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現代文

共通テスト2021年を解いて分かった大学受験の勉強法(前半)

大学入学共通テスト2021年1月

塾長です。

大学受験のキミたち!
日本初の共通テスト、本当にお疲れさまでした。

特にコロナ禍でマスク着用やソーシャルディスタンスなど予定外の対策まで必要になってしまい、本当にご苦労様でございました。
まずは2日間の受験を終えました苦労をねぎらいたいと思います。

さっそく後輩たちのために塾長の所感を書きますが、気に障るようでしたらここから先は読まないでくださいませ。

やってみた教科

昨年同様、現代文、英語、数学1A、数学2B、を解いてみました。

それらのうち今回は英語と現代文について書きます。
数学1A、数学2Bについては次回のブログにします(こちらです)。

使ったのは中日新聞の朝刊です。つまり1日遅れて問題を目にしました。
字が小さいので老眼との戦いでした。塾長は視力が0.1未満で、さらに老眼。
眼鏡をはずし、紙面を20cmまでぐぐぐっと近づけ、背中を丸めるようにして1問、そしてまた1問・・・と解きました。

あらためて健康体でなければ受験が困難な試験だと思いました。

それでは教科ごとに中身を見ていきましょう。

難易度の表記

  • ★☆☆☆☆: 中2未満のレベル
  • ★★☆☆☆: 中2~中3レベル
  • ★★★☆☆: 高1~高2レベル
  • ★★★★☆: 高3レベル
  • ★★★★★: 教科書とは関係なく専用の訓練が必要

ただし塾長の感覚です。

英語

難易度など全体の所感

塾長の所感ですが、端的にまとめると次のようになります。
文章自体の難易度は例年通りかやや易しくなったものの、とにかく増量しすぎて解ききらない。
そんなテストになりました。

  • 英語の語彙力: ★★★★☆ 英検2級程度の単語力と熟語力
  • 文章の読解力: ★★☆☆☆ 中2~中3程度(同じ内容が日本語だった場合)
  • リスニング力: ★★★★☆ 英検2級以上
  • 事務処理能力: ★★★★★ ハイレベル。スピードと集中力を維持できること

文章の読みやすさ、つまり構文や単語、熟語のレベルはそれほど高くはないと感じました。
昨年と同じくらいか、むしろやや簡単になったと思います。
文法・語法の出題が無くなったことで、余計に語彙数の負担が減ったように感じたのかも知れません。

資料との対応が増えた、というか、そればっかりの出題になりました。
資料との対応を読み取る能力を含めた「読解力」は、せいぜい中3程度でした。
つまり同じ内容が日本語で書かれていたとすれば、中学2年生~3年生でも読解可能な内容でした。

ただし、長文と資料の対応を確認しながら読むため、平文を読むのに比べれば、どうしても時間がかかります。それだけ焦ると思います。
なにしろ分量が多いです。
とにかく文字数が多い、多すぎる!

つまり「思考力を試す」というよりも、相変わらず「事務処理能力を試す」ようなテストでした。
むしろ従来よりもその症状が悪化してしまいました。

ひたすら読解のスピード勝負!

そんな感じのテストです。

必要な対策

とにかく多読と音読です。
語彙力、読解力、リスニング力、スピード力(事務処理能力)のうち、自分の弱点がどこかを把握しましょう。

個々に考えてみましょう。

英語の語彙力

単語や熟語は、もちろん教科書だけでは不足です。

単語帳(熟語帳)は、学校から配布されてテストに使われているようなものがあれば、それでも十分だと思います。
あるいは偏差値55以上の私立の独自試験や、偏差値50以上の国公立の2次試験を対策している生徒であれば、その対策に用いている単語帳で十分でしょう。
マーク試験ですから、読めればよいですし、分からない単語が1つや2つあっても推測できます。

英検2級対策の単語・熟語集などもおすすめです。
多読を兼ねて速読英単語(Z会)を使うのも良いでしょう。「必修編」のレベルで対応可能です。

文章の読解力

英語以前に、もしも現代文の定期テストで赤点前後だったり、模試で現代文の偏差値が30台だったりする場合は、まず国語力から鍛える必要があります。
たとえば高校受験用の国語の過去問などを使って、文章読解の基礎を固めましょう。
高3でやることではありません。できれば高1、遅くても高2までに潰しておきましょう。

次に英語としての読解力について。

英語の全国模試で偏差値45未満、あるいは英語に苦手意識のある人は「英文解釈教室 伊藤和夫 著」などで強制的に思考回路をリセットすることをオススメします。
自分が「読めている」と思っていることが、実は「全く読めていない」という自覚を持つことが全ての出発点です。何もかもが変わります。

英語の偏差値が45以上ある人は、学校から配布されている英文解釈の参考書や問題集をやりこんでみましょう。
ただし進学校でない場合は、そもそも問題集が配られていなかったり、よく分からない問題集だったりするので、別途、定評のある問題数をオススメします。
「英語の構文150 鷹家秀史 著」がムダが無くておすすめです。

リスニング力

発音の聴き分けは英検2級くらいの実力で対応可能です。
しかし内容の把握には、それ以上の能力が必要だったと思います。これも英語というよりも読解力になります。

まず中3英語を1語も洩らさずにリスニングできること。これで5割くらい取れるでしょう。
リスニングが全然ダメ、という人は、中3の教科書と、教科書準拠のリスニングCDを購入して聞きこみましょう。
やるなら高1か遅くとも高2です。

語と語のつながりの発音

なお、語と語のつながりが聞き取れない、という人は、そもそもフォニックスが身に着いていません。
アルファベット25文字の基本的な発音をマスターしたうえで、できるだけそれに忠実に音読してください。
そうすれば、自然に語と語のつながりで発音が変わるようになります。

もちろん例外はありますが、そういう細かいことはやりながら見つければよいだけのこと。

リスニングは耳だけで聴いているイメージですが、実は運動神経にも問い合わせが行われているように感じます。
つまり、自分の体で発音できない音は聞き取りにくいですが、正しく発音できる音は聞き取りやすいです。

ですから、フォニックスで口の形や舌の位置をしっかり気を付けながら音読できるようになれば、必然的にリスニングの感度が上がります。

このあたりの基本がマスターできれば、あとは普通に共通テスト用のリスニング対策の教材が使えるようになると思います。

私の生徒に、速読英熟語のCDを使っている生徒がいました。熟語力アップとリスニング力アップの両方を兼ねてやっていたそうです。これはうまいやり方です。もちろん秋になれば別途、共通テスト用のリスニング対策をする必要がありますが、このように効率を上げるやり方も良いと思います。

4人の会話を聞き取る例の問題

ところで、今回話題になった第6問B。4人が会話する形式で「私は聖徳太子ではないので聞き取れません。」というような悲鳴がネット上で散見されました。聞いてみると流石に4人が同時にしゃべっているワケではなく、順番に話している形式でした。そりゃそうですよね。
こうした形式に依存した練習は高3になってからやれば大丈夫です。

事務処理能力

まず大前提として、高2までに英文解釈の問題集をやりこんでおきましょう。英文解釈がめちゃくちゃだと読解スピードを上げようがないからです。
英文解釈ができていれば、英語は英語の語順のままで理解できるはず。日本語の語順で英文を読むようでは論外です。スピードが上がりません。

英文解釈の基本ができたうえで、スピードアップの対策をやりましょう。
そしてスピードアップの練習は必須です。

高3の早い段階で、時間をはかってスピードを上げていく訓練です。
これは学校や予備校の授業とは関係なく、自分で時計と問題集を用意して訓練することです。

スピードを上げて多読するには、センター試験の過去問でも十分に役立ちます。
センター試験の過去問について、大問4~6の長文問題だけを使って、10年分を読みまくる、解きまくる、という訓練が手っ取り早いです。
大問1あたり15分以内を設定して取り組みます。そこから30秒とか1分とか、できるだけ短時間で解けるように練習してみてください。

なお、長文で有名な問題集として「やっておきたい英語長文」シリーズがありますが、これは多読の練習には不向きです。
個別試験対策と位置付けましょう。

出題傾向の予測は可能だったか?

初めての共通テストということで、出題形式を心配していました。

しかし、予備校が出版している予想問題パックと全く同じ形式でした。
塾長はZ会の「共通テスト予想問題パック」で事前に傾向を把握したのですが、ドンピシャでした。

お見事です!

ただ、twitter などネット上では

「模試とは全くちがった」

という悲鳴が散見されました。どこの模試だったのでしょうか?

一方、これまで文科省が高校で2回実施してきた試行調査の問題とは、かなり傾向が違っていたのは確かです。
民間試験や記述試験の導入が見送られ、途中で方針がだいぶ変わってしいましたから。

よって予備校のマーク模試も、回数を重ねるごとに精度が上がったものと思われます。
直前模試や予想問題で対策しなかった人は、予想外の出題形式だと面食らったのかもしれません。

イギリス英語に注意!?

今回はイギリス人が留学しているという場面設定がありました。
そのためイギリス英語の影響を少し受けていたように思います。

例えば、問3Bの中で「サクラ国際センター」を “Sakura International Centre” とつづっていました。センターはアメリカ英語では Center ですが、イギリス英語では Centre です。最後の「アー」を er とするか re とするかが違います。

日本の参考書の多くはアメリカ英語で解説されています。単語帳もそうでしょう。ですから

「イギリス英語とは少し違うものだ」

という知識が無いと、ちょっと戸惑ったかもしれません。
ただでさえ共通テストは時間が無い中で焦って解くようなテストですから、こうした些細な違いでも精神的なプレッシャーは大きかったことでしょう。

もしも今後、これがリスニングまで影響してくると、ちょっと高校生には対応が不可能なんじゃないかと思います。
例えば、walk 「歩く」は、アメリカ英語では「ウォーク」と発音しますが、イギリス英語では「ワーク」です。work「仕事」に聞こえてしまいます。

本当に高校の現場で、ここまで指導することを求めているのでしょうか?
不可能だと思うのですけれど・・・

現代文

難易度など全体の所感

塾長の所感ですが、端的にまとめると次のようになります。
昨年と同様に、共通テストという趣旨の問題としては、すでに難易度が上限に達していると思います。
本文の文字数は昨年と同程度でしたが、設問の文字数が大幅に増加したため、全体としては文字数が増加しました。

  • 国語の語彙力: ★★★☆☆ 高1~高2程度、漢字検定2級程度(読めればよい)
  • 文章の読解力: ★★★☆☆ 高1~高2程度
  • 論理的思考力: ★★★★☆ 高3程度
  • 事務処理能力: ★★★★★ ハイレベル。スピードと集中力を維持できること

昨年のセンター試験から継続して、論理的思考力や主体的な学びをテーマとした設問がありました。
難易度に大きな変更はなかったものの、生徒の主体的な学びについての出題が肉厚になりました。

必要な対策

次のようなことに注意して読む訓練をしましょう。それ以外は現代文の参考書や問題集の通りです。

  • 物事の変化を時系列に整理しながら読む
  • 論理的思考のプロセス(後述)に当てはめながら読む
  • 意見と事実(記載や引用)を区別して読む
  • 回答を決めるときは、単語単位の精度で消去法をおこなう
  • 抽象的な議論は、具体例をあてはめて解釈を簡単にしてみる

また英語と同様に、事務処理能力を鍛えるにはセンター試験の過去問も有効です。
現代文の問題を大問1あたり19分以内に設定して解けるように訓練してみましょう。

論理的思考力とは?

ところで「論理的思考力」って何よ?
「読解力」と何が違うのよ?

とツッコミたくなる人もいるでしょうから、塾長なりの説明で補足しておきます。

  • 読解力  : 語と語、文と文、段落と段落などといった文脈の枠踏みを意識しながら読み解く力
  • 論理的思考: 文脈の中身のあり方の1つ。次の1~5のプロセスを踏襲する科学的な行動パターン

論理的思考のプロセス

  1. 研究テーマを設定する
  2. 評価方法(見方や分析の手法)を宣言して現状を把握する
  3. 仮説を立てる
  4. 調査や実験をおこない、宣言した評価方法で分析する
  5. 結論をまとめる
  6. 発展や応用または課題をまとめる

※2と3は逆の順番になる場合もあります。
※6が無い時もあります。

つまり「論理的思考力」というのは、上のようなプロセスを徹底しながら物事を理解していく能力のことです。

文系にも理系にも使える世界共通の考え方です。

ただし、論理は万能ではありません。
例えば、論理的思考のプロセスを守ったからと言って、正しい結論が出るとは限りません。

しかし、プロセスを決めておくからこそ、後で検証したり改善したりすることができます。
前回より今回、今回より次回と、回数を重ねて、より良い方法を見つけていくことができます。
こうして論理的思考というプロセスを守ることで、たとえ正解が分からなくても、「正解に近づいていくような活動」ならばできます。

人間は神様ではないので答えの分からない問題がたくさんあります。
そのような問題にチャレンジするために論理的思考というプロセスが有効というワケです。

第1問

論理的思考の手本とも言える文章が出題されました。
文系だろうと理系だろうと、大学を卒業する際の「卒論」は、このような構成の文章を書きあげる必要があります。

みなさんは上の論理的思考のプロセスに、本文を当てはめることができますか?

  1. 妖怪がいつからどのようにフィクションになったのか?
  2. 「アルケオロジー」という手法で評価、とりわけ「物」「言葉」「記号」「人間」の関係でとらえていく
  3. 妖怪がフィクションになるためには、その認識が根本的に変容することがあったはずだ
  4. 中世は「物=記号=妖怪」、近世は「物≠記号=妖怪→キャラクター化」、近代は「人間の内面=記号=妖怪」
  5. 「近世まで妖怪は恐怖であり、近代は合理性でそれを消し去った」という一般的な認識とは、むしろ逆の結論になった。つまり中世後期までにフィクション化した妖怪は、近代になると人間の不安定な内面に住み着くようになり、リアリティな領域へ回帰した。
  6. 本文中にはなし。ただし問題の後半でNさんの「ノート3」がそれにあたる。発展を主体的な学びとして実施している。

このように物事の理解を論理的思考のプロセスに沿って整理しながら読む訓練が必須になりました。
まだまだ過去問の中で、このような文章を見つけるのは大変です。
しかし不完全でも良いですから、できるだけ説明文や論説文をこのプロセスに当てはめて読むように練習してみてください。

第2問

昨年は戦時中の生活様式を知らなければ場面を理解しにくい作品が出されましたが、今年はそのような前提知識は問われませんでした。
古臭さい作品ですが、特別な時代背景の知識が無くても読めたと思います。

問1~5の読解問題

例年通りの難易度だと思います。

相変わらず「消去法」というテクニックに依存した設問でした。
純粋に国語の問題というよりは「なぞなぞ」のようなゲーム的な要素を含みますから、受験生は消去法のテクニックを磨く必要があります。

例えば「問2」(回答番号16)の正解は③でしたが、それが完全に正解かと言えば、△くらいの正解です。
なぜなら「擽られるような思」をしたのがセリフを言った瞬間だけのことなのか、それ以前から思い続けていたことが表面化したことなのか、時間軸が読み取れないからでです。

仮に瞬間の想いだったと仮定すれば、「誤魔化した」ときの気持ちとなって③の「うれしさ」は不自然です。誤魔化すというのは1つの事実を別の事実で覆い隠すことですから、セリフの中で礼服を褒めていたとしても、それは別の事実にすぎません。
一方、長い間の想いだったと仮定すれば、前後の文脈から「うれしさ」と解釈するのもありでしょう。
つまり、正答の③は「×ではない」というものです。

「最も適当なもの」を選ぶのですから、どうしても消去法になるしかありません。
そういうゲームだと思って練習しましょう。

問6の「主体的な学び」の問題

本文に対する批評を紹介したうえで、

  • その批評文の解釈として正しいのはどれか
  • その批評とは別の見解として成立し得るものはどれか

をそれぞれ選ばせる問題でした。
とても良い問題だったと思います。

個人的には「初めからこのような設問にしておけばよかったのに」と思いました。
つまり受験生に消去法なんて使わせなくても、ちゃんと色々な解釈の可能性があることを、素直に問えばよいと思います。

文学作品を試験問題にするのは難しいところですが、今回の問題は、その好例を示したと言えます。

高校の授業でもこうなる!?

教育改革が、なぜ大学受験の改革を筆頭とした「高大接続改革」になったのか?

実は3年ほど前に、塾長がYouTubeで動画を出していました。

※古い情報なのでご視聴には注意ください。当初の計画から違って、英語の民間試験や数学の記述試験は導入が先送りされています。

指導要領や教科書を改訂しても、大学受験に出題されなければ学生は勉強しない。だから授業も変わらない・・・

それが現場からの声でした。そこで、

  • 大学受験を変えてやる!
  • 授業のあり方を受験問題で示してやる!

という発想で改革がスタートしたのでした。

つまり今後、英語の授業は資料たっぷりの授業をする必要があります。
英語を使ってスケジュールを立てたり、図表つきの解説書を読んだりするような実用的な活動がされるようになるでしょう。

現代文は、小説であれば色々な解釈の仕方を出し合って議論を行い、論説文であれば論理的思考のプロセスにそって物事を理解していくような活動がされるようになるでしょう。

高校の先生は大変そう・・・でも、その必要性は十分に示されたと思います。

共通テスト1日目について

1日目は語学と社会でした。

今回は特に英語と現代文を取り上げました。

語学に関しては難易度の表記が難しいです。
そこで今回は上のような表現で書かせてもらいました。

2日目については、あらためて別のブログにまとめます。
理系科目は難易度の表記を学年で表示しても仕方がないので、また別のモノを考えます。

ご期待くださいませ。

作品として問題文を鑑賞してみる

さて、ここからは完全に趣味?の話しです。

いま高校1年生や2年生のキミたち。受験という意味では、まだ少し余裕があるよね。
もしも「何となく勉強が好き」なら、読んでみてください。

せっかく文系科目なので、英語や現代文に出題された文章を「作品」として味わってみてください。

少し話が逸れますが、塾長は浪人を経験しています。
浪人生活は辛いので、できるだけ勉強の中に良いものを見出すように心がけていました。
そういう仲間が予備校にいました。

例えば、問題文を解くだけではなく、そこから人生の教訓をも学び取ろうと前向きに考えることにしていました。

そういう視点で、ちょっと問題文を作品として眺め、感想文を書いてみましょう。

現代文の第1問について

出典は「江戸の妖怪革命」香川雅信 著(2013年6月初版) からだそうです。

文章の構成としては、典型的な「論理的思考」のパターンでした。

では、その中身、つまり筆者が導いた結論については、皆さん、どう思われましたか?

私は純粋に「スゴイ!」と思いました。

確かに、科学や経済の発展に伴って合理性が浸透していく一方で、あいかわらず現代の人々の中にも消えずに残っていますよね。
人間の内面にこそ「人生や宇宙の心理」があるとする考え方や風潮が。
それはこんな問いかけで見えてくると思うのです。

もしも、いま自分が経験していることが、それまでの経験や教訓からでは理解できないとき、あなたはどんな風に行動しますか?

例えば、何か悩みを抱えてしまったとき、その答えを自分の心の内面に見つけ出そうとして、余計に悩みが深まってしまう経験は、誰にでもあるでしょう。
少なからず「きっと自分の中の、どこか奥の方に答えがあるに違いない」と思い込んでしまうクセが、現代人にもあるように思います。

もう少し肩を落として考えれば、

瞑想すれば空を飛べる

とか、

気合を入れればカメハメハが撃てる

とか、そういった可能性を0.001%くらい信じてしまう感覚です。

そのことを筆者は鋭く分析して見せたのだと思います。
そんなふうに感心したのと同時に、19世紀には現代社会のような風潮がもうすでに始まっていたのだという初耳にも感動しました。

今のところ、コンピューターには「心」は芽生える気配がありません。
それに比べれば、確かに人間の心がどのように生まれるのかは、不思議で仕方がありません。

しかし、だからと言って、人間の内面というものは、そんなに神秘的なものではありません。
こういう風に割り切って考えられるようになるには、30歳、40歳と年齢を重ねる必要があるでしょう。

若いうちは自分の可能性を信じていますから、そのことと「自分の内面に神秘的な何かが隠されている」という希望を混同しやすいのかもしれません。
うまくコントロールできれば想像力となりますが、過信しすぎれば視野が狭くなってしまい、自分をさらに苦しめます。

まさに不安定な内面にこそ妖怪が住みついていると言えます。
あるいは諸刃の刃です。

もちろん、こうした内面は否定する必要はなく「心の遊び」として上手に扱えばよいと思います。

念じれば技を繰り出せる。魔法や特殊スキル。

そういうアニメが大人気なのは、内面の不安定さを上手に遊びに変えている姿なのかもしれません。
日本人のアニメ文化は200年前から始まっていたのかもしれません。

さて、「出題者は絶対に『鬼滅の刃』ブームを意識したな」と思ったのは塾長だけでしょうか。

炭治郎が斬っている鬼の正体とは、いったい何なのでしょう。

英語リーディング第5問について

出典は何かのニュース記事みたいです。

角の生えた牛が、馬のような芸を覚えて成功するという、ほのぼのしたお話しでした。

主人公の世話をしていた牛が子牛を生みました。
しかしオスだったので精肉用の牛として売られる予定になってしまいました。
そこで主人公はその子牛を買い取りました。

少し後になって馬のポニーも買い取りました。
ポニーと牛は仲良くなりました。

ポニーに歩き方やジャンプなどの芸を教えていると、牛が真似するようになりました。
それどころか自主練までやるようになり、牛なのに、馬の芸がどんどん上達してしまいました。

そしてヨーロッパじゅうでその芸を見せて回るようになり、大人気になりました。

そんなサクセスストーリーです。

馬みたいな芸なんて、牛ができっこない。
牛に近づいたら危ない。
角が怖い。

こうした牛に対する人々の先入観が、次々にひっくり返されていきます。

これは人生に重ね合わせれば、色々な示唆に富んだ話ですね。

ちょっと変わったことをしようとすれば、色々な人から反対されたり、怪しいと思われたり、ときには非難されたりします。
しかし、少しずつ理解をしてもらえれば、良いこともある、ということでしょう。

塾長もプログラミング教室を始めた当時は、そんな感じでした。

プログラミングなんで小学生にやらせてどうするの?
仕事を増やすな!
民間から教育に余計な風を吹き込むな!

そういう厳しいご意見をいただいたものです。

今はだいぶ流行ってきて、良かったですよ。

 


ヒーローズ植田一本松校の進学実績

卒塾生(進路が確定するまで在籍していた生徒)が入学した学校の一覧です。
ちなみに合格実績だけであれば更に多岐・多数にわたりますが、当塾の理念に反するので生徒が入学しなかった学校名は公開しておりません。

国公立大学

名古屋大学、千葉大学、滋賀大学、愛知県立大学、鹿児島大学

私立大学

中央大学、南山大学、名城大学、中京大学、中部大学、愛知淑徳大学、椙山女学園大学、愛知大学、愛知学院大学、愛知東邦大学、同朋大学、帝京大学、藤田保健衛生大学、日本福祉大学

公立高校

菊里高校、名東高校、昭和高校、松陰高校、天白高校、名古屋西高校、熱田高校、緑高校、日進西高校、豊明高校、東郷高校、山田高校、鳴海高校、三好高校、惟信高校、日進高校、守山高校、愛知総合工科高校、愛知商業高校、名古屋商業高校、若宮商業高校、名古屋市工芸高校、桜台高校、名南工業高校

私立高校

中京大中京高校、愛工大名電高校、星城高校、東邦高校、桜花学園高校、東海学園高校、名経高蔵高校、栄徳高校、名古屋女子高校、中部第一高校、名古屋大谷高校、至学館高校、聖カピタニオ高校、享栄高校、菊華高校、黎明高校、愛知みずほ高校、豊田大谷高校、杜若高校、大同高校、愛産大工業高校、愛知工業高校、名古屋工業高校、黎明高校、岡崎城西高校、大垣日大高校

(番外編)学年1位または成績優秀者を輩出した高校

天白高校、日進西高校、愛工大名電高校、名古屋大谷高校

※ 成績優秀者・・・成績が学年トップクラスで、なおかつ卒業生代表などに選ばれた生徒

 


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〒468-0009
名古屋市天白区元植田1-202 金光ビル2F
TEL:052-893-9759
教室の様子(360度カメラ) http://urx.blue/HCgL

小説をたくさん読んでます。でも国語が得意になりません。

寝っ転がって読書する少年のイラスト

こんにちは、塾長です。

昨日は残業していたら、なんと夜23時過ぎに来客がありました。音大に進学した卒業生です。
大学の帰りにピアノのレッスンを受け、終電と最終バスで戻って来たところだそうです。いつもこんな感じで夜までレッスンだそうです。大学生活はとても充実しているようですね。20分ほど近況を話してくれました。
学業でも優秀な生徒だったので講師をお願いしたかったのですが、まだまだ忙しそうでした。「はい、先生、こんな時間までお疲れさまです。」と言って、お菓子をちょこんと置いて帰っていきました。

ありがとう!

さて、今日は国語の読解力についてです。

本をたくさん読んだら読解力が上がりますか?

そんな素朴な疑問にお答えします。もちろん読む本によります。そして残念ですが「ライトノベル」を読んでも国語力は上がりません。

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なぜ添削指導が読解力や記述力を伸ばすのか

高校英語の添削指導例の写真

長文問題が苦手です。
考えて書く問題が苦手です。

困っている学生が多い一方で、もっとも鍛えるのが難しい。
それが読解力と記述力です。

愛知県の公立高校入試では、国語の50文字要約をはじめ、理科、社会の記述問題があります。
また理科や社会は問題文そのものが長文で、読解力が無いと問題文の意味すらつかめません。

国公立大学を目指す生徒は、2次試験の記述力が必須です。
名古屋大学の理学部は、理系なのに2次試験で国語があります。

ヒーローズ植田一本松には、難関受験を目指す生徒のために添削指導があります。
半年~1年の指導で、最後までついてきた生徒は第一志望に合格します。

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