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プログラミング

新教育「めんどうな事はコンピューターにやらせよう」(1)

コンピューターの上に人が乗っている図

塾長です。

今日のタイトル。子供から大人まで、みんなで共有したいことです。
とりあえず、この記事を見てください!

(ちなみに続編もあります。 新教育「めんどうな事はコンピューターにやらせよう」(2) )

子供が大人になる頃の世界。キンコン西野さんの説明が神!

コンビニの話しがめっちゃ解りやすい!

「失敗をする人」のほうが得になる
これから「役に立つ人」の価値は薄れていく。キンコン西野が“コンビニにあるもの”で解説

どうして教育改革が行われるのか。
どうしてプログラミング教育なのか。

この説明を見れば、もうだいたい理解できます。

× 正解をすぐに言える人
〇 ストーリーを生む人

たくさんの知識を頭に詰め込むことには価値がなくなります。
ネット検索や人工知能が便利なのに、わざわざそれに生身の人間が対抗するのは不毛です。

そういう時代です。

つまり、こんな価値観になるかもしれません。

クイズ番組が無くなる!?

クイズに素早く答える。
正解すれば勝ち抜ける。
優勝すれば豪華賞品。

そんな定番のクイズ番組は、これから無くなるのかもしれません。

10年後の人たちから見れば今のクイズ番組は、まるで古文です。
クイズ王の何が凄いのか、全く理解できないでしょう。

ネットで検索すれば済むようなことを、なぜ、わざわざ問題にするのか?
スマートスピーカに聞けば済むようなことを人間が答えたくらいで、なぜ騒ぐのか?

いったい何が「いとをかし」なのか、解説されなければ分からないでしょう。

暗記と思考を区別しない学習

みなさんは「いつの間にが勉強になっていた」という体験はありませんか?

塾長は、比例や反比例、平方根の計算がそうでした。
ちゃんと理解したのは、高校受験でちゃんと勉強した後です。
しかし必要に迫られたのは小学6年生のころでした。

小学6年生が平方根の計算

塾長は、小学生の頃から星の写真を撮ることにハマりました。
友達と田んぼの真ん中でカメラを構えて、目には見えない星々を写し取るのです。

よい写真を撮って、もっと色々な天体を見てみたい。
撮った写真を友達に見せたい。

そんなストーリーの中で、天体写真のノウハウが書かれた本を読むのが好きでした。

そして、カメラやレンズの設定を計算するために、比例や反比例の計算が必要でした。
望遠鏡の焦点距離からシャッタースピードを計算する公式には、平方根の計算が必要でした。

もちろん小学生だった私が平方根をちゃんと理解していたはずがありません。
しかし理解しなくても困ることはありませんでした。

公式は、本に載っているものを見ながら使えれば十分です。
平方根の計算は、電卓のルートボタンの使い方さえ知ってしまえば可能です。
高校生の姉に、電卓の使い方を教わったので大丈夫でした。

私にとって、比例も反比例も平方根も、理屈を理解するより先に、まず体験がありました。

数学は暗記科目か?

例えば、みなさんは数学を暗記だと思いますか、それとも、思考だと思いますか?

  • 数学は考える科目だ
  • 数学も結局は暗記科目だ

どちらだと思いますか?

人間の脳にはメモリもCPUもない

ところが、そもそも人間の脳みそは、覚えることと考えることの区別をしていません。
コンピューターは、

  • 記憶 → メモリ(覚える装置)
  • 演算 → CPU (考える装置)

というように、機能ごとに装置が分かれています。
一方、人間の脳は、そのような構造が見当たりません。

区別が無いのです。

ですから、覚えることと考えることは同時に起こります。
数学は考える科目ですが、同時に、暗記科目でもあります。

逆に、数学を暗記と思考に分離して学ぼうとすれば、むしろ効率が悪くなる可能性があります。

「ひたすら暗記」は苦行でしかない

このように覚えることと考えることは両方が同時に必要です。

知識が無ければ考えることはできません。
考えなければ知識を使いこなすことができません。

しかし、これまでは前者を重視し過ぎていたと言えます。
暗記が曖昧であることを、目くじらを立てて減点する試験でした。
だから暗記が完璧にできないと、次の段階に学習が進みません。

考える過程で、ちょっとでも参考書を見てしまったら0点と同じです。
このような受験競争で培ってきた日本の教育は、明らかに暗記に偏っていたと思います。

そこまで暗記に偏った学習は、脳の構造に逆らった不自然な行為でした。
それゆえ勉強は辛い苦行でした。

苦行はコンピューターが代行する

今やコンピューターやインターネットを誰でも使えます。
わざわざ人間が知識を大量かつ正確に暗記しておく必要がありません。

ほんのちょっと資料を確認するだけで考えが進むのであれば、見ればよいです。

何かの考えを進めるにあたって、その前提となる知識を全て正確に暗唱するまで、わざわざ待ってからでないと次の考えに進められないなんて、馬鹿げています。

不便ですし、そもそも見ながらでも知識を使ってしまった方が、覚えるのが早いです。

こうした不合理から日本の子供たちは、そろそろ解放されるべきでしょう。

コンピューターの利用を前提とした教育にどんどん変えましょう。
そうすれば、私たちはついに「暗記」という苦行から解放されるのです。

これからの勉強で大切になるのがストーリー

考える、使ってみる、応用してみる、ということを通して知識が身につきます。
また逆に、先に知識を得たから、考え方や使い方がより良くなることもあります。
それらが区別なく同時に起こります。

つまり、あらゆる学習が体験型になっていきます。

すると今度は、

  • どんな体験をするか
  • 誰と体験するか
  • どこに共感して体験するか

といったストーリーが大切になります。

星の写真を撮って友達とワクワクしたい。

塾長は、そういうストーリーの中で、いつのまにか学習していたことが多くあったのだと思います。

これからの勉強が、みなそうになったら、とても楽しいと思います。

先生の役割が変わる

暗記が不要になるのは、生徒の学習に限った話ではありません。
先生や塾の講師にとっても同じです。

先生は間違えてもよい

これからの学校や塾の先生は、

  • 何でも知っている必要がありません。
  • 間違えてもかまいません。

というスタンスになります。

何でも知っていて間違えない

これはロボットやコンピューターに期待される役割です。

では、先生や講師の役割とは、いったい何なのでしょうか?

拡大する役割

それは次のような役割になると思います。

  • 生徒によりよい体験を提案するコーディネーター
  • 生徒の取り組みを横で支えるコーチ
  • 生徒の体験を意味付けし、社会の常識と対応させるカウンセラー

今でも先生にはこのような役割があります。
それが、これから凄いスピードで拡大していくと思います。

縮小する役割

きっと、教科書を説明する役割が、どんどん減っていきます。
自分で説明しなくても、分かりやすい解説動画が見つけて流すだけです。

分かりにくい説明で生徒の時間を奪う方が、かえって悪いことです。
先生の誰もが説明がうまいとは限りません。
同じ説明が全ての生徒にとって分かりやすいとは限りません。

先生に求められることは、自分で説明することとは限りません。
その生徒にとって最適な説明を検索して提示してあげること、
その方がむしろ大切になるでしょう。

そうなれば、先生や講師は、授業ノートを準備する必要が無くなります。

だから、もっと新しい役割の方へ集中できるわけです。
これまで忙しすぎて、なかなかできなかったこと。

「本当の教育」

そう思うことをやればよいと思います。

プログラミング教室のあるべき姿とは

コンピューターを活用して、自分の苦手をカバーしつつ、人間らしい活動、自分らしいことに集中する。
これからの生徒に必要な、新しい能力とは、

  • 理解よりも先に体験する!
  • 苦行はコンピューターに任せる!

というものになります。
コンピューターは生徒たちが勉強を「体験」して「楽しむ」ために必要な道具です。

塾長がプログラミング教室をつくった、最も大きな理由がこれです。
だから他社製のプログラミング教室とは違います。

間違ったプログラミング教育

プログラミングは、決まった答えを速く正確に導くような学習ではありません。
つまり、次のようなプログラミング教室は、どれも間違っています。

×「テキストの通りにプログラミングしたら動いた」
×「テキストと違うプログラムを作ったら修正させられた」
×「模範解答を示されないと何も作れない」

このようなプログラミング教室にしてしまったら意味がありません。

ミッションにチャレンジする体験型の授業

生徒と共有するのは教科書の模範解答ではありません。
共有するのは「目的」(ミッション)」です。

その目的を達成するために、生徒たちは「こうしたい」「ああしたい」という要求を出してきます。
私は、それを実現するのに使えそうな命令や道具を、生徒たちに伝えるだけです。

使うのは生徒たちです。
作るのは生徒たちです。

でも、できたら一緒に喜びます。

みんな違うプログラミングをしますす。
マイクラの世界に現れる建築物が、生徒の個性によって違います。

でも、みんな共有した目的は達成しています。

プログラミング教室だからできる

英語、数学、国語、理科、社会・・・

これらの教科は、いつから体験型に変わるのでしょうか。

残念ながら、まだまだ変わるのに時間がかかるでしょう。
今後も辞書やスマホの持ち込みを禁止してテストが行われていくでしょう。

変わるのには時間がかかります。

しかしプログラミングなら、一足先に実践できます。

あとがき

苦手を回避して代替することも含めて実力では?

足が無ければ車いすや義足を使います。
それを社会が補助するのは、人権を守ることに等しいと思います。

では、学習障害については、どこまでがそうなのでしょうか。
学習の得手、不得手については、どこまでがそうなのでしょうか。

漢字を間違えたら、理科でも社会でもバツですか?
変換機能など代替手段を使えば済むのに。

クイズのような問題で成績をつけるのですか?
ほとんどの大人は忘れていて、必要なら調べるという手段で済ませているのに。

子供を消耗させるのが勉強ですか?

いつまで、そんな教育を続けるのでしょうか。
大人の世界では、そのような実践を誰もしていないのに。

何か苦手なことがあれば、それを回避する手段も与えたうえで、トータルで評価すべきです。

サポートされない6%の子供たち

日本では、生れてくる子供たちの約9%が、何らかの発達障害や学習障害を持っていると言われています。

そして、その9%の内の6%は、障害が軽微であるため小学校までは気が付きません。
小学校の勉強がまだ緩いからです。
生活に支障があるわけではないため、小児科の先生や保健所からは、特に何も指摘されません。

つまり、障害を認められて支援学級に入れる子供は、たったの3%だけです。
残りの6%の方は、問題なしとされてしまい、何の手当もされません。
これはクラスに1~2人の割合になります。

これが日本の教育の問題点です。

それゆえ、中学生になると、とたんに困ることになります。
中学のテストは1文字でも間違えたらバツになるような厳しさです。
そういう正確な暗記と記述が、一気に増えてしまうため、ついていけなくなるのです。

クラスに1~2人の生徒は、努力が足りないのではなく、障害が原因で勉強が遅れているのです。

コンピューターで教育の不平等を改善したい

もちろん、障害があろうと無かろうと、とっても良い子たちです。

だから、そういう子たちが本来の個性や良さを活かせるような、そういう道具が欲しいです。
コンピューターを使えるようになってくれたら、それが可能かもしれません。

  • 計算の間違えが多い?
  • 漢字が書けない?
  • 歴史が覚えられない?

苦手なことがあっても、気にすることはありません。
得意なことも苦手なことも、人それぞれ。
みんな個性があって、良いじゃないですか。

ただ、困らないように、コンピューターに助けてもらう方法を考えましょう。

そういう教育に早くしてあげたいと思います。

塾長には息子が2人いますが、下の子には障害があります。
まだ小さいです。
この子の勉強は、どうしたらよいでしょうか。

コンピューターが助けになるのであれば、絶対に間に合わせなければなりません。

記事の続編

この記事には続編もあります。
新教育「めんどうな事はコンピューターにやらせよう」(2)

よろしければ、こちらもご覧くださいませ。

 


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教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

夏休みの宿題もう終わった? 他に勉強しておきたいベスト3

英才教育のイラスト

塾長です。

名古屋市の小中学校の夏休みも残り10日ほどになりました。
夏休みの宿題は、もう終わりましたか?

残念ながら愛知県は緊急事態宣言で帰省が規制されてしまいました。
そこで、宿題以外で、お家でできることについて書きます。

夏休みにやっておきたい勉強ベスト3!

塾長の勝手な価値観でおすすめするベスト3を考えました。

  1. 芸術活動(音楽、図画工作、書道、体操が演劇、文学創作、写真撮影など)
  2. プログラミング
  3. 経済を考える自由研究

とくに今年は夏休みが短くて、外出も規制されて、子供たちがかわいそうな状態です。
勉強も大切ですが、それ以外の活動にも時間を割いてあげたいですね。

第1位、芸術活動

東大生はピアノを弾ける人の割合が高いそうです。
ほんとかなぁ・・・と思っていたら、こんな記事がありました。

東大生にピアノ経験者が圧倒的に多い理由」(東洋経済オンライン 2017年)

似たような記事が他にも多くありました。
ピアノを置けるような家に住んでいるという経済バイアスがあるのでしょうが。

それはともかく、何でもよいので、芸術を鑑賞したり、何か創作したりしてみてください。

芸術活動をおすすめするのは、一応、理由があります。
まず、この言葉をご存じでしょうか?

STEAM

STEMAという並びで言う人もいます。
Steamというゲーム環境がありますが、それじゃないですよ。
STEAMとは、

  • 科学 cience
  • 技術 echnorog
  • 工学 ngineering
  • 美術 rt
  • 数学 athematics

これら5つの頭文字をとった言い方です。
この分野の教養を身に着けておくことが、これから必須と言われています。
「STEAM」とネットで検索すれば、わんさか出て来ます。

まず、この中にちゃんと芸術が入っています。

芸術は人の感情を動かす活動です。

何をやるにしても、何かしら人の心を動かすものが無ければ、それは活動と認知され得ません。
多くの人々に愛されているものや、長く愛され続けているものには、きっとそれなりの理由があります。
芸術に触れて、その理由を感じ取るセンスを磨くのです。

情報や物が溢れていて有り余る時代です。
それでも貧富の格差が生まれます。
富の再分配では解決できない格差です。

モチベーション格差

と言われる、新しい格差です。
熱意のある人は、多くの人から共感を集め、そこに情報も物もお金も集まってきます。
そして、その熱意に芸術性が加わると、さらに爆発的に共感の輪が広がります。

例えば、iPhone を見れば明らかでしょう。

もう今から10年も前のこと。
iPhone3 を初めて目にしたとき、そのデザインに驚きました。
しかも、圧倒的に多機能で高性能でした。

もしも性能や機能が優れていただけでは、ここまでヒットしなかったと思います。

欲しくなるようなデザイン!

感性に訴えるようなデザインが、他の製品とは決定的に違っていたのです。

デザインが世の中を変える!

そんなことが、これから多く起こるでしょう。
もちろん、デザインは姿形だけではありません。
音や匂いや言葉、体の感じ方も、すべてデザインの対象です。

お金が無いからチャンスが無いとは言えないのが、これからの時代です。

第2位 プログラミング

これは、もう色々と説明してきました。
教育改革でもプログラミングが必須化されました。

・・・という説明は、もう、いいですよね。
つまらない説明を省きます。
とにかく、これからの時代は

できて当たり前!

です。
むしろ急いだ方が良いです。
ただ、学校でプログラミングが正しく指導できるようになるまで、あと5年くらいかかります。

そしてプログラミングを学ぶときには、少し注意が必要です。
というのは、まだ多くの人がプログラミング教育を

「モノづくり教育」のことだと勘違いした状態

だからです。
これではダメです。
これまで日本がやって来たようなモノづくり型の生産活動では、お子様の将来の給料は下がる一方です。

それは、アメリカの Google、Apple、Facebook、Amazon の資産価値を考えればわかります。
たった4社の資産価値だけで、世界第4位のドイツのGDPに匹敵してしまうのです。
ソフトウェアの生み出す価値は、ヨーロッパ第1位の国をも軽く超えるのです。

世界時価総額ランキング

を見れば日本の遅れが明らかです。

実は我らが日本のトヨタは6月まで50位以内に入っていました。
しかし7月にはランク外へ落ち込んでしまい、今や日本の企業は1つもありません。
上位の企業は、ソフトウェアの力で生産性や社会への影響力を伸ばしてきています。

こんな資料もあります。

5000万人に使われるまでの時間

自動車や飛行機は60年以上かけて5000万人のユーザーを獲得しました。
テレビは22年、携帯電話は12年。
フェイスブックは4年。
ポケモンGOは19日!

ソフトウェアのサービスが、いかに大切かが端的にわかります。

ソフトウェアは若い人が若い人の感性で学ぶのが良いです。
残念ながら、これまでの古い考え方では、なかなかソフトウェアの可能性を理解できません。

ですから、ご家庭で少しでも早く始めてしまいましょう。

ただしゲームはダメです。
やるのはプログラミングです。
頭を「使わされる」のではなくて「使う」のです。

第3位 経済を考える自由研究

若いうちから経済観念(けいざいかんねん)を身に着けておくことは重要です。

経済的にどうなっているのか?
経済的につじつまが合うのか?

を考えるように癖をつけておくことは良いことです。

身近な経済の例を題材にして、運転資金、仕入れ値、仕入れの個数、人件費、家賃、光熱費、宣伝広告費、設備投資などを考え、利益が出るのか否かを計算してまとめさせてみましょう。
とても良い教養になると思います。

本来このような思考ができない人にキャリア教育を行っても何の意味もありません。
日本の教育では、このあたりがゴッソリ抜け落ちていますから、自分で勉強するしかありません。

それでいて、経済観念は生きて行く上で必要な教養です。

お母さんの家計簿をつけるのを手伝う!

これでもOKです。
立派です。

ちなみに「収支のバランスをとる」という話はすべて「経済学」です。

友達に悪いことをした(借り)、だから謝罪する(返済)。
友達から良くしてもらった(収入)ので、お返しをした(支出)。

人付き合いの面倒な折り合いのつけ方。
実は多くは、経済的な要素を含んでいます。

経済を学ぶということは、社会的な常識を身に着けることにも通じます。

身の回りの色々なことについて「経済学的に考える」ということを、ぜひしてみてください。

どんな題材があるか?

あるある的な事例ならば、

「コンビニのおにぎりは、なぜ1個130円なのか?」

を考えさせる、などです。
よく、

「おにぎりなんて、自分で作れば1個20円くらいでできるじゃん。」

という計算をして、コンビニのおにぎりは高いと早合点する人がいます。
買うか否かは本人の自由ですが、それとは別に、

価格がなぜ適正と言えるのか?

については、ちゃんと考えなければ分かりません。

逆に、

「もしもコンビニがおにぎりを1個20円で販売したら、何が起こるか?」

を考えてみるのもよい勉強になります。

これは単に経済観念を学べるだけではありません。
ものごとの価値が分かるようになるということは、相手の価値を認め、ひいては自分の価値も認められるということです。

身勝手な人やわがままな人は、相手の価値を認めな人のことです。
それが無知から来ることも分かるのでしょう。

例えば、会社の仕事よりも家事の方が価値が劣っていると考えるのも身勝手なことです。
とは言え、もしも家事のことを良く知らなければ、正しく価値を判断できません。

人の価値を認めないのは、多くの場合、経済的に無知であることが原因だと思います。

経済はお金の話だけではない!?

ということで、経済的な感覚(センス)が人と大きくズレていれば、信用を失い、友達も失います。
友達から借りっぱなし、友達に貸しっぱなし。

これは良くありません。

上の例で少し見たように、
経済のバランスを考えることは、何もお金の話だけではありません。
時間、情報、モノや恩情、安全性など多岐にわたります。

のび太くんがジャイアンに貸した漫画。
いつまでも返さないければ、ドラえもんの道具が火を噴きます。
それくらい分かりやすければ逆に良いのですが、実際には、黙って付き合いを絶たれてしまうのが普通です。

また、気持ちを込めてお礼をするにせよ、詫びるにせよ、経済的なバランスが大切です。
経済的につじつまが合わなければ、気持ちが相手には伝わりません。

例えば、自動車の交通事故で相手にけがを負わせた場合はどうでしょう。
いくら誠意を込めて相手に謝ったとしても、任意保険に入っていなかったら。
そんな人の誠意など、無いに等しいという評価になりますよね。

もっと気軽で身近な例もあります。

お歳暮やお中元、年賀状など、古い風習が無くなってきています。
SNSで気軽に繋がれるようになった今日。
手間暇を必要とする古い挨拶の形が消えつつあります。

価値を比較したときに、もしも

挨拶+もの > 時間

という不等式になるならば、古い挨拶の習慣は守られます。

しかし、今の生活様式は、昔とはだいぶ違います。
自分の時間や自由を奪うだけでなく、相手にも同等の負担を負わせてしまうからです。

挨拶+もの < 時間

と判断する人が増えてくると、古い挨拶の習慣は消えていくでしょう。

モノや情報が溢れ、
ごみの分別が細かく大変になり、
家の間取りは狭くて物を置く場所がない。

そういう時代です。
相手に物を送ることが、決して喜ばれるとは限りません。

相手の生活様式や価値観、ニーズなどを考え、こちらにできることを考え、両方のバランスが合う形であいさつをする。
そのような一連の考えや行動は、正に経済的な感覚と言えましょう。

このように、

「常識を持つ」

という意味の半分くらいは

「経済的な感覚を正しく持つ」

つまり

経済観念を身に着ける

ということだと思います。

そもそも「経済」とは?

「経済」

と言われると

「お金の計算?」

という印象を持つのが普通だと思います。
しかし、上で見てきたように、もっと広い意味があります。
簡単にまとめて言ってしまえば、経済とは、

「何でも数字で表して比較する」

という活動のことです。
経済学が科学と違うのは、数字にする対象が「人間のやること」という点です。

アンケートを集計することも経済の研究になります。
人々の意思決定を見えるようにして分析することは全て経済学に入ります。
経済学のおかげで、人々の考えや、行動の仕方が数字で見えるようになります。

ですから、経済の仕組みを考えることは、とても社会の勉強になります。
視野が広がります。
もちろん、お金も数字ですから、お金は経済の一部を表しています。

公民で習う経済は薄っぺらい!?

公民の教科書に載っているミクロ経済の「需要曲線、供給曲線」。
株の売買で株価が上下することも紹介されています。
中学3年生で習います。

確かに興味深い話ですが、それは経済モデルの1例にすぎません。
それだけが経済のように勘違いさせてしまうのは、逆に危険です。
そういう意味では、教科書の説明がとても薄っぺらいのです。

経済は私たちが瞬間瞬間に考えている

「好き、嫌い」
「欲しい、要らない」
「やる、やらない」
「選ぶ、選ばない」

を見えるようにして、1つ1つ丁寧に考え直すことです。
そこには必ず、体力、時間、お金、能力などの制限が付きます。
限られている状況だからこそ、考えるとも言えます。

そのような思考を通じて、経済観念が養われていくと思います。

今のところ教科書では教えてもらえませんから、
夏休みの自由研究としてやってみてはいかがでしょうか。

あとがき

今回は夏休みにやっておきたい勉強ベスト3を塾長の偏見で一方的に紹介しました。

  1. 芸術
  2. プログラミング
  3. 経済(学)

芸術やプログラミングについては、重要性をうたう記事が増えてきました。
しかし経済については少ない印象だったので、3番目に挙げて、最も長く説明を試みました。

みなさんなら何が「学びたいベスト3」になりますか?

それにしても暑いです。
エアコンの効いた部屋でなければ頭が働きません。

塾長は夏生まれですが暑さは苦手です。

そういう時は、カワウソや猫やウサギのYouTubeを見て元気を取り戻します。

 


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宿題を解くのに電卓を使うのはサボり?それともITの活用?

オンライン指導を受けている男の子とイラスト

塾長です。

コロナの第2波が話題ですが、再びオンライン授業になってもよいように準備だけはしておきましょう。
さて、ICTに関連して、

「教育にコンピューターを活用するか否か」

について少し考えたいと思います。
その身近な例、というか、素朴な疑問として

「宿題をやるのに電卓を使うのはOK?」

というのがあると思います。

何のために教育でコンピューターを使うのか

今年度から始まっている教育改革の目玉の1つが、

  • 学校や家庭で、どんどんコンピューターを使おう!
  • 学校のwifiやICTをめっちゃ充実させるぞ!
  • プログラミング教育を必須化するぞ!

というものです。

  • コンピューターの活用
  • 問題を解決する体験

これを早くから経験させていくそうです。
今や

コンピューターが当たり前!

という世界ですから、これは賛成です。
ただし、子供たちに

問題解決!

と言われても、何が

「問題」

なのかピンとこないでしょう。
もしも子供たちがこれを、

「宿題の問題」

のことだと思ったのならば、どう行動するでしょう。
それを「解決」するために(答えを得るために)、パソコンや電卓を束でしょう。

確かに問題の解決です。
コンピューターを活用です。
まぁ、なんとなく良いことのように感じます。

一方で、何となく「それは違う」ような気もします。

どっちなんでしょう?

「問題解決力」の「問題」って何?

そもそも教育改革の中で言われている

「問題解決力」

とは、何なんでしょうか?

もっと言えば、問題解決では何を

問題?

としているのでしょうか。
これは、さんざん議論されてきて、もう分かっています。
一般に

「答えが1つに決まらないような問題」

のことです。

例えば、人に楽しい時間を過ごしてもらおうと思ったら、その方法は何通りもありますよね。
学習塾で勉強法を指導する、分からない問題を解説する、という時のやり方も色々あります。
このように、人に何かを提案するような活動は、答えが1つではありません。

他には、みんなの意見をまとめて何かの結論を出すような活動もそうですね。
普通は人によって意見がバラバラですから、それが1つにまとまる事はありません。
それぞれの立場でそれぞれが正解なのですから、スタートから答えが多くある状態です。
できるだけ多くの人が「納得できるもの」を探していく活動になります。

もちろん、新型コロナウィルスに対応する活動も、まさに答えが1つに決まりませんね。
地域や年齢、経済状態や人々の感情などといった、様々な条件によって状態がどんどん変化してしまう問題です。
でも、誰にとって、いつ、どこで、どれくらい怖くて大変なのかは、状況によって変わってきます。
それぞれの状況によって、対応する方法や程度の組み合わせが無数に出てきます。
だれも正解が分からないからこそ「決断」するしかありません。

芸術家の作品だってそうですよね。
同じテーマで作品の創作に取り組んだとしても、人によって作品の姿かたちや表現方法はさまざまです。

まだまだあります。

答えが1つに決まらないような問題。

皆さんは、どんな問題を思いつきますか?

ヒントを出しましょう。
簡単です。

世の中の仕事の多くは、答えが1つでない問題を含んでいる!

ということです。

コンピューターに任せて良いことは何?

上で見たような、

答えが1つに決まらないような問題

を解決しようとするとき、コンピューターを活用することが多いです。
より速く、より正確に、より便利に、より省エネに、より安く、より多くの解決パターンを生み出せるからです。

そう考えると、

あれ、人間のやることが、無くなってしまうのかな?

という錯覚を起こしますが、実はそうではありません。

そもそも答えが1つに決まらない問題なのです。
コンピューターを使ったとしても、相変わらず答えは何通りか出てきてしまいます。
ですから、最後に答えを絞るのは、行動を決断するは、やっぱり人間の仕事なのです。

ただ、コンピューターを活用すれば、その「何通りかの答えにたどり着くまでが高速」なのです。

コンピューターは計算機です。
答えが1つに決まる問題を、多量に瞬時に解ける機械です。

ですから、これからは

  • 答えが1つに決まる問題 → コンピューターにやらせる
  • 答えが1つに決まらない問題 → 人間が考える

となるわけです。
そして、

答えが1つに決まらない問題

を解決するためには、あらかじめ

答えが1つに決まる問題

を大量に処理しておく必要があるのが普通です。
要するに、難しい問題は、事前準備の処理が大変なんです。

だからコンピューターを活用すれば、大変な事前準備が加速されるので、その分だけ解決も速くなるというわけです。

逆に、答えが1つに決まる問題の処理に、人間が1つ1つ手作業で対応していたら効率が悪いです。

答えが1つということは、答えの出し方も1つにパターン化できるということです。
そのようなパターン処理は、どんどんコンピューターに任せればよいのです。

それなら宿題に電卓を使っても良い?

このように考えてくると、計算ドリルの問題を電卓に解かせるのは正しいことのように思います。
だって、計算ドリルの問題には全て「正解」が1つずつあります。
それならばコンピューターの仕事ということになりそうです。

え、本当でしょうか?

でも、やっぱり

「なんか違う!」

と思いますよね。
その違和感はどこから来るのでしょうか。

これは

「電卓を使う」

というところに落とし穴があるわけです。

訓練期間は電卓を使ってはいけない

電卓を「正しく使いこなす」には、数の性質や計算のルールを熟知している必要があります。
例えば、こんな問題ならどうでしょう。

311+207×503

これを左から順に電卓にそのまま打ち込んでい行くと、その答えが

260554

と表示されます。
これは間違った答えです。
なぜ間違えたのでしょう。

それは、電卓は打った順番に計算を実行してしまうからです。
つまり、電卓が次の手順で計算してくれたので、間違った答えになりました。

311+207=518
518×503=260554

結果的に「足し算より掛け算を先にやる」という計算のルールを間違えたことになります。
計算のルールを知っていたら、次のように電卓を使ったでしょう。

207×503=104121
311+104121=104432

これなら正しいです。

つまり、数の性質や計算のルールを知らなければ、電卓すら正しく使えません。

ですから、小学生は、数の性質や計算のルールを熟知するまでは、ちゃんと手を動かして計算して欲しいですね。

計算の過程で「数の繰上り」や「足し算と掛け算の関係」などについて多くを経験します。
電卓を使わないで、まずは手で計算して、そうした「数の動き」を経験しましょう。

その訓練が終わるまでは、電卓を使ってはダメですよ。

訓練が終わったら使ってもよい

これが中学生なら、どうでしょうか。

例えば「資料の整理」で平均値を出す計算です。

115、 309、 221、 405、 323、・・・199、の平均値を求めなさい。

みたいな問題だったら、これは電卓を使ってもOKだと思います。

ここでの訓練内容が、「平均値」の意味と使い方を熟知することだからです。
足し算や割り算のことを練習する場でも、その段階でもないからです。

しかし、エクセルや統計ソフトを使って、平均値や中央値、最頻値などを全自動で計算してしまうのは反則になります。
それでは訓練にならないからです。

もちろん、この問題を高校生や大学生が処理するのであれば、どうぞソフトでもアプリでも使ってください。

もちろん、中学生でも

「とっくにマスターしてますけど。こんな問題、簡単すぎて時間の無駄ですけど。でも提出課題だから仕方がないんですけど。」

という人ならば、どうぞソフトでもアプリでもお使いくださいませ。
何といってもコンピューターは作業時間の短縮が得意なのですから。

その宿題がお子さんの能力の成長にとって、ただの無駄な作業でしかないなら、電卓やアプリを使ってもOKです。
内申点を逃さないための「仕方のない作業」であれば、むしろそのアリバイ工作にパソコンや電卓が大活躍です。

本番のテストや入試で点が取れる実力があるはずですから、だれも文句は言いません。

検算に使うなら、むしろOK!

学校によっては、ドリルや問題集の答えを生徒に配らないところがあります。
その場合は、宿題はただの「作業」でしかなく、時間の無駄です。
勉強にはなりません。

なぜなら、学校に提出して、それが戻ってきて答えが分かる頃には、何をやったか忘れてしまうからです。
「忘れない内に解き直す」から勉強になります。
やったことを事細かくずーと返却されて来るまで覚えていられるレベルなら、そもそも解けています。
というか、そんなお子さんは、もうドリルをやっているレベルじゃないでしょう。

ですから不幸にも答えが無いような宿題をする時には、自分で出した答えが正しいか「確かめるため」に、電卓をどんどん使いましょう。

もしも電卓の計算結果と、自分のひっ算の結果が違う時、

なぜだろう?

と考えて、教科書を見直して、正しい答えが出るように調べ直したり、計算し直したりすることは、むしろ良い勉強になります。

「自分の力で解いたものを確かめるため」

これに電卓やコンピューターを後から活用するのはOKです。

「苦手なことから逃げても良い」という新しい常識

さて、そうは言っても、

できないモノはできない
ダメなものはダメ

ということがあります。

どうしても苦手!

そういうものが、人にはあるものです。

  • どんなに計算練習しても、必ずランダムなミスが発生してしまう。
  • どんなに勉強しても、どうしても漢字のミスが出てしまう。

もしも、このような悩みを子供が抱えているとしたら、どう考えますか?
苦手な所で立ち止まり続けて、その先の可能性まで犠牲にしてよいのでしょうか?

私は、それは違うと思います。

ですから、これからの時代は、

「苦手なことを自分の代わりにやってもらうため」

にコンピューターを活用してよいと思います。
それが、認められるようになるだろうと予想しています。
もっとリアルに、子供たちの立場で言い換えれば、きっとこうなると思うのです。

  1. 苦手なことを何とかするため!
  2. 社会の変化に対応する方を優先するため!

そのためにコンピューターを活用する!

誰もがそんなふうに公言できる日が来ることを、塾長は望んでいます。

まず、自分たちの問題を解決するためにコンピューターを使って欲しいと思います。
自分の抱えている問題は、きっとどこかの誰かも抱えているはずです。
コンピューターを使って、その問題が解決できるなら、むしろその方法をどんどんシェアすべきでしょう。

コンピューターの導入と言われると、何やら「新しい取り組み」というイメージが先行します。
どうしても子供たちに「新しいこと」や「たいそうなこと」を学ばせる印象があるかもしれません。

しかし、そんなに身構えて考える必要もないでしょう。
もっとシンプルに考えて良いと思います。

子供の周りにいる大人の価値観

皆さんは次のうち、どちらの方により多くの時間をかけるべきだと思いますか?

  1. 得意なことを伸ばす
  2. 苦手なことを克服する

平成初期までは2番が美徳とされていたように感じます。

しかし現在は1番の方が圧倒的に大切になってきています。
なぜなら「集合知」による問題の解決が主流になって来たからです。

「集合知」とは、みんなで「得意」なことを出し合って、お互いの「苦手」を補い合って、共通の問題を素早く解決してしまうことです。
インターネットを通じて人々が知恵を出し合い、すばやく問題を解決できる時代になったので、これからはそれが加速します。
苦手なことを克服する労力があったら、得意なことを伸ばす方が、早く社会のためにもなります。

このように

「ITSを使いこなす」

ということは

「集合知の一員になる」

ということにもなります。

まず、このような時代の流れを子供たちの周りの大人たちが、どれくらい意識しているでしょうか?

もしも上の2番を美徳としている大人が多すぎると、その子は不幸だと思います。
完全に周りが時代錯誤をしているからです。

周囲の大人の価値観が子供に与える影響は、とても大きいと思います。

苦手なことを上手に扱うスキル

もちろん苦手なことを放っておいてよい、とは言っていません。
そうではなくて、昔と違って今は「苦手」を扱う方法が色々あるということです。
克服したり、回避したり、コンピューターに代行させたり。

親からしてみれば、子供に不得意なことがあれば、それだけで本当に心配になります。
ただでさえ、日本人は文化的に、褒めるよりもダメ出しの方を多く口にしてしまいます。
我が子の将来を案じて心配するのは分かりますが、ダメ出しばかりでは子供は嫌になってしまいます。

ところが、よく考えてみると、苦手から逃げるのは当たり前のことです。

社会に出れば、自分が「できること」を考えるよりも先に「できないこと」を自覚して、先にリスク管理をする方が10倍くらい大切になります。

  • 「できること」で能力を発揮して
  • 「できないこと」は抱え込まない

これは仕事の鉄則です。
そのために組織があり、報連相を徹底しているのでしょう。
コンピューターが発達する前から常識だったはずです。

だったら、子供たちに対しても、考え方を少し変えていきましょう。
私たち大人ができること。
これまでの少し古かった考え方、

  • 得意なことは伸ばしてあげたい。
  • 苦手なことは、できるだけ克服して欲しい。

これを少し変えていきましょう。

  • 得意なことは、伸ばしてあげたい。
  • 苦手なことは、うまく対応できるようにして欲しい

こんな風に、より現実的というか、より賢いというか、そんな方向性も有りだと思います。

子供たちの未来にコンピューターの活用は必須です。

「コンピューターを活用するのが当たり前」

という状況をつくっていかなければいけないのです。

そして、当たり前にコンピューターを活用するようになるのであれば、今よりも広い価値観で使われることも、当然考えていく必要があるでしょう。

子供たちの未来のために、コンピューターを活用しましょう。

 


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定期テスト対策で時事問題の富岳からのプログラミング教室

マイクラミング プロコース 事例

塾長です。

今回の定期テストでは、さすがに出ないだろうと思っていました。

この大変な時期にも時事問題!?

しかし出るみたいです、時事問題。
一部の学校、一部の学年です。

子供の環境格差を反映してしまうテスト範囲の1つが時事問題です。
貧困家庭、保護者が政治や経済に無関心、保護者がニュースを見ない・・・こうしたご家庭の子供たちには解けない問題です。

それを是正するなら、授業中にニュース解説をしたり、授業中にニュースを調べさせる主体的な取り組みを実践するしかありません。
要は公教育かつ義務教育の機関である学校で、いかにして社会格差を吸収できるか。
しかし、授業時間が切迫している今の状況では、それができないから困っているはず。

さすがに今年度は出さないだろうと思っていました。

それなのに、また無茶をしますね。
何かの間違いでしょう。上司がチェックし忘れたとか。

子供たちがかわいそう・・・。

学校の先生には99%感謝と尊敬をしておりますけれども、
「ちゃんと組織として動いて欲しい」
という改善はお願いしたいです。

ということで、夜なべして時事問題対策の用語解説集をつくりました。

ふー。目が痛い。腰も痛い・・・

昨日から今日にかけて、必要な生徒たち全員に配り終えました。

富岳と不老

その用語解説集。
もちろん理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」も載せました。
8年ぶりの世界ランク1位ですからね。
名前の由来は「富士山」。

そして名古屋大学の「不老」も忘れてはいけません。
富岳と同じCPUのコンピューターで世界ランク36位
名前の由来は、大学のある「不老町」。
コンピューター処理の流れを表す「フロー」が読み方です。

計算スピードは富岳の方が60倍ほど高速ですが、人工知能や大規模記憶などが強化されています。
富岳の弟みたいなものですね。
ただ、不老は富岳より一足早く7月1日から運用を開始しています。

もちろん、不老も用語解説に載せました。

スーパーコンピューターでも使えるパイソン

その富岳や不老で、最もお手軽にプログラミングできるのがパイソン(Python)です。

  • シミュレーション
  • 人工知能
  • データサイエンス

などの研究をするのにパイソンがとっても便利なんです。
数学や物理を扱う機能がそろっているからです。
しかも無料で。

パイソンは科学技術に強い!

というワケです。

パイソンは8月開校の「プロコース」で

塾長のプログラミング教室で、この8月からプロコースを開講します。
実は、そこで使うのがパイソンです。

ハイコースを卒業する生徒がそろそろ出てくるからです。
彼らが言うのです。

もっと高度なことをやりたい!

と。

そのような生徒を対象に8月から限定的にサービスを開始します。

パイソンを選んだ理由は3つあります。

  1. 研究と就職の両面で将来まで役に立ちそうだから
  2. ジュニア、ミドル、ハイの環境に最初からインストールされているから
  3. 文法がシンプルでモダンだから

もちろん塾長が楽しんで使っているから(4つめ?)というのもあります。
教える本人が楽しいと思わなければ、教材を開発するまでに至りませんからね。

プロコースの方針として考えていること

一言でカッコつけて言いますと、

「次の世代に求められるコンピューターの使い方を教える。」

ということを常に考えています。

パイソンが人気とは言え、プログラミング言語には流行り廃りがあります。
ですから流行に左右されない芯の部分が生徒たちの中に残るように教えたいです。

何と言いましょうか、

プログラミングのエッセンス?
プログラミングのエキス?
プログラミング汁?

みたいな、10年や20年では変わらないプログラミングのセンスや勘所のようなものを教えていく方針です。
つまり生徒たちを、

「細かいことは自分で調べながらプログラミングできる」

という状態にしてあげたいと思っています。

そのために、例えば、あえて部分的にHTMLやJavaScriptを登場させたりします。
あるいは古い開発手法と新しい開発手法の両方を試してもらったりもします。

もちろんジュニア、ミドル、ハイの方針と変わらない部分もあります。

学校で習ってきた数学や理科、美術や技術などの知識もどんどん活用する!

この方針は変わりません。
塾ですから普遍的な教養とは何かを考えたいです。

プロコースでやること

スクラッチに比べると、パイソンはかなり高度なことができます。
しかもスクラッチに比べると超高速に処理ができます。

章の名前や構成は後で考えますが、ざっとこんな感じです。

  1. 導入
    ・スクラッチとパイソンを比較しながらプログラミングのスタイルを学びます。
    ・また概念の拡張として、整数、小数、文字列、配列や辞書、集合なども学びます。
  2. 計算力を体感する
    ・マインクラフトで学んできた3次元のベクトル空間を抽象化します
    マインクラフトは座標を(x,y,z)≡(横、高さ、縦)に対応させた空間です。
    これを(R,G,B)という色の空間に置き換えてお絵描きソフトを作ります。
    ・このように空間という概念を抽象化し、ハードウェアとソフトウェアの違いを体験します。
  3. 自動化を体感する
    ・ウェブスクレイピングを体験します。
    マインクラフトのプログラミングでは、よくブロックIDをインターネットで調べました。
    これを自動化します。
    ・調べた情報をCSVファイルという汎用的な形式で保存します。
    ・またパイソンで読み込める形式でファイルに保存して再利用性を考えます。
  4. データーベース
    ・スクレイピングしたデータをデーターベースにして管理します(RDBモデル)。
    ・SQLを簡単に紹介し、目的に応じてプログラミング言語が変わることを体験します。
  5. Webサーバーおよびアプリの開発
    ・データーベースを検索するアプリを3種類ほど作ります。
    ・コマンドラインのアプリ
    ・ブラウザで調べるアプリ(クライアント-サーバーモデル)
    ・Web-APIを使って調べるアプリ(REST-APIモデル)
  6. 人工知能
    ・詳細は企画中です。ここまで来るのに1年以上かかるでしょうから、ゆっくり準備します。
    人工知能の紹介程度になりますが2種類ほどやろうと思います。
    ・皮肉にも高校の教科書から削除された行列が人工知能では必須です。
    数学の基礎からどうやって教え直すのかが最大の課題でしょう。

ちょうどブログのサムネイルにある写真が、お絵かきソフトの完成図です。

マイクラミング プロコース 事例

画面上で絵を描くと、マインクラフトの世界でそれが実現されます。
背景を白紙にすればホワイトボードにもなります。

ところで、夏休みの宿題で「写し絵」(フロッタージュ)に取り組んだ人もいるでしょう。
10円玉に紙をかぶせて、鉛筆でこすると10円玉の模様を写し取れるという、あれです。

それと同じようなこともできます。
背景の画像をマウスでこすっていくと、マインクラフトの世界に、背景の絵が写し出されていきます。

そんなお絵かきソフトです。

学校で習った数学や美術(図画工作)のアイデアを使っています。

楽しそうでしょ!
そして頭が良くなりそうでしょ!!

こういうプログラミング教室って、他にはないと思います。
学校の学習指導要領に全て目を通してから作りました。

ソフトウェアの価値を理解できるという教養

空間座標の縦、横、高さを数字にすれば、どんな場所でも表せます。
色の三原色の赤、緑、青を使えば、どんな色でも表せます。

これをベクトルの(x,y,z)に当てはめて使うと、どちらも同じ数学の式になります。
例えば、場所の近さも色の近さも「距離」ととらえれば、どちらも三平方の定理で計算できます。

このように、ソフトウェアというのは、数学のような抽象化された概念を色々なものに当てはめて、新しい道具にしたものです。
学校で習う勉強は、とても抽象度が高いので、一見すると、何の役にも立たないことのように思えます。

しかしソフトウェアの世界では、その抽象度の高さが逆に大きな利用価値を生んでいます。

その価値を理解している投資家や政治家が多い国が、いち早く発展しているというワケです。
それは Google、Apple、Amazon、Facebook、Microsoft、Adbe、ZOOM などの歴史を見れば明らかですね。

残念ながら今までの日本には、抽象的な学問の価値やソフトウェアの価値を理解している人間が、ほとんどいなかったです。
いたとしても、そのような人材は、みな日本を出て海外に行ってしまいます。

スーパーコンピューターで世界一をとれるのは、ハードウェアだからです。
ソフトウェアについては、今後の日本の変化に期待したいですね。

ですから若い人にも大きな期待がかかっています。

高度の意味を取り違えたくない

逆に、機械の仕組みやコンピューターの仕組みなどは省略します。
プロコースではマイコンボード、LEDやモーターの基盤、ロボットなどは一切使いません。
ゲーム制作もしないです。

ロボットやゲームを作れば、いかにもプログラミング教室っぽいですかね?

塾長は、そのようなことを子供たちにやらせるのは反対です。
「職業に近い」という意味で「高度」なことを、いきなり子供たちにやらせるのは間違いだと思います。

子供たちが大きくなる頃には、今の職業の過半数は無くなっています。

ですから私の教室では、特定のマイコンや特定の機械を詳細に説明することはないです。
子供たちが大きくなる頃に廃れてしまうような流行りの技術は、教えても仕方がありません。

つまり、ただ単に大人向けの技術研修を簡単にしただけ、みたいな教育は、子供の将来には何の役にも立たないということです。

ロボット教室、ゲームプログラミング・・・

これらは教育というよりは「趣味」と割り切って楽しむ方が幸せでしょう。
学校や学習塾としてやるなら、イベントに使うくらいですかね。

客寄せパンダとしては良いかもしれません。
自分の子供に習わせたいかと言われたら、やらせたくはないです。

趣味としてやりたいと言われたら、それはそれで良いですよ。
おもちゃを買い与えるのと同じ意味で。

中学生や普通科の高校生に教えるべきことは、職業訓練ではありません。

学校で学んでいることを開発や発明につなげる発想方法だと思います。
学校で学んできた抽象的な概念を、身の回りの色々なことに当てはめてみる、モノや機械を抽象化して考える、というソフトウェア的な発想だと思います。

今時のプログラミングでよく登場するデータの構造や情報の扱い方でもよいでしょう。
モダンなプログラミング言語で扱われるデータ構造もまた、ものごとを抽象的にとらえるための器です。

それが分野を問わずコンピューターの持つパワーを使いこなすことに直結します。

ソフトウェア的な発想は、今の日本人の多くが苦手です。
今の日本人は、誰にでもハッキリ見えるものや流行のもの、保証されたものばかりに目が行きます。

しかし何かを創造していくには、それとは逆の視点や発想が必要です。
0から1を作り出す創造性をこれから強化しなければいけないと思います。
だから重視して教えようと思います。

ついついコンピューターというと、

「どんな技術を身に着ければよいか」

という話になりがちです。
就職活動中の人がそうなるのは正しいと思いますが、子供たちにとっては違うと思います。
目の前にいる大人たちが

「Javaを覚えた方が良いよ。」
「ロボットを作れた方が良いよ。」

などとアドバイスしたとしても、子供たちの未来では全く違う話になっているでしょう。

「何の役に立つのか」

という問いかけは、子供たちにとっては役に立たないのです。

僕らの先輩の世代は、相対性理論や量子力学、整数論などを全く役に立たない学問だと信じていました。
しかしカーナビや量子コンピューター、暗号によるセキュリティーなどは、これらが活用されまくっています。

先の教科書改訂で削除されてしまった高校数学の「行列」も、人工知能をプログラミングするのに必須の数学でした。

大人が言う「○○が将来の役に立つ」などというアドバイスなんて、所詮はそんなものです。
だれも未来について分かりません。

ですから今の流行に右往左往するよりも、

コンピューターで世の中をどう良くしていくか。
どんなものを作れば多くの人から喜ばれるのか。

という社会との関わりや希望について考えさせて、
それを実現させていく道具立てとしてプログラミングがある、

という順番で話をした方が、結局は近道になると思います。

そしてもちろん、職人が良い道具を切れる技で使いこなすように、プログラミングにも良い道具と技があります。
テスト対策や受験対策で暗記していた公式が、実はそうした良い道具なのです。

これから日本が豊かになるのか否かは、それが分かる人をどれだけ増やせるかにかかっています。

そのような話をした方が子供たちの将来のためになるでしょう。

 


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ウィルス除去対応!教室を毎日アルコール消毒

アルコール消毒

塾長です。

昨日は公立高校入試の1日目でしたね。生徒たちに筆記試験の問題を見せてもらい、次の出題予想を伝えました。

さて、教室の換気と消毒が日課になりました。

教室に常備しているハイジア(LION製)を使って消毒しています。

ドアノブ、トイレ、スイッチ類、マウスやキーボード。みんなが触りそうな所へシュシュッと。

教材会社の文理さんから頂きました。ありがたいです。とっても重宝してますよー。

もともと座席は1つ1つ、パーティションで区切られています。個別指導ですから。

パーティションの無い自習席は、受験生に制限して2つおきに座ってもらいます。

少しでも健康に心配のある生徒は、振り替えかオンライン指導です。

見るからに健康な生徒たちだとしても、空気感染はしないとしても、

念のため、飛沫接触や濃厚接触をできるだけ避けるように注意ですね。

それにしても、こういうこまごまとした作業が増えて、けっこう仕事が大変です。

はやく落ち着いて欲しいものです。

 


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かっこいい技術者になるための勉強を全部解説(2020年版)

塾長が思案している顔の写真と議題

塾長です。

新年が明けましたので、日本の将来を照らしたい気分で書きます。全ては書けないので「技術立国日本の復活」というテーマで書いてみます。
やりたい事が見つかっていない子供たち、理系の進学を希望する学生さんたち、子供のキャリアを考えている保護者や先生の皆さんに読んでみて欲しいです。
後半は日本の現状に対する危機感や、教育改革の正しい方向性の提案などについても書きました。

長文なのでお急ぎの方は「日本の学生にお勧めの勉強」をお読みください。

日本の強い分野

日本の技術力で強い分野と言えば何でしょうか?

塾長は、機械、材料、土木、医療などが思い浮かびます。どれも職人の蓄積した知識や技を機械化することで世界をけん引してきました。例えば、自動車やロケット、リチウム電池、道路やダムの建設、新薬、がんの治療や移植手術などは、日本が世界に誇る分野というイメージを持っています。

日本人は、コツコツと改善や創意工夫を続けて、品質を磨きあげるような仕事が得意です。だからハードウェアの要素技術にも強いと思います。

過去の栄光にしないために

ただし新しい分野へ挑戦し続けなければ、日本の強みですら「過去の栄光」になります。すでに家電や工作機械、半導体の多くで生産拠点が海外に移り、日本は空洞化しました。Made in Japan の製品の多くは、ふたを開けてみれば中身のほとんどが海外製です。

頑張っているのは日本だけじゃない

急速に技術力をつけ、日本に追いつき、そして追い越している国が世界中でどんどん生まれています。かつて日本の製品がアメリカやヨーロッパで飛ぶように売れ、貿易摩擦をうみました。今や日本が貿易摩擦を受ける側です。

不利を覆す競争力

日本はコスト競争の点で圧倒的に不利です。人件費や多重課税の問題、資源やエネルギーの自給率が低い問題などがあるからです。その不利を覆すほどの技術力で付加価値を生み出さなければ、国としては成り立たないことは、容易に想像できます。

さらに課題があります。今や「働き方改革」の流れで「仕事が生きがい=ブラック」という図式ができました。この図式の中では既存のような「職人の技 -> 機械化 -> 競争力」という順番で競争力を鍛えるやり方が許されません。これからは職人がいなくなります。私生活に仕事を持ち込む職人さんの姿そのものがブラック認定されるからです。本人が良くても周囲の社員に迷惑だと非難されます。よって他の方法で競争力をつける仕組みが必要です。

  • 新興国とのコスト競争に巻き込まれない新しい技術分野
  • 働き方改革と両立しならが競争力をアップできる技術分野

それは何でしょうか?

日本がもっと強化すべき分野

以上をふまえて、これから日本が強化すべき分野は何でしょうか?

それは政府がずっと訴え続けています。教育改革も Society5.0 構想も、STEAM教育やプログラミング教育も、すべて繋がっています。にも関わらず日本が伸び悩んでいる分野です。

「ビッグデータをロボットや人工知能に活用する」
「IOTとICTでビッグデータを蓄積する」
「人間がロボットや人工知能と協力し合う」

など、近未来の社会を思い描くたびに引き合いに出される技術です。
それらはズバリ

  1. データサイエンス
  2. 人工知能
  3. 量子コンピューター

です。要するにITSに関連する技術分野です。特に日本はソフトウェア分野が弱いので強化していく必要があります。

データサイエンス、人工知能、量子コンピューターのソフトウェア部門。これらが日本の技術課題だと思います。

なぜ強化する必要があるのか?

現状、これらに関連するニュースには、日本の名前が悲しいほどに出てきません。アメリカやヨーロッパ諸国に比べて日本は出遅れており、分野によっては中国や韓国、一部の新興国にも追い越されています。
実際にネットで技術資料を検索してみてください。出てくるのは英語と中国語の資料ばかり。日本語の資料は5~10年くらい遅れいているか、レベルの低い内容のものばかりです。

競争力だけが理由ではありません。

今や日本の社会は問題が山積みです。格差や貧困の問題、病気や環境の問題、政治や民主主義のあり方の問題、生きがいや文化の問題、国際的な経済摩擦の問題などです。これらについて情報を正しく扱い、分析し、解決につなげていくためには、上にあげた分野の技術を、もっともと強化する必要があるのです。そして解決の必要があるからこそ、ニーズがあり、仕事が生まれ、付加価値が生まれるのです。そして何より、世界中の国々が同じような問題を抱えています。

むしろ競争力の向上は、そうした問題解決をしていく活動の結果論でしかありません。

ただ、今の日本の技術力のままではヤバいです。ホントにマジで。

日本の学生にお勧めの勉強

ということで、本日の本題です。

データサイエンス、人工知能、量子コンピューターのソフトウェア技術。これらの分野は将来が有望です。高い年収が見込めますし、どこの国に行っても引手あまたです。

その技術力を身に着けるために、今から何を勉強したらよいかを書きます。とは言え塾長は塾の先生に過ぎません。だから塾の先生みたいな言い方で書きますね。

ズバリ、以下です!

データサイエンスを研究するために必要な勉強

データサイエンスは、情報を大量に集めて大量に処理する中から、価値のある情報や規則を見つけ出す分野です。例えるなら、鉱山を掘って多量の土砂の中から金やダイヤモンドを見つけるようなものです。その方法を開発します。

それに必要な勉強は下表の通りです。

データサイエンスを専攻するために必要な基礎学力
学年層 学ぶべき教科 独学で進める分野
大学
  • ◎コンピューター情報処理
    ・プログラミング言語を1つ以上
    ・データーベース
    ・アルゴリズム
    モデル設計オブジェクト指向
  • ◎統計学
  • ◎線形代数(行列)
  • ◎微分積分学
  • 〇経済学や心理学などの中から専門分野を1つ以上
基本すべて独学

プログラミング言語は研究室で使われているものから習得

※大学は研究機関なので、勉強(知識や基礎技能の補充)は自分で進める

高校
  • ◎数学(数Ⅲ、数Ⅱ、数B、数Ⅰ、数A)
  • 〇英語
  • 〇現代文(論理国語
  • ◎社会と情報/情報の科学
  • 〇理科や社会の各教科から得意分野を1つ以上
  • プログラミングの基礎
    Python
    SQLなど
  • データー構造
    (テーブルと正規化、クラスとオブジェクト)
  • 統計学の初歩
  • 認知心理学の初歩
  • マーケティングの初歩
  • 行列とベクトル
中学
  • ◎英語
  • ◎数学
  • ◎国語の現代文
  • 〇社会(特に経済分野
  • 〇理科
  • △保健体育
  • ◎技術のコンピューター関連知識
  • プログラミングの初歩
    Excelマクロ
    Scratchなど
    (関数を使う)
    定理や公式の活用
  • パソコン操作
小学
  • ◎国語
  • ◎算数
  • 〇理科
  • 〇社会
  • △音楽
  • △図画工作
  • △家庭
  • ◎英語
  • プログラミング的思考
  • プログラミング体験
    Scratchなど
    (変数やリストを使う)
  • パソコン操作

赤字表記: 日本の教育現場で指導が手薄な単元

データサイエンスの技術を持つ人材は、世界的に見ても非常に少ないです。この分野を扱う学科を新設する大学がこれから増えるでしょう。
就職に有利です。高い年収が見込めます。しかも金を掘り当てれば億万長者という分野です。

人口知能を研究するために必要な勉強

人工知能は「人間に出来てロボットやコンピューターにはできない」ような仕事を、ロボットやコンピュータにもできるようにする分野です。気の利くロボットやコンピュータを発明して、世の中をどんどん便利にしていく分野です。

それに必要な勉強は下表の通りです。

人工知能を専攻するために必要な基礎学力
学年層 学ぶべき教科 独学で進める分野
大学
  • ◎コンピューター情報処理
    ・プログラミング言語を1つ以上
    ・アルゴリズム
    モデル設計オブジェクト指向
  • 〇テンソル解析
  • ◎ベクトル解析
  • △関数論
  • △統計学
  • ◎線形代数(行列)
  • ◎微分積分学
  • △解析力学
  • △心理学
  • △中国語(できれば)
基本すべて独学

プログラミング言語は研究室で使われているものから習得

※大学は研究機関なので、勉強(知識や基礎技能の補充)は自分で進める

高校
  • ◎数学(数Ⅲ、数Ⅱ、数B、数Ⅰ、数A)
  • 〇英語
  • 〇現代文(論理国語
  • ◎社会と情報/情報の科学
  • △生物基礎
  • △美術/音楽/書道など
  • プログラミングの基礎
    Pythonなど
  • データー構造
    (シーケンス、クラスとオブジェクト)
  • アルゴリズムの初歩
  • 認知心理学の初歩
  • 古典力学の初歩
  • 行列とベクトル
中学
  • ◎英語
  • ◎数学
  • ◎国語の現代文
  • △社会(特に経済分野
  • ◎理科
  • △美術
  • △音楽
  • △保健体育
  • ◎技術のコンピューター関連知識
  • ◎部活・生徒会・課外活動などの活動経験
  • プログラミングの初歩
    Excelマクロ
    Scratchなど
    (関数を使う)
    定理や公式の活用
  • パソコン操作
小学
  • ◎国語
  • ◎算数
  • ◎理科
  • △社会
  • △音楽
  • △家庭
  • △図画工作
  • ◎英語
  • プログラミング的思考
  • 外で友達と遊ぶこと
  • プログラミング体験
    Scratchなど
    (変数やリストを使う)
  • パソコン操作

赤字表記: 日本の教育現場で指導が手薄な単元

人工知能の意味は、時代とともに高度になります。

最近では人間の脳をモデルにした「ディープラーニング」という方法が盛んに研究されています。人間のように経験から学習し、学習したことを活かして答えを出すことができます。まだまだ発展途上ですが、特定の能力に限れば、すでに多くのサービスが実用化されています。

例えば、インターネット上でウソの情報と本当の情報を見分けたり、街中で犯罪者を見分けたりするような人工知能は、すでに実用化されています。

人工知能を利用したサービスは、これから多く開発されます。これも今のところ人材不足で就職に有利です。人工知能の仕組みの根本を開発できる人ほど、高い年収が見込めます。

量子コンピューターを研究するために必要な勉強

量子コンピューターは、量子力学という物理学の難しい原理を応用した全く新しいタイプのコンピューターです。得意分野では「スーパーコンピューターの1億倍」の計算スピードで、しかも「消費電力がそれほどかからない」という夢のようなコンピューターです。それを開発していく分野です。

それに必要な勉強は下表の通りです。

量子コンピューターを専攻するために必要な基礎学力
学年層 学ぶべき教科 独学で進める分野
大学
  • ◎コンピューター情報処理
    ・プログラミング言語を1つ以上
    ・アルゴリズム
    ◎テンソル解析
  • ◎ベクトル解析
  • ◎関数論
  • 〇統計学
  • ◎線形代数(行列)
  • ◎微分積分学
  • ◎量子力学
  • ◎解析力学
  • 〇熱力学
  • 〇電子工学
  • 〇電磁気学
  • △中国語(できれば)
基本すべて独学

通常のプログラミング言語と量子コンピューター用のプログラミング言語の両方を習得する事が望ましい

※大学は研究機関なので、勉強(知識や基礎技能の補充)は自分で進める

高校
  • ◎数学(数Ⅲ、数Ⅱ、数B、数Ⅰ、数A)
  • 〇英語
  • 〇現代文(論理国語
  • 〇社会と情報/情報の科学
  • ◎物理
  • プログラミングの基礎
    C/C++言語
    Azure/Q#など
  • 量子力学の初歩
  • 古典力学の初歩
  • 行列とベクトル
中学
  • ◎英語
  • ◎数学
  • ◎国語の現代文
  • ◎理科(特に物理分野)
  • △社会(特に経済分野
  • △音楽(特に楽譜)
  • ◎技術のコンピューター関連知識
  • プログラミングの初歩
    Excelマクロ
    Scratchなど
    (関数を使う)
    定理や公式の活用
  • パソコン操作
  • 電子工作など
小学
  • ◎国語
  • ◎算数
  • ◎理科
  • △社会
  • △音楽
  • △家庭
  • △図画工作
  • ◎英語
  • プログラミング的思考
  • 自然の中で遊ぶこと
  • プログラミング体験
    Scratchなど
    (変数やリストを使う)
  • パソコン操作
  • キャンプなど

赤字表記: 日本の教育現場で指導が手薄な単元

量子コンピューターは、まだまだハードウェアの開発とソフトウェアの開発の両方が必要です。この分野を志す高校生は、特に物理や数学を偏差値65以上まで強化していく必要があります。ハードウェアを開発するためには高度な物理学と数学の両方が必要です。

すでに量子コンピューター用のプログラミング言語やGUI開発環境が存在しているとは言え、今のところプロとして働いている量子コンピューター専門のプログラマーは、世界に数えるほどしかいません。市販の書籍や専門書で、そのプログラミングを学ぶことは可能です。量子コンピューターが広く使われるようになるのは10年後か20年後です。しかし研究所や先行開発ではすでに必要とされています。GoogleやIBMなどといった世界のトップ企業に就職したければ、ぜひ挑戦したい分野です。

途方もない可能性を秘めた技術分野

量子コンピューターを支える理論のひとつに、物理学の「量子もつれ」があります。この技術を利用して中国は「絶対に情報を盗まれない通信」の技術を開発し、なんと既に実用化されています。またその技術を搭載した人工衛星も中国で打ち上げられました。次世代のインターネット技術を担うのは中国かもしれません。人工知能や5Gも中国の台頭が著しいです。今後は中国語を学ぶエンジニアが増えるでしょう。

また、量子コンピューターの技術が、逆に物理学の最新理論にフィードバックされるようにもなりました。量子コンピューターのキュービット配列の振る舞いで、宇宙空間の性質を説明できるそうです。将来は空間をプログラミングする、なんてこともできるようになるかもしれませんね。

教育改革では間に合わないので民間の努力次第!

少し前まではSFの夢物語だったのに

「高速で飛行するロケットは、時間がゆっくり進む」などといった難しい相対性理論。物理学者の趣味みたいな話と思いきや、今やカーナビやスマートフォンの地図表示には必須です。

同じように「生きているけど死んでいる猫」などと訳の分からない説明する量子力学も、決して物理学者の趣味ではありません。今や量子コンピューターの基本原理です。「どこの国か世界最速のスーパーコンピューターを作れるのか。」が注目されて来た中で、まさかスーパーコンピューターの1億倍の計算速度をもつ量子コンピューターが登場して来るとは。多くの人にとって想定外の驚きだったことでしょう。

最近は、このような空想レベルに最先端の科学や技術が、あっという実用化されるようになってきています。しかも加速しています。コンピューターに限らず、遺伝子の利用や文化や価値観の融合なども加速しています。

変化が速すぎて教育改革が追い付かない

こうした最先端の技術が身近に利用できるようになったのは素晴らしいことです。できれば使いこなしたいです。いや、もっと言えば、ぜひ「作り出す側」に回って欲しいと思います。

そこで教育も改革だ、と思うのですが・・・とてもついて行けません。変化が激しくて、4年に1度の教科書改訂や10年に1度の教育改革なんかでは、とてもじゃないけど対応できません。公教育の変化を待っていてはダメなんですよね。

これは学校がダメという話ではありません。むしろあたり前の事なんです。そもそも公教育の使命は、今も昔も「基礎の学力」の底上げだと思うからです。教科書で勉強できるのは、色々な学問の土台となる「基礎」だけなんです。教科書は、多くの国民が共通に学ぶものですから、それで良いと思います。

たとえ、いくつかのモデル校でプログラミング授業や逆転受業に成功したとしても、それは一部の先行事例に過ぎません。それがきっかけで変わるとしても全体としては10年単位でゆっくりとしか変わる事ができません。

日本に限らずどの国でも、そのことは今後もずっと変わらないと思います。

変化への対応は民間の役目

ということは、自分から社会の変化に目を向けて、興味を持ったことを見つけたら、それについてどんどん主体的に学んでいかないといけません。

しかし独学できるとは限りません。そこで民間企業の取り組みが大切になってきます。

学習塾としてできること

ということで、変化の激しい部分を臨機応変に取り入れて指導するのは、主に民間の役割だと思います。とりわけデータサイエンス、人工知能、量子コンピューター等は必ずしも全員が学ぶ必要はありません。

「学んでいる日本人の割合を増やす」

というのが本当のテーマです。ですから公教育というよりは民間の学習塾が学校に協力しながら担うべきだと思います。それだけに、学習塾でこれらにつながる素養をどこまで指導できるのかは、とても挑戦しがいのあるテーマです。

また指導要領で足りない所や大人の事情で消されてしまった単元などについても、学習塾で補えるでしょう。

もちろん受験指導の方が優先されますから、限界はあります。それでも少なくとも「部活」の一部を置き換えるような活動として、学習塾の役割を拡大させるような余地はあると思います(もっとも今後は受験指導のニーズは減るでしょう。少子化で全入学時代になるからです)。

逆に、こうした新しい取り組みを民間でどんどんやらないと、日本はオワコンになります。現状では上で挙げた分野の素養を持った日本人の割合が少なすぎます。

学習塾の活動が日本を救うカギになるかもしれません。そういう意気込みでやる必要があるでしょう。(もちろん他の業界の方たちも、そのような使命を感じて各々取り組まれていると思います)

同じ過ちを犯さないでくれ

塾長が日本の教育に危機感を感じている理由は、他にもいろいろあります。

教科書改訂の大きな失敗例

例えば、かつて、高校の「数学C」で学ぶことができた「行列」は、先の教科書改訂で消されてしまいました。今の高校生は行列を学びません。

マジですか?
マジです。

コンピューターグラフィックやロボットの姿勢制御、統計処理や人工知能などでは行列は必須です。

「なぜ、ベクトルを学ばせておきながら行列を学ばせない?」

塾長にはあの教科書改訂は意味不明でしかありませんでした。日本を沈没させたかったのでしょうか。悪意しか感じられない改悪だったと思います。

その影響で、今の日本の理系の大学生は、かなり深刻な状態に陥りました。

偏差値の高い大学の学生でさえ、2次元の運動方程式しか解けません。3次元や4次元(電磁気学)のベクトル方程式が解けない状況です。また古典制御はできても現代制御が分かっていません。扇風機やエンジンの制御は理解できても、ロケットやドローンの制御を理解できないのです。

今になって、ソフトウェアや航空機、宇宙開発などの分野で日本は技術者不足に悩むんでいます。それは当然と言えます。素養のある学生を早くから発掘できるような発想で教育体系が組まれていません。教科書で扱う範囲がとても狭いのです。そのくせ計算のスピードやトリッキーな計算テクニック、重箱の隅をつつくような知識の問題で差をつけようとします。そういう定期試験や入試問題です。日本の試験問題は、ちょっと発想がズレています。まるで人間の対戦相手が社会問題ではなくコンピューターになっているという点でズレています。速さや正確さでコンピューターに挑戦するのは人としてどうかと思います。

企画段階から失敗している改革の例

また教育改革の趣旨が「入試改革」というのもどうかと思います。

実は入試制度を改革しても効果なし

少子化なのに大学が増え続けきて、そして現在に至る。それが今の日本です。受験倍率が平均1.0を切り全入学時代を迎えます。これからは受験しなくても高校や大学に行けるのです。

となれば「受験」は「努力」の理由にはなりません。記述問題などで受験問題を難しくしても効果がないでしょう。難しい問題を捨てても入学出来ますから。つまり教育改革の趣旨を「入試改革」にしたのが誤りです。入試改革を経ても学生の学力は上がらないでしょう。

もともと「入試で出題されない内容は誰も勉強しないし、生徒は授業を聞いてくれない。」という現場の先生の声を反映して「先に入試問題を変えてから、それに合わせて指導要領を改訂する」という「高大接続改革」なる指針が生まれました。しかし、これには少子化で全入学時代になるという考慮が抜けていました。

教育改革は簡単に実現可能?

このような時代に教育改革をやるならば「合格しないと卒業させない」ような、むしろ「卒業改革」の方ではないでしょうか。

例えば、塾長がお偉いさんなら次のように卒業改革を推進します。

センター試験の問題も体制もそのまま。
ただその位置づけを「高卒認定試験」と言い換えます。
「45%以上の得点で合格」などとします。
3年後のセンター試験から実施とします。

これを文部科学大臣を通じて宣言してもらいます。それだけです。これならほぼ0円、0秒で教育改革が完了します。いや、教育改革に使った予算を「センター試験の無償化」に使えばよかったのではないでしょうか。

合格点が取れないと卒業できません。つまり浪人生が留年生に変わります。ついでに留年生の身分が浪人生並みに向上します。もちろん留年しても高校は無償です。それでも留年は嫌でしょうから、多くの高校生が今よりも勉強してくれるようになるでしょう。卒業がかかっているので新高1から勉強してくれることでしょう。だから実施を3年後に引き伸ばしてもまったく問題ありません。

しかも全員が平等に合格できます。同時に卒業証書の信頼度が上がり、企業は採用時にわざわざSPI試験などをする必要が半減するでしょう。高卒をできる学力ならば十分な初任給を設定できるようになるでしょう。企業としても、下手な大卒生を採用するよりも、できる高卒生の方が安心です。

そうなってくると、無理して現役で大学へ進学しなくてもキャリア形成ができます。働きながら進学する事が、むしろし易くなるでしょう。

大学生のレベルも底上げされます。大学生が中学生レベルという、いわゆる「教育困難校」がなくなります。大学の卒業証書の価値もグンと上がりますね。

ゲームをプログラミングさせるのは教育ではなくて趣味

上の話を見ていただければ、プログラミング教育の位置づけが俯瞰できたと思います。

プログラミングと言えば、ゲームを作ったりロボットを作ったりする印象を持たれる人が多いでしょう。もちろん、そのような技術者はたくさん活躍しています。しかし、それはほんの1キャリアに過ぎません。

ゲームを作る、ホームページを作る、業務の自動化をする、ロボットを動かす。

こうした従来からあるプログラミング業務は、もはや新しい技術はそれほど多くありません。出尽くされている技術を組み合わせるだけです。もちろん細かい技術の流行り廃りはあるので、いざ仕事で使う時になってから、その時々のトレンドを学ぶのが一番です。

ですから何も小学生から無理してゲームプログラミングを学ぶ必要はないでしょう。それにコンピューターを娯楽に使うだけではもったいないです。

もっと、ちゃんと「コンピューターを使いこなす」ための勉強をして欲しいと思います。

教育において「コンピューターを使いこなす」とは、いったいどういうことでしょうか?

それは「社会の問題を解決するため」にコンピューターを道具として使えるように育成していくことだと思います。従来の勉強で学んだことをコンピューターで表現させるのが正しい取り組みと言えましょう。プログラミングだけに注目して、ゲームやロボットを新規に作らせてもしょうがないです。

コンピューターは道具です。多くの人が喜んだり、多くの人に新しいものを提供したりする活動の方が、あくまでも主役です。その素養を育てるために従来の勉強が大切であるとに代わりありません。

コンピューターを使いこなすためのプログラミングを学んで欲しいです。

中学、高校、大学へと進学し、学ぶことが高度になれば、それを表現するプログラミングも高度になります。そして高度に専門的な分野の例として、データサイエンス、人工知能、量子コンピューターという分野を紹介しました。これらの分野でプログラミングすることが、キャリアの最終段階でコンピューターを使いこなす、という話になるでしょう。

ですから上で見たように、プログラミング教育は「ゲームやロボットを作って楽しい」というものではありません。むしろ、学校の勉強にしっかり取り組む中でコンピューターを使っていく取り組みと言えます。音楽や図工の勉強も、プログラミングに繋がっていきます。

ここ数十年で、日本の状況はすっかり変わりました。現実が変わったのに考え方や制度が変わっていません。だから変わりましょう。変えましょう。今は2020年です。

 


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個別指導ヒーローズ 植田一本松校
〒468-0009
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TEL:052-893-9759
教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

予算3万円!子供のために立派なパソコンとソフトウェアを揃える方法

3万円で子供のICT環境を実現できる方法を考える塾長

塾長です。今回は「お子様のために3万円をどう使うか?」というお話です。ご家庭にお子様用のパソコンとソフトの一式をそろえる方法についてご提案です。加えて、動画を見ていただければ「知らないことの恐ろしさ」も痛感するかもしれません。

予算3万円!子供のために立派なパソコンとソフトウェアを揃える方法

動画の目次

  • 1:26 日本の学校のICT環境は絶望的
  • 6:02 コスパの高い中古パソコンの見つけ方
  • 12:53 買ったパソコンを家のどこに置くべきか?
  • 14:07 子供にパソコンでやらせたい3つのこと
  • 16:57 LibreOffice (文書作成、表計算、プレゼン資料作成など)
  • 19:08 GIMP (画像処理、写真の加工、お絵かき)
  • 20:48 Blender (3DのCGアニメーション作成)
  • 22:47 Scratch (小中学生向けのプログラミング)
  • 25:45 Python と Java (本格的なプログラミング)

「学校のICT化が遅れている」という心配

今や日本の学校現場では、ICT化の遅れが深刻です。端末の台数不足で生徒5人に1人しか使えません。来年から小学生、再来年から中学生のプログラミング教育が必須化されますが、これでは環境面で不安が残ります。

11月11日に自民党の教育再生実行本部などの議員たちは、すべての児童や生徒に1人当たり1台のコンピューター端末が行き渡るようにすることなどを求める提言書を安倍総理大臣に提出しました。そして首相はこれを受理し、前向きな姿勢を見せました。

しかし、生徒1人にコンピューター1人という構想は、ずっとも前から言われてきたこと。なかなか進まないICT化を象徴するニュースとも言えます。

待ってはいられない!

なにより、目の前にいるお子様や生徒のことを考えたら、学校のICT環境が整うのをまってはいられません。それは何年も先でしょう。その間に今の生徒たちは学校を卒業してしまいます。そして世の中もどんどん進んでいきます。

待っていてはダメです。「今の」お子様のために、直ぐにできること。これを探して行動するしかありません。

そこで3万円で十分な環境を構築する方法を上の動画でお伝えしています。もちろん、これは「できること」の1例でしかありません。しかし少なくとも、多くの人の予想よりも低い予算で環境が実現できることは、お分かりいただけるでしょう。

パソコン以外は無料

実は3万円の予算の大半は中古パソコンの購入費です。今やほとんどのソフトウェアは無料でも満足のいくものが揃うからです。「コンピューターを使いこなす」ための訓練だと教育的に考えれば、なおさらお金がかかりません。

自由研究や宿題のレポート作成、委員活動報告書などの文書作成、技術や数学で学ぶような統計処理、プレゼン資料の作成、データーベースといた、いわゆるオフィスソフトはもちろん、写真加工、イラスト、CGアニメーションなどのソフトも無料です。もちろん、プログラミング環境も無料です。

おすすめの無料ソフトウェア

動画で紹介している無料ソフトウェアのリンクを張っておきます。

塾長が学生だった頃、写真加工やイラストを行える「フォトショップ」というソフトウェアは10万円くらいでした。プログラミングをしたければ、やはり4万円から10万円のソフトを買う必要がありました。何かをしようとすれば、すぐに何万円ものソフトを買う必要がありました。

しかし今やほとんどのソフトが無料で手に入ります。ソフトウェアだけで言えば、だれでもクリエイターに成れます。そういう時代です。

パソコンはリビングに置きましょう

高性能なパソコン。その性能をゲームやSNSにしか使わないのは宝の持ち腐れです。子供がゲーム依存症になるリスクも心配です。特に小中学生は精神が未熟です。大人が見ている中で、安全に、有効に使わせる必要があります。

そこで塾長はリビングルームに置くことをおすすめします。ご家庭の共有スペースに置いて家族みんなで使う。それくらいがちょうどよいと思います。逆に子供部屋には置かない方が良いでしょう。

ちなみに、塾長は小中学生にスマートフォンを持たせることに反対です。できれば携帯できるゲーム機も買い与えない方が良いと思っています。携帯できるゲームやスマフォは便利なので四六時中ハマるようになるからです。

勉強している間も、食事している間も、ずーとゲームやSNSのことを考えている、そういう人間になってしまいます。外見は勉強している様に見えても、頭の中ではSNSの返事待ちでソワソワしていたり、休憩時間にやったゲームのことを考えていたりします。何をやっても上の空ですから、何も身に着かず成果が出ません。脳の中がSNSやゲームに侵されてしまったゾンビ状態といえます。

勉強のフリだけ。そういうお子さんが最近は増えています。

コンピューターで子供にやらせるべき3つのこと

それでは何がコンピューターの正しい使い方なのでしょうか?

私は次の3つを子供にやらせればよいと思います。もちろん何ごともやり過ぎはよくありません。テレビと同じで、時間を決めて使わせるようにしましょう。

  1. 調べること
    → 知識を増やす、探求心を育む、情報を批判的に読む
  2. 学ぶこと
    → 学校で分からなかったことを復習する、学校で教われないことを学ぶ
  3. 創ること
    → 知識を応用・実践する、情報を表現・発信する、行動力を育む

ICT環境がもたらす次世代の「格差」

これからの世界は「モチベーション格差」になるそうです。

社会のインフラが整ってきて、国民の「健康で文化的な最低限度の生活」に「ICT環境」が含まれるようになったら、そうなるそうです。つまり、物質やお金の有無ではなく、モチベーションの有無で格差が発生する、というのです。

このことは動画のように3万円でパソコンとソフトを揃えて見れば分かります。贅沢なICT環境がそれだけで揃ってしまうのですから。一昔前ならソフトウェア代だけで100万円。業界の売れっ子たちだけが手にしていたクリエイティブな環境。それが今は無料。そういう時代です。無料で高機能なソフトウェアを提供してくれる。そういう天才プログラマーたちが世界にはたくさんいるのです。

環境はある。あとはやるだけ。

多くの人が、すでにそのような状態になっていることに、きっと気が付くでしょう。

もっと早く知っていればよかったかも。そうに思いませんか?
そして、みんなが気づいて、みんながやりだしたら、どうなると思いますか?

やるか、やってきたか、どれくらいやってきたか。

それだけで差がつくようになります。だから、無料なものほど、早く手に入れて早くやるべきなんです。子供のためにICT環境を用意すること。待ったなしです。

そして、周囲の大人が「知らなかった」ために、子供からその環境が奪われていることが、次世代の「格差の芽」であるかもしれません。

そのように考えると、ICT環境の遅れが、いかに深刻かお分かりいただけるでしょう。ですから待ったなしです。親としてできることなら、ぜひ、ご家庭でもICT環境を作ってあげて欲しいと思います。

 


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【塾長の独り言2】小学生や中学生にプログラミングさせても無意味!?という誤解がなぜ日本には根強いのか?

なぜプログラミング教育は誤解だらけ?

塾長です。

2020年度から実施されるプログラミング教育が目の前に迫ってきました。それなのに、今だに「そんなの意味あるの?」という疑問の声を聞くことがあります。もちろん多くは「誤解」からくるご意見です。今回はその誤解の正体について語ります。

解説動画の方が良い方は下のYouTubeでどうぞ。

【塾長の独り言2】小学生や中学生にプログラミングさせても無意味!?という誤解がなぜ日本には根強いのか?

(※)動画を撮った後で気付いたのですが、「黒歴史」と「ブラック企業」の2つの「黒」で話しがまとまっている気がするのは偶然です。たまたまで、他意はありません。何はともあれ、誤解が解けて日本のプログラミング教育が正しい形で盛り上がることを願います。

 

子供にプログラミングなんて習わせてどうするの?

最初に政府がプログラミング教育をうたったとき、賛同の声よりも、むしろ批判の声が高まりました。多くの人が誤解し、そして混乱したからです。私が思うに、その混乱の原因は2つあります。

日本人の誤解

  1. 日本ではプログラミング教育で失敗した黒歴史があるから
  2. 日本では「プログラミング」の意味が「コーディング」だから

1つ目は、高校数学にプログラミングを導入して失敗した「黒歴史」があったからです。
あの時は「フローチャート」と「BASIC」という特定の技術領域に偏ってしまったのが敗因です。実際、2014年度のセンター試験まで数学2BでBASICのプログラミングが出題されていました。センター試験の過去問集が、まるで人に見られたくない黒歴史のアルバムのようになっています。

2つ目は、日本では「プログラミング」の意味が、頭脳労働ではなく肉体労働の「コーディング」を意味しているからです。
日本では経験豊富でスキルの高い人が頭脳労働の「設計」を分担します。そして若手がその設計をただコンピューター語に翻訳することを「プログラミング」と呼んできました。要するに日本の多くの職場では「プログラマー」=「下っ端」なのです。
ところが海外でプログラマーと言えば、時にスティーブジョブスビルゲイツのように「世の中の仕組みを変えてしまった人」という意味まで含みます。

さて、海外視察で意識を高めた政府高官は、もちろん未来志向で意欲的な意味を込めて「プログラミング教育」と言ったつもりでした。しかし上記2つの背景を持つ日本社会では、その言葉はマイナスイメージでした。とても残念です。

日本のプログラマーは文系で、海外では理系!?

海外でプログラマーが世界の仕組みを変え続けてきたのには、日本とかなり違った事情があります。それは、日本のプログラマーが文系で、海外のプログラマーが理系だということです。

日本では理系の大学生の多くが公務員か研究職か工業系に進んでしまい、ソフトウェア産業にはあまり就職しませんでした。一部のパソコン好きな人くらいでした。信じられないかもしれませんが、2010年ころまで、多くの日本企業はプログラムの価値を低く見てきました。若手はその価値を理解していたかもしれません。しかし日本は年功序列。企業の上層部の人達は平成初期の感覚でプログラムを機械の付属品くらいにしか思っていませんでした。そのためプログラミングしている部署自体が、出世の見込めない部署にされていました。そんな状況のため、理系の技術者が多く育ちませんでした。そして才能のある人間は海外に行ってしまいました

実際、日本においてプログラマーの仕事の多くは、理系の知識を使いませんでした。日本のIT会社の仕事と言えば、ほとんどが事務作業を自動化するような開発です。そのような仕事が山ほどあって、それで飯が食っていけました。その種のプログラムは高度な数学や物理を使いません。算数しか使いません。いえ、本当は目に見えない所で、めちゃくちゃ高度な数学や物理学が使われているのですが、そういう肝心な機能は海外で発明されてしまっており、日本はそうした海外の技術を使ってプログラミングするだけです(※)。ですから文系の人でもプログラミングさえ勉強すればできるようになります。しかも仕事が多くあって、常に人材不足で残業だらけ。文系だろうが理系だろうが、多くの人がプログラマーになってきました。それが日本です。

(※)悲しいことにソフトウェア産業において日本は技術後進国です。
WindowsにMacOS、Linux・・・どれもアメリカ産です。インターネットやデーターベースの仕組みもアメリカ産です。人工知能や新しいプログラミング言語など、時代を切り開くソフトウェア技術のほとんどが海外製です。ビッグデータを抱えるGAFAは全てアメリカの企業です。日本人の多くは日本ではなくアメリカに納税している形になっています。
そして、塾長がマイクラミングを開発した時に参考にしたのは、英語のホームページと中国語のホームページだけです。スクラッチ3.0の仕組みをちゃんと解説している日本人は一人もいませんでした

日本のプログラミングはプラモデルみたいなものだった

たとえ話をします。

たとえば、プラモデルを組み立てるのに文系も理系も関係がありませんよね。必ず組み立て方を説明する図面や解説が着いてきます。その通りに組み立てれば、ちゃんと形が出来上がります。確かに作るためには一定の技量が必要で、時間もかかるし苦労もします。同時にチャレンジや楽しさもあります。色塗りなどで作り手の個性を出すこともできます。日本のプログラミングは、正に「プラモデルを組み立てる作業」のような感じでした。

しかし海外のプログラミングは、もっと根本的な開発を含んできました。

化学の専門知識を持った技術者がプラモデルに相応しいプラスチックそのものを創造しました。あるいは塗料を作りました。物理学や工学の専門家がプラスチックを綺麗に成型する機械を発明しました。数学を操る技術者が図面や解説を何倍に拡大・縮小して印刷しても滑らかに表示できる数式を作りました。ソフトウェア工学の専門家が、それらをデーターベースやソフトウェアに置き換えてパッケージ化し、製造方法そのものを商品にしました。

上の話しは、あくあまでもたとえ話です。

要するに、ほとんどの日本のプログラマーは、今まで発明の必要がないか、発明ができない立場や状況にいました。しかしプログラミングは安い作業ではありません。他の職業と同じで、むしろ世の中を良くする仕組みを創造する活動です。

色々な分野の専門知識が、色々な立場の人たちに広く利用できるようになる、そういう仕組みを創り出していく活動も「プログラミング」に含められます。また、そういう夢をぜひ持って欲しいと思います。

20世紀後半、確かに日本人の技術力は多くの分野で世界1位だったかもしれません。しかしコンピューターが発達してソフトウェアの重要性が高まるにつれ、日本の技術力はどんどん影を薄めてきました。過去の栄光に浸るには、僕らはまだ若すぎます!

早く目覚めなければいけません。日本人はプログラミングにおいても「世の中の仕組みを根本から変える発明」を目指さすべきです。そういう人が千人に1人、いや万人に1人でも出て来るような社会にしていく必要があると思います。

プログラムの基礎が国語や数学や物理!?

プログラミング教育よりも、まず読解力だ、算数・数学だ、という主張が根強いです。英語教育を強化する時にも同様の主張があります。読解力や算数・数学が大切なのはもちろんです。しかし、だからと言ってプログラミングや英語は後回しで良いとはなりません。むしろ読解力や算数・数学の技能を発揮してプログラミングして欲しいと思います。

それがどういう事かを考えてみましょう。

コンピューターを触らないプログラミング

今から25年くらい前、大学生の時。私は選択科目の中で「コンピューターアルゴリズム」を受講しました。大学生になったらプログラミングを勉強しようと決めていたからです。「アルゴリズム?」という疑問を抱きつつも、コンピューターと名の付く講義がそれしかなかったので、迷わず選択しました。ところが、最初の講義で取り組んだのは図形の問題でした。次の週も数学でした。最後は円周率を速く正確に求める数式の問題でした。結局、その講義の中ではコンピューターを1秒も使いませんでした。紙と鉛筆だけの世界でした・・・

アルゴリズムは「算法」と和訳されるみたいですね。そういえばコンピューターは計算機でした。同じ計算結果を得るために、どんな式を使うかで計算の速さが変わりますプログラミングする前に、より速くより正確に計算できる数式を考えること。それがアルゴリズムでした。ですから、残念ながら最後までコンピューターを使わなかったわけです。

仕事の早さも電気代もプログラマー次第!?

ただし学びは大きかったです。

  • プログラマーが数学や物理の公式を知っているか否か
  • 更にその公式を目的に応じてカスタマイズできるか否か

こうしたことで、計算の速さも計算結果の正確さも大きく変わってしまう、ということを理解できました。しかも電気代も時間も大きく変わってしまいます。同じ仕事をするのに、時には1万倍くらい効率が変わったりします。使うエネルギーが何桁も小さくて済みます。

もしも世界中のプログラマーがアルゴリズムを学べば、世界中のコンピューターが消費する電力が今よりもずっと減って、地球の温暖化さえ防げるのではないか、と思ったくらいです。

例えば、四捨五入をどう求めるか?

アルゴリズムしだいで計算量が変わってしまう簡単な例を出します。おそらく、よくある例題だと思います。

「与えられた小数を、小数第1位を四捨五入して整数の概数にしなさい。」

これを四捨五入の考え方どおりに、正直にプログラミングするなら、次のような6行以上の処理(プログラム)になるでしょう。

「整数部分」 に 「小数」の整数部分を代入しろ
「小数第1位の数」 に 「小数」の小数第1位を代入しろ
もしも 「少数第1位の数 」が4以下 ならば
「整数部分」を表示しろ
そうでなければ
(「整数部分」+1)を表示しろ

しかし、もっと簡単な方法があります。

「整数部分」に(「小数」+ 0.50 )の整数部分を代入しろ
「整数部分」を表示しろ

これなら、たったの2行です。工夫すれば1行にもできます。注目すべきは小数第一位について「四捨」と「五入」で場合分けする必要がないところです。コンピューターで遅い処理の1つが場合分けです。これが無いのは大きいですね。

これがアルゴリズムを考えるということです。そして本来はアルゴリズムも「プログラミング教育」に入ります。むしろアルゴリズムの方が大切です。

「目的」と「手段」を分けて考える発想を養う

上で見たように、コンピューターを使いこなすということは、目的と手段を分けて考えることに他なりません。

「四捨五入を求める」という目的の実現方法は何通りも考える事ができます。視野を広げるほど、いろいろな手段が思いつきます。
そして上の例題では、たまたま「小数第1位を」四捨五入する条件だったので「0.5を足す」という短い計算方法が選択できたわけです。

プログラミング教育では、次のような取り組みを体験させる狙いがあります。

  • 答えが1つに定まらないような問題にチャレンジする。
  • 試行錯誤で最適解を見つける。

難問に対して「無理だ」と即答しては何も生まれません。正解が1つという発想を捨て、今できる最大限の答えを見つける発想を変えれば、できることが生まれます。そのように視野を広げて、手段を何通りも並べて、何度も試しながら、最適解を導いていくこと大切なのです。

またそのために、国語、算数、理科、社会、英語や美術、技術などの素養が必要です。逆に、勉強したことを使おうとするから身に着きやすくなる、という側面も出てくるでしょう。

今こそ理系的なプログラミング教室が必須!

ですから「ただ図面を見ながら組み立てるだけ」みたいなプログラミング教室には、絶対にしたくありませんでした。
また、時代や流行りに依存するような専門知識を詰め込んでも、価値がないと思いました。

かつて高校生がBASICというプログラミング言語を習わされて、それでセンター試験も受験しました。しかし今やBASICを使う最先端の仕事など、ほとんどありません。高校までの学校教育において、特定のプログラミング言語の用語や文法を覚えさせても意味がないのです。時代に合わせた職業訓練は専門学校の仕事です。
第一、みんながプログラマーになるわけではありません

そして実際のところ、「組み立てるだけ」とか「職業訓練の簡易版」のような小中学生向けのプログラミング教室が多いです。私はそういうプログラミング教室を教育とは見なしていません。もちろん趣味と割り切れば良いですが、私は少なくとも自分の子供にそれをやらせようとは思いません。

そうではなく、もっと根本的に、生徒たちの血肉になるような活動にしたいと思いました。
理数系の頭脳や論理的な思考力を、ちゃんと伸ばす活動にしたいと思いました。

知らないうちに、高度な数学的なセンスや図形のセンスが身に着いている。
知らないうちに、創造する喜びが体験できている。

そんなプログラミング教室にすべきだと思いました。

だから、もう自分でプログラミング教室を作るしかなかったのです。

マイクラミング

本来のプログラミング教育は、偏った専門知識を覚えさせたり、特定の技能を訓練するものではなく、子供たちが問題に立ち向かう基礎力を育てるものです。

マイクラミング」は、そんなプログラミング教室になっています。そうなるように教育改革後の学習指導要領をにらめっこしながら作りました。子供たちの頭を良くするために塾長が自ら開発!しました。

そして、テキストは本厚木校の髙橋先生にお願いして、小学生にも親しみやすい構成にしてもらいました。「プロボン」というキャラクターも生まれました。ありがとうございます。

生徒たちは、パソコンやプログラミングの専門用語なんて、ほとんど覚えません。いち早く課題を解決することやマインクラフトで建築を「創造」することに没頭できるようになっています。試行錯誤が大切なのであって、専門知識の暗記をしたいわけではないからです。

それでいながら、小学1年生がマイナスの数を理解し、計算もできるようになります。それどころか、高校2年生の空間ベクトルで習うはずのxyz座標を、小学生が理解して、使いこなしています。そのような数学の知識を活用してプログラミングを楽しんでいます。
そして、マインクラフトの世界に多くの魔法をもたらしています。

小学1年生でも取り組めるジュニアコースから、三角関数やデータ処理を扱うハイコースまで用意しました。実際ヒーローズ植田一本松校プログラミング教室には、小学1年生から高校3年生まで広い層が在籍しています。

日本人の「プログラミング」に対する誤解がちゃんと解けて、正しいプログラミング教育が、もっともっと盛り上がっていくことを願うばかりです。

まずは近隣の方から、ぜひお立ち寄りくださいませ。

 


名古屋市天白区の植田で塾を探すなら個別指導のヒーローズ!!

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個別指導ヒーローズ 植田一本松校
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教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

塾の先生が作った頭が良くなるマイクラのプログラミング教室

マイクラ×Scratch3.0

塾長です。

私が開発したプログラミング教室の「マイクラミング」。PTA新聞に掲載するなどして本格的に生徒募集を始めてから約1年。色々な方から色々な形でご支援をいただきながら、お陰様でもうすぐ全国50教室になります。2020年度からプログラミング教育が必須化されますから、もっともっと広げていく必要があります。

なんでこんなに人気なのか。生徒たちや保護者さまたちにお聞きすると、やっぱりマインクラフトだそうです。マイクラミングでは、ForgeやModが利用できるフル機能のマインクラフトをそのままプログラミングすることができます。プログラミング専用のへぼいマインクラフトではなくて、Java版でできる。そんなディープな知識をどこで身に着けるのか分かりませんが、とにかく子供たちは、そういう拡張性が好きみたいです。しかも最新のスクラッチ3.0でプログラミングできるのは、今のところ世界で「マイクラミング」だけです。

ということでマイクラミングで実際にプログラミングをしている様子を、そのまま解説動画にしました。ご覧くださいませ。

【マイクラ】スクラッチ3.0でプログラミングってどうやるの!?実況中継でお見せします。教育改革対応!無料版で遊べます!

 

無料版で遊ぶ

無料版のインストール方法は、こちらのブログをご覧くださいませ。パソコンを設定するスキルが少し必要です。

スクラッチ3.0で始めるマインクラフトのプログラミング
https://mana-viva.jp/mana-viva/2019-01-08-scratch30-micraft

※ インストールや設定は全て自己責任でお願いします。
※ インターネットからソフトウェアをダウンロードして、指定のフォルダにインストールする作業が必要です。
※ 無料版についてのお問い合わせはお受けいたしませんので、あらかじめご了承くださいませ。

 

謝辞

SENSHIN社 EIJI KURAMOTO代表のブログ

マイクラミングのフリー版について、SENSHIN社さんのブログ内で詳細に取り上げていただきました。ありがとうございます。
インストールの仕方やプログラミングの実況動画まで、読みやすく親切に書かれています。お勧めです!

Scratch3.0【スクラッチ】マインクラフトを動かしてみた
https://ssit.jp/scratch3-minecraft/

 

T Umezawa さんの動画

動画の中で JavaプログラミングとScratchプログラムの違いを説明するために、T Umezawa さんの動画を紹介させていただきました。
Java でプログラミングを始めたい方は、こちらがお勧めです。

【Java】ゲームプログラミング超入門 Part01
https://youtu.be/FsRHdL_r0pE?list=PLJ86MSrhnFKVQPf-E8y0FZKv7uzR4L4Dt

 

 


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日本ヤバイ!ICTもプログラミングも早くやったもん勝ち!

教育改革とICTのイメージ図

塾長です。ICTと教育改革についてお話しします。

昨日のブログで一次関数について解説する動画を出しました。その中で、次々にコンピューターにグラフを描かせながら話をしました。

これが普通じゃないと、むしろヤバいのでは?

使ったのは Jupyter Notebook というツールです。「パワーポイントの中でプログラムを実行させることができるような環境」といえば伝わるでしょうか。グラフの表示やシミュレーションをライブでやりながらプレゼンができるので便利です(以下の動画のコメント欄でツールのページへジャンプできます)。

その動画をつくっていて、ふっと思いました。

「便利っていうか、もう、これが当たり前じゃないと日本はヤバいのではないか?」

教科書のデジタル化やICTの推進。「推進!」「推進!」と国はずーと言い続けてきましたが、あっという間に10年です。

そこで一次関数の動画を作ったあとで、直ぐ、こんな動画も出しました。

【教育改革】教育改革を待っていては遅すぎる!?ICTもプログラミングも早くやったもん勝ち!自分で学び先生を追い越していく時代!

 

なかなかICT化が進まない日本

ICTという言葉をご存知でしょうか。Information and Communication Technology の頭文字をとった言葉で「情報通信技術」という意味のようです。そして日本で進められている「教育改革」や「働き方改革」は、ICTを活用することが前提です。

なぜなら、ICT化はここ10年以上、ず~と言われ続けてきたからです。次の改革は「ICTがあって当たり前だよね」という雰囲気で行きたいのです。

学校はどうですか?
学校は黒板が無くなってデジタル教科書になりましたか?

残念ながら、現状はそうではありません。日本のICT化は先進諸国の中では最低レベルです。まず社会人がICTを使えていません。

学生は先生を追い越すつもりでICTを学ぼう

教育改革で来年度からプログラミング教育が導入されます。やっとです。しかし最初の数年は、ほとんど期待できない質になるでしょう。まず学校のICT環境が非常に脆弱だからです。先生だけが一生懸命に準備しても、環境が足を引っ張っています。

ですから教育改革を待っていたり、学校の先生が環境を整えてくれたりするのを待っていては、遅いと思います。

すでに、どんどん海外諸国から差をつけられています。この20年間で、理数系の人材は減り、技術力は先進諸国の中では最低レベルに落ちました。人工知能の専門家の人数を1つ見ても、先進諸国の中では最低レベルです。

「日本の技術はスゴイ!」と言えたのは10年くらい前までです。おそらくノーベル賞も、これからは取れなくなるだろうと言われています。

改革は間に合わないので個人でスタートするしかない

幸いにもインターネットで多くの情報が無料で手に入ります。大学の講義さえ視聴できます。自分次第です。プログラミングを学ぶのも1つの手です。

パソコンやスマートフォンでゲームをする人は、どんどんバカになっていきます。
パソコンやスマートフォンで勉強をする人は、どんどん賢くなっていきます。

これからの世界は、意識の持ち方で、ものすごく格差が広がります。

みなさん、どんどん勉強してください。学校の先生や私たちを、どんどん追い抜くつもりで勉強してください。

日本人はあまり勉強しない国民になってきました。ですから友達の勉強の仕方は、あまり参考にならないし、役に立ちません。それよりも海外の学生を手本にしてください。すごく勉強しています。かつての日本人の姿です。

自分でどんどん勉強して、英語の文章でも恐れずに読んで、海外のホームページを積極的に見に行くようにしましょう。

もちろん学校の勉強は大切な基礎です。しかし基礎だということに注意しましょう。発展させてください。使ってください。

どうしたらよいか?

そう、そういうことも、どんどん教室で質問してくださいね。

 


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