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期末テスト

コロナ臨時休校で遅れた学校の勉強 挽回は可能なのか?

登校を嫌がる子

塾長です。

小、中、高の学校の再開。名古屋市は6月1日から。
特に予定の変更はなかったようですね。幸いにしてコロナの感染者は激減しているようです。

コロナ対応で長びく学校の臨時休校。むしろ引きこもり癖がついてきたお子さんもいるかもしれません。
このままでは心配ですから登校の再開が待ち遠しいです、親としては。

やることが溜まりすぎた!?

さて、6月の再登校に向けて勉強も少しずつ再開・・・なんて甘い話ではありません。

勉強については、かなり加速が必要です。そして挽回が必要です。

3月下旬と4月と5月の勉強。これが臨時休校で進めることができませんでした。
しかも5月6日までの休校中に出された宿題は、復習と教科書に無関係な課題ばかりでした。
5月7日~31日の宿題には一部で予習も含まれますが、自宅では限界があります。

つまり、まるっと2か月分の勉強が遅れました。

1年の6分の1以上の勉強。めちゃ大きいです。

これを挽回するという大きな課題。本当にできるのでしょうか?

文部科学省の方針

遅れを挽回する施策として、文部科学省は大きく2つの特例を出しました。

  1. 家庭学習で進んだ単元は、学校で授業をしなくてもよい(2020/04/10)
  2. 今年度の授業の遅れを来年度以降で取り戻してもよい(2020/05/15)

もう少し簡単に言い換えます。・

  1. 生徒が自習でマスターしたところは教科書をスキップしてもよい
  2. 今年度の遅れは卒業までに何とかすればよい

ただし卒業を3月に控えている最終学年は、時間の猶予がありません。とくに受験はどうなるのでしょうか。

高校受験は出題範囲が絞られる!?

文部科学省は高校受験について次の方針を出しました。

入試問題を中3の範囲から出題する場合は臨時休校の遅れを考慮すること(2020/05/13)

大学受験は格差拡大!?

しかし大学受験の一般入試については特に言及がありません。
そのためオンライン授業ができている学校とそうでない学校での格差や、塾に行ける生徒と行けない生徒の格差が問題になり始めています。

大学受験は改革元年です。センターが廃止されて新テストが導入され、ただでさえ大忙し。浪人生も受験することを考えると、安易に単元の削減はできません。

推薦入試は、対策が進むと思われます。

部活や資格試験中止「不利にならぬ配慮を」 大学推薦入試で文科省通知(毎日新聞 2020/05/11)

例えば、部活動大会や資格・検定試験に向けた努力のプロセスなどを推薦書や活動報告書に記載するなどして評価するようです。

同時に、推薦選抜の時期を遅らせることも検討しているそうです。

そうとは言っても実績のアピールが分かりにくくなる以上、実力よりは人間性や表現力による差が出やすくなると思われます。
自己推薦文の表現力を今のうちから磨いておくほうが良いかもしれません。

学校の対応

学校としては教育委員会の方針を受けての対応です。
名古屋市教育委員会が管轄する小中学校では、概ね次のような対応です。

  • 夏休み: 7月21日(火)から8月16日(日)まで
  • 冬休み: 12月26日(土)から1月4日(月)まで
  • 授業数: 1週間あたりの授業時間数を1時間増やす

夏休みと冬休みを減らして授業日数を確保し、さらに週に1~2時間くらい授業を延長して挽回する方針です。
もちろん大変だとは思いますが、コロナの第二波が来なければ、これで帳尻が合いそうです。

ただし定期テストの日程や回数、それから内申点のつけ方など、細かい運用は学校に任されています。
生徒たちに聞く限りでは、多くの学校では

  • 1学期中間テストは無し(追試もなし)
  • 1学期期末テストは7月に入ってから(夏休み前に)実施

ということだそうです。

まだ分かりませんが、正式には登校が再開された後ですぐに決まるでしょう。

ヒーローズ植田一本松校としても、このスケジュールで生徒が困らないようバックアップしたいと思います。

自宅で進んだ分は学校で授業をしてくれないのですか?

おそらく小中学校では、その心配はなさそうです。
また、高校では学校によりバラバラになると予想します。

文部科学省からの通達によれば、家庭学習で進んだ単元は、あらためて学校で授業を実施しなくてもよいことになっています。

「しなくてもよい」なので結局は学校での判断になりそうです。

実際のところはどうなのでしょうか。

これを判断するには、ちゃんと「家庭学習でマスターできたのか否か」を学校側で確かめる必要があります。
現状ではほとんどの学校が双方向のオンライン授業を実施できていません。
すると、生徒たちが家庭学習できちんと理解できているのか否かを確認する手段がないです。

その代替として、6月に実力テストを実施して結果を見て判断する方法もあります。
しかし、そういう話は上がっていません。
実は植田中学の3年生は、5月にそのようなテストが計画されていましたが臨時休校の延長でなくなりました。
もうテストをしている時間もないということです。

つまり学校の現実としては文部科学省のいう「家庭学習で学ぶことができたかどうか」を判断できません。

従いまして、教科書の最初から授業をやっていくことになると思います。
そのために夏休みと冬休みを短縮して対応するということなのでしょう。

そのように考えれば、学校で授業をしてくれない、ということにはならないと思います。
生徒たちにとっては幸いだと思います。

休みが減ったりして大変ではありますが、一緒に乗り越えていきましょう。

ITSがもっと進んでいたら・・・

ただし上で書いたことは、あくまでも現状での公立の小中学校の話です。

一部の高等学校や私立の中学校や高校では、ITSを活用したオンライン学習を早くから取り入れています。
そのような学校では、オンライン学習で進んだ分がスキップされるかもしれません。

国つまり総務省や文部科学省としては、このようなITSを活用した授業を進めてほしかったようです。

政府は学校のITS化を「GIGAスクール」構想として十分な予算をもって推進してきました。
それなのに、残念ながら名古屋市ではまったくもって未達です。

これは学校ではなくて行政の問題です。
学校の現場では意欲的な先生ほど歯がゆい思いをされたでしょう。

これについては、また別にブログを書きます。

 


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必ず定期テストの振り返りシートを記入して提出しましょう

テストの見直し「忘れがちなもう1つの方法」のタイトル絵

塾長です。

2学期中間テストが終わりつつあります。早い所では先週から返却も始まっています。
さっそくヒーローズ植田一本松校では「定期テスト振り返りシート」と、次の期末テストに向けたテスト対策の申込用紙を配付しています。

テストが返却されたら、すぐに「定期テスト振り返りシート」を記入して塾へ提出してください。書き方を動画にしましたので、以下のYouTubeをご覧くださいませ。

「定期テスト振り返りシート」の書き方(解説動画)

【勉強法】定期テストは点数ではなく「○○」で見るべきだった!←「○○」が何か分かりますか?超重要です。必ずやりましょう!その方法を「定期テスト振り返りシート」で具体的に解説します。

テストの結果は点数で見てはいけない!?

「定期テスト振り返りシート」の特徴は、点数ではなく相対値で自己評価をしていることです。

実は、テストの点数はあてになりません。テストの問題は、毎回、難易度にばらつきがあって、点数の取りやすさが変わります。同じ60点でも、難易度によって価値が変わるのです。

ですから偏差値や学年順位で評価するのが正確なのです。だた、ゆとり教育の趣旨を極端に解釈した学校や、統計学を理解できなかった先生の影響もあって、偏差値や順位を発表しない学校が増えてしまいました。

そこで塾では、その代用として「自分の点数と平均点との差」で自分の実力を評価するように指導しています。また目標点の設定の仕方も「平均点±〇点」という設定をさせています。

ちなみに500点満点のテストで合計200点未満のお子様は、何でもかんでも「目標80点」に設定する傾向があります。目標設定が現実を無視し過ぎていて、常に感情で勉強している状態です。こうした状況を脱しないと、まず落ち付いて勉強できません。

