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// 条件1に該当しない場合の処理

コロナ

偏差値が高くてもコンピューターが使えなければ意味が無い

無意味な情報公開

宇宙とコンピューターが大好きな塾長です。

プログラミング教育。
どんどん強化されていますね!

昨年から小学校の全教科で。
今年から中学校の技術家庭科で。
来年から高校の情報1で。そのまま大学入試科目にもなります。

庶民化するプログラミング教室

こうした流れの中で、最近アンケート調査が行われました。

保護者の7割が子どものプログラミング学習を「検討する」と回答

もう、そういう時代になってきました!

これまでのプログラミング教室は、どちらかと言えば「意識の高い」ご家庭向けの習い事でした。
それが今年あたりから、どの家庭でも当たり前に検討する習い事になってきたということです。

これは良いことです。
とはいえ、日本は遅れている状態から、やっとのことで普通の状態になってきた程度。
まだまだ、これからです。

大人はどうなの?

一方、大人たちの方は大丈夫なんでしょうか?

今回は

「頭の良さが無駄になっている!」

という日本の課題を明らかにしたうえで、子供たちに

「本来はこうあるべきだよ!」

を示したいと思います。

ということで、こんなニュースのネタから話が始まります・・・

国家のシステムが手作業だった!?

2月17日のニュースです。

「日本の技術力の低さ」「生産性の低さ」が話題になりました・・・

厚労省、コロナ感染者数を手集計 菅首相「承知している」」(JIJI.COM)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021021700893&g=pol

国はどうやって全国のコロナ感染者の人数を把握しているのでしょうか?

なんと、その方法とは・・・手作業です!!

厚労省の委託事業者が、
深夜0時を過ぎたら「よーい、ドン」って感じで
全国の48都道府県や政令指定都市のホームページを見まくり、
数字を目で確認し、
1つ1つ手作業で数字を集めてから、
合計を計算!

という手順のようです。

気合とド根性!
炎の集計マニュアル!?

えっ、仕事のやり方が最初から深夜残業ありき!?

トホホ・・・

官僚もコンピューターの使い方が分からない

官僚の皆さんって、めっちゃ頭が良いんですよ。
そんな優秀な皆さんが、どうして今まで放っておいたのでしょうか?

う~ん、にわかには信じられませんでしたよ。だって、国のやることですよ。

きっと大そうなシステムがあって、
きっと日本中からネットワーク経由で数字が集められてきて、
きっと自動的に集計されているのだろう

などと思っていましたから。

それがなんと、僕らが自分たちでネットで調べて得られる情報と、質も手順も同じだったということです。
しかも、深夜0時を過ぎてから仕事をするのが正常な作業マニュアルという位置づけ。

わざわざ深夜残業の人件費を使っていたのです。
これでは働き方改革も進みません。

偏差値が高い人たちが集まる霞が関。
その官僚たちでさえ、コンピューターで集計することができませんでした。

コロナが緊急事態というのは分かります。
大変だと思います。

でも、問題の本質はそこではありません。
もっと根深いところにあります。
それは誰も次のことを考えなかったということです。

情報の再利用性

職場の仕事のやり方というのは、日々の改善の積み重ねなんですよね。
今までコンピューターを使おうとして来なかった悪しき職場の文化。
そういう悪い習慣が、ずーっと蓄積してきた結果が、正にここで露呈してしまったということです。

なんとも残念なニュースでした。

あらためて日本がIT後進国であることが浮き彫りになってしまいました。

それにしても・・・あれ?

日本は技術大国のはずじゃなかったっけ?
技術大国なのにIT後進国?

おかしいですね。

そこで、なぜコンピューターでスパッと集計を出せないのか、ちょっと調べて考えてみました。

自治体が情報発信する方法がダメだった

さて、デジタル庁が発足するのは今年の9月です。
つまり、日本全国の行政機関がネットワークでつながっていくのは、きっとその後の話になるでしょう。

そう考えると、今の段階で国や官僚の仕事を批判するのは早すぎかもしれません。
それに、大きな組織ですから、一部の失敗で組織全体についてどうこう言うのは気が早いです。
違う部署へ行けば情報の猛者がいらっしゃるのかもしれません。

批判だけならアホでもできます。
もっと生産的な記事を書くべきでした。

これは失礼しました!

それならば、せめて

「都道府県のホームページから感染者数を調べる処理」

くらいは自動化を提案したいところです。
少なくとも深夜残業ありきのマニュアルは良くありません。
深夜はコンピューターに作業をさせて、人間はお家に帰って寝ましょう。

逆に、なぜ最初からそういう発想でマニュアル化できなかったのか不思議です。
きっと何か事情があったはずです。
ということで、

都道府県のホームページがどうなっているのか?

を実際に見てみました・・・

そうしたら、なんと、
気が付いてしまいました。
さらに悲惨な現実に!

もう、本当にビックリですよ。
都道府県それぞれのホームページが、そもそも悲惨だったんです。

「数字」じゃなくて「画像」だったんですよ!

なぜ集計表を画像にしたらダメなのか?

例えば、エクセルなどで集計表をつくったとします。

この表の数値データをそのままWebサイトに載せて公表してくれたらよかったです。
見た人はその数字を再利用できます。
Webサイトから数字をコピーして、別の集計作業にすぐ利用ができます。

情報の再利用です。

ところが、今回はそうしませんでした。
画面に映ったエクセルの表の「写真」を撮って、その写真をホームページに貼り付けたのです。
(この記事の後半で、その実例を示しています)

写真から数字をコピーすることはできません。
それを見た人は、写真を見ながら、また手作業で数字を1つ1つ入力する、という作業が発生してしまいますよね。

情報が再利用できません。

数字は数字のまま公表すべきなのに、わざわざ写真で公表した。
この方法はダメですよ!

他のことに例えてみれば、もっと分かりやすいです。

はじめの一歩は「情報の再利用性」から

もしもあなたがLINEやメールなどで相手から電話番号を聞かれたら、どうやって知らせますか?

普通は、電話番号の「数字」をメッセージで返信しますよね。

それなら1往復のやり取りだけで済みます。
しかも相手は電話番号をクリックするだけで電話帳に登録したり、折り返しの電話をしたり、といった次の行動がすぐにできます。

つまり、相手が「利用しやすい情報の形」で返事をしようと考えますよね。

わざわざ電話番号を紙に書いて

「紙に書いたから、深夜0時を過ぎたら、私の家まで紙を受け取りに来てね。」

なんて相手に言ったらどうなるでしょう?

紙に書いたメモを写メにとって送るのも、ちょっと面倒です。
相手は写真とアドレス帳を行ったり来たりして登録作業をする手間が発生します。

ちょっと意地悪ですよね。

コンピューターの世界では不便ということになります。

このように情報を伝える時には、情報の種類にふさわしい形があります。
相手にとって「利用しにくい」「手間がかかる」ような形で情報を送っても、相手に伝えた意味が半減してしまうのです。

今回の学び:

数字や文字の情報を画像にしてしまうと、情報の再利用性が悪くなる!

各都道府県のホームページは、コンピューターの目で見ると、とても不便な情報発信になっているワケです。

情報の墓場

私は、紙の印刷物や画像ファイルを「情報の墓場」と読んでいます。

コンピューターが活用しにくいデータ形式だからです。

上の例で見たように、せっかく数値や文字というデータになっているものを、わざわざ紙や写真にしてしまったら単なる嫌がらせです。
もともと使いやすかった情報が、紙や画像ファイルにされてしまったら台無しになるからです。

熱がエネルギーの墓場と言われるように、コンピューターの世界では紙や写真などがデータの墓場に相当すると思います。

愛知県ホームページによる2021年4月13日の発表の例

(注意!)各都道府県が悪いというのではありません。日本全体に蔓延している問題です。ぜひ「自分の問題」として見て欲しいです。ピンチはチャンスかも。

試しに愛知県のホームページのHTML構造はこんな感じでした。ちなみに他の県や市も似たようなモノでした。

/html/body/div[1]/div[3]/div[3]/div/div[5]/div[1]/p[1]/img

<html>
<body>
<div id=”container”>
<div id=”mymainback”>
<div id=”main”>
<div id=”main_a”>
<div id=”main_body”>
<div class=”detail_free”>
<p>
<img alt=”030412検査陽性者” src=”/uploaded/image/249717.png” style=”height:885px; width:600px”>

最後がimgタグで画像ファイルになっています。
ですから、コンピューターの目で見ると

「感染者数のデータ」=「249717.png という画像ファイルがあるらしい」

くらいまでしか情報が読み取れません。
もちろん人間の目で見れば、写真として

 

愛知県発表_感染者数_20210413

というふうに見えます(愛知県のホームページの画像より)。

この表は表のように見えますが、なんと1枚の写真です。
ですから、ホームページ上でマウスで数字を選択したり、数字の部分を選んでコピーしたりすることができません。

試しに、上の表で数字のところを選択してみてください。

できないでしょう?

数字じゃないからです。選択することすらできません。

マジか!?

って思うでしょう。
そういうホームページのつくりなんです。

もちろん感染者数は一般公開されている情報ですから、セキュリティとか情報の公開範囲とかは関係ないですよ。ホームページで表示されている時点で、そういう話ではないですから。

ここまで公開しておいて、よりによって何で画像形式なの?

ってことです。

まぁ、とにかく、現状がこういう状況になっているわけですから、人間を深夜0時まで残業させる羽目になるのです。

9月に発足するデジタル庁は、こうした問題を1つ1つ解決していくわけですね。
すごく大変そう・・・
でもやり切らなければ日本に未来はありません。

人工知能に読ませればいい、はウソ!

こんな意見が出て来そうなので、それも考えておきましょう。

都道府県が公表しているホームページを人工知能に読ませれば、自動化できるのではないですか?

はい、技術的には可能です。

ご周知のとおりOCRという処理やディープラーニングという種類の人工知能を使えば、画像から文字や数字を読み取ることが可能です。
ただし、これは割に合わないコストがかかります。

なぜなら、データを写真に変更するエネルギーに比べて、写真を人工知能が読み取るエネルギーの方が、何百倍も必要だからです。

だったら最初から写真にしなければいいじゃん!

ということになります。つまり一番エコなのは、

何もしないこと

です。
表をつくったなら、そのまま表は表として公開すればよいのです。
エクセルで表を作ったのなら、その表をコピーしてHTMLで貼り付けることもできます。

わざわざ画像という別の形式に変換する手間など最初から不要です。

人工知能を開発するために人件費や開発費を使い、人工知能を運用するために大量の電気エネルギーを費やして、CO₂の排出量も増大。そのペナルティ金をまた海外へ支払う。そんな馬鹿な話はありません。

最初から素直に「使いにくいから直してほしい」と指摘して正す方が、何百倍もコストが安くすむでしょう。

ということで「画像形式で公開」という根本原因をとり除けば一瞬で解決です。

画像ファイルにこだわって人工知能にホームページを読ませる案は却下です。
税金の無駄です。

どうしたらよいか?

まず第一段階としては、地方の情報公開を、画像ファイル型からテキスト型に変えていくことです。
そうすれば少なくとも人間が集計作業をする手間は無くなります。

愛知県のホームページに関して言えば、<img>タグを挿入しているプログラムを、ちょこっと修正して<table>タグなどに変更するだけです。
このときタグに与える id の値は、国から指定して統一を図った方が良いでしょう。

そもそも画像ファイルを毎日どのように作成しているのか知りませんが、データを表形式にする方がプログラム的には楽ちんのはずです。

この程度ならプログラムの修正はごくわずか。ちゃんと設計されたシステムであれば数万円くらいです。運用テストなどの手数料を考えても5万円くらい。何十万円も請求されたらボッタくりですね。

そして第2段階としては、Web-API化することです。
これは9月に発足するデジタル庁の仕事になるでしょう。APIの仕様は国内で統一した方が良いからです。
長い目で見たメンテナンス性を考えれば、外部仕様だけではなく、ある程度のアーキテクチャまで統一した方が良いとは思います。

総務省のWebサイトには、すでにWeb-APIが組み込まれていますから、もう実績があります。
あえて注文をつけるなら、XML形式ではなくJSON形式の方を標準にして欲しいことくらいです。

こういうのは誰がやっても同じような仕様書になるので、国の方で「えいやっ」と仕様を決めてしまえばよいと思います。
今までさんざん手作業で情報収集に苦労して来た霞が関の官僚の皆さんです。彼らに「どんな情報が欲しい?」とヒアリングすれば良い仕様書に落とし込めるでしょう。

ありがちなミスは、自治体から意見を聴こうとして全国から人を招いたり、大きな会議体を作ったりすることです。そんな会議はまとまりません。人を集めるお金と時間があるなら、その経費を「後から変更や拡張がしやすい設計にする」方へ割り当てた方が賢明です。

仕様書ができたら、助成金付きで自治体へWeb-API化をお願いすればよいでしょう。

マスコミのみなさんもAPIを通じて即座に情報収集できますから、密な状態で取材する必要はなくなりますよ。

モノづくり教育の話は横に置いておきましょう

さて、情報の再利用性について考えてきました。

教育改革では、ひたすら子供たちがプログラミングを学んでいく話になりがちです。

ところが大人にもプログラミング教育(正確にはプログラミング的思考の教育)を急ぐ必要がありそうです。
上で見たように、日本の大人たちは情報の形式を正しく選択することに、まだ不慣れです。大人は大人で勉強していく必要があります。

何より、プログラミング教育をロボットや自動車などの「モノづくり教育」のことだと勘違いしてしまう大人が、まだまだ多いです。

日本は要素技術とハードウェアには強いけど、ソフトウェアには弱い。

そこが日本の限界を作っています。
大人の皆さんにお願いしたいのは、

プログラミングとモノづくりを切り離して考えよう!

ということです。

ハードウェアの生産力を増強する方向性に教育を重点化しても、日本の競争力は増えません。
国内では、どう見ても物価と人件費が割に合いません。
ハードウェアの生産を増やしても、働くほど貧乏になる未来しか見えません。

GAFAを見ればわかるでしょう。

プログラミング教育にもハードウェアが使われているだって?

いえいえ、その中身を見てください。どんなパワーバランスで生産されているのかを見てほしいです。

PC、micro:Bit、レゴなどでさえ、どれも外国製で、しかも設計やライセンス元は先進国で、生産は途上国という役割分担です。
パソコンやCPUも、設計やライセンス管理を行う役割と、実際にモノを生産する役割は、違う国です。
もちろん、前者はソフトウェアで、後者がハードウェアです。

これからはソフトウェアをつくった国や企業が圧倒的な競争力を持ちます。

そのため、純粋に

プログラミングで情報を活用できるセンスを磨く!

ことに注力した方が良いのです。

上で見たように、日本の課題は情報の扱い方を知っている大人が少なすぎることです。

だからプログラミングと言えば、すぐにモノづくりに発想が行ってしまうのです。
だから、なかなかキラーアプリが日本から誕生しません。

プログラミング教育が分かり難いのであれば、次の方針を徹底させるのでもかまいません。

「情報の再利用性」のセンスを早くから身につけさせる。

大人も子供も共通です。

とりあえず、これを日本の人材育成の目標としてはどうでしょうか。

コンピューターで情報を効率よく扱える。
そういうセンスを身に着けた人材を、これからどんどん増やしていく必要があります。

大人もプログラミングを楽しもう

逆に言えば、まだまだ仕事がいっぱいあるということで、これは景気の良い話です。
日本改造計画を再び行えるくらい、盛りだくさんですね。

せっかくやるなら、楽しんでしまえば良いと思います。

上の例で見てきた通り、これは国家の基盤に直結する問題です。
日本の生産性向上にも直結します。

でも「生産性」という言葉が良くないですね。
なんだかつまらなそう。

コンピューターはもっと楽しめるものであって良いと思います。

私たちが想像していることをどんどん実現してくれる便利な道具。
それがコンピューターです。
表現したいことをどんどん表現して、それを楽しめばよいと思います。

ただ、そのときにちょっと「情報の再利用性」について気を遣えばよいと思います。

人間の体よりも、はるかに速く回って、疲れも知らず、ミスもしない。
それがコンピューター。

それを使いこなして、もっと楽しいことをしてやろう!

大人だって、まだまだこれからです!

人生100年の時代なのですから。

日本からキラーアプリが爆誕するためには

ICTで特に重要なのは「キラーアプリ」つまり「多くの人に使われるソフトウェア」の存在です。今のところアメリカや中国に比べると、日本はキラーアプリを作ることが苦手です。

というか、そういう能力のある人たちがみんな海外へ逃げてしまっています。何しろ日本では価値を認めてもらえないのですから無理もありません。

ソフトウェア技術者は、日本にいれば年収300万円。海外に行けば年収1000万円。そりゃ逃げられます。

博士号を持っている人材が就職難になるような国です。それもこれもソフトウェア産業が乏しいからです。

それならばソフトウェア産業を活性化させて、優秀な人材が日本でも活躍できるようにすればよいです。

そうすればキラーアプリが日本から爆誕するのも時間の問題と言えます。

ゲームやアニメもソフトの1種ですが、その分野では既に多くのヒット商品が日本から爆誕しています。

十分に土壌はあると思います。

日本でソフトウェア産業を活性化させるためには、まず日本人がソフトウェアの価値をよく理解することだと思います。

モノの値段は人々の価値観で決まるからです。
価値が分かる人が増えれば、海外のようにソフトウェア産業に投資する人が増えるでしょう。

アメリカや中国と比べると、日本では20分の1くらいしかベンチャー企業に資金が集まらないと言われています。
資金が集まらないということは、日本のトップ層が価値を認めらていないか、価値を理解できない、ということです。

そりゃ海外に逃げていきたくなりますよね。

政治でも経済でも、ソフトウェアの価値を理解できる人が組織のトップに就くべきだと思います。

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

我が子の将来に重要!?「アフターコロナ」って何?

after_corona

塾長です。

今日は「アフターコロナ」について書きます。

社会の自由研究に良いと思います。今なら自由に想像しても違和感がありません。
なぜなら、まだ専門科の間でさえ、どうなるか意見が分かれてるからです。
生徒それぞれに調べて自分なりの未来予想図絵を描いてみても良いでしょう。

コロナ

コロナ・・・太陽大気の最外層。皆既日食の時に見える。
コロナ・・・新潟県のとある暖房機器メーカー。
コロナ・・・温泉付きの宿泊施設などによく使われる名前。

昨年までは、そんな印象だった言葉「コロナ」。

あっちもコロナ、こっちもコロナ。
テレビでもコロナ、ラジオでもコロナ、ネットでもコロナ。

コロナ・・・新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の略称。

後から出てきた意味のくせに、大迷惑この上ない。
先輩たちに謝れ!

アフターコロナ

さて、そんなコロナに関して、さらに新しく

「アフターコロナ」

という言葉が出て来たらしい。
色々なところで盛んに目にするようになった。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を私たちが克服した「後の世界」のことらしい。

その頃になると、人びとの価値観や行動様式が、今とは変わっているというのだ。
そのような近未来を指して「アフターコロナ」と言うらしい。

COVID-19が消滅するのが1年後か2年後か。
あるいは薬や免疫の強化で人類が耐性を得て、いつの間にかその日が来ているのか。
とにかく何かしらの結末で私たちが今の状況を克服したとしよう。

コロナ騒ぎがすっかり過去になった。
そんな3年後、5年後の世界を想像してみてして欲しい。

何が起こるのか?

ということで、これから何が起こっていくのか。順に想像していく事にしよう。

さて今はコロナ騒ぎの最中である。

外出できない
人と接触できない

今のような状況が、半年、1年、2年と続いたら、みんなどうするだろうか。
そういうことを想像してみると分かりやすい。

今のままでいられるワケがない。

最初は制約ばかりで不便で不満しかなかった、かもしれない。
しかし、人々はそれを克服しようと、新しい環境を作り、そして新しい環境に慣れていく。

慣れたら手放せなくなる

最初はストレスを感じながら、新しい環境を受け入れつつも、次第に慣れてくる。

では、それで終わりだろうか?

いや、「慣れた」の次は「手放せなくなる」になるだろう。

オンライン
テレワーク

最初はバカにしていたが、使ってみると思いのほかに便利である。
人と直接会うことと、オンラインで話をすることに、何ら区別はないと分ってしまう。
それどころかオンラインの方が、むしろ人との距離を近く感じるし、エビデンスも取りやすい。

インターネット上に散らばる無数のコンテンツ

わざわざ自分で作らなくても、探せばだいたい手に入る。
教科書を読まなくても、学校の先生の話を聞かなくても、もっと分かりやすい解説動画がすぐに見つかる。
しかも無料で、いつでも何度でも。

あらゆることをもっと正確に、もっと具体的に、何でも知りたがるようになる。

あるいは、人混みを避けて、インターネットで通販を利用する人が増えていく。
日々の野菜や果物でさえ、通販で間に合ってしまうことに気が付いてしまう。
特売品やタイムセールは、ポイントや特典という姿に変わり、お得感も巧みに再現されていく。

あらゆる物をもっと早く、もっと安く、もっと便利に求めるようになる。

そうなれば人々はますます、

「自宅やスマホから、どんな情報でもどんな物でも手に入る」

ような環境を求める。

あらゆるものが「見える化」されていく

では、情報や物が手に入ればよいかと言えば、そうではない。
その過程で、かならず不安が付きまとう。

人間は理屈で理解したら、感情で決断を下す。

だから

「安心したい。だからもっと知りたい。」

そんな感情を満たす行動が加速するはずである。
そうやって、あらゆるものが

「見える化」

されていくのである。

あらゆる知識
あらゆるノウハウ
あらゆる経験談や実話

あらゆるサービスの品質
あらゆる物の状態や経路
あらゆる財源の分配先や用途の正統性

どんどん数値化されたり、図表になったりしていくだろう。

見えたら気付いてしまう

すると今度は、もとの環境の方に、不便さや矛盾を感じるようになってしまうのだ。
見えないものまで見えて来て、気にしなかったことまで、気になるようになってしまうのだ。

  • なんで行かなきゃいけないの?
  • なんで他の時間じゃダメなの?
  • なんで「目的」ではなく「やり方」や「態度」を指定するの?
    なんで創意工夫が「ダメ」で、古いやり方への固執が「良い」なの?
    なんで根拠のない努力(作業)を押し付けるの?
  • なんで紙を無駄にするの?
  • なんで自分で作る前に検索しないの?
  • なんで規制されているの?
  • なんで特別扱いされてるの?
  • なんで差別されているの?

今まで「あたり前」と思っていたことが、実は非生産的で、無駄で、無意味だった。
そんな発見が、わんさか出てきてしまう。

そう、人びとの価値観が完全に変わってしまうのだ。

人びとはより合理的になっていく

皆さんは、スマートフォンなしで人との待ち合わせができるだろうか。
携帯電話なしで、友達と行動を同期できるだろうか。

もはやできないであろう。
便利な機械があれば、使うのは当たり前である。

それと同じような感覚だ。

便利な環境を手に入れてしまえば、もう戻れなくなってしまう。
ITSを前提として、人びとの価値観は、より合理的になっていくのである。

同一賃金同一労働が加速する

奇遇にも、4月1日から「同一賃金・同一労働」の法律が施行されている。
中小企業は来年度から。
でも大企業は今年度から。

もう始まっている。

労働の価値について、正社員と契約社員の間で区別がなくなっていく。
しかもアフターコロナの価値観が相乗効果になるのである。

つまり、成果とそれに対する報酬、時間の使い方、生産性・・・こうしたものが、どんどん数値化されて「見える化」されていくのである。
その上での同一労働・同一賃金。

何が起こるのか、もうお分かりだろう。

一億総タレント時代

本当に評価される能力でしか、仕事を「させてもらえない」のである。
何でもよいから「人より目立つ何か」を手に入れる必要がある。

簡単な例を出す。

例えば、皆さんが車を買うとしましょう。

  1. ちょっと目立たない所に1cmだけキズのついた車
  2. 無傷な車

同じ値段だとしたら、どちらを買いますか?

もちろん2の後者ですよね。

1000円安くしたら1の方を買いますか?

買わないでしょう・・・

これは人々の選択が、99点ではなく、100点満点だけに集中する事を表している。

「2位じゃダメなんですか?」
「ダメです。」

1cmのキズがあるだけ。
車としては完璧。
どうせ乗り始めたら誰でも半年以内に、それくらいの傷をつける。

でも人々は選んでくれない。

こうした評価が、これからは個人から個人へ、ダイレクトに行われるようになる。
人びとが、あらゆるものを見える化して、合理的な判断をすればするほど。

みんながちょっとした芸能人やタレントのようになっていくのだ。

最初のほんの少しの間は、この法律を盾に労働条件が改善されるかもしれない。
しかし正社員は特権を失い、複数の現場で鍛え抜かれた契約社員に追い抜かれてしまう。

もはや会社は社員を守れない。
「正社員」という枠が無いに等しいのだから。

みなさんがそう望むから、望みような世界になった。

他人の人件費を認めないとどうなるか

何かの商品やサービスのちょっとしたことにクレームを入れるなら、
それは巡り巡って、自分や、あるいは自分の子供たちに対して、
ちょっとした行動にもクレームが入る、ということになるのだ。

例えば、コンビニのおにぎり1つを手に取って、
「原材料が20円くらいなのに、それを100円で売るのは高い。」
と主張するとしよう。
それは、おにぎりを作ったり運んだりする人の人件費や工場の施設費を否定することになる。
それでも「もっと安く」を望むのであれば、そうなっていく。
人が働かない仕組みで、おにぎりが生産されて提供される方へ力が働くのである。

本当にみんながそう望めば、である。

学習塾でもそうかも知れない。
生徒が自己都合で欠席をする。しかし講師は出勤して待機している。
それでも
「授業を受けていないのだから授業料を返金して欲しい。」
「振り替えを補償して欲しい。」
という主張が強いのであれば、それを実現できるように力が働くのである。
しかし学習塾は2倍の人件費を負担するので長くは続かない。
だから講師の人件費の方が否定され、やがて人が働くことが否定されていく。

そうやって、あらゆるところで、人間は人間の要望にそって、人間が働くことを否定していくのである。

他人の人件費を認める「見える化」に成功するか否か

逆の可能性ももちろんある。

人件費を認めるような正当な「見える化」が発展して、人間が働くことがもっと肯定されるかもしれない。

職人のつくったおにぎりが1個200円で販売され、機械が握ったものが50円になるのかもしれない。

ホテルのようにキャンセル料が発生したり、銀行のように振替手数料が発生したりする。そんな学習塾が出てくる可能性だってあるのである。

「職業に貴賎なし」

であるから、究極的には、個人の社会貢献が見える化され、その数値化がお金の代わりになり、人々は貢献と貢献を交換し合って、つまり助け合って、生きていくようになるだろう。

何をどう評価するか真剣に考える時代になる

つまり、他人を評価することは、めぐりめぐって自分が評価されることになる。
人にケチを付けるなら、自分も同じ尺度でケチをつけられる。

他人を認めれば、それは巡り巡って、自分も認められることになる。
他人の良いところと自分の良いところを出し合って支え合うことができる。

それはある意味、努力が正しく報われる世界なのかもしれない。
同時に、浮き沈みの激しい厳しい世界でもあるかもしれない。

もしかしたら窮屈でシビアな世界かもしれない。
同時に、好き勝手にできる丸裸の世界なのかもしれない。

何でもよい。
人よりも1mmでも良いから差別化できる「何か」を手に入れてほしい。

1つの評価にこだわらず、自分を色々な視点で見て欲しい。
色々な角度から得手不得手を見極めて欲しい。

自分の個性を磨いてほしい。

そのために、心して「本当の勉強」をしよう。

 


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