定期テストの結果が気になる時期です。
今回は、あえて受験生でない生徒やそのお母さん、お父さん向けに書きます。
成績表や個票、解答用紙など、テストの結果の見方は奥が深いです。
何人もの成績を見てきた経験から言わせてもらえれば、
「テスト結果をどれだけ言えるかで成績が決まる!」
と言っても過言ではないでしょう。
Contents
テスト結果をどれだけ細かく覚えているかで成績が決まる!
私の経験則で大まかに言ってしまうと、例えば500点満点の定期テストではこんな傾向です。
- ~200 自分の点数が言えない、テスト範囲を言えない、何ができて何が間違えたかほとんど覚えてない
- 180~270 自分の点数や平均点について一部または概数なら言える、テスト範囲の一部なら言える、間違えた問題の分野なら言えるが具体的には言えない
- 250~330 自分の点数と平均点を言える、テスト範囲をだいたい言える、間違えた問題をいくつか具体的に言える
- 320~380 自分の点数と平均点、テスト範囲、間違えた問題と理由が言える
- 350~ 教科書、ノート、課題のどこから出題されたかなど詳細が言える
いかがでしょうか?
数字の云々や例外を取り上げればきりがないですが、大まかな傾向の把握には役立つでしょう。
この手の傾向分析は、あまり細かいことを言っても仕方がありません。
なぜテスト結果を覚えていないのか!?
なぜテスト結果が言えないお子様が多いのか?
成績を上げるには、ここを理解して対策を講じることが大切です。
ただ、その理由は、だいたい思い当たる方が多いのではないでしょうか?
- 恥ずかしいから。
- 怒られるから。
- 悔しいから。
どれも生徒たちの本当の気持ちだと思います。
そして注目して欲しいのは、この順番です。
これらは、テストが返却されてきた時に、生徒が思う順番です。
本人としての「悔しい」気持ちが後回しです。
これでは悔しさをバネにするまえに、そのバネが折れてしまいます。
負の感情が拡大する一方で、理性への切り替え場面がありません。
これが理想ではないでしょうか?
- 悔しい
- できるようになりたい
- 次はもっと取りたい
このような気持ちなら、テストの見直しをするでしょう。
感情から理性へ、上手に切り替えられている例です。
必然的にテスト結果の記憶が、それだけ細かく具体体になります。
なぜ負の感情が拡大するのか!?
これは周囲の大人が自分の胸に手を当てて考えましょう。
先日の全国統一小学生テストの小冊子にも書いてありました。
「学力が最も伸びるのはテストの最中です。」
テストの後は、学力が伸びる準備が整っています。
間違えた問題ができるようになった時だけ実力が伸びます。
ところが、間違ったことに対して、
- 恥ずかしい
- 怒られる
という経験を与え続けてしまうと、
負の感情が起こるような反射運動ができ上がってしまいます。
復習どころではなくなり、伸びるはずの芽が摘まれます。
この反射運動を、だれがいつ、植え付けたのでしょうか?
周囲の大人が自分の胸に手を当てて考えなければいけません。
今日から新しい習慣 テスト結果をちゃんと見よう!
テストが返却されたら、もちろん色々な感情が出てきます。
しかしそれはそれとして、ちゃんと中身を見ましょう。
もちろん保護者としては、嫌みを言ったり怒鳴りつけるのは言語道断です。
具体的には、次のことを必ずさせてください。
結果が出てしまった後なのですから、評価について騒いでも仕方ありません。
- 自分の点数と平均点との差を計算する
- みんなができて自分が間違った問題から優先して見直す
- 教科書、ノート、課題類のどこから出題されたかチェックする
- 制限時間的に「捨ててもよかった問題」をチェックする
- 次の目標点を「平均点±〇点」で現実的に設定する
目標点が何でもかんでも80点!みたいなのはダメです!
思考停止です!!
そうではなく、必ず上の1~5のステップで目標点を設定しましょう。
これが経験を次に活かすという行動です。
そして勉強法の重要部分でもあります。
ポイントは感情から理性的な行動を切り替えていくステップだということです。
そのためには「前向きな言葉」による応援が必要です。
- 次は頑張ろう
- 自分を信じなさい
- 自分が納得できるまでやりなさい
ちゃんと見直した上で目標を立てたからこそ、前向きな言葉に意味が出て、お子様に伝わるようになります。
中身を見ずに前向きな言葉をかけても、むしろ疑われて伝わりません。
最終的には、上の5つの手順が生徒自身の独力でできるようになることが大切です。
まとめ
- 保護者は嫌みを言ったり怒鳴ったりしない
- テスト結果は必ず5つの手順で見直す
- 感情から理性へ切り替えられるよう前向きな言葉で応援する
ヒーローズの生徒諸君へ
いつもテスト後に配布する「定期テスト振り返りシート」を必ず塾へ提出しましょう!
うちの生徒であれば上記のステップをこのシートで実践できるようになっています。
なお「理由」欄は具体的に書きましょう。
×:「漢文ができなかった」
〇:「孟浩然が書けなかった」、「一、二点の書き下しができなかった」など
×:「文章題が苦手」
〇:「2つの座標からy=ax+bを求められなかった」、「外角の公式を使えなかった」など
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