点数の見方から、ちゃんと教えていく必要があります。

できる子は見直し、できない子は無かったことにする

テストは受けて終わりではありません。

先回より今回、そして今回より次回。少しずつ行動を改善することにより、テストの点数は伸びていきます。

生まれつきの能力の差で点数に差が出ることは否定しませんが、だから何だという話です。そういう話には未来がありません。

今の自分よりも未来の自分の方が、良くなっていること。

現実的に考えて、最も大切なことは、これです。人間は、それ以上のことはできません。
ですから、定期テストでも、必ず見直しをして、今回の勉強方法よりも、次回の勉強方法を改善するより外にありません。
そして、そのことが理解できていて、ちゃんと実践している生徒が、実際に成績を伸ばしています。

だから教室では毎回配ります。

「定期テスト振り返りシート」

真剣に、細かく、具体的に、必ず記入して提出しましょう。

数字を読めないのは動物と同じ

ちょっと現実的で重い話をします。

テストの点数は文字通り数字です。数字は何かを表しています。その数字の奥にある意味を拾いあげ、自分の行動に活かすことが「理性」と言っても過言ではありません。

数字の奥に隠れた意味を拾いあげることを「数字を読む」といいます。

大人になった時に数字が読めない人は、ほぼ活躍の場がありません。最近では手取りで月給13万円の貧困ネタがツイッターやYouTube、ニュースサイトで炎上しています。何年たっても給料が上がらない理由の1つが「数字が読めない」という能力の低さにあります。

日本人は狩猟採集や農業をどんどんやめて、今やほとんどの人がサービス業や製造業で生活の糧を得ています。その時点で数字を読む能力がますます重要視されてしまっています。この流れは個人的にどう思おうと、後戻りはできません。

ですから、テストの点数を読むことは、良い訓練だと思って取り組むのが現実的です。

このように、テストの点数は一喜一憂するものではありません。点数の裏にある、自分の習慣や行動パターンを読み取り、課題を見つけ、改善するためにあります。そもそも「テスト」は「調査する」という意味です。

テストの振り返りを前向きにキッチリやる生徒は、その時点で伸び始めています。それだけではなく、大人になっても活躍できる素養が育まれています。逆に、めんどうくさがったり、提出しない生徒は、だいたい成績が伸びませんし、人としても成長のチャンスを損ねています。

保護者様には、ぜひ、「定期テスト振り返りシート」をご家庭でお子様にキッチリ取り組ませてほしいと思います。これを提出することも「勉強の仕方」の指導なのです。

躾(しつけ)は、怒鳴ったり殴ったりすることではありません。正しい価値観を見つけ、子供と一緒になって共感し、できれば一緒に取り組むことだと思います。

感情だけで行動するのは動物です。そうではなく、点数で自分を客観的に観察し、論理的に考えて行動を改善する。この繰り返しで点数をアップさせるとともに、人間力も育んで欲しいと思います。

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必見!「やってるけど伸びない」ダメな勉強法とその根本治癒

机に向かっている男の子の絵

こんにちは。塾長です。

各中学校からの期末テストの範囲が出そろいました。
それで昨日は朝から対策プリントの準備で忙しかったです。夕方から来る生徒に渡せるように「うおーー」って授業の直前まで作業していました。

さて。これからテスト週間を迎えるわけです。ここでもう一度、正しい勉強方法を押さえておきたいです。

最初に「やってはいけない勉強」から書き出します。みんなはやってないよね!?

やってはいけないテスト勉強

  1. 問題集を区切りの良いところまで解く
  2. 〇付けをし、間違えは正答を赤ペンで書き写す
  3. これを2、3回繰り返す

はい、これは絶対にやってはいけない勉強法ですね。ここで「絶対に」と強調するのは、誰でもやってしまいそうなミスだからです。気を付けていないと、ついついこうなってしまいます。何が悪いのかというと「勉強を全くやっていない」という点です。こんなことをやっていても、伸びるわけがありません。

しかし、ひょっとしたら「え、これのどこがダメなんですか?」という人もあるかもしれません。

最悪のやり方

  1. 問題集を何ページも解き進め、分からないところは飛ばす
  2. 最後に一気に〇付けをし、間違えは正答を赤ペンで書き写す
  3. 終わったら次の問題集に移る

これがダメなのは、わかり易いでしょう。他人の行動は客観的に分析しやすいですからね。しかし、やっている本人にしてみれば、「やっているのに伸びない」と悩むものです。実際、初めて塾に来る生徒の何割かは、こんなやり方をしてきた生徒たちです。しかも、こうした悪い習慣を直してもらうのって、意外と苦労するものなんですよ。習慣になってしまっていますから。

〇付けが終わってからが勉強!

上で挙げた2例は、どちらも「勉強していない」という点がダメな点です。〇付けで終わるのは、準備作業だけで終わる、ということです。準備作業を勉強だと勘違いしているのが根本原因です。誰かが教えてあげるまで同じ行動を繰り返してしまいます。

「問題を解いて〇付けをする。」

これは今の実力で解ける範囲を確認しただけです。この段階では、できなかったことが、まだそのままです。何ができないかが判明したにすぎません。

しかし勉強とは「できない」を「できる」に変えることです。

つまり、できなかった問題について、教科書や説明ページに戻るか先生に聞くなどして、理解や暗記をやりなおし、再びチャレンジして「できる」ようになったことを確認して、そこで初めて「勉強した」と言えるのです。

できることを繰り返すのは、ただの作業です。

実力を伸ばしたいなら、点数を上げたいなら、「できなかったこと」を「できる」ように変えるための「勉強」をしなければ何も始まりません。

しかし伸び悩んでいる人の多くが、勉強をする前に止めてしまいます。

「勉強」していますか?
「作業」で終わっていません?

できる子は「〇付け」ではなく「×付け」をしている!?

逆に言えば、〇付けというのは本当は正しくありません。〇になった部分は作業なのですから大切ではないんです。大切なのはむしろ×の方。×に着目して、そこを早く「できる」に変えていくことが大切です。

実は、勉強ができる子がやっているのは〇付けではなかったのです。本当は「×付け」をしていたんですよね。

同じように机に向かい、同じページを解き、同じように赤ペンで〇付けをしているようで、実は考えていることが全く逆だったんです。

勉強ができる子は「×付け」をしていて、伸び悩む子は「〇付け」をしていたんです。

勉強は人と競争しても仕方がありません。それでやる気が出るなら手段として競争するのは勝手です。しかし勉強ができるか否かは、やり方や意識の持ち様が大きいのです。人の優劣とは関係ないです。誰にでもできますし、今の自分を超えることができます。

ですから、今日からぜひ「×付け」をするようにしてください。×を前向きにとらえる良い習慣に変えてください。分からない問題が多いなら、×付けを5問ごととか10問ごととか、細かく区切って行えばよいのです。

そして×の問題について、ちゃんと教科書やノートに戻って納得がいくまで見直しましょう。それを加速するには学校の先生や塾の先生に聞くのが一番でしょう。もちろんGoogle先生でも良いです。手段はどうであれ、そうやって「できる」問題が増えていく時間が、あなたの本当の「勉強」です。

「×付け」ではなく「〇付け」をさせたがる大人のエゴ

勉強とは「できない」を「できる」に変えることです。ですから「できない」を発見したら、それを周囲の大人たちと共有できることが出発点になります。しかし現実には、

  • 怒られる
  • バカにされる
  • 恥ずかしい

と子供に思わせてしまっています。反射的にそう思ってしまうのは可哀そうです。しかしそういう子供たちが日本にはとても多いです。もちろん、それは周囲の大人たちが子供たちにそう教え込んでいるからです。

お父さん、お母さん、子供が間違えたり悪い点数をとっても、決して怒らないでください。「難しいね」と言って一緒に考えてあげてください。それが「できる」に変わることを一緒に喜んでください。大人として子供を叱らなければ、躾なければ、という呪縛から、ぜひご自身を解放してあげてください。

まとめ

  • 〇付けではなく「×付け」をする
  • できない問題はどんどん先生や講師たちと共有する
  • できなかった問題を「できる」ようにすることに全力を注ぐ
  • 「できる」ようになるまで机に向かい続ける
  • 大人は子供ができない事に対して怒ったり見下したりしない

 


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あたり前だけど意外とやってない「定期テストの見直し方」

テストの見直し「忘れがちなもう1つの方法」のタイトル絵

こんにちは。塾長の松下です。

期末テストが近づいてきました。そして中間テストの個票や成績表が出てくるころです。学校によっては面談もあるでしょう。

そこで今回は「テストの正しい見直し方」について動画にまとめました。次の期末テストの点数アップにつながる内容にしました。

テストの見直しをすると、次のテストの出題傾向すら分かるようになってきます。必然的に、より点数の取りやすい勉強方法が分かります。そういうお話です。

塾長の生出演がちょっと気持ち悪いですが、ご覧くださいませ。

 


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できる子は、教科書に線を引かない、ノートをまとめない

黒歴史のノート

塾長です。

中間テストは半数の生徒が自己最高点または自己最高順位をマークしました。中には「数学の点数が2倍になった!」と喜ぶ生徒もいました。自己ベストを更新したのは素晴らしいことですね。

今日はその方法について書きます!

と、その前に、勉強の大前提を書いておきます。

勉強で成績を上げるためには、精神の安定が必要不可欠、大前提です。ところが残念なことに、精神の安定を脅かすものが身の回りにはたくさんあります。例えば点数が低くて怒られてしまうと、精神が不安定になります。萎縮してしまって主体的に勉強ができる心境になりません。

なぜ塾長は点数が悪くても叱らないのか?

私は生徒に対して、いや自分の子供に対しても、点数のことで叱ることはありません。点数よりも勉強の中身を細かく見て、やり方、プロセスを一緒に見直します。

なぜなら、それが勉強で最も大切なことだと知っているからです。点数は後からついてくるものです。

それから、私自身が中1の最初のテストでひどい点数を取った経験があるから、といのもあります。自分のことを棚に上げて子供を叱るのはフェアではありません。ウソは指導の根拠を無くします。

過去に栄光があるかどうかよりも、どうやって成績を上げたのかを教えた方が生徒のためになります。

何はともあれ、勉強を通じて皆さんは「良い人生を送るための武器」を手に入れてください。そこに向かって指導をしているので、低い点数で怒ってしまうほど私は短絡的ではありません。

自己最高を記録する
苦手を克服して点数を2倍にする

こうした実力は、小手先の裏テクニックでは達成できません。もっと長い目で生徒に勉強してもらっているからこそ、出てくる結果なんだと思います。

長い目で何を勉強させるのかは、長くなるので後で書きますが、ここでは「点数が悪くて叱るのは、短絡的で良くないこと」だと言っておきます。

そういうわけですから、塾生の皆さんは「定期テスト振り返りシート」をちゃんと提出しましょう。

さて、話を勉強の方法に戻します。

勉強の悪い方法とは!?

一般論では分かりにくいので、具体例で考えます。例えば、次の行動は要注意です。
伸び悩んでいる生徒や、一部の塾から転塾してきた生徒によくみられる行動パターンです。

  1. 漢字や英単語を何十回もひたすら書いて覚える
  2. 教科書に線を引きまくる
  3. 問題集や参考書を何冊も持っている
  4. 丁寧な字で、カラフルで、きれいに、ノートをまとめる
  5. 教科書をあまり読まず、問題集だけに取り組んでいる
  6. テスト前日なのに塾の教材をやっている
  7. テスト範囲を言えない

なぜ、これらがダメなのか、ちょっと考えてみてください。

1~4は、作業と勉強の区別がついていない状態です。私もそうでした。
5~7は、やることの目的や優先順位が考えられていない状態です。

では、どのようにしたら良いでしょうか。

勉強の良い方法とは!?

