塾長です。

新しい年を皆さんと迎えられることを、とてもうれしく思います。
今年もよろしくお願いします。

 

2023年を振り返って

塾長の中で、2023年はコロナ渦が本格的に明け、リアル世界が再びにぎわってくる年に見えました。
同時にサイバー空間がリアル世界に侵入してきた年にも見えました。

この1年でChatGPTのような生成AI が多くの人に手軽に利用されるようになったです。
パソコンやタブレット、スマートフォンやそれらのアプリなど、多くのサービスが、あっという間にAIに対応しました。

12月1日に「生成AI」が流行語大賞の1つになりました。受賞したのは落合陽一氏です。
生成AIを実演している動画やTwitter(現在のX)の中で、落合氏は

「バカをバカにする社会は2000年まで」(※)

などと言われています。

この生成AIの実用性が日本で広く話題になったのは 2022年の秋ころからです。
むしろ2022年は多くのサービスが試作段階で無料であったため、作文、作画、作曲など色々な生成AIを遊び感覚で使えました。

そして2023年に入ると、たとえば、生成AIに書かせた小説が出版されることが増えました。
Amazonで販売されているのをよく目にします。
今では、このような手法で大量生産された小説にあふれています。

もはや読書感想文のノリで、ライトノベルを書けます。

つまり、一生懸命勉強して生成AIと同等の能力を身に着けたとしても、それができない人に対する優位性は、もうありません。
勉強するよりAIの使い方を覚えた方が、手っ取り早く結果が出せるようになってしまいました。
それは小説の例を1つ取ってみても明らかでしょう。

勉強できるからスゴイとか、できないからダメだとか、そういう基準で考える時代は、もう終わりました。

もちろん、残念ながら、AIが登場しても人間が勉強しなくても良い、とまではならないでしょう。
AIを使いこなすための、最低限の知識や言語能力は必要になるからです。

ただ少なくとも、これまでの

「受験だけを目的にした勉強」

は、まちがいなく不要になるでしょう。
今度こそ、不毛な勉強を葬り去るチャンスかもしれませんよ。
少なくとも、

「偏差値を自慢できなくなった」

とは言い切れるでしょう。

「バカをバカにする社会は2000年まで」
「偏差値を自慢できなくなった」

2023年は、このようなことが多くに人にとっても現実に身近になった年だったのではないでしょうか。

2024年の方向性

生成AIが世界の価値観を変えるのに要した時間は、2年もかかりませんでした。
日本では1年くらいでした。

私たちは「学ぶ」という意味を、失い、そして再定義する必要に迫られています。

ただ、これは遅かれ早かれ、そうなる運命でした。

日本は平均寿命が延びて人生100年を生きることが前提になりました。
たとえ70才だろうが80才だろうが、健康である限り、生きがいを持って活動したり働いたりする。
そのためには、何度も学びなおす「リラーン」が重要と言われてきました。

定年退職から逆算して50歳から第2のキャリアを考えてリラーンする(学び直す)。
5年前までそのように思われていたのですよ。

実際、塾長の世代(50代)より下の人は、もう定年退職もないし、下手をすれば年金すらもらえないと思っています。
退職できないことを前提に、死ぬまで生きがいを持って働くことを前提に行動を始めています。

それが加速しただけです。

「もっと短期間でリラーンする必要がある」

ように加速しただけのことです。

良い大学に入るのがゴールではないし、難しい国家試験に合格するのもゴールではありません。
リラーンにしろ大学進学にしろ、そのようなものは人生に何度も訪れる通過点に過ぎないです。

それならば、就職のために大学に行くのは効率が悪いでしょう。
良い大学を出ても無能であれば就職できません。
無理に進学してもローンが残るだけです。

それならばいっそ、短期間で実用的な知識や技術を学べる専門学校や訓練所の方がよい、となるでしょう。
そして、そういう所に通うことを、人生の中で何度も経験するようになります。

そのような近未来の様子を、多くの人が現実の問題として、自分の問題として考えるようになる・・・

2024年は、そんな年になるような気がします。
2023年に起こった価値観の変革。それがキャリア感の変革につながる年になるでしょう。

塾の方向性

さて、こうした変化に対応していくために、これからどうしようか、ということになります。
実は私、もう決めています。

学力は基礎力を重視

特に義務教育において、今後も反復学習が重要であることには変わりないと塾長は思っています。

上にも書いた通り、AIやコンピューターを使いこなせるだけの、最低限の基礎力が必要がです。
また将来リラーンを行うにしても、新しい教材を理解できるだけの基礎力が必要です。

そうした基礎力が、義務教育で習うことだと思います。

そして義務教育で習うことの多くは、知識の詰め込みで身につきます。
知識の詰め込みは最も簡単な学習方法で、なおかつお金もあまりかかりません。

なぜなら知識の詰め込みは、反復学習すれば良いからです。
繰り返すだけなら新しい教材は不要です。

また教科書レベルの知識は、解説動画があふれています。
塾でも標準教材の解説動画を見れますし、講師がその場で解説することもできますし、類似のプリントを出すこともできます。
2重3重に対策が取れますから、生まれつきの能力差を穴埋めしやすいと言えます。

基礎力を軽視した人の末路

基礎力ばかりでは、応用力が身に着かないと不安になる方もいるでしょう。
それはよくわかります。
不安の正体はもちろん、

「テストで点数が取れるか?」
「内申点をもらえるか?」
「入試の問題を解けるのか?」

と言うことに尽きるでしょう。

ただ、応用力は誰にでも同様に身につくものではなく、得手不得手が出やすいです。
また応用になるほど実用性が薄れ、学ぶ意味も薄れます。

加速する少子化で、すでに生徒の7割が受験不要になっています。
落とすための受験から、入学してもらうための受験に変わってきています。
高校まで授業料は無償化されています。

7割の生徒は推薦入試を選び、そこでは基礎力が重視されます。

それが現実です。

残りの3割の中の、さらに上位半分、つまり上位15%を目指すなら、5教科の中で応用力を伸ばしましょう。

ただし偏差値60くらいですら、5教科全てにおいて応用力までは必要ではありませんよ。
難問は捨てて基礎問題だけを取りに行き、5教科の点数をまんべんなく取りに行った方が、内申も入試も点数が安定します。

この近辺であれば、天白高校、昭和高校、名東高校くらいまでなら、応用力はほとんど不要と言えるでしょう。

信じられませんか?
信じられないという人は、まだまだ基礎が身についていないのでしょう。

なお、一般受験比率の高い公立高校は、愛知県だけでも定員割れが2000人を超えています。
大学は日本に800校近くもあり、生徒数よりも定員数の方が多く、約半数の大学は経営がやっとで「ぜひ入学してください」状態です。

そして大学によっては中学生レベルの勉強をしている所さえあります。
それなら、中学で下手に応用まで手を出して挫折するより、基礎だけを反復してた方がよかったじゃないか、となります。

結局のところ、最後の最後まで基礎力が大切なのです。

基礎力があれば時代に合わせてリラーンができます。

人生は長く、高校や大学を卒業してからの方が、むしろ勉強のはじまりなのです。

応用力は個別最適で

応用力というのは、興味関心を持った生徒が、探求して得るような能力です。
「探求しろ!」「応用しろ!」とか言われて身につくようなものじゃありません。

時には、先生や講師が生徒たちの興味関心を促すために、自ら探求を実演して見せる授業もするでしょう。
ところがその種の授業は、ほとんどの生徒たちは着いていけず、置いてけぼりになっている、そういう学びです。

(注意)
「興味のきっかけ」を生徒に与えるのも大切な仕事ですから、このような授業も大切です!
全ての生徒が応用までできるようになる必要はない、と言うことです。

応用力は「とがった能力」ですから、合う合わないがありますし、開花するまでの時間も、ほとんど予測不可能です。
そして多くの場合、「そんなの役に立たない」と言われてしまうような能力です。

他人からの評価とは別に、自由な学びの中で芽生え、発展していくものです。

もしもお子さんの応用力を伸ばしたいのであれば、「子供の探求を邪魔しない」ことが大切です。

ところが、探求が過熱するに従い、子供の取り組みが、教科書や過去問の傾向から外れてしまったり、5科目の分野からそれてしまうと、多くの大人は子供たちの探求を、遮ったり邪魔したりしてしまいます。

もしも本当に応用力を身に着けさせたいなら、そうした子供たちの興味関心に寄り添い、よき理解者としてバックアップし、とにかく「邪魔をしない」ことを確約したり、「環境を整える」ことをしてあげることでしょう。

難関校や旧帝大に合格するような生徒の保護者様の多くは、「勉強しろ」とは言いません。
子供が探求したのが、たまたま勉強の分野だったのでしょう。

多くの人は「そういう子供は特別だから」とか、「生まれつき良い子だから」などと勘違いしていますが、そうではありません。
「子供の探求を邪魔しない」という姿勢が、他人から見ると「勉強しろ、と言わなくても勉強してくれていいなぁ」という風に見えているだけです。

もちろん親の影響は大きいでしょう。
いつも新聞を読んで世の中の流れを解説する親と、いつもドラマやバラエティばかり見ている親とでは、どうでしょう。
どちらの姿を見ている子供の方が、5教科に近い分野で興味関心を持つ可能性が高いでしょうか。

そういう問題はあるでしょう。
ただ、それも可能性の問題であって、全く違うことに興味関心を持つことだってあるでしょう。

プログラミング教室という探求の場をさらに発展させます!

ヒーローズ植田一本松校でご提供できる探求の場は何でしょか?

もちろん学習塾ですから、5教科のどれかを探求する場(偏差値70以上まで伸ばす場)としてご利用いただくのもありでしょう。
ただ、それだけでは従来と同じです。

塾長の取り組み

塾長は何年も前から、我が国のプログラミングスキルを底上げしようと、プログラミング教室を始めています。

うちの教室だけではなく「マイクラミング」という教材にパッケージングして全国に展開しております。
北海道から沖縄まで全国約60教室で導入していただいております。

このプログラミング教室を「探求の場」として提供していますが、これからますます強化していこうと考えております。

もちろん「探求」ですから、すべての子供たちが興味を持つ必要はありません。
しかし逆に、せっかくプログラミングに興味を持ったのに、探求できるレベルの場が無いのはかわいそうです。

プログラミングに興味関心を持った子供たちに、この場を提供し、どこまでも伸ばしたいと考えております。

ハイレベルな教室

マイクラミングの特長はいろいろありますが、探求と言う意味では、次のものが目立つでしょう。

  • 失敗するように作られている
  • プロコースがある

多くのプログラミング教室は、簡単に誰でもできるように教材が作られています。
私はそれが不満でした。

そんなものは探求のたの字もありません。

失敗できる環境

多くのプログラミング教室は、失敗しないように、楽しさ重視で作られています。

失敗しないように訓練するのであれば、従来どおり5教科を勉強してテストで「点を落とさない」訓練を積めばよろしい。
もちろん、その種の訓練は探求ではありません。

せっかくプログラミングをするなら、失敗をしてください。
失敗から多くの予測不可能なことを学べます。

コンピューターが動かなくなったり暴走したりします。
なかなか原因が分かりません。
時には講師でさえも原因が分からなくなり、子供たちの方が早く手探りで原因を発見したりします。

失敗を隠すのは「探求を邪魔する」行為でしょう。
講師が失敗を恐れるあまり「誰でもできるプログラミング教室」にしてしまうのは、まさに邪魔でしかありません。
失敗で困りたくない、授業が進まなくなったら困る・・・そういう従来型のお勉強としてプログラミング教室をやっているところは、探求ができません。

マイクラミングは失敗できるし、失敗から多くを学べるようにしてあります。
プログラミング教室は増えていますが、なかなか、こういう教室は無いのではないでしょうか。
講師も大いに失敗し、子供たちと一緒に悩んで、問題に立ち向かいます。

根本から違います。

プロコースがある

マインクラフトを利用したプログラミング教室が増えて来ました。
もちろん、マイクラミングでもマインクラフトを利用しています。

ジュニアコースからハイコースまでは、優れた3Dプリンターとしてマインクラフトを使います。

プロコースでも最初は少し使いますが、後半では逆です。

なんと、マインクラフトそのものを開発してしまいます!

夏のプログラミング大会では、人工知能でチャットボットを作った生徒もいました。
既存のサービスを利用したのではなく、ゼロから自分で作った人工知能です。

そして現在、プロコースの先端を行く生徒たちは、OSを作っています。
OSとは、WindowsやMacOS、Androidといった、コンピューターそのものを動かすソフトのことです。

本当はマインクラフトを自作できるレベルになった時点で卒業だったのですが、
生徒たちが「もっと極めたい!」といって卒業してくれませんでした(笑)

そこで急遽、OS自作コースを追加しました。

文字通りのプロレベルです。

探求ですから、どこまでもお供いたしましょう!

ということで、2024年度は、このようにプロレベルに目覚める子供たちをもっともっと発掘したいと思います。

そのような環境が、まだまだ日本には少ないです。

もっと広がるように頑張っていきたいと思います。

 

文献

バカバカする社会は2000年まで」・・・たとえば以下など。
「AI時代では知性を追い求める時代でなくなる?!」 MCA達成&成功コーチング
https://www.mca-coach.com/ageofainochasingintelligence/

 


進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたります。生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、愛知工業大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、愛知教育大学附属高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校、菰野高校(三重)

私立高校

愛知高校、中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL