塾長です。
さぁ、テストまで、あと1週間!今週から一部の中学、高校ではテスト週間に入ります。部活が無くなって帰宅が早くなります。
学校からテスト週間の勉強計画表が配られている人も多いでしょう。ちゃんと計画しましたか?
その前に、あなたならテストまでの1週間で何時間くらい勉強しますか?
自習も宿題も塾の勉強も全て含めてトータルで何時間なのか。まずは正確に把握しましょう。
Contents
1週間で最大何時間くらい勉強できるか?
まず、できる限りの最大の勉強時間で見積もってみましょう。
「最大限の勉強時間」とは、睡眠、食事、入浴、トイレの他は全て勉強する、という意味です。何もしないうちから「そんなにできない。」と決めつけてしまうのではなく、まず「100%の勉強時間」を計算して、自分の限界を知っておくこと。これが大切です。そして、その限界に何パーセントまで近づけるか、で自分の勉強時間を評価するようにするのです。
また逆に「やりたくても、それ以上はできない」という現実が分かることもあります。
それでは見積もってみましょう。
月曜日~金曜日
15時に帰宅してから夜12に寝るまで、9時間あります。
夕飯+風呂で1時間の休憩を取るとすれば、1日に8時間の勉強ができそうです。実際には2時間に1回の休憩を入れるでしょうから、さらに1時間減らします。
ですから実質、1日に7時間くらいになります。
よって、月~金の5日間では7×5=35時間となります。
土曜日と日曜日
それぞれ10時間くらいでしょうか。
もしも勉強に慣れていれば、13時間くらいできます。しかし多くの中学生は10時間くらいが限界でしょう。逆に10時間できるくらいまで訓練されているなら、その現時点で、かなり良い成績だと思います。
よって、土、日の2日間では10×2=20時間となります。
1週間で「55時間」は多いの?、少ないの?
ですから、テスト前の1週間にできる勉強時間は、せいぜい35+20=55時間です。
もちろん、気が散ったり、眠かったり、図書館や塾へ行く移動時間があれば、どんどん勉強できる時間は減っていきます。
さて、この「55時間」は多いのか、少ないのか?
よく分からないでしょう。そこで、もう少し話を進めます。
テストは何科目?
運よく副教科がないとしても、5教科もあります。1教科あたりでは、55÷5=11時間になります。
1教科あたり、11時間です。
さて、この「1教科で11時間」は多いのか、少ないのか?
まだちょっとよく分からないでしょう。そこで、もう少し話を進めます。
1時間に何ページ?
例えば、数学で学校のワークが24ページあるとします。これを2周やろうとしたら、のべ48ページです。11時間で割れば、1時間に4~5ページです。つまり、12~15分で1ページ終わらせなければいけません。
学校の数学の問題集なら、1ページに計算なら20問、文章題なら6問くらいが載っています。
文章題6問を15分で・・・無理ですよね。せめて2倍の時間は欲しいです。
「たったの1週間では、思ったほど勉強できない。」
そういう焦りが大切です。
1か月前からコツコツやろう
上のようにテスト1週間前だけで全てのテスト勉強をやろうと思っても、間に合わないことが分かってしまいました。むしろテスト期間にできる勉強時間の2倍が必要だという、ショックな結果になりました。
では、どうすべきか?
1か月前から始めればよいのです。
テスト週間以外は部活があります。部活との両立を考えたら、1日に勉強できる時間は2~3時間程度です。テスト週間のように7時間もできません。3分の1しかできないのですから、3倍の3週間が必要です。つまりテスト週間になる3週間前を追加して「テストの1カ月前」から勉強すれば、ぎりぎり間に合う計算になります。
少し余裕を持たせたいなら、テスト5週間前から着手しましょう。
結局は、毎日コツコツやるのが最も楽だということです。
- テスト4週間前~2週間前 1周目を取り組む
- テスト週間(1週間前) 2周目を取り組む
これが理想的なペースです。
テスト期間に期待してはいけない!
上で計算してきたように、実はテストの1週間前だけでは、時間が足りないことが分かります。たとえスーパーサイヤ人のように熱く燃えて勉強したとしても、足りないのです。
平日に7時間も、休日に10時間も勉強しているのに、トータルでは時間が足りない。いくら1日あたりの勉強時間が多くても、たったの1週間です。合計時間が足りません。ちょっとショッキングな計算結果になってしまいました。
出遅れたなら、やることを絞る!
「テスト週間になって初めて問題集を開いた。」
これはヤバい状況です。今そういう状態なら、さあ、どうしましょう。1週間では間に合わないことが分かってしまいました。
その場合は、仕方がないので「やることを絞る」しかないです。つまり「1周しかできない教科」と「2周までやり切る教科」を分けます。
2周までやり切れる教科は、1つか、せいぜい2つくらいに絞りましょう。
テスト週間しか勉強する予定が無かったのなら、今回は全体的に目標点に届かないか、または何かの教科が犠牲になります。
「英語や数学をやっていたら、理科や社会をする時間が無くなった!」
「国語の勉強ができなかった。日本語なんだし、自分の実力を信じるしかない。」
今回は仕方がありません。対策として、5点アップ、10点アップを狙う教科を2つくらいに絞って、他は何とか1周やりきる、で手を打ってください。そうやって総崩れだけは防ぎましょう。
中間テストが終わったら、直ぐに期末テストに目を向けること
そして今回の反省を活かして、11月の期末テストに、すぐに目を向けましょう。
中間テストが終わってから、直ぐに期末テストを意識すれば、ちゃんと1か月以上前からやることになります。
テストの1週間前は「2周目からスタート」が理想
ちなみに、問題集やワークは1周やっただけではダメです。うろ覚えで点数を取れるまでにはなりません。最低2周はやってください。ちなみに先生は4周くらいやっていました。もちろん1周目で簡単に思えた問題は2周目で飛ばしてOKです。3周目はもっとスキップできるので、どんどん加速します。
テスト1か月前からワーク類をコツコツとこなしておけば、テスト週間に入ると同時に、いきなり2周目がスタートできます。2周目は1周目より速くできるでしょうから、より安心です。
例えば現状が50点なのに「とりあえず目標80点!」という生徒がいますが、80点以上取るなら、3周くらいはきっちりやり切りましょう。半年くらい続ければ、目標達成できますよ。やってみれば直ぐです。やるだけです。
そして、結局ののところ、トータルで100時間くらいになるでしょう。
5教科で100時間、1教科あたり20時間。
それがテスト勉強に必要な時間です。
自分に勉強の才能が有るのかないのかは、これくらいの勉強を何年か続けてみてから判断するのが良いと思います。
【余談】自分が努力すれば他人の努力も理解できる
人間は自分より優れている人を見た時、ついつい、その人の努力を想像せずに「天才だ」とか「才能がある」などと軽々しく言ってしまいます。考えてみれば、それは失礼なことですね。
相手の努力を理解できる温かい人間と言うのは、自分が同じくらい努力した経験がある、ということです。努力するからよい人になれるわけではありませんが、少なくとも、努力していない人に良い人はいないと思います。
人が成長して丸くなるというのは、そうやって理解力を高めることなんじゃないかと思います。
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