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虚構新聞

【大学受験】推薦入試 指導事例で見る志望理由書の書き方

志望理由書の書き方(サムネイル)

塾長です。

大学受験生のうち、指定校推薦の内定が決まり始めました。AO入試の出願も大詰めです。
昨日はさっそく

中央大学の指定校推薦とれたよ~!
志望理由書、また持ってくるので見てください!!

と嬉しい報告をしてくれた生徒がいました。

そこで志望理由書の書き方について解説動画をつくりました 。
書いてはダメな例や、良い例文なども載せました。
12分ちょっとにまとめたので、ぜひご覧ください!

【大学受験】推薦入試 指導事例で見る志望理由書の書き方(YouTube)

0:00:15 大学からの「3つのニーズ」に応えるべき
0:03:12 指導事例: 志望校の設定(架空)
0:04:48 指導前の志望理由書(架空)
0:08:28 指導後の志望理由書(架空)
0:11:41 (まとめ)3つのポイント

参考資料

動画の中で登場する大学名や学部名、教授名はすべて架空です。
ネタ元は敬愛する「虚構新聞」さんの以下の記事です(笑)

人工知能、抽象絵画の出力にも成功 千葉電波大虚構新聞
https://kyoko-np.net/2017071001.html

なお動画中のアドミッションポリシーは虚構新聞さんとは関係なく、塾長が勝手に作文した架空のものです。

 


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1=2が証明されたってホント!? ウソを見破れるかな?

数式を見つめる少女の写真

塾長です。

たまに虚構新聞の記事を見て爆笑しています。
ある虚構新聞のファンから次のアドバイスをいただきました。

科学面の「『2と1は等しい』数学界で論議」という記事が面白いよ。これ教育に使えるんじゃない?

2008年の記事です。
こんな素晴らしい記事を見過ごしていたとは。

1=2の証明!! ホント?ウソ?

まず問題となっている「1=2」の証明を見てみましょう。

問題となった証明

上の記事からの抜粋と補足です。中3以上の知識で読めるでしょう。

因数分解を使いますが、数学の好きな生徒ならば、中学2年生でも何とか読むことはできるでしょう。

$$ a=b $$
両辺に $a$ をかけて
$$ a^2=ab $$
両辺から $b^2$ を引いて
$$ a^2-b^2=ab-b^2 $$
両辺を因数分解して
$$ (a+b)(a-b)=b(a-b) $$
両辺を $(a-b)$ で割って
$$ a+b=b $$
ここで $a=b$ であったから
$$ 2b=b $$
両辺を $b$ で割って
$$ 2=1 $$

むむむぅ・・・確かに結論が「2=1」となってしまいました。

どうでしょう?

大真面目な質問

この証明は正しいと思いますか?

数学では、たった1つでも反例を言えれば間違いと言えます。
逆に言えば、何も間違えを指摘できなければ「正しい」ことになってしまいます。

もしも上の証明の間違いを言えなければ、みなさん、大変ですよ。

1=2が正しいとなれば、また小学校から勉強のやり直しです。

それは嫌です。

何とかして証明の間違いを見つけたいところです。

いかがでしょう?

証明のどこが間違いなのか、みなさんは分かりますか?

どうしてこうなった?

計算のルール。たくさんあります。

その1つでも無視して計算してしまうと、このような詭弁が生まれてしまいます。

もちろん冗談としては、なかなか面白い証明です。

やってはいけないルール

それはさておき、

上の証明で無視したルールが1つあります。

それは何でしょうか?

このルールを無視してしまうと「何でもあり」の結論を好きなだけ導くことができます。

そのルールとは、

0で割ってはいけない

です。
このルールに違反してしまった計算のことを、

ゼロ除算

と呼びます。まるで犯罪名のような名前までついています。

教科書で明記されているか?

ゼロ除算

これについて、いつ学校で教わるのでしょうか?

割り算は小学3年生で習います。
しかし小学校では「指導しなくてよい」というスタンスです。
ただし一部の教科書では、国語的な意味で「答えは0」と解釈できる場合を紹介しています。

中学の教科書でも「0で割ることは考えない」としています。
これも、あまり明確に「0で割らないように注意しろよ!」と教えることはないようです。

このルールを明確に意識するのは、高校数学からです。
ゼロ除算を特別に取り上げるページは無いものの、式の証明や場合分けの過程で何度となく教わります。

どこでゼロ除算をしてしまったのか?

さて、話しを戻しましょう。

冒頭の証明のどこでゼロ除算を犯してしまったのでしょうか。

これは証明の式に、具体的な数字を当てはめれば分かりやすいでしょう。
特に次の式以降に着目です。

証明の中で、次の行に注目です。
$$ (a+b)(a-b)=b(a-b) $$
ここで $(a-b)=0$ ですから、この式は、
$$ (a+b)\times 0=b\times 0 $$
ということです。
ここで両辺を $(a-b)$ で割る、つまり $0$ で割ってしまいました。

このように、0で割ってしまうルール違反をしていました。

なぜ0で割ってはいけないの?

それでは、そもそも0で割ってはいけない理由、なぜでしょうか?

破壊的だから

数学者の厳密な説明はさておき、まずは良くないことが起こる様子を経験しましょう。
上の式で見たようなことを、具体的な数字に置き換えてみれば分かりやすいです。

$$ (a+b)\times 0=b\times 0 $$
この部分をさらに
$$ 100\times 0=5\times 0 $$
などと書いてみましょう。
これは右辺も左辺も確かに $0$ となって正しいです。
しかし両辺を $0$ で割ったらどうでしょう。
$$ 100=5 $$
とたんに話がおかしくなります。

このように

「0で割る」

を許してしまうと、33=101 のような詭弁をいくらでも作れてしまいます。
0で割ることに

「意味が定まらない」

ので、それを逆手に取って

「どのような意味にも設定できてしまう」

とできてしまうからです。
これは、かなり破壊的です。
一般に、

$$ x\times 0=y\times 0 $$
を満たすような $x, y$ は「何でもよい(不定)」

です。
よって

「0で割る」

を許してしまうと、上で見たように

何でも=何でも

という関係をいくらでも作れてしまい、おかしくなります。
数の世界が破壊されてしまいます。

よって、0で割ることを安易に許してはいけません。

そういうルールです!

意味が分からないから

そもそも「0で割る」とは、どういうことでしょうか?

例えば

$100\div 5$

は、

「100を5等分にした内の1つ」
または
「100の中に5がいくつ入るか」

などという意味になります。
試しに後者の意味だとします。

では、

$100\div 0$

の計算は、どうなるのでしょうか。

「100の中に0はいくつ入るか?」

なぞなぞなら「2つ」というトンチも許されますが、割り算の答えにはなっていません。
かと言って、答えが分かりません。

「そもそも0の何個分?」

という意味が分かりません。
0は何個集めても0だからです。

計算が終わらないから

そこで100歩譲って、

$100\div 5$

から出発して、「割る数」の5を、どんどん小さくして0に近づけようと思います。

$100\div 5 = 20$
$100\div 0.5 = 200$
$100\div 00.5 = 2000$
・・・
$100\div 0.00000000 \dots 005 = 2000000000 \dots 00$

このように、割る数を0に近づければ近づけるほど、答えは無限に大きくなってしまいます。
これを繰り返していけば、いつか「0の何個分」か答えらえれそうです・・・

・・・しかし、割る数はどこまでも小さくできます。
出てくる答えも、どこまでも大きなります。

この作業は、いくらでも続けられます。
終わりません。
永遠に続きます。

結論が出ないから禁止

そして、いくら続けても、

「0で割る」

の結論が出ません。

宇宙が終わる頃には結論が出るのでしょうか?

それも分かりません。

さらに、良くないことがあります。
割られる数が100であろうと1であろうと、2であろうと、とにかく

「答えが無限に大きくなり続ける」

ことに変わりがありません。
だからといって、

100÷0

3÷0

無限の先で同じ答えになっているのか、あるいは違う答えになっているのか、それも分かりません。

このように「0で割る」という計算は、いくら考えても答えを特定できませんでした。
だから「0で割る」という計算の定義ができないことになります。

「0で割る」

とは

「わからない」

または

「永遠に計算が終わらない」

または

「そもそも計算の定義ができない」

ということになるわけです。

だから、

「0で割るな!」

となったわけです。

プログラミングでも禁止

プログラミングの世界、もっと言えば、コンピューターを使う世界でも、

「0で割ってはいけない!」

というルールが徹底されています。
プログラマーならだれでも

ゼロ除算

という悪魔を知っています。
これが出てきてしまうプログラムを書いてはいけません。

さて、実際にやったらどうなるのでしょうか?

試しに、Pythonというプログラミング環境で

$5 \div 0 $

を計算した結果が次の画面です。

ちなみにプログラミングでは「5÷0」のことを「5/0」と書きます。

ゼロで割れない

パイソンで0除算エラー

 

“ZeroDivisionError: division by zero” (0で割ったというエラー)

というエラーが表示されて、怒られてしまいました。

近代的なプログラミング環境では、コンピューターに「÷0」を計算させる前に、その式を検出してエラーを出すようになっています。
コンピューター全体が止まってしまったら大変ですからね。

このようにコンピューターの世界でも「0で割る」は禁止です。
ですからプログラマーの世界では「ゼロ除算」と言ったら、それはバグ(*)の1つを指します。

これが本当に計算されてしまうと、最悪の場合、コンピューターが止まってしまいます。

(*) プログラムの不具合のこと

勉強したことを笑いに活かす

今回は虚構新聞の昔の記事から数学のお話をしました。

虚構新聞はフェイクニュースのサイトです。
このようにウィットの利いた面白いニュースをでっち上げるジョークサイトです。

文字通り「虚構」の新聞ですね。
このような分野では有名で、すでに不動の地位とも言えます。

本当のことを知っている人だけが楽しめます。

勉強したことをジョークに活用する。

そんな勉強の応用もあるんですね。
虚構新聞の記者たちの仕事は楽しそうです。

何に価値があるのか、何が仕事になるのか。

やってみないと分からないものです。

キャリア教育のネタにもどうぞ。

ゼロで割ったら答えが0?

最後に少し補足です。

特定の文脈において「0で割った」ときの答えを定義することは可能です。
例えば、

300gのケーキを100gずつ分けました。何人に配れるでしょう?

という文脈があったとします。この計算は、

$300 \div 100 = 3$

ですから、答えは

3人

となります。
つまり、この文脈では「割り算の答え」は「配れる人数」を意味します。
この文脈を前提として、

300gのケーキを0gずつ分けました。何人に配れるでしょう?

を考える場合はどうでしょう。同じように計算式は、

$300 \div 0 = ?$

となりますね。
もちろん式だけ見れば計算に困りますが、文脈から答えを決めることはできます。

答えが分からない → 配れる人が決まらない → 配れない → 配れる人数は0人

このように社会的な意味から答えを導いて、それに合わせて

$300 \div 0 = 0$

と無理やり決めてしまうことができます。
こうして、この文脈の中では、

「0で割った答えは0人」

と決めることができるでしょう。

実際、小学3年生の一部の教科書では、このような考え方を紹介しているコラムがあります。
ただし、あくまでも考え方の1つにすぎません。
こうした教科書の影響かどうか分かりませんが、中には、

「0で割ったら0だよ。」

と覚えてしまっている人もいます。
もちろん、これは早とちりです。
常には成り立たないからです。

これはあくまでも、上のような文脈だけに通用する決め方です。
数式に対して常に言えるものではありません。
つまり、

「ローカルルール」
にすぎません。

このように、0で割ったときの答えを決めるのは「特定の文脈上の都合」です。

それは数学というよりは、国語や社会、あるいは工学のお話しになります。

 


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