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応用

勉強で「伸びきったゴム」のようになってしまうリスク

伸びきってしまう人たち

宇宙やコンピューターが大好きな塾長です。

ここんところ、ずっと受験シーズンですが、同時に中学2年生や高校2年生は「受験生0学期」でもあります。
そういった下級生のキミたちから

「受験勉強はいつから始めた方が良いですか?」

という質問を、チラホラ受けるようになってきました。今年も、もうそんな季節になったのですね。

今回は未来を広げるための勉強法についてお話します。前半は「やってはいけないこと」で、後半は「やるべきこと」みたいな感じで書きます。

何が優秀で何が努力なの?

小学校、中学校、高校、大学・・・僕の周りで努力家だった友人たちは、だいたいみんな今は幸せそうにしています。
こう考える時、自分の目に映っていた友人たちの「努力」は、明らかにテストや模試の「偏差値」ではないです。
人生の「幸せ」まで考え出してしまうと、話が大きすぎて塾長の手には負えません。

とは言え、学生のキミたちは目の前のテストや受験を乗り越えなければなりません。やっぱり

成績を上げる「努力」とは何なのか?

が気になりますよね。ですから、あくまでも学校の成績や受験の偏差値ということに話を絞りますね。

テストの点数や受験の偏差値で見たら、どのような努力が良いのでしょう?

というお話です。ちなみに「何が幸せなのか?」は、キミたち自身が決めて作っていくものです。他人に決めてもらうモノじゃないですよ。

他人に決めてもらったら奴隷です。

小学校では、中学校では、優秀だったのに・・・

塾長が中学生に上がって初めて定期テスト期間になった時は、

「テスト期間はテスト勉強をするものだ!」

という常識を知りませんでした。そういう常識がないまま中学生になってしまった人は、そのあと苦労します。
他の子たちが一生懸命に勉強している一方で、自分はのんびり過ごしているのですから、そりゃ大変です。
テストが終わった後で、

「あれれぇ、小学校の時は、もっと頭良くなかったっけ(笑)」

などと、からかわれたりします。
私は中学生の時に塾へ通っていなかったので、テスト期間に勉強モードになるという雰囲気が分かりませんでした。
その後の挽回がとても大変でした。

中学から高校へ上がった時も同様ですね。

高校受験は県内の競争ですよね。ほぼ全員が受験生になりますから、学校の平均点と県内の平均点の価値は、それほど変わりません。ですから学校の勉強を頑張れば、合格の可能性も上がります。
しかし高校生の勉強はまったく違います。今度は日本全国の競争になります。学校の平均点や校内順位には全く価値がありません。大切なのは全国の受験生の中で偏差値がいくつかなのです。模試や受験に通用する勉強の仕方をしなけれ、クラスで1番でも大学へ進学できません。

その切り替えができず、中学生の感覚のまま、目の前の定期テストだけに集中していると、実力テストや模試で同じ失敗となります。いえ、なりました。

「スゲー勉強できるヤツかと思いきや、ところがどっこい(笑)」

なんてクラスの同級生から言われちゃいましたよ。

これ、全て塾長の実話です。誰から言われたのかまで覚えているくらいの赤っ恥な黒歴史ですね(笑)
当時、塾長には歯に物着せぬ言い方をする友達が多かったので、ハッキリと言って気付かせてくれただけ運が良かった方です。

何をどれくらい勉強すべきか?

という常識は、人によって大きく違うものです。

「え、知らないのは僕だけ!?」

みたいなことも起こります。
キミのご両親、キミたちがよく話をする友人や先輩や後輩たちが、キミに何を言うかによって「キミの中の常識」は大きく違ったものになるでしょう。

例えば、友人からこんな話を聞いたら、あなたは参考にしますか?

「え、全然勉強してないよ。」
「そんなに努力したら、もしも悪い点数だった時に恥ずかしい。」
「今はそんなにやる気がしないしなぁ。次は頑張るわぁ。」

はい、テンプレですよね。
マラソン大会で「一緒に走ろう」と約束したのに置いて行かれる。あれです。
このような「うわべだけの言葉」を真に受けてしまったら大変です。

勉強量が減ってしまい、本当に点数の低い状態になります。
なぜって、塾長が経験済みだから。

今思えば、本気で言っているワケがない。本気だとしたら、かなり視野狭窄な状態ってもんですよね。
周りの人が自分に注目してるなんて、考えすぎです。自分が何点取ったとか、自分のやる気が人からどう見えているかなんて、誰も気にしてなんかないっての。

真に受けてしまったのは、まぁ、自分の都合の良いようにしか理解しなかった自分のせいなんですけれども。

さて、この種の問題は自分の中の「常識」をバージョンアップすれば済む話です。
実のところ、それほど大きな問題ではありません。

テスト勉強を1日5時間しかやらないのに「スゲー努力した」と思っていたなら、その甘い認識を更新して1日10時間とか12時間とかやるように修正すればよいだけです。

もちろん簡単ではありません。
しかし「やることが明確」という意味では、「世界で最も簡単に克服できる問題の1つ」と言えましょう。
自分次第でどうにかなります。

社会に出たら、こんなに簡単に解決できる問題なんて、ほとんどないですよ。

やるべきことをやっていない。それが原因で伸び悩んでいるなら「やればよい」ということです。

良い高校に行っても良い大学に合格できるとは限らない

また別の観点で、伸び悩むケースがあります。

例えば名古屋のトップ御三家と言えば、旭丘、明和、菊里ですね。そのような近所から

「へぇー、優秀な高校に通っているのねぇ。」

なんて感心されるような高校に通っていたとしても、それで良い大学へ行けるわけではありません。
次の表は、令和1年度の卒業生が国公立大へ現役合格した人数です。( )内は高校入学時の偏差値です。だいたい1学年は350人くらいで浪人生は含みません。

国立 公立 合計
明和(70) 112 21 133
菊里(68) 104 39 143
名東(61) 45 28 73
天白(59) 不明 不明 51

さて、これをどう思いますか?

高校へ合格する偏差値は、明和高校が70で菊里高校が68です。これは植田中学で言えば、学年300人の上位20番以内くらいです。それらに合格できない人が名東高校や天白高校に進学します。

ところが3年後の実績は上の表のようになっています。高校3年間の中で、名東高校や天白高校の一部の生徒たちが、明和高校や菊里高校の生徒を追い抜いたということですね。
逆に言えば、名古屋の御三家といわれる高校といえども、伸び悩む学生がかなりいるというワケです。

ちなみに、国公立大学に絞った理由は3つあります。
1つめは、数が少なくて集計が楽だから。2つめは、高1の段階で「どこの大学に行きたい?」と聞けば90%の高校生が「できれば国公立大学」と答えるから。そして3つめは、国公立大学は合格したらほぼ進学するから。つまり私立大学のような2重カウントが起こりにくいからです。私立大学の合格者数って学年人数の2倍くらいいたりして意味不明ですからね。

どちらにしろ愛知県は関東と違って、私立より国公立の方にブランド力を感じる人が多いです。この表でも十分に参考になるでしょう。

さて、そんな漠然と「良い大学」と好評の国公立大学ですが、現役で合格できるのは上の表のような人数です。

高校へ進学しただけで偏差値が10下がる!?

上の表のようになるカラクリをもう少し説明します。

高校受験までは、ほぼ全員が参加します。しかも県内の競争です。ですから学校のテストで優秀ならば、模試でも優秀です。テストと模試で大きな差はありません。

しかし高校生になれば一変します。まず大学へ進学するのは全体のせいぜい6割です。さらに学力試験をパスして進学する人は、その中の半分もいません。今どき半分以上は推薦で進学します。つまり模試を受験する時点で、競争相手が最初から上位3分の1に絞られているということです。

上位3分の1の中で、偏差値をいくつ取れるのか?

が進学の決め手になります。ですから次のような感覚になります。

大学受験の偏差値 = 高校受験の偏差値 - 10

だいたい高校受験で偏差値60だった生徒が合格できるのは、偏差値50の大学ということです。

このことからも上の表を説明できるでしょう。中学生の上位3分の1が進学するような優秀な高校へ進学できたとしても、全国偏差値にして見たら50ということです。さらに一層の努力をしなければ有名大学へはいけないということですね。

その一層の努力の中で、また差がついて行くということです。しかも高校受験までは「全部暗記」で何とかなりましたが、大学受験は「考える問題」の割合が多くなります。よけいに実力に差が付きやすいです。

このことを理解しておくことが大切です。高校受験が終わって、

「やったー。これでまた遊べるぞ。」

となってしまう人は、もうその時点で出遅れているということですね。

せっかく高校受験で勉強する習慣が身に着いたのに台無しです。もうその時点で上位3分の1からは脱落したことになります。

高校3年生になってから受験勉強を開始する人は、その時点で国公立大学は無理です(IQ120越えとかなら可能かも)。「短期間で逆転合格!」みたいなことを語る人がいますが、自分に当てはまるとは思わない方が良いでしょう。それができるなら、もう2~3ランク上の高校へ行ってたはずですから。

浪人しても偏差値が上がるとは限らない

もっと恐ろしい話をしますね。

大学受験で浪人する人もいますよね。塾長も浪人の経験者です。

でも、浪人したからと言って偏差値が伸びるとは限らないんですよ。浪人生活が辛くて遊んでしまう心の弱い人もたくさんいます。まぁ、その人たちは自業自得だから置いとくとして、一生懸命やったとしても下がる人がいるのです。

例えば、現役の時に合格した大学をわざわざ辞退して、さらに上を目指して浪人した、という人がいます。しかし1年後に合格したのは、現役の時に合格した大学と同じでした・・・まったく笑えない話ですが、けっこうあるあるです。中には逆に下がってしまう人もいます。

ちなみに塾長は浪人してから、めちゃくちゃ伸びました。めちゃくちゃ伸び続けて2年間も浪人しました。スタートがどんだけ悪かったんだって話ですが(笑)

後から思うと、伸びなかった理由は明確です。

基礎は基礎、応用は応用・・・基礎と応用を別のものとして扱っていると伸び悩んでしまいます。基礎は基礎のプリント、応用は応用のプリント。そのような縦割りがダメです。

自分は浪人生で基礎はできている。だからハイレベルな問題を解き続けてもっと実力を強化しよう・・・

実はこれが陥りやすいミスです。

一生懸命やっても伸び悩んでしまう理由とは

いろいろ書いていたら、もうこんなに長い文章に。そろそろ本題に入りますね。

一生懸命やっても伸び悩む、いわゆる「伸びきったゴム」という現象。どういう人に起こり易いのでしょうか?

私が経験した中から、その明確な答えが1つあります。

知りたいですか?

知りたくないですか?

知りたいですか?

じゃぁ、答えますね。

「人に用意してもらった大量の宿題プリント」で勉強して来た人

これが伸び悩む人の共通点です。

中学受験をこのように過ごせば、中学から伸び悩むリスクがあります。
高校受験をこのように過ごせば、高校から伸び悩むリスクがあります。
大学受験をこのように過ごせば、大学から伸び悩むリスクがあります。

いわゆる、

  • 面倒見の良い学校
  • 面倒見の良い塾
  • 宿題がたくさん出る塾

という、

保護者から見て「ありがたい環境」

にどっぷりつかってしまうと、自分の頭で考えなくなるのかもしれません。
私の中では、こういうのは子供の将来をダメにする環境だということになっています。

えーと、なんだか一部の人たちから怒られそう・・・

だとしても、私の中では経験上、これが真実なんですよね。実際に自分の子供にはそんな指導をしていません。もちろん塾生にもね。

実はこれ、大学に入ってからも同じように思いました。

卒論のテーマや卒論の構成を自分で考えて決めることができない人。やることが高度になると自分の判断ができなくなる人。こういう人が大学にいましたが、大学受験をどのように過ごしたか聞くと、だいたい上のような感じでした。

だから

先生、うちの子にもっと宿題を出してください!

などとお願いされると、ちょっと躊躇してしまうワケです。

10年後に後悔しないかなぁ・・・

ってね、将来まで考えてしまうワケですよ。だから「はい」なんて軽く即答ができないわけです。

どどど、どうしよう・・・

って考えて悩んで、いろいろ思案を巡らせてから宿題を考えます。

宿題をもらっているようでは人生負け組み。でも、そうならないように主体的に取り組んでもらうには・・・

なんて悩みながら宿題を出すわけですよ。本人にその意図を説明してね。

教材が増えるほど教科書が読まれなくなっていく

大量のプリントや宿題を与えられるままにやる、あるいは、こなすので精いっぱい、という状態になれば自分で考えなくなります。九九の暗記みたいな計算マシンには成れますが、応用力はつきません。100歩譲って偏差値が上がったところで頭は良くなりませんよね。

そして、もう1つ悪いのが、

基礎をおろそかにしてしまう

ということです。実際に生徒たちを指導している実感として、基礎は大切です。そして基礎は教科書に書いてあります。

高校の合格偏差値が70の高校生でも、教科書をないがしろにしたら問題集は解けません。進学校の生徒たちとはいえ、基礎が無かったら応用はできません。

ここまでは当たり前なんですけれど、そのあたり前のことも勘違いしている人がいます。基礎ができてないのに、いきなりハイレベルな問題集やったり、やらせたりとかね、そういう無駄なことを一生懸命やってしまう人がいます。これ、ものすごく効率が悪いです。これは学生にも高校の先生にも、両方とも勘違いがいます。

例えば、菊里高校の数学は赤チャートが必須課題らしいですが、あれも3分の2の生徒にとっては可哀そう。無駄な気力と体力の消耗ですね。いくら天下の菊里高校とはいえ、基礎をおろそかにして赤チャートに飛び級しても、無理なものは無理です。やるなら数を絞るとか工夫が必要ですね。そもそも上位3分の1に対して宿題なんて不要ですから、その上位者に基準を合わせるのって、もしかしたら東大・京大・医学部以外は無視なんですかね。ちょっと怖いです。

そして、これは意外と思われるかもしれませんが、教科書を理解するスピードは偏差値60の高校生も70の高校生も、それほど大差がないです。これ、意外でしょう。

例えば、数学1なら、2次関数の最大値と最小値を求める問題で、みんな悩みますよね。それで参考書を見れば、4通りの場合分けについて解説が網羅されていて「分かりやすい!」って感動するかもしれません。

しかし教科書をよく見ると、ちゃんと全て書いてあるわけです。

そしてキミたちが学校から配られる問題集。あれのほとんどは教科書の知識を確認するような問題ばかりです。センター試験や大学入学共通テストもそうですよね。まぁ英語は別として、それ以外はすべて教科書の範囲内の知識だけで解けます。それだけ教科書が大切な基礎になるわけです。
ところが教科書を1回読んだくらいでは、

  • 教科書を読んだつもりでも読んでなかった
  • 教科書を理解したつもりでも理解してなかった

というところが多いものです。偏差値がいくつの学生であろうと、少なからずそういう抜けモレがあるわけで、そこを穴埋めしない限りは、応用問題になんて太刀打ちできません。
教科書という基礎は、とりあえず暗記です。1つ残らず暗記。そしてそこまでが基礎です。

その上で、その知識を組み合わせて問題を解く。これが演習です。

演習には「レベル」がありますが、基礎にはレベルはありません。基礎にあるのは「完成度」だけです。

このことを知らないでいると、本当に伸び悩んでしまいます。

教科書と問題集の区別、できてますか?

まとめると、

全ての問題は教科書に出てくる知識の組み合わせだけで解けるはず!

というものです。そして、

  • 基礎(教科書)→ 完成度を高める(抜けモレを無くす)
  • 演習(基礎の組み合わせ) → レベルを高める

という正しい認識を持つことです。
言い換えれば、

何も見ずに教科書を1冊執筆できるのが普通

というのが「受験生の基礎」という意味です。ですから、

教科書を頭に入れること!

これが第一関門というか常に気にすべき最低条件です。つまり、

演習したら必ず教科書をチェックして抜けモレを補強!

というのが基礎の徹底ということです。

ところが、学校の問題集やプリント、塾の教材や過去問などを解いている一方で、

ほとんど教科書を読んだことが無い

という驚くような学生が、結構いるものです。これは本当に驚きです。

なぜ教科書を読まない人たちが大量に発生しているかと言えば、これは

  • 学校が用意してくれたプリント
  • 塾の教材
  • 塾の用意してくれた対策プリント

ばかりやっているからです。
塾に通い慣れている学生ほど、この傾向が強いです。

  • 塾でしか勉強しない
  • 家では勉強しない

こういう人はかなりヤバイです。
勉強時間が不足しているところへ学校のプリントや塾の教材が追加されるのですから、そりゃ教科書を読まなくなりますよね。

もちろん、

教科書に目を通したけど、なかなか頭に入らない。だからスタサプなどの動画で同じ内容を見た。

というのは「あり」です。これも基礎徹底ですからすばらしい。

ただ、教科書を読んだことが無くて、テスト前になって焦ってスタサプを見るとかは論外ですよ。もうお判りですよね。

とにかく基礎をおろそかにしたら伸び悩むってことです。

そこは自分で考えるところでしょ!

学校や塾の先生はこう思っているでしょう。もしかしたら保護者様も。

教科書は各自でしっかり穴が開くほど読んでくれているに違いない

しかし実際には、ほとんど教科書が読まれていないようです。

プリントや宿題を増やせば、それだけ教科書が読まれなくなっていく、というのが現実だからです。

基礎ができていないからと、わざわざ教科書に書いてあるようなことをプリントにして配って暗記テストをしたり、そのレベルの参考書を追加したとします。
すると「やりなさい」と強制されることが増えるので、時間が無くなるなどして、ますます教科書を読まなくなります。
そのような負のスパイラルにどんどん陥っていきます。大量に紙資源を無駄にしながら・・・。

世間では、こういう塾や予備校が

「面倒見が良い」

と呼ばれるのかもしれません。しかし、私なら怖くて

「そんな指導はしないで欲しい」

と思ってしまします。

なぜだか分かりますか?

「教科書が頭に入ってない」→「じゃあ、見直してから解き直そう」

という当たり前の思考を、生徒たちが自分でやらなくなるからです。

「この問題ができない」→「じゃあ、新しい教材をやりたい」

という変な思考回路になっています。これが変だと思わない時点でおかしいのですけれど。まぁ、とにかく、

「教科書を見直す」

という当たり前のことすら、他人に準備してもらわないとできない。

それって教育なんですかね?
頭が良くなる未来がまったく見えないですよね。
そんなんじゃ、いくら大量のプリントや問題集をやっていたとしても、実力が付くはずありませんよね。

まるで、誰かにプログラムされた通りに動くだけのロボットですよ。人間をロボットにするような教育をしたところで、生身の体では人工知能に勝てません。

人間の脳みそはロボットとは違って、自分の意思で自分を書き換えられることが強みです。

自分の弱点が何で、どう対応すべきか?

自分で考えた上で先生や講師からアドバイスをもらうのが理想ですよね。

考えることを放棄して、ひたすらプリントをやっても、そりゃ伸び悩むようにしか成れないです。

入試では人間の能力が試されるのであって、ロボットの能力が試されているのではありません。そしてさらに、今後は思考力を試す問題がどんどん増えていきます。
自分で考えないで他人が用意したものをこなすだけ、というのがダメだということです。

考えるのが勉強です。
将来、勉強した知識は忘れたり、仕事には役に立たなかったりするかもしれません。
しかし勉強を通じて身に着いた

「自分の行動を改善する習慣」

は一生役に立ちますよね。

「大量のプリントを何も考えずにこなしていたら合格できた。」

何はともあれ合格おめでとう!
まぁ、とにかく合格きたからよいです。

でも今後は、少しは自分の頭で考えて勉強していかないと、その先が伸び悩んでしまいますよ。

学生のキミたち、とりあえず、教科書と問題集の区別、できてますか?

保護者のみなさん、「お子様が自分の頭で考えなくなるようなお願い」を塾や予備校に要求してはいませんか?

偏差値の競争が終わろうとしています。そういう時代ではなくなりつつあります。
しかし、たとえ偏差値でないもので評価されるようになったとしても、自分で考えない人が評価されるようにはならないと思います。

自分で考えれるようになりたい人であれば、テストが何点でも、偏差値がいくつでも入塾できます。
ヒーローズ植田一本松校は、本当に実力をつけたい人ほど居心地がよく、長続きする塾です。

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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TEL:052-893-9759
教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

中学2年生からの質問 今から受験に備えてやるべきこと

基礎固め≠簡単

塾長です。

中学2年生の女子から質問をもらいました。

今から少しずつ受験に備えて勉強していくとすれば、何がおすすめですか?

はい、お答えします!

当たり前なんだけど、なかなかできない。

みなさんなら何と答えますか?

中2から準備する高校受験の対策ベスト3

  1. 英単語を覚える
  2. 漢字を覚える
  3. 計算練習

これです!
即答でした。
順位は人によりますが、どれも外すことはできません。

なぜですか?

それぞれ次の理由があるからです。

  1. 必須単語が約1200もあって大変だから
  2. 必須漢字が約2100もあって大変だから
  3. 計算できなければ応用もできないから

勉強で最初に克服すべきものとは?

もっと根本的には、次のような勉強の定石があります。

  1. 数が多いもの
  2. 土台になるもの

は早いうちからコツコツやるべし!

英文法は中3から起死回生が可能です。ただし英単語が全く頭に入っていなければ不可能です。
計算ができなければ文章題はおろか、地理の時差計算や理科の濃度や密度の計算もできません。

数が多いものとは?

上でも書きましたが、まず何といっても漢字と英単語です。

これだけで合計3300個以上もあります。
およそ半分は「読める」だけでよく、残り半分は「書ける」までの実力が必要です。

そして漢字の多くは二字熟語で練習しますから、その過程で語彙力もかなり身につきます。

英単語の意味を確認する過程でも同様です。
英語と日本語の意味を比較しながら真面目に取り組めば、漢字と英単語の練習だけでも、かなり読解力が底上げされるでしょう。

同時に、英単語や漢字を練習することは、言葉1つ1つの意味を注意深く捉える練習にもなります。

読解が苦手な子は1つ1つの単語の意味をとらえていません。
1つの文を全体として、何となくボヤンと意味をとらえてしまう癖があります。

この現象は英語の和訳をやらせれば、素人の目にも明らかでしょう。
ご家庭でもお子様にやらせてみてください。
簡単にチェックできます。

こうした悪い癖を直すのは難しいのです。
なぜかというと、言葉1つ1つの意味をとらえる練習をする必要があるからです。

漢字や英単語の練習をすれば、そうした練習のかなりの部分を兼ねることができるでしょう。

「理解しているけど書けない。」

そう言う子の弱点は、たいてい単語力や漢字の力です。
しかも自分が思っているほどは、実は理解できていないものです。

しかも、数が多いので受験生になってから焦ってやっても間に合いきれません。

土台になるものとは?

土台になるものとは、計算力と読解力です。

ただし読解力の方は、漢字力と語彙力さえ身に着いていれば受験生になってからでも起死回生が可能です。
一方、計算力の方は根が深いです。

読解力と計算力のどちらが土台か、と問われたら、私は計算力の方を挙げます。
もちろん、これは究極の選択で、どちらも外すことはできませんよ!

それはともかく、

土台になっているものは、着手が遅れると全ての勉強が遅れます。
影響範囲がとても広いのです。

読解力が極端に低ければ、理科や社会の文章題の意味がくみ取れません。
計算力が無ければ、社会の資料問題、理科の計算問題などが全て解けません。

このように色々なものの基礎になっています。
ですから、そのような勉強は早めに手を付けておく必要があります。

基礎=簡単ではない!

私立高校の推薦入試がメインになってきました。
そのため、最近は夏休みが終わって秋になってから

「受験対策をお願いします!」

と慌てて塾に来られる人が増えてきました。

もちろん、可能な限りのサポートはします。
しかし、例えばお子様のIQが120未満であれば、ご期待に添えるのは難しいです。
何かの特殊能力や事情でも無い限り、普通は難しいです。

さて、多くの人は、

基礎

と聞けば、

簡単

というイメージを持たれるかもしれません。
しかし上で述べてきました通り、

基礎 = 多数 かつ 土台

というのが本当です。

勉強が苦手で嫌いで、そのま秋になってしまった・・・
そのようなお子様は多くの場合、入試では国語の漢字と記述問題、および英語をまるっと捨てる運命になります。

もちろん私立中学のお受験経験者とか、IQが高いとか、何かチートな設定があれば、それこそドラマのような超人的な努力によって奇跡的な挽回を狙うことは可能です。

でもね、それができるのは、たいてい自分ではないのです。私もそうでしたが。
そんなに都合よく一発逆転とはいかないものです。

最近は転生したら最強だったというチート系のアニメや小説が流行っているようですが、それは自分ではありません。

受験の終盤になってから焦っても、間に合いません。

何はともあれ、数が多いものや土台となるものは、学習に時間がかかります。
できるだけ中1からコツコツとやって欲しいです。
着手が遅れると得点力を落とします。

中2から基礎の鍛え直しに気付いた君はラッキーだ!

それでも、中2で気が付けば、まだラッキーです。
ぜんぜん、十分に挽回できます!

頑張ってちょ!!

あとがき 甘い言葉には要注意!?

漢字も英単語もあまり書けない。

中3の夏休みまで勉強らしい努力をせず、盆休み明けに駆け込みで相談してきた親子がありました。

私は上で述べたような現実的な話をして、できることを提案しました。
これまで、同じくらいの成績の生徒たちが、どの高校へどうやって進学して行ったかをお話ししました。
また高校には行ってから目覚めて、化ける生徒もいたことをお話ししました。

高校受験だけではなく、高校へ進学した後も継続して努力する、という話も含めて、勉強の話や実力をつけることの意味を説きました。

しばらくして、その親子は、家庭教師にお世話になることにしたと、わざわざ連絡をしてくれました。
ちょうど同じ時期に、訪問販売で売り込みに来たのだそうです。
それはそれで良い選択をされたと思いました。

しかし気になることを言いました。

その訪問販売員は、私のアドバイスの話をしたら、私の話しを馬鹿にしたそうです。
そして、

「うちなら絶対に成績を上げて、○○高校に行けるようしにますよ!」

と言われたそうです。
それが決め手だったようです。

「松下先生は、絶対に○○高校に合格させるとおっしゃっていただけませんでしたよね。」

「はい。指導経験から嘘偽りなく、言葉を選んでお話ししているつもりです。○○高校はとても努力して来た生徒が合格しています。」

「でも、その家庭教師は『絶対に行ける』と言ってくれたんです。それにかけてみようと思ったんです。」

「わかりました。吉報をお待ちしております。」

私は不安になりました。

後で聞きましたが、成績は上がらず、当初から私と相談していた高校に進学したそうです。
そして教科書改訂にも対応していない、多くの教材を買わされたそうです。

現実を隠して「がんばれ」と非現実的なアドバイスを言う人は、信用してはいけません。
気持ちの良いことを言うのは霊感商法と同じです。

ただし、人生はそれほど単純ではありません。
幸いなことに、その子の人生がそれで狂ってしまったのかと言えば、そんなことはありません。

進学した私立高校で、充実した3年間を送ってくれたようです。

受験の苦い経験は、決して無駄にはならないでしょう。

塾長も高校受験で公立を不合格になって、大学受験でも浪人しました。
受験の失敗くらいで、人生まで失敗してしまうことにはなりません。

そういうことを教えるのも仕事です。

 


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