上で挙げたダメな例を、良い例に変えるなら、こうなります。

  1. 漢字や英単語を書き取り練習する前に、まずテストを作る。テストは簡単に作ればよい。英単語なら日本語の意味を、漢字なら読みを、その日覚える個数だけ列挙して書いておくだけ。そのテストで満点を取れるようになったら書き取り終了とする。真剣に書き取りすれば10回も20回も書く必要がない。たとえ数回でも、もう書けると思った時点で次に行き、全て練習したらテストをして、できなかったものだけまた数回練習。この一連を満点とるまで繰り返す。こうすれば20個覚えるのに15分もかからない。
  2. 教科書は線を引かない。数ページくらいを熟読したら、閉じて覚えたことをノートに書き出す。5分くらい思い出す努力をする。最初は3つくらいしか書けない。5分経ったら教科書を開いて暗記を見直す。覚えたらまた閉じて書き出してみる。これを何回か繰り返す。
  3. 市販の教材は買わない。安易に教材を増やさない。塾の教材は学校の教材が順調に消化できているなら取り組む。特にテスト期間は、まず学校のものを隅から隅までやる。やることを絞って完成度を上げる。
  4. 自分の勉強時間ではノートを作らない。授業ノートや授業プリントの見直しだけで十分。教科書の内容をノートに書きたいなら、教科書を閉じた状態で、思い出す訓練として書き出す。
  5. 教科書は超重要。問題集で間違えたら、必ず教科書に戻ってチェック。良質な問題は、一見難しそうであるが実は教科書の知識を組み合わせただけで解ける、という事実を確認していく。逆にそれでも解けない問題は自分の現状に合わせて取捨選択する。
  6. 前日は教科書や授業ノート、学校の課題類を見直す。その上で心配なところを個別にプリントや塾教材で見直す。学校のテストは学校の先生がつくるのだから、学校で使っているものから優先して見直す、ということを知っている。
  7. テスト範囲表が配られる前から、次のテスト範囲に関する情報を収集する。学校の先生が授業中に言うことをよく聞く、または自分から先生に聞きに行くなどして、次のテスト範囲を常に気にしている。またその過程で教科書の何ページに何が書いてあるかを大まかに把握している。

これらに共通した考え方は「アウトプットを重視する」です。伸び悩む子はインプットばかりでアウトプットを訓練しません。直感的ですが、次のようにまとめることができます。

  • 伸びる行動  インプット3割 アウトプット7割
  • 伸びない行動 インプット9割 アウトプット1割

さらに「あと回し」にする習慣が身に着いてしまうと、もっと伸びません。

これが今日の本題です。

教科書に線を引かない!?

教科書に線を引くのは逆効果です。成績の良い生徒ほど、教科書に線を引かなくなります。

え?

と思いますよね。真面目にちゃんと勉強するなら、線を引くでしょ、と思いますよね。ところが逆効果です。さて、

本当に、教科書に線を引くのは積極的でしょうか?

いえ、実は消極的です。むしろ後ろ向きです。一見、積極的に見えるところが落とし穴なんです。
教科書に線を引くとき、きっと

「これは大事。あとでまた見よう!」

と思って線を引きますよね。ところが、これがダメなんです。無意識の中で

「後でやる」→「今は別にいいや」→ 後回しスイッチ、オン!

という風に、脳があと回しモードになってしまうからです。後回しにしたら、脳ミソがその場で覚えてくれません。教科書を開くのは覚えるため。それなのに、その場で覚えないなんて変ですよね。
さらに人によっては

「線を引いたところ以外は覚えたくない」

という意識があるかもしれません。情報を減らしたいのでしょうが、脳は関連する情報が少ないものほど忘れやすいです。情報を減らせば、むしろ暗記が不利になります。そうなればなおさら良くありません。

結局は教科書のほとんど全てが重要なんですから、そもそも線なんて引く必要はありません。線を引いたら教科書の全部が線だらけになって終わるだけです。

教科書には線を引くのではなく、どんどん新しい情報を書き込んでください。問題集で間違えたところを見直したら「なるほど、教科書のこの知識は、こうやって使うんだ。」「ここに結び付くんだ」などと新しい発見をするでしょう。そうした発見を教科書に書きこんでいくのです。

そうやって、どんどんアウトプット力を鍛えます。

ちなみに教科書に書き込むレベルになると、学年順位で上位20%以内に到達しているでしょう。

ノートをまとめない!?

はい、これも良くありません。本屋さんに行くと「東大生のノートの取り方」みたいな本が売れているようです。あれは、教科書をやり尽くしたレベルの生徒が、さらに上のレベルの要点をまとめるための技術です。

私は上で「教科書に発見したことを書き込もう」と書きました。その別冊版を作るようなものです。教科書にまとまっていることを、わざわざ書き写すようなことではないので注意しましょう。

繰り返しになりますが、教科書をまとめ直すなんて無駄なことは止めましょう。なぜダメかといえば、教科書に線を引くのとまったく同じ理由です。

「ノートに書いた」→「あとでこれを見直せばバッチリだ」→ 後回しスイッチ、オン!

となるからです。書いたことに安心して、脳が内容を覚えてくれません。それに教科書はすべて重要です。ノートをまとめていったら、教科書がもう1冊できるだけです。

テストでは、教科書や参考書を「見ずに書けること」「見ずに解ける」ことが試されるのですから、教科書や参考書を見ずに書く、見ずに解く、という訓練をできるだけ多くすることです。

あとがき

次の期末テストが近づいています。早い所ではすでに3週間前です。

必ず前回のテスト勉強で「何の対策が不足していたのか」を分析し、次回は改善するようにしましょう。点数が良くても悪くても、必ず改善してください。

行動パターンの改善こそが大切で、勉強をする意味そのものです。点数に一喜一憂する人は、あまり伸びません。ちゃんと分析して次回に活かす、そしてその姿勢を継続することが大切です。

ここで勉強時間とは作業時間ではないことを注意しておきましょう。

「勉強」と「作業」の区別がついている生徒ほど成績が伸びやすいです。

上に述べたように、アウトプット重視の勉強に切り替えて、今回よりも次回、次回よりもそのまた次回、自分の行動パターンをどんどん改善しましょう。

 


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そのテスト結果に未来はありますか!?

高校生が自習しているイメージの絵

中学校の期末テストが終わりました。
今週はテストや成績表の返却になりますね。
「終わった」ではなくて、1学期の振り返りをちゃんとしますからね。

一方、高校生は期末テストが今週まで続いているでしょう。

先週は卒業生が遊びに来て、自習していきました。
高校1年生です。
通い慣れた教室だから居心地がいいみたい。

話を聞いてみると、成績がクラスで1番なのだとか。

それで勉強の様子を少しのぞいてみました。

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テスト対策の勉強法

勉強している女の子のイラスト

今回は、テスト対策の勉強法についてまとめました。

5月中旬から下旬にかけて1学期中間テストがあります。
ヒーローズ植田一本松校と赤池校では、すでにテスト対策プリントを配っています。

さて、今年は例年より1週間ほど早く、ほとんどの中学・高校が5月中にテストを終えます。
ということは、少しですが、

  • 中間テストの出題範囲が狭くなる
  • 期末テストの出題範囲が広くなる

という事になります。

ちなみに、出題範囲が狭いと、難問・奇問が出題されやすくなりますよ。
ほとんどの生徒にとって「難問・奇問の捨て方」も大切です。
なぜ捨てるべきかは、後で説明します。

ただし、それはテスト当日でのお話し。
今から2~3週間の準備期間でやるべきことは他にあります。

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