銀河の中に、太陽のような星が数千億個あります。1つの銀河の大きさは数万光年以上あります。
銀河と銀河の間は、数万~数百万光年くらい離れています。
そしてこの宇宙には銀河が数千億個あると言われています。

例えば、私たちの天の川の近所の銀河に、アンドロメダ銀河があります。そこまでの距離は約200万光年です。ですから一般に銀河を観測するとなると、めちゃくちゃ遠い天体を観測することになります。

そしてほとんどの銀河の中心には、巨大がブラックホールが潜んでいると言われています。もちろん私たちの天の川銀河の中心にもあります。幸い、天の川銀河の中心は地球から2万5千光年も離れているので、太陽や地球がそれに吸い込まれる心配はありません。

おわりに

ブラックホールなんて実生活には無関係でしょう。
しかし人類が積み重ねてきた理論が、非現実的ともいえるブラックホールの存在を予言し、それがまさか実在していること自体が凄いことだと思いませんか?
目で見えていることや手で触れていることだけが現実ではないということですね。
この世界にはまだまだ神秘が隠されているのかもしれません。

 